仮面ライダーディライト-世界の光導者- 作:トラグマアーク〜駄作者ナンバーワン〜
今回もちょびっとだけもう一人新キャラを登場させました。
ケルベロスにラウズカードを奪われジョーカーに変貌した切人は、ディライトに襲いかかってきた。この事態にディライトは、彼を気絶させようと攻撃を仕掛けた。
『くっ…一度気絶させるしかないか…キリさん、ちょっと痛いですよ!』
【ATTACK-RIDE…LASER!】
止むを得ずディライトは「ディライトレーザー」でジョーカーを狙撃した。
『ガァッ!!』
しかし、ジョーカーはそれを全く物ともせずそのままディライトへ近づき攻撃を仕掛けた。
『そんなっ!?効いていな…ぐあぁぁっっ!!』
ジョーカーの攻撃を受けたディライトは背後へ吹き飛んだ。
『くっ…なんつー強さだ!!攻撃が全く効かねぇ…!!』
『攻撃だけじゃなく、防御も高過ぎるぜ…。』
一方、ランスとラルクはケルベロスと交戦していたが、ケルベロスの強大な強さに翻弄されていた。
『グオオォォッッ!!』
『!!こいつスピードも半端ねぇぞ…うわぁっ!!』
猛スピードでランスに襲いかかり、その鋭利な爪で引き裂き、彼を地に伏せさせた。
『シン!!』
そして、倒れたランスを掴み上げ先程のカリスの様にカードを奪おうとした。その時…
『ふっ…!! 』
『『グガアァァァァッッッッ!!!!』』
突然、ジョーカーとケルベロスが何者かの襲撃を受けた。彼等の背後にいるのは…
『な…何故だ…何故此処にいる筈の無い怪人がいるんだ…!?』
ディライトが驚くのも無理は無い…。何故なら本来「キバの世界」または「ダークキバの世界」にいる筈のマーマン族の生き残りの緑の海魔「バッシャー」がいるからだ…。
『僕、参上♪』
―世界の光導者、ディライト!9つの影の世界を巡り、その瞳は、何を照らす?
『ねぇねぇ!僕、君達のライフエナジーが欲しいな。頂戴♪』
バッシャーは手を差し出しながら子供の様な無邪気な口調で恐ろしい事を言い、その場にいた者に恐怖心を煽った。
『くれないのなら…力づくで貰うよ!ふっ!』
機嫌を損ね、声のトーンを下げたバッシャーは、緑の銃でディライト達を無差別連射し始めた。
『うわっ!!なんて無茶苦茶な…!!』
『ガアァァァァッッッッ!!!!』
この攻撃を受けたジョーカーは気を失いダメージが大きいのか、切人の姿へと戻った。
『キリさんっ!!』
ディライトは切人の下へ駆け寄ろうとするが、バッシャーもまた彼に駆け寄った。
『さーてと…先ずこの人のから頂こっ…って、えぇっ!?もう終わり!?なんかつまんなーい!』
切人のライフエナジーを吸収しようとしたバッシャーだが、突然一人言を言い出し、現れた灰色のオーロラの中へと消えていった。
「一体何だったんだ…?っと、それよりキリさんを連れ出さないと…!黒深子の家まで行くか…。」
闇影は、今は気絶した切人を担ぎ白石家へと移動した。
「ったく…世話の焼ける奴だな…。」
それを背後から見ていた謎の青年は、闇影に悪態をついていた…。
―フラッシュ薬局
あれから黒深子に連絡し直した闇影は、事情を聞き自分も話すから此方に一度帰る様黒深子に告げ、切人を布団に寝かせに現在に至る…。
「そうなんだ…キリさんが…アンデッド…ジョーカーなんだ。」
「あぁ…それにしても俺と別れた後にそんな事があったなんて…。」
二人は双方の事情を交換し合った。切人のジョーカー化、アマネとの大喧嘩。どちらも深刻な問題だった。
「う…うぅ…こ…此処は…何処や…?」
切人は目を覚まし起き上がろうとした。だが、闇影によって抑えられた。
「まだ寝てないと駄目ですよ!此処は黒深子の家です。」
「闇影…そっか…あの後ジョーカーになって暴れだして…ホントにすまん!!」
「それより…何故、ジョーカーである貴方があの店でお世話になってたんですか?」
「ちょっと、先生!」
「…見てしもうた以上、隠し事は出来ひんな…四年前、俺達アンデッドはある日突然封印から解放されたんや。原因は黒いオーラの様なモン…やったかな?」
「!!黒い…オーラ…!!」
闇影はアンデッド達が解放された原因がまたもあの黒いオーラである事を知り、愕然としていた。切人の話は未だ続く…。
「解放されたアンデッドは、もう一度世界の支配権を巡って『第二のバトルファイト』を始め出したんや…俺もそれに参加していた。」
「でも、それがどうして今の姿に?」
「それは、この『スピリット』のカードの効力の為や。そのカードの影響で俺はジョーカーでありながら、人間の心を持つ事が出来た。」
