仮面ライダーディライト-世界の光導者-   作:トラグマアーク〜駄作者ナンバーワン〜

10 / 41
カリスですがムッコロは出ません!!が、ちょびっとだけ新キャラ登場です。


第9導 カリスマな鯛焼きはいかが?

―フラッシュ薬局

 

 

「う~ん…腹が痛ぇ…。」

 

「大丈夫?コウイチ君。」

 

「全く…皆で食べようと思ったたい焼きを一人で全部食べるから罰が当たったのよ。」

 

「ち…違う…それ俺じゃない…期限切れの牛乳を飲んじまったからだ…。」

 

ここ「カリスの世界」でコウイチは、腹痛を起こし腹を抑え寝ながら苦しんでいた。

 

「それよりコウイチの腹痛を直さないと。俺が処方した腹痛用の薬を飲め。」

 

「闇影…お前って奴は…って、えっ!?」

 

白い服を着た「薬剤師」の闇影の言葉に一瞬感動したコウイチだが、「処方した薬を飲め」という言葉を聞いて顔を青ざめた。

 

「安心しろ。蝉の脱け殻に乾いた百足、鼠の目玉その他漢方薬諸々を擂り潰した物だ!」

 

満面の笑みを浮かべた闇影が持っているのは、今上げた物を全て擂り潰して粉にした物を乗せた紙だった。

 

「安心出来るかっ!!って、お、おいっ…!ちょっと待てよっ!?んなモン本気で飲ます気かっ…!く、口に無理矢理流し込…む…ゲェヤアァァァァッッッッ!!!!」

 

薬を無理矢理口に流し込まれたコウイチは、この世の物とは思えない物を見た様な悲鳴を上げ、泡を吹かせてバタンと死んだ様に倒れた。

 

「これで良し!」

 

「ええっ!?これで良い訳無いでしょ!?ちょっと!!先生!!?」

 

闇影の薬のおかげ(?)で落ち着いたコウイチを置いて、闇影は黒深子と共に、新しいたい焼きを買いに出た。

 

「んふふ…ご馳走様…♪」

 

それを影から見ていたのは、たい焼きを食べた犯人だった。どうやら女性らしい…。

 

 

 

「さて…たい焼き屋もだけど、カリスは何処にいるんだろうな?」

 

「(…先生と二人でいるのは久しぶりね。なんか…デートみたい…///)ねぇ先せ…」

 

「うわぁぁぁぁっっっっ!!ば…化物だぁぁっっ!!」

 

『グゥゥッッ…!!』

 

黒深子が闇影に話掛けようとした時、バックルをした赤い百足の異形「センチピードアンデッド」が人々を襲い、人々がそれから逃げる光景を見た。

 

「あれは…アンデッド!」

 

アンデッドとは、一万年前に行われた「バトルファイト」という自らが世界の支配者になるべく、戦い合う異形である。その名の通りいかなる方法でも死なず、倒すには「ラウズカード」というカードに封印するしか無いのだが…

 

「俺はその方式を無視して倒す事が出来る!変し…「待たんかい!待たんか~い!」って、あらっ!」

 

ディライトに変身しようとする闇影だが、突然アンデッドに向かって走る青年の叫びに驚いてコケた。

 

「見つけたで、アンデッド…人様の平和を台無しにする奴は、お天道さんが許しても、この噛矢切人(かみや・キリト)が許さへんでっ!」

 

黒い髪を一本結いにした頭にバンダナをし、腰にエプロンを着けた青年・切人はセンチピードUを挑発した。そして、腰に赤いハート型のバックル「カリスラウザー」が現れると、片手で蟷螂の絵が描かれたトランプの様なカード、ハートA「チェンジマンティス」を読み込ませた。

 

「変身!」

 

【CHANGE】

 

電子音が鳴った瞬間、切人の身体が揺めき、黒い蟷螂をイメージしたハート型の複眼のライダー「仮面ライダーカリス」へと変身した。

 

「あれが…カリス…!」

 

『行っくでぇぇっっ!!』

 

 

 

―世界の光導者、ディライト!9つの影の世界を巡り、その瞳は、何を照らす?

