ナルトが綱手に引き取られる話 作:tanaka
ナルト、キバ、シノ、リー、シカマル、チョウジ、木の葉丸、ウドン
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ナルト、キバ、シノ、シカマル、チョウジ、木の葉丸、ウドン
に変えました。(リーを除外)
本編とは関係のない話です。
その日、ナルト達同期とガイ班の三人は共に温泉へやって来た。
特に何か特別な記念日だった訳ではない。むしろその逆。罰則のおまけと言うのが一番近い。
事の発端は一週間前。
ナルト、キバ、シノ、木の葉丸、うどん、チョウジ、自来也の六人により覗き事件が起こった。その騒ぎのお詫びとして木の葉の忍が一週間無償で銭湯の掃除をすることになったのだ。
そのナルト達の尻拭いに駆り出されたのが同じ班の下忍達と監督役として一つ上のガイ班が選ばれた。
巻き込まれた彼等彼女等は文句を言いながらも真面目に一週間掃除をし続ける。
「まったくアイツらろくなことしないわよね」
「本当よ」
「タダ働きとか冗談じゃないわ」
「絶対アイツらに精算させてやるんだから」
無償労働初日。いの、サクラ、テンテンは愚痴を溢しながら掃除をしていた。女三人寄ればかしましいと言うが正にそうである。男達のダメなところを話し合って愚痴を溢し合い、笑い合う。唯一ヒナタだけは一人俯きながら黙々と掃除をしていたが…その顔は何故か赤い。息遣いも何やら変な気がする。そんなヒナタの普段とは異なる様子に違和感を感じたサクラは大丈夫なのか、と問う。
「な、何でもないよ……」
「何でもないって……すごい顔赤いわよ、ヒナタ?」
「あ、本当だ。体調悪いなら休んでていいわよ」
「最悪アイツらに押し付ければいいんだしね」
三人が口々に心配を述べるがヒナタは頑なに「だ、大丈夫…………」と否定する。
まあ、本人がそう言うならと三人は引き下がった。実際、ヒナタは熱があるわけでも体調が悪いわけでもない。これは只の羞恥心だ。
実はあの日、ナルトが覗き事件を起こした時、偶然ヒナタもこの女湯にいたのだ。そして、突然の悲鳴に驚き白眼を使って悲鳴がする方を確認し、そこで、偶然ナルトのアレを見てしまった。もちろん、その時ナルトは変装をしていたので普通の人間にはナルトだと分からなかっただろう。しかし、ナルトを見分ける眼に関しては他の追随を許さないヒナタには一瞬であれがナルトだと分かった。結果、何の心の備えもなく好きな男の子のアレをガン見してしまったヒナタは、羞恥心で体がフリーズして目を逸らす事が出来ず、じっくり20秒間も見つめてしまった。その為、此処に来るとついあの時の光景を思い出してしまい、赤面してしまうのだ。
(…お、おっきかったな…ナルトくんの……)
無意識にそんなことを考えてしまい、頭をブンブンと横に振る。顔が火照り沸騰してしまいそうな程体が熱い。
「は、早く終わらせないと」
取り敢えずはヒナタは今は目の前の仕事に没頭することで煩悩からの脱却を図った。
✝️
そして、一週間が経ち、最終日。働きに満足した依頼主の好意により彼等はタダで風呂を使えることになった。
男子も女子もそれに喜ぶがリーだけは今日分の修行が終わっていないからと辞退する。
「残念ですが修行を休むわけにはいきませんから」
「風呂は九時までって言ってたぜ」
「はい!それまでには来れるように頑張ります!」
熱い誓いを立て修行に向かうリーを見送り、ナルト、サスケ、シカマル、チウジョ、キバ、シノは男湯に、サクラ、いの、ヒナタ、テンテンは女湯に向かった。
✝️
貸し切りの女湯で寛ぐサクラ・いの・ヒナタ・テンテンの四人。しかし、ヒナタは終始胸を隠しており、全然くつろげていないようだった。それに気付いたサクラがどうせ貸し切りなんだからと、楽にするようにヒナタに促す。
「私達だけなんだし、別に隠さなくていいんじゃない?…もっとゆっくりお湯に浸かれば?…気持ちいいわよ」
サクラはゆったりとやや上を見ながら言う。サクラの慎ましやかながらハリのある胸が水中から陽炎のように覗く。
それを見たヒナタは何故か困ったような顔で胸の上に置いていた腕を下ろす。瞬間、二つの大きな球体は浮力に押し上げられるように水面から完全に顔を出した。
