高円寺家嫡男は拗らせ系男子という概念 作:sparekey@設定厨
主人公:高円寺司 tukasa kouenzi
なんとなく糸目で蛇っぽい雰囲気で京都弁の性悪キャラ。
京都の旧家でやたらめったら広い土地持ってそうな感じ。
卍解したら13㎞くらい延びそうだし
呪術世界線では女に三歩後ろを歩かせそう。
そんな感じの主人公です。
もう何度目のため息かと思うほどに僕は深く深くため息をついた。
去年あたりから僕の運気が底値を更新しっぱなしや。
もう疫病神みたいなんが団体さんでお越しになってるんとちゃうか?
栄えある名門校に入学をしたにも関わらず
僕が朝からため息を溢しまくっているのには理由があった。
× × ×
東京国立高度育成高校。
この国で数ある名門国立高校の中でも恐らく一番金がかかっている学校。
都内の埋め立て地まるごと街にして、そこ全て学校の敷地です。
なんて馬鹿が考えたような程に規模の大きい全寮制の学校だった。
敷地内の設備は最新鋭で揃えられていて生徒はもちろんそれらを使えるらしい。
個人的には名門校と最新鋭の設備っていうのが相反するように感じるけど
それはまぁ、個人的な感想やからどうでもえぇねん。
問題は、僕がここの学校に心の底から行きたくないってこと。
両親にもその旨をしっかり伝えてんけど
普段は僕に対して甘々やのに、生まれて初めてここに通うように命令された。
そりゃ親としてならぶっちしても良かったんやけど
高円寺家当主として命令されたんなら僕も逆らわれへん。
本心では嫌々な気持ち全開やったけれど
決まったことにごねて文句垂れても仕方がないのでしっかりと覚悟を決めて入学した。
そんな矢先、全寮制の学校へとバスで向かう道中
いきなり知らないOLに声をかけられた。
「あなた席を譲ってあげようって思わないの?」
いきなり人の目の前まで来て怒鳴りつけるOLに
驚きを通り越して心配になった。
なんやこいつキ●ガイか?
そんな本音を隠しながら僕は馬鹿でも解りやすいように
なるべく優しく笑顔で返した。
「いきなり出てきて怒鳴り付けるなんてえらい変わった挨拶やね。何処の国の人なん?」
なるべく丁寧に話したつもりだったが、その言葉が上手く伝わらなかったのか
OLは顔を真っ赤にして先程より大きな声でがなりたてた。
「そこは優先座席よ‼お年寄りに譲るのは当然でしょ‼‼」
「自分変わった常識の中で生きてきたんやねぇ。
席を譲る譲らん云々の前に
いきなり出てきてわめき散らかしてええ道理はないやろ?
ええ子やから、もう大人しいしとき。」
どうやら言葉が通じないみたいなので
もっと優しく言ってあげたのに更に五月蝿くなってしもうた。
最近の若者はキレやすいとは聞いてたけどほんに都会は怖いな。
でもまぁ、常識を説いてあげんのも持つ者故の勤めって言うからなぁ……。
「それが目上の人に対する態度!?」
その言葉に今度は素直に驚いた。
一体どういう原理で生きてきたらそうなるんやろうか……。
「目上……?えっ……自分何で僕より偉いて思ってるん?もう怖いわ。」
なんて言うか……異次元の生物と話してるみたいな気持ちになってきた。
隣の席で座ってるうちの子もぷるぷる震えてるやん。
「なっ……!!あんた高校生でしょうが!!大人のいうこと素直に聞きなさいよ!!」
気づけばいつの間にか俺の斜め前に居たお婆さんはOLに
これ以上騒ぎを大きくしたくないのか、なだめているが
OLの怒りはなぜか加速する一方だった。
「も、もう、いいですから……。」
「ほんま変わった常識の中だけで生きてきたんやねぇ。お婆さんも巻き込まれて可愛そうに。」
OLはキッと音がしそうな程、僕を睨み付けて老婆に弱々しそうに謝罪していた。
一体なにに対する謝罪なのか。
それは席を奪い取れなかったことなのか。
それともでしゃばって事を大きくしたことなのか。
まぁ、謝っても済まさんけどね。
我が家は“売られた喧嘩は相手の家ごと更地にして返せ”言うのが家訓やから。
そんな事を考えている間に今度はまた別の人間がしゃしゃり出てきた。
「あの……私も、お姉さんの言う通りだと思うな。」
いや、っていうか櫛田桔梗やん。
なんやコイツ黙って転校した僕への嫌がらせか?