 

 

 

『そりゃそりゃそりゃあぁぁっっ!!』

 

『グ…グガァァッッ!!』

 

カリスは自身の武器「醒弓カリスアロー」でセンチピードUを素早く攻撃をした。

 

『グウゥゥ…ガアッ!!』

 

だが負けじと、センチピードUは猛毒を持った爪でカリスに反撃を仕掛けようとしたが…

 

【BIO】

 

カリスは、ラウザーをセットしたカリスアローにカードを通しハート7「プラントバイオ」を発動させるとアローから無数の蔦が表れセンチピードUを拘束し、此方に引き寄せると…

 

『ほんでもって…こいつやっ!』

 

【CHOP】

 

ハート3「ヘッドチョップ」を発動させ、片手で手刀を作り引き寄せたセンチピードUに叩きつけた。

 

『何でや…ねんっ!!』

 

『グアァァッッ!!』

 

何故かツッコミの台詞を言ったカリスの手刀でそのまま吹き飛んでいった。そして、止めを刺すべく二枚のカードをラウズした。

 

『これで終いやっ!!』

 

【DRILL・TORNADO】

 

【SPNING-ATTACK!】

 

『おりゃあぁぁぁぁっっっっ!!!!』

 

『ガアァァァァッッッッ!!!!』

 

ハート5「シェルドリル」とハート6「ホークトルネード」のコンボにより、カリスは風を纏った全身回転蹴り「スピニングアタック」をセンチピードUに喰らわせた。すると、アンデッドバックルが開き出した。

 

『カテゴリー10か…おもろいな!』

 

カリスが何も描かれていないラウズカード「プロパーブランク」をセンチピードUのバックルに投げつけると、緑の光を放ちながらそれにに吸い込まれていき、円を描く様にカリスの手元に戻った。これがアンデッドを「倒す」唯一の手段「封印」である…。

 

『ふぅ…これにて一件落着やっ!さてと…』

 

【SPIRIT】

 

アンデッドを封印し終えたカリスはハート2「ヒューマンスピリット」を発動させ、切人の姿に戻った。

 

「(?あれって…)貴方がこの世界のライダー、カリスなんですね。」

 

「んん?何やお前。らいだぁ?一体何のこ…「ゴラァァァァッッッッ!!!!キリィィィィッッッッ!!!!」とばぁぁぁぁっっっっ!!!!」

 

闇影の突然の問い掛けに首を傾げる切人だが、その直後に彼をキリと呼ぶ女性によって首を思い切り蹴られ吹っ飛んだ。

 

「アンタ、またお客さん放ったらかして…何油売っとるんやっ!!」

 

「何すんや!アマネ!俺はさっき迄人助けを…痛でででっっ…耳引っ張んな!!」

 

「人助けすんのなら、今待たせとるお客さんにさっさとたい焼き作らんかいっっ!!」

 

「貴方達…たい焼き屋さんなんですね!丁度良かった。」

 

「「へ?」」

 

 

 

―たい焼き屋・ふじはら

 

 

「いや~すまんすまん!まさかアンタ等たい焼き買いに行く途中やったん…ヘブッ!!」

 

「お客さんに対してんな態度あるかっ!!」

 

闇影達に砕けた口調で謝る切人を殴った、跳ねた黒髪に髪止めをした女性は藤原(ふじはら)アマネ。この店の一人娘だった。

 

「一人娘…?ご両親は?」

 

「うん…おかんはウチが生まれて直ぐに亡くなって、昔はおとんとやっとたんやけど…四年前に亡くなってな…。」

 

「あっ…ごめんなさい…!」

 

家族の死を思い出させ、表情を暗くさせてしまった黒深子はアマネに謝った。

 

「あっ、気にせんでええよ!今はコイツと何とかやってってるから大丈夫や!」

 

しかし、アマネは直ぐに表情を明るくしながら「気にするな」と手を降り黒深子を安心させた。

 

「切人さんはどうして此処でお世話に?」

 

「キリでええよ。俺がこの店で世話になったんは…ん?この感じ…!」

 

闇影の質問に答えようとする切人は何かを察知すると、突然飛び出していった。

 

「あっ、コラ!また何処行くんや!?」

 

「俺が様子を見てくるから此処で待ってて下さい。黒深子、頼む!」

 

「分かったわ。」

 

 

 

『グウゥゥゥ…!!』

 

『ジャアァァ…!!』

 

切人が察知した場所には二体のカテゴリーK、金色のカブト虫をイメージしたスペードの「コーカサスビートルアンデッド」と同じく金色のクワガタ虫をイメージしたダイヤの「ギラファアンデッド」がいた。

 