「な…なんか…浮いて…きちゃって…」
何かとんでもない事を言い出すヒナタ。サクラは開いた口が閉じれない。ヒナタは驚愕するサクラを他所に、慌てて胸の上に腕を置く。
どうやらあの腕は胸を隠していた訳ではなく、胸が浮いてこないように上から押さえていたらしい。いや分かるか!………一体どんな胸をすれば風呂で浮いてくるなんて現象が起こるのか。少なくともサクラは人生一度もそんな経験はない。それ以前に肩が凝ったためしすらない。何だか自分で言ってて悲しくなってきた。
サクラはそそくさと体勢を整え、自分の胸を隠すように風呂に潜り、羨ましげに嫉妬の孕んだ目でヒナタの胸を見る。
(ヒナタが何時も羨ましく思うわ……あの膨らんだ胸だけは……)
一方、男湯でも色んな騒ぎが起きていた。ナルトがシノの股間の大きさに衝撃を受けたり、さらっとキバが恐ろしい事を言ったり、キバが二人いると思ったら片方が赤丸だったり、その赤丸が転がしてしまった石鹸にチョウジが足を取られそのままクルクル回り肉弾戦車のようにお湯に突入したり、その結果お湯を大量に減らし皆に怒られたり、シカマルのアドバイスでチョウジが部分倍化の術を行い減った湯量を調整したり、……他にも大小様々な珍事が起こった。
ナルト達男組は女子四人組以上に貸し切りの温泉を楽しんでいた。
そんな中で、唐突に女湯から悲鳴と破壊音が響く。悲鳴だけなら虫でも出たのかと思うが、破壊音まで響くとなると只事ではない。ナルト達は「何があったのか?」と心配になり女湯へと向かう。そして、ナルト達(サスケ以外)は堂々と女湯の暖簾を潜り、乗り込んでいった。
(こ、こいつら…女湯に入る動作に躊躇いがねえ…俺も……く、ダメだ……俺には女湯に入ることなんて……とてもじゃねえが出来ねえ…)
ただ一人、サスケだけは女湯の脱衣所に入ることが出来ずに、暖簾の横で壁に背を預けて会話を聞いていた。
すると、破壊音の原因はリーが天井を突き破り脱衣所に落ちてきた音で、それによりリーが覗きをしていたのだと疑われているようだ。普段のリーの行動を考えれば、修行を覗きの理由に捏ち上げるなどまず考えられない。それに皆を騙して私欲を満たすような奴でもない。ほぼ100%濡れ衣だろう。
しかし、壁越しに意見を言うのもバカげている。
サスケは取り敢えず自力での弁解を期待し、推移を見守ることにした。
✝️
風呂から上がったサクラとテンテンは並んで着替えをしていた。
「はぁー良い湯だったわー。労働の後の一っ風呂は格別ね~」
「テンテン、オッサンみたいよ」
「いいのいいの、どうせ誰もいないしね。そんなことよりサクラあんたエロい下着履いてるわね~」
バスタオルで体を拭きながら仕事帰りのサラリーマンのような事を言うテンテンに、サクラは呆れた顔をする。しかし、テンテンはサクラのやや失礼な言葉にも一向に気にする気配はなく、よっこらせ、と椅子に座りながらパンツを履きつつ、目敏くサクラの下着を見て驚いていた。
テンテンの前世はおっさんかもしれないとサクラは思った。
「なんかそれ卑猥よ」
サクラが履こうとしていたのは大人びた赤いレースのパンツ。テンテンの言う通り、どことなくエロスを感じずにはいられない意匠であり、とても13の子供が履くようなものではない。
「こう言うのは大人っぽいって言うのよ」
サクラは腰に手を当て堂々と言う。
その姿を見てやっぱりエロいとテンテンは思った。
ちなみに関係のない話だが、この下着は春野カンパニーの系列会社が出している高級下着らしい。下着の癖に3万両もするのだとか。
3万両って…私の一ヶ月の食費とほぼ同じだよ…
と、テンテンは衝撃を受ける。
「なんか今日は色々カルチャーショックが大きい日だわ…(ヒナタの胸浮き事件しかり、サクラのエロ高級下着事件しかり)」
一般家庭かつ平凡なスタイルのテンテンにはどちらも想像の埒外の話だ。
これが格差社会ってやつなのね
サクラはいきなり悟ったような目をするテンテンに首をかしげたが、まあ、いいかと思い、服を着る。
サクラが着たのはアオザイのように腰上まで4つのスリットが入った赤いノースリーブの服で、背中に春野家の家紋が入っている。
