ナルトが綱手に引き取られる話 作:tanaka
また、塔の中には試験官が複数人常駐している。大抵の場合は三階の監視室──森全体を監視出来る監視テレビが複数台取り付けられた大部屋にいる、が何か問題があれば直ぐにでも駆けつけられる。当然、試験外で他の受験者に危害を加えること及び監視室に無断で入ることは禁止されており、破れば失格だ。
現在、既に五組の受験者が試験をクリアし、塔の中で暮らしていた。
試験を合格した順で言うなら
我愛羅、テマリ、カンクロウのバキチーム
キバ、シノ、ヒナタの紅夕チーム
ナルト、サスケ、サクラのはたけカカシチーム
ネジ、リー、テンテンのマイト・ガイチーム
シカマル、チョウジ、いのの猿飛アスマチーム
「既に15人が合格…今年は本当に豊作だな…」
実務性のみを追及したような簡素な、しかし、沢山のテレビと太い配線のある室内にて、イビキさんはそう漏らした。
「この人数ですから予選が行われるのは確定でしょう…確か5年ぶりらしいですよ…」
俺…はがねコテツは、豊作と言うイビキさんの言葉に答えるように言う。
「…誰が本戦に進むと思う?」
イビキさんがニヤリと笑う。
「…まあ、この砂のガキは確実じゃないですか?頭一つ飛び抜けてますよ…」
「だろうね…下手したら特上クラスですよ、彼…勝てる奴なんていないんじゃないです?…と言うか本当に特上クラスなら俺も勝てませんよ…」
他の奴も話に加わってくる。今情けないことを言いながら机に皆のコーヒーを置いたのが神月イズモだ。数は九つ。俺とイズモ、トンボ、イビキさん、アンコさん、自来也様、シズネさん、ハヤテさん、ゲンマさんだ。
「いやいや日向のガキも侮れねえぞ。日向始まって以来の天才とか言われてるらしい」
「うちはのガキも忘れるなよ。…あいつら二人とも瞳術を開眼させてるみたいだからな」
「ごほっ…写輪眼が一番厄介なのでは?…ごほっ…しかも、うちはは生まれつきチャクラ量も多い」
イビキさん、ゲンマさん、ハヤテさんが順に言う。俺は団子を食べているアンコさんにも聞いてみる。
「ところで、アンコさんはどうなんですか?」
「ん…?…私?そうねぇ…やっぱこいつらかなぁ…あのカカシのとこのでしょ…あいつが推薦した奴らなら期待が持てそうじゃない」
「第七班ですか……自来也様は?」
「わしは当然わしの弟子を押すぞ!なにせこのわし自ら鍛えた弟子だからのお!」
「私もナルトくんを押します!家族ですから!」
「ナルト大人気じゃねえか」
「実際どのくらい強いんだ?あんまし戦ってる所とか見たことねえが」
「ま、サスケの奴よりは強いだろうのお」
「マジですか!」
「大マジじゃ。この中で勝てる奴はこの我愛羅つう奴くらいしかいないんじゃないかのお」
「自来也様の言葉を疑うわけではありませんが…」
俺はテレビに映るナルトを見る。
ナルトは修行のためにリーとか言うオカッパ頭の少年と共にブリッジで高速移動をしていた。その姿だけで疑うには余りあるが、現在ナルトはテマリとか言う砂隠れのくノ一にパンツを覗こうとしていたと因縁をつけられ股間を蹴り飛ばされ、悶絶していた。
「こう言っちゃなんですが………あんまり強そうには見えませんね」
ぐうの音も出ない正論に自来也様は黙る。シズネさんも頭が痛そうであり、アンコさんは爆笑している。
(あ…でも、ナルトが自来也様の弟子ってのは、なんだか分かる気がするなぁ)
俺は、そんな失礼なことを考えるのだった。