「二体共カテゴリーKかいな!」

 

「被害が出る前にケリをつけましょう!」

 

「おうよ!行く…「「待てっ!!」」ってあらっ!?」

 

切人はカリスに変身しようとしたが、現れた二人の若者の叫びによりズッコケた。

 

「カテゴリーKが二体…いけるか?ハルカ。」

 

「うっせーな…たりめーだろが!シン!」

 

同じ黒い半袖のジャケットを着た緑のシャツに茶髪に緑のメッシュを入れた男性と、赤いシャツに黒髪ショートヘアの赤いメッシュを入れた男勝りな口調の女性は互いに言い争いながら、真ん中に「A」のマークをしたバックルにカードを入れ腰に当てベルトが巻き付くと、真ん中のスイッチを展開させた。

 

「「変身!!」」

 

【【OPEN-UP!】】

 

バックルから現れた緑のゲートをシンという男が、赤のそれをハルカという女性が潜るとダイヤの形をした複眼に、胸に「A」のマークが付いたアーマーが特徴の戦士、緑の槍使い「仮面ライダーランス」と赤の弓使い「仮面ライダーラルク」が現れた。

 

「あの人達もライダーなのか…。」

 

「……。」

 

『せいっ!せいっ!せやぁっ!!』

 

『グァッ!ギャッ!ガァッ!!』

 

ランスは槍状の専用武器「醒杖ランスラウザー」でコーカサスビートルUを素早く突いていった。

 

『ガアァァッッ!!』

 

『ぐあっ!…この野郎っ…!!』

 

【BLIZZARD】

 

『グゥ…ガ…ガ…。』

 

反撃を受けて頭に来たランスはクラブ6「ポーラーブリザード」でランスラウザーから吹雪を出し、コーカサスビートルUを凍らせ、止めに一枚のカード「マイティインパクト」をラウズした。

 

【MIGHTY】

 

『はあぁぁ…はあっ!!』

 

『グギャアァァッッ!!』

 

ランスラウザーを突き刺すとそこから衝撃波を放つ必殺技「インパクトスタッブ」によりコーカサスビートルUは倒されバックルが開かれた。

 

『そらよっ!』

 

ランスがプロパーブランクのカードを投げ付けると、コーカサスビートルUはそれに封印された。

 

『くっ…全然効いてねぇ…このぉっ!!くたばれっ!!』

 

【BALLET】

 

一方、ラルクはギラファUと交戦するが、その攻撃が全く効かず苦戦していた。業を煮やしたラルクはダイヤ2「アルマジロバレット」をボウガン状の専用武器「醒銃ラルクラウザー」にラウズし、連射攻撃を放った。しかし…

 

『ジャアァァ…。』

 

『今迄効かなかったのはバリアを張ってたからかよ…うわぁっっ!!』

 

それはギラファUが作り出したバリアにより防がれ、ラルクは攻撃を受け吹き飛ばされてしまった。

 

「あの人が危ない!変身!」

 

【KAMEN-RIDE…DELIGHT!】

 

傍観していた闇影はディライトに変身し、ラルクの下へと駆け出した。

 

「あれが…ライダー…。」

 

『てやあぁっっ!!』

 

『グァッ!!』

 

ディライトは駆け着けたままジャンプをし飛び蹴りでギラファUを吹き飛ばした。

 

『女性に危害を加えるのは関心しないな。キングにはキングで行くか!』

 

【SHADOW-RIDE…DARK-KIVA!】

 

ディライトは自身の影をダークキバにシャドウライドさせ、もう一枚カードをドライバーに装填した。

 

『更に…ガルル、解放だ!』

 

【ATTACK-RIDE…GARULU-SAVER!】

 

ディライトドライバーから青い狼の彫刻に金色の刃が付いた武器「ガルルセイバー」が実体化し、Sダークキバの手元に装備された。

 

『行くぞっ!!せいっ!はぁっ!そらっ!!』

 

『グッ!!グガァァッッ!!』

 

ディライトとSダークキバはライトブッカーとガルルセイバーでギラファUに斬りかかるが、またもバリアを張り防ぎ二振りの剣で二人に反撃した。

 

『ぐぁっ!!…痛たたた…成程、一筋縄ではいかないな。なら、力で一気に叩く!ドッガ、解放だ!』

 

【ATTACK-RIDE…DOGGA-HUMMER!】

 