春野家の家紋は〇に十字が入った柄で、忍社会に限定しなければ「うちは」や「千手」より有名な家紋だった。
それはそうとノーブラで服を羽織ったサクラに、テンテンはスポブラを着けながら指摘する。
「ブラくらいつけないと胸の形崩れるわよ」
「私ブラは付けない派なのよ…窮屈なのは嫌いなのよね…それに崩れるほどの大きさなんて無いから大丈夫大丈夫」
「でも、ノースリーブなんだから付けないと横から見えちゃ…て?…え?サクラ?」
テンテンは、サクラの反応がないので、いぶかしみ、横を見ると、横にあった顔が無くなっていた。視線を下にずらすと、座り込み、胸に手を当てるサクラがいた。
どうやら自分で言った言葉に自分で多大なショックを受けたようだ、全身から暗いオーラを出し、「私にもまだ希望が…ママはおっきいから…」などと余計悲しくなるような事を言う。
テンテンも自分の胸を触った。サクラほどではないにしろ、立派とは言い難いサイズ。ヒナタの巨乳を見た直後だから余計小さく感じられる。テンテンもテンテンでショックを受ける。
と、丁度その時、タイミングが良いと言うべきか、悪いと言うべきか、ヒナタが風呂から上がって出てきた。
たゆんたゆんと大きな胸を揺らしながら近づいてくるヒナタ。
それを見て、貧乳二人組の目がくわっと見開かれる。
サクラは幽鬼のようにフラフラとヒナタに近づくと「そういえば、おっぱい改めをしてなかったわ」と訳の分からない事を言い、ヒナタの胸を揉みしだきだした。
「…どう考えてもこの年でこの大きさは可笑しいと思うわ。一体何食べたらこうなるのよ」
赤面して悶絶するヒナタに、私怨を感じるように執拗に揉みし抱くサクラ。ヒナタは堪らずテンテンに救いを求めたが、テンテンも一緒になって揉みしだきだす。
「ひゃ…あん…だめ…」
そんな女の花園が広がる場所に唐突に場違いな音が響いた。
ドガガガン!!
爆音と同時に煙を上げて現れたのは修行していたはずのロック・リー。彼は修行の最中屋根を踏み外してしまい、そのまま此処に落ちてきたのだ。
一応言っておくが此処は女湯の脱衣所である。
そんな場所に──どんな理由があるにしろ──いきなり汗だくの緑タイツの男が落ちてきたらどうなるか?お察しの通り。阿鼻叫喚の絵図だ。
各々が各々なりの態度と言動で不埒者に対する警戒と怒りと羞恥を見せる。
つまり、ある者は悲鳴を上げ、ある者は素早く着替えをすまし、ある者は額に青筋を立てて地面に倒れるリーを掴み起こす。悲鳴を上げたのはヒナタで彼女はサクラ達に胸を揉まれていたため未だ全裸であり、火照った頭で慌ててロッカーの影へと隠れる。その際余りに慌てすぎてタオルを落としてしまったヒナタは取り戻そうにも裸で出ていくわけにもいかず、出るに出られず固まっていた。一方、素早く着替えを済ませたのはテンテンだ。彼女はリーが落ちてきたときには既にトップスを残すのみだったため手早く羽織り、ささっとボタンを閉めたのだ。ちなみに、サクラは着替え終わった後だった。正確にはスパッツをまだ履いていなかったのだがそれはまあ良いだろう。そして、最後のリーの襟首を掴み持ち上げたのは山中いのだ。彼女はドデカイ破壊音に驚き風呂から出て来たのだが、リーの姿を見つけると途端に目を吊り上げ、掛けてあったバスタオルを体に巻きつけ、倒れ伏すリーを持ち上げ、絞め落とさんばかりに持ち上げる。
「てめえ!ロックリー!修行とか言ってくせに覗きしてやがったのか!」
「ち、違います!こ、これは修行で通り掛かった時何かに引っ掛かって、ぐ、偶然の事故です」
「わざわざ風呂屋の屋根で?」白けた目を向けるテンテンに、「問答無用!」と殴り掛かろうとするいの。
丁度その時「なんだなんだ?」と男達が入ってくる。
「聞いてよ!リーが覗きをしてたのよ!」
「何だと!けしからん!見損なったぞリー!」
「覗きは良くない…なぜなら」
「抜け駆け…もとい見損なったぞリー!」
上からテンテン、ネジ、シノ、キバである。
各々言い分は違ってもリーが覗きをしていたことに異を唱えるものはいない。そんな彼等の反応にショックを受け涙ぐむリー。
「ちょっと待ってよ!皆本当の事かも知れないでしょ」