切人は「スピリット」のカードを片手に、自分が今の姿でいる原因を語った。ジョーカーは封印されたアンデッドのカードを用いる事でその姿に変化する事が可能である。そしてハート2「ヒューマンスピリット」の影響により人の心を持てたのである。
「やがて体力が衰弱して倒れた所を、ある人が救ってくれたんや。」
「それが…アマネさんのお父さん…。」
「ああ…親父さんは、こんな得体の知れん俺を何も言わずに面倒見てくれた…俺はその恩を報いるべく親父さんのやっとった今の店を手伝うようになったんや。同時に破壊衝動を抑えるべくハートカテゴリーのアンデッドを封印する為に戦った。やけど…」
「破壊衝動が、また目覚めてしまったんですね…。」
「それをずっとアマネに今日まで言えずにいた…それを言った後、俺は…あいつ等に封印されるつもりや…。」
「でも…何もそこまでしなくて「それにや!!」」
「もしジョーカーである俺が生き残れば、世界のリセットを意味する…!!どの道生きてとったらアカンのや…俺は…!!」
切人はアマネに全てを打ち明けてから、封印される事を宣言した。自分がバトルファイトに生き残ってしまうと世界がリセットされる事を危惧して…。拳を握り顔を俯かせながら悲しげにそう語っていた。
「そうするのはアマネさんに話をしてからでも遅くはない筈です…。それに、未だそうなるとは限らないですよ。」
「いや、解るんや!!今度ジョーカーになれば、俺は完全に意識を失くす…!そうなったらお前達やアマネを傷つけてしまう…。だから…俺はもうアマネに会う事は出来ない…!!」
「その時は俺が倒します…!何せ…灰燼者ですから…。」
「先生…。」
もし切人が今度ジョーカーになり意識を失くした時、闇影は自分が倒すと自嘲気味に言い出した。自らを灰燼者と呼びながら…
「闇影……解った。一度戻ってアイツに話するわ!」
「キリさん…。俺達も一緒に行きます!」
「ええ!行きましょう、キリさん!」
「おう!ほな、戻ろか!」
―アマネSIDE
店を出たアマネは、俯き歩きながら先程の事を考えていた。自分のあの言い方に反省はしていたが、それ以上に何かを考えていた。
「(キリの奴、最近何かおかしい…おとんが死んでからたまに店出てくし、何よりおとんの話を言い出したら表情をさっきみたく暗くしとったし、どっか変や…。もしかしたら、おとんが死んだんと何か関係が…?)」
アマネは、父を亡くしてからの切人の行動がおかしい事にずっと疑問に感じていた。そして、その疑問に何かを悟り始めた。その時…
「…!!んんっ!!んーーーっっ!!んーーーっっ!!」
突然背後から何者かがアマネを襲い、彼女を捕獲した。
「(キ…リ…。)」
―シンSIDE
「ちっ…!暫く休んでろ…か…。」
あれからシンはケルベロスの襲撃の傷をBOARDで治療したが、ジュンイチから当分は戦わず暫くは休む様言われ帰宅中である。しかし、その決定に不満の様だ。
「こんな傷、大した事ねぇっての…。俺は…未だ戦える!っ痛ぅぅ…。」
と、腕を振り強がっていたが、傷が再び痛みだした。その時…
『グゥゥゥ…。』
「…ケルベロス!!」
突如ケルベロスがシンの前に現れた。今の彼は傷を負っていて戦うのは危険だ。しかし、シンは笑いながらランスバックルを装着した。
「へっ…丁度いいじゃねぇか!お前を封印すれば院長も認めてくれる!変身!」
【OPEN-UP!】
シンはランスに変身し、ランスラウザーを構えた。
『俺は…ガキの頃に両親を亡くしずっと荒れた人生を送っていた…そんな俺をあの人は…院長は救ってくれた。そして、俺に生きる意味を教えてくれた…。見ず知らずな俺にここまでしてくれたあの人の為なら死ねる…!!うおぉぉぉっっっ!!』
『フンッ!!グオォォッッ!!』
『うあぁぁぁっっっ!!』
構えたランスラウザーを回しながらケルベロスに突撃したが、片手で受け止められそのまま強烈なキックを喰らい吹き飛ばされた。
『くっ…なら、「リモート」で…!!』
ランスは、「リモート」のカードでアンデッドを解放し戦力にしようとしたが…
『ムンッ…!』
『何っ…!こ…れ…は…。』
ケルベロスが掌を前に掲げると、スペード10「スカラベタイム」の効果の様にランスの動きが止まった。その隙に彼が持っているクラブスートのカードを全て吸収し、強烈なパンチでランスを吹き飛ばし、その衝撃でランスの変身は解除されてしまった。
『ガアッ!』
「ぐあああっっっ!!な…何で「タイム」の力を…!?」
『それは、私が彼にそのカードの力を付加させたからだよ…シン。』
シンの疑問に答えたのは、ランスとラルクと同じダイヤの単眼、胸の「A」マークのアーマーが特徴の黄色い戦士「仮面ライダーグレイブ」だった。ゆっくりとシンに近づきながら…。
「てめぇ…何で俺を知って…まさか、お前…グハァッ!!」