今度は紫と黒のフランケンシュタインの形をした「ドッガハンマー」を実体化し、Sダークキバと共に装備した。

 

【FINAL-ATTACK-RIDE…DA・DA・DA・DARK-KIVA!】

 

『ドッガバイト!』

 

ドッガハンマーの拳が開くと、掌にある単眼「トゥルーアイ」の光がギラファUの身体を固めた。

 

『これでバリアは張れないだろ!はあぁぁ…止めだぁっ!!』

 

『グガアァァッッ!!』

 

必殺技「ドッガ・サンダースラップ」により二つのハンマーを叩き付けられたギラファUは爆発と共に倒された。

 

『ふぅ…こんなところか。』

 

『アンデッドを…倒した…?』

 

『お前…何なんだよ…何モンなんだよ!何でアンデッドを倒せるんだよっ!?』

 

不死のアンデッドが突然現れた謎のライダーによって倒され、ランスはディライトに駆け寄り喧嘩腰で掴み掛った。

 

『何でと言われても…こういう仕様なんだとしか言えないよ。』

 

『なっ…ふざけんな!!』

 

当然そんな理由で納得がいかず、ランスの怒りは更に爆発した。

 

『…一先ずコイツを連れてくか。院長なら何か解るかもしんねぇし。』

 

『…チッ!!』

 

ラルクの提案を聞き、ランスは渋々とディライトを離した。

 

『良いですよ。俺も貴方達の話を聞きたいし。ねぇ、キリさん?』

 

「いや…俺ええわ。アンデッドもいなくなったし、店に戻んねぇとアイツにどやされるしな。」

 

切人は何故か難しい表情をし、店に戻ると言いその場を去った。

 

『(??どうしたんだろう?)そうですか、分かりました。』

 

 

 

―BOARD(ボード)病院・院長室

 

 

この病院の看護士見習いであるランスの変身者・緑川(みどりかわ)シンとラルクの変身者・赤麻(あかま)ハルカに連れられた闇影は、黒いオールバックに眼鏡をかけた院長の坂黄(さかき)ジュンイチと面会した。

 

「初めまして。院長の坂黄です。この度はウチの部下がとんだ無礼を働いてしまって誠に申し訳ない。」

 

「いえ、いいんですよ。頭を上げて下さい。」

 

頭を下げたジュンイチに、闇影は上げる様言った。それを見ていたシンとハルカは顔を顰めていた。

 

「成程、その為に旅を…しかし、その心配は無用です。」

 

「何故ですか?」

 

「我々には頼れる戦士がいます。それが彼等です。彼等のお陰で人々は平和に過ごせているのですから。」

 

ジュンイチの言葉を聞き、二人は闇影を見下す様な態度で勝ち誇った顔をした。

 

「それは解ります…でも、それ以上の脅威が現れた時を想定すると…やはり俺も…」

 

「おい、てめぇ…院長の言葉聞いたか?」

 

「アンタは「必要ねぇ」って言ってるんだよ。とっとと帰んな!!」

 

シンとハルカは不遜な態度で闇影に突っ掛かっていったが、ジュンイチが手を上げてそれを制止した。そして肩を竦めた彼は席から立ち上がった。

 

「ついてきたまえ。本当は一般の者に見せるべきではないのだが、特別に案内しよう…このBOARDのもう一つの姿を…。」

 

 

 

―地下研究室

 

 

ジュンイチが案内した場所は、辺りに実験器具や機械が設置された薄暗い部屋だった。そこには封印されたアンデッドのカードが置かれたデスクもあった。よく見るとカードの怪物が蠢いている。

 

「アンデッドは不死の力を持つ未知の存在…未だその全ては解明されていない。故に私は独自でこの施設を建設し、日夜研究を行っているのだよ。」

 

「凄い…独自で此処までの施設を作ったなんて…。」

 

ジュンイチの行動力に、闇影は大きく驚嘆した。

 

「私には更に大きな夢があってね。アンデッドの不死の謎が解明されれば、多くの不治の病に苦しむ人々を救う事が出来る。誰もが元気でいられる世界を築きたい…。それが私の夢だ。」

 

「いい夢ッスね!俺、その夢実現するのに何でも手伝います!」

 

「オレもです!…どうだ、これでも力不足だと思うか?旅のライダーさん。」

 

「…出直してきます。」

 

ハルカは不遜な態度で闇影にそう吐き捨てた。ジュンイチのカリスマ性、夢への具体的な行動力を知り闇影はそのまま研究所を後にした。

 