「そうだってばよ!ゲジマユはそんな事するような奴じゃ無いってばよ!」
リーの嘘をつけない性分を知っていたサクラは静止の声を上げる。それに続いて、そうだそうだ!と同意するナルト。いのは目を吊り上げて標的をナルトに移した。
「ナルトォ!!」
「へ……………?」
「まさかてめえも覗きしてたんじゃないだろうね!」
「ぐええ!!な、何でそうなるんだってばよ!俺ってば今此処に来たばっかだってばよ!」
「とぼけんじゃねないよ!てめえが女装して女湯入ったことは知ってんだぞ!一度あることは二度も三度も四度もある!疑わしきはボコれだ!」
「ちょ、誤解だってばよ!」
まさかの飛び火にナルトがあわあわと否定する中、リーが皆の間を走って風呂屋を駆け出る。
「やろう!逃げたぞ!」
「逃げるとは余計怪しい!」
「皆!追うわよ!」
テンテンの言葉に次々と出ていく同期達。
ナルトはようやくいのから解放され、赤くなった首筋を擦りながら「とんだ災難だったってばよ」とため息を吐く。
「はぁ…面倒だけどゲジマユを放っては置けないってばよ」
あのまま行けば私刑が始まりかねないと思い、ナルトは暖簾に向かって歩き出す。しかし、背後からヒナタの声が聞こえて振り返った。
「ナルトくん?」
ヒナタは思わず声が出てしまったと言う風に固まっていた。
「ん?なんだ?ヒナタもい──!」
ナルトもヒナタの姿を見て思わず固まる。
そこにいたヒナタは全身肌色だった。ヒナタは下着やバスタオルどころか布切れ一枚も身につけていない。しかも、手で隠すことすらなく、生まれたままの姿で立ち尽くしている。ナルトは、赤く紅潮した体に水を滴らせるヒナタの姿に、二の句が続かずガン見する。ナルトの視線の先にある双球。それは余りにも大きい果実だった。
(で、でけえ!ヒナタってあんなデカかったのか!サクラちゃんやシズネ姉ちゃんを軽く見下ろし、ミコトさんまで下に見て、あと少しで母ちゃんにも届きうるレベルだってばよ!)
同年代とは思えない大きさ。
エロの伝道師を自称するナルトも思わず言葉を無くしマジマジと見てしまう。
その熱い視線にようやっと気付いたのか、フリーズしかけていたヒナタは慌てて右手で股を左手で胸を隠す。しかし、大きすぎる胸囲はとても一つの腕で隠すには足りず、下乳も谷間も見えてしまう。何とか隠そうともがくも、上を隠そうと思えば下が見え、下を隠そうと思えば上が見える。慌てて落ちていたバスタオルを拾おうと手を伸ばすが緊張し過ぎていた結果体が上手く動かず自分で自分の足を引っ掛け転んでしまう。
「キャアッ!」
盛大に前につんのめったヒナタは四つん這いになるように転んでしまい、
「み、みないで」
頬を赤らめて下から手で股を隠すヒナタはどこのアダルトビデオかと思う。ナルトはさっと目を逸らした。これがカカシならガン見した上で、助けるとか言って近づいていただろう。ついでにあわよくば尻などを触っていただろう。しかし、二代目エロ仙人の名を襲名する予定のナルトでも、まだそこまでの境地には達していない。
ちなみに、ナルトは優秀な忍=変態だと確信している。綱手母ちゃんの話を聞いたり、三代目のじいちゃんや、エロ仙人、カカシ先生などを見ていると、そうとしか思えない。英雄色を好むって言葉があるらしいがきっとそう言う事なんだろう。
ちなみに、ナルトの解釈は以下の通りである。
初代火影 天然スケベ
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弟 二代目火影 ムッツリ
↓
二代目の弟子 三代目火影 ムッツリ
↓
三代目の弟子 自来也 覗き魔オープンドスケベ
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自来也の弟子 ミナト 不明だけどその他の系譜を見るに間違いなくドスケベなはず
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ミナトの弟子 カカシ エロ本好きオープンドスケベ
そして、カカシ先生の弟子であるナルトがこの木の葉の偉大な忍の系譜を受け継ぐのである!