櫛田はOLの横に立って、それはそれは薄っぺらい笑顔でこちらに説明しはじめた。
「さっきからずっと辛そうにしているみたいなの。
席をお婆さんに譲ってもらえないかな。その……社会貢献にもなると思うの。」
僕はお婆さんの方に向かい合うように手を差し出す。
「ほな、どうぞ。」
呆気に取られてるOLと櫛田を余所目に僕はお婆さんを席にエスコートした。
僕はそのまま席を立ってぷるぷる震えてた佐倉愛理の手を握りしめながら
周囲に聞こえる程度の声でOLと櫛田に話しかける。
「ごめんなぁ愛理ちゃん。
君が痴漢にあってからこういう人混みは
震えてえずいてまうくらい怖いんは理解してんねんけどな。
なんやいきなり怒鳴り付けて席寄越せ言うのが東京の常識らしいんやわ。
いきなり知らん人から怒鳴られて怖かったやろ?」
その言葉で周囲で様子を伺っていた人たちも「可哀想」「あのばばあヤバすぎっしょ」なんて話始めた。
いやいや君たちも見てただけやん、なんて本音は隠してOLさんを見ると
「えっ」「あ……でも、」だとか声を漏らしながら立ち尽くす。
老婆はもう腰が折れ曲がるんじゃないかと思うくらい縮こまっていた。
僕はそんなOLに向かって今日一番の笑顔で話しかけたった。
「でも、安心してな。
この僕の大事な大事な愛理をこんなに怖がらせたんや。
あのOLさんは僕より偉いらしいから何処まで戦えるか解らんけど
高円寺財閥総出で絶対に地獄の果てまで追いかけて潰したるからな。」
震えてる愛理は手を握ってきたので両手で包むように握って
僕は愛理に向かって話を続ける。
「心配せんでも大丈夫やで。
今時アホみたいな社会通念しとる人を雇ってるような会社や
さっさと潰れてもうた方が社会の為や。これも立派な社会貢献や。」
うんうん頷きながら。
僕は改めて社会貢献の大事さを学んだ。
「やっぱり塵はちゃんとゴミ箱に居てもらわなな。
何回転職しようが何処に逃げようが、絶対に詰めたるからな。」
丁度到着したバス停に愛理をエスコートしながら僕はOLさんに最後の忠告をした。
「あ、せや家族にもしっかり責任とってもらわな。
三等親以内の人間はみぃーんな突然の不幸に合う予定やから
ちゃんと誰のせいで不幸になんのか説明しとくんやで?
何も知らんまま事故にでも合ったらさすがに可哀想やろ?」
OLさんは体調でも悪くなったのかえずいて顔も真っ青やった。
「ほな、さいなら。」
バスを降りた僕の後ろではなぜか発狂した様な女の人の叫び声が聞こえたけど
僕は入学式に気持ちを切り替えて向かった。
×
作品コンセプトは
普段は拝金主義で利己主義で性格最悪で
そもそも実家が旧家の大金持ちで運動も知力も顔もハイスペックなのに
特定の条件下ではかまってちゃんのめんどくさい系男子に成り下がる高円寺家嫡男が原作を滅茶苦茶にする話。
別名、佐倉愛理を幸せにする為に主人公がドタバタする話。