「こらハルカ、そんな事を言うんじゃない。彼も彼なりにこの世界を思ってくれているのだから。それより君達にまた一仕事を頼みたいのだが…」

 

ジュンイチは一枚の写真を二人に見せ、仕事を依頼した。

 

 

 

―たい焼き屋・ふじはら

 

 

「へい!たい焼き三つお待たせ!」

 

「ありがとう!」

 

「またのご来店を!…はぁ…。」

 

店に戻った切人は仕事をこなすが、闇影と別れた時から表情がずっとそのままだった。

 

「キリ、お疲れさん…ってどしたんや?そんな顔をして。」

 

「お…おう!何でもねぇよ!」

 

アマネは切人の表情がおかしく心配をするが、切人は何でもないと誤魔化した。

 

「嘘や…アンタウチに何か言いたい事があるんちゃうん?」

 

「…!!」

 

「やっぱそうなんや…何や?仕事がキツイんか?」

 

「そんなんやない…。」

 

「アマネさん、今洗濯が終わっ…」

 

「じゃあ何なんや!?言いたい事があんならハッキリ言い!ウチはな、隠し事をする奴が一番嫌いなんや!ウチが気に食わんのならこっから出てきっ!!」

 

アマネは切人の言い淀んだ態度に苛立ち、大きく出て行けと怒鳴った。

 

「…!!ああ、言われんでもこんなとこ、こっちから出てくわ!!」

 

これに頭にきた切人はブチ切れて店を飛び出して行った。

 

「アマネさん!どうしたんですか?」

 

「…見苦しいとこ見せたな…アンタは知らんでええ。」

 

「でも…キリさんが「知らんでええって言っとるやろっ!!」!!」

 

「…ごめん…ちょっと頭冷やして来るわ…。」

 

「アマネさん…。」

 

 

 

闇影はジュンイチの夢に何か違和感を感じていた。確かに彼の理想は素晴らしい物だ。だが、もし平和を望むアンデッドがいれば?やはり封印するのだろうか?それはアンデッドの存在を認めない事になる。それで理想と言ってしまっていいのかと、まるでそれに心当たりがある様な思考をしていた。

 

「(もし良いアンデッドがいたらそれも封印してしまうのか?俺はそれを『一体だけ』知っている…。)ん?あれって、キリさん?」

 

「くそっっ!!俺のアホッッ!!何でや…何で…」

 

闇影は、小石を蹴飛ばしながら腹を立てている切人を見かけ、彼に近づいていった。何故彼は苛立っているのか?

 

「何で言えへんのや…俺が…俺がアイツの親父さんを…!!」

 

「アマネさんのお父さんをどうしたんですか?キリさん。」

 

「闇影…。」

 

「悩みがあるなら俺に話して下さい。少しは楽になりますよ?」

 

「いや…こればっかは言われへん…!俺は…!!誰やっ!!」

 

闇影の「お節介」を拒否する切人。その時、何者かが彼に攻撃を仕掛けてきた。

 

『見つけたぜ…カリス…いや、「ジョーカー」!』

 

『お前はいるだけで危険な存在なんだよ…大人しく封印されなっ!』

 

「ジョーカーやない…俺は…人間やっ!!」

 

それは、ランスとラルクだった。ジュンイチが彼等に依頼したのは「ジョーカーの封印」だった。切人の否定の言葉を無視し、彼に攻撃し続けた。

 

「くっ…このままやられるか!変身!」

 

【CHANGE】

 

「粗方解らないけど、止めないと!変身!」

 

【KAMEN-RIDE…DELIGHT!】

 

切人と闇影はカリスとディライトに変身し、カリスはカリスアローにカードをラウズし、ディライトもカードを装填した。

 

【TORNADO】

 

【ATTACK-RIDE…LASER!】

 

カリスは「ホークトルネード」の突風、ディライトはディライトレーザーで反撃をした。が…

 

【SMOG】

 

【REMOTE】

 

ランスはクラブ9「スキッドスモッグ」とクラブ10「テイピアリモート」のカードをラウズし、周囲に黒い煙を出した。

 

『何やっ!?周りが暗くて見えへん…!』

 

『落ち着いて下さい!煙が止んできました。…!!これは!!』

 