(サスケじゃなくて俺が受け継ぐんだってばよ!)
ナルトは真の忍になるにはエロ道を極めることが必須条件だと確信していた。
まあ、それは兎も角、ナルトと着替えを済ましたヒナタはリーを追って風呂屋を出た。とは言え、色々あって時間が立ちすぎてしまったので見つけ出すのは困難かと半ば諦めかけていたのだが、幸いと言うべきかリーは風呂屋の程近くで捕まったらしく、皆に囲まれ、詰められていた。
「ちょっと待てって!みんな!ゲジマユはそんな奴じゃねェ!ゲジマユは俺らの仲間だぞ!やってねーってんならやってねー!仲間を信じろ!!」
ナルトはリーの前に走り出て、両手を広げ、庇うようにして、立ち塞がる。
ナルトの真剣な表情と言葉にリーは感動し、ヒナタは嬉しそうに顔を赤らめ、他何人かも気まずそうに目を逸らした。しかし、アカデミーで女子グループのトップに君臨していたいのはそう簡単には流されなかった。
皆に訴え掛けるように強い目をするナルトの頬をガシッと左手で掴む。
「はにふんだっへばお!(何すんだってばよ!)」
「言ってることは確かに一理あるわね……でもね、覗き魔のてめえが言っても全然説得力ねえんだよ!てか、これだけ庇うってことはやっぱりてめえも覗いてたんだろ!白状しやがれ!」
「ちょっと待て、いの。ナルトは確かに俺達と一緒に風呂にいたぜ…覗くのは不可能だ」
「キバ、あんたコイツの得意忍術が影分身の術だって忘れてない?影分身ならその場にいた痕跡を残さず覗くことが出来るのよ?」
「た、確かに!」
「いや、確かに、じゃねえよ!やってないからな!」
「うるせえ!問答無用!疑わしきはボコる!」
そこに救いの手が差し伸べられる。ヒナタだった。
「ナルトくんはそんなことやってないよ」
「いや、だが、こいつには前科が」
「だって、視線を逸らしてくれたもん」
「ん?」
「ヒ、ヒナタァ~、今それを言うのはマズいってばよ」
「視線を逸らしてくれたってどう言うこと?」
「そ、それは……」
ヒナタは初め言い淀んでいたが、皆に詰められポロポロと話し出してしまった。
結果、この場は完全にゲジマユを断罪する場からナルトを断罪する場へと変化した。
「ナルト、いくら友達でも許せねえことはあるぜ…よりによってヒナタの裸を見るとは」
「わんわん!」
「同じ班員として無視は出来ない話だ…なぜなら」
「てめえ!やっぱり覗いてたんじゃねえか!」
「いや、今の話聞いてただろ!完全な事故だってばよ!」
「見損なったぞナルト!追ってこないから変だと思っていたが、ヒナタ様にそんな不埒な真似をしていたとは!くそっ!一生の不覚だ!」
「いや、だから!皆俺の話聞いてるかってばよ?!完全に事故だっただろ!てか、サクラちゃんも何で傍観してるんだってばよ!ゲジマユの時みたいに助けてくれってばよ!」
「リーさんは覗きとかしないと言いきれるけど、ナルトは有り得そうだからね」
「…同じ班なのにこの低評価」
「それに私の裸も見たじゃない」
「な、何で今その話を…いや、確かに見たけど…」
「てめえ、ヒナタだけじゃなく、サクラの裸まで見てたのか!」
「あれは事故だってばよ!サクラちゃんが勝手に勘違いしただけだってばよ!」
「そんな都合良く事故ばかり起こるか!」
「そうだ!うらやまけしからん!」
「証拠はボコってから探してやる!」
ボゴボゴボゴボゴ!!
「うう~、酷い目にあったってばよ……」
その後、這う這うの体(ほうほうのてい)で家の前まで帰ってきたナルトは、綱手とシズネに暖かく迎え入れられるのだった。温かいご飯が傷付いた体に良く染みたと言う。
気付いた人もいるかもしれませんが、『ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-』を見て書いた話です。面白かったです。