煙の止んだ先には、ランスとラルクの前に二体のアンデッド・クラブのカテゴリーQの「タイガーアンデッド」とカテゴリーJの「エレファントアンデッド」倒れていた。

 

『甘かったな…俺はこの「スモッグ」と「リモート」を使って煙幕の中でこいつ等を解放して俺等の盾になってもらったんだよ!』

 

倒れたタイガーUとエレファントUは再びカードへ封印され、ランスの手元に戻っていった。

 

『何て事を…そんな事をして心が痛まないのかっ!?』

 

いくらアンデッドとはいえ、平気で盾代わりにするランスの行動にディライトは憤怒した。

 

『別に。どーせ死なねぇんだから盾にしたって問題ねぇだろ?そこの化物と同じよう…。』

 

『それとも何か?アンデッドにも生きる権利があるって言いたいの?笑わせるね!』

 

今の二人の発言にディライトの怒りを爆発した。

 

『許さない…お前達の腐った根性、叩き直してやるっ!!』

 

『はっ!!やれるモンならやって…うわっ!!』

 

互いに武器を構えた瞬間、突然爆発が起きた。その爆風から全身が黒く、獰猛な三つの顔の狼の異形が現れた。

 

『な…何だっ!あれは?』

 

『あれは…ケルベロス!!』

 

『グガアァァッッ!!』

 

ケルベロスはそのままカリスに突撃しようとした。

 

『コイツ…ヤバイ奴やでっ!!』

 

【DRILL・TORNADO】

 

【SPINNING-ATTACK!】

 

『喰らい…やがれぇぇっっ!!』

 

カリスは「スピニングアタック」で一気にケルベロスを倒そうとした。だが…

 

『グガァッ!!』

 

『な…何やとっ!!は…離せっ!!』

 

ケルベロスはカリスの足を掴み、そのまま地面に叩き付け掌を前に彼に向けると、カリスの身体から数枚のカードがケルベロスの身体に吸収されていった。

 

『これはまさか…アンデッドを吸収する能力…?』

 

ケルベロスの能力、それはアンデッドを自らの身体に吸収する能力である。無論それが封印されたラウズカードも例外ではない。

 

『キリさん!大丈夫ですか!?キリさ…え?』

 

叩き付けられたダメージが大きいのか、カリスは変身解除し、切人の姿へと戻った。すると、彼の身体に異変が…

 

「は…離れ…ろ…闇…影…うぐっ…うっ…うっ…ゥガアァァァァッッッッ!!!!」

 

『キリさん!!』

 

切人は突然苦しみ出し、その姿は揺らめき全身が黒く、緑のバイザーに、胸部にある緑の核が特徴のカミキリ虫の様な異形「ジョーカー」へと変貌した。

 

『本当にジョーカーだったなんて…!!』

 

『ガアァァッッ!!』

 

『うわっ!!完全に正気を失っている…。』

 

ジョーカーの攻撃を回避したディライト。その時、黒深子からの携帯が鳴り出した。

 

『どうした!黒深子!?』

 

『先生!!キリさんがお店を飛び出しちゃったんだけど、見てない?』

 

『いるにはいるけど…今会えそうにないよ。後でかけ直す!』

 

『えっ!?どういう事、先せ…!』

 

携帯を切ったディライトは今の状況をどうするか考えている。ジョーカーとケルベロス、そしてランスにラルク、この戦いをどうやって止めるのか?

 

『グガァァァァッッッッ!!!!』

 

考えている間にジョーカーはディライトの方へ駆け出し、攻撃を仕掛けようとした。

 

『くっ…どうすればいいんだ!!どうすれば…!!』

 

 

 

一方、ディライトの危機を空から見下す様に見ている紅蓮。

 

「ディライト…貴様は自ら生み出した世界の異変により滅ぼされるのだ!!」

 

表情が見えない赤いフードの中で紅蓮は冷たく笑っていた…。




カリスが関西弁なのは剣のとあるキャラをモデルにしたからです。誰かは聡明な皆さんならご存知です。

好きなレギュラーキャラは?

  • 煌闇影/仮面ライダーディライト
  • 白石黒深子/スワンオルフェノク
  • 赤鏡コウイチ/仮面ライダーリュウガ
  • 諸刃ツルギ/仮面ライダーサソード
  • 彩盗巡/仮面ライダーディシーフ
  • 戴問周/仮面ライダーディスティール
  • 白石影魅璃
  • 創士傀斗
  • 紅蓮
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。