グレイブは、自分の正体に気付き始めたシンを気絶させた。
『余計な詮索は禁物だよ…。ん?』
「変身!」
【OPEN-UP!】
ハルカはバイクに搭乗しながらラルクに変身し、そのままジャンプしてグレイブに突撃しようとした。しかしそれを横に回避され、バイクを着地した。
『お前…シンに何を…!?』
『おやおや…随分と乱暴な行動に出る女性だね…。』
『うるせぇっ!!お前等をぶっ倒してやるっ!!』
【GEMINI】
ラルクはラルクラウザーにダイヤ9「ゼブラジェミニ」をラウズし自分の分身を作り出した。そして分身をケルベロスに戦わせ、ラルク自身はグレイブと交戦した。
『うらっ!はっ!でやっ!』
ラルクはグレイブから距離を取って銃撃した。しかし、グレイブはそれを軽々とかわした。そして、剣状の専用武器「醒剣グレイブラウザー」にカードをラウズした。
【MAGNET】
『えっ!?武器が…!!』
『女性に武器は似合わない…。』
スペード8「バッファローマグネット」を発動し、彼女が持っていたラルクラウザーをグレイブの手元に吸い寄せた。
『ざけんなっ!オレはずっと女であるせいでいろいろ差別を受けてきた…だが、あの人はそんなオレ…あたしを差別せず今の環境を与えてくれた…「差別の無い世界を一緒に作ろう」って言ってくれた。それを報いる為なら…あたしは女も!命も!あの人に…院長に捧げてやる!!』
ラルクもシン同様、ジュンイチに自分の人生を救われていた。だからこそ、彼等はジュンイチを強く信頼していた。それを聞くとグレイブはベルトを外し、変身を解除した。
『え…?そ…そんな…な…何で…?』
「なら、今からする事に協力してくれるかな…?ハルカ。」
なんと、グレイブの正体はジュンイチだった。つまり先のケルベロス襲撃は彼の仕業だったのだ。それを知ったラルクは今迄信じてきた者に裏切られてしまい…
『う…うああああぁぁぁぁっっっっ!!!!』
半狂乱したままジュンイチに殴りかかったが、簡単に受け止められてしまいそのまま腹に拳を叩きつけた。ラルクは変身を解除されつつ、ジュンイチの足元にしゃがみこんだ。変身解除と同時に、分身も消え去った。
「うぐっ…!何でだ…不治の病に苦しんでる人を救い、誰もが元気でいられる世界を創るんじゃなかったのかよっ!!」
「ああ、勿論だとも。『私が支配者になった』世界でね。」
ジュンイチは明るい笑みを浮かべたまま自分の真の目的を語った。
「それには君達の力が必要なんだ。『君達が集めたラウズカード』が、そして…君達の細胞もね!」
【THUNDER】
『うあぁぁぁぁっっっっ!!!!』
ジュンイチはグレイブラウザーにスペード6「ディアーサンダー」をラウズし、その電撃でハルカを気絶させた。
「ついに揃った…。ライダーとアンデッドの融合素材が…!!」
―たい焼き屋・ふじはら
「はあ…着いちまったぜ…って、ん?何やこれ?」
店に戻った切人達は玄関先で一通の手紙を見つけた。それを読んでみると切人の顔色が変わった。何故なら…
『ジョーカーよ。藤原アマネの身柄は預かった。返して欲しくば残りのラウズカードを持参し、BOARD地下研究所に来るべし。 坂黄ジュンイチ』
その手紙は、アマネが誘拐された事を示す脅迫状だからだ。
「坂黄さんが…アマネさんを…!?じゃあ、さっきの襲撃はあの人が!?」
「野郎…アマネを巻き込みやがって…!!直ぐにBOARDにカチコミじゃあっっ!!」
手紙を握り潰しながら切人は、裏社会の人物の様な物騒な事を言いながら店を飛び出した。
「ちょ、ちょっとキリさん!?あ~あ、行っちゃった。行先解るのかしら?」
「とにかく急いでBOARDに行ってくる!黒深子は家に戻ってろ!」
「気を付けてね…先生。」
闇影は切人の後を追うべく、マシンディライターに搭乗しようとするが…
「ねぇ、此処今お店やってないの?」
「ああ、お客様すいません。只今店の者が材料の買い出し中で…」
客らしき銀色の短髪に赤いジャケットの中に大きな胸の谷間が目立つ黒いスリットの入った服を着た、赤いショートパンツに赤いガーターベルトを着け、黒いブーツを履いた妖艶な雰囲気の女性が、店は営業していないのかを尋ねてきた。闇影は適当な理由を言って帰ってもらおうとした。
「えぇ~!私まだ満足できな~い…って、あら…」
「申し訳ありま…って、え?」
「お~い!!どしたんだ?」
「此処の店今人いなくてやってないんだって。それより…」
「何だよ…って、お前かよ…。」
「お前等…何で…?」
今度は黒髪の長い黒髪のウェーブを後ろに括った、水色のジャケットに白シャツに、黒い半ズボンを履いた大柄で屈強な男性が現れた。どうやらこの二人は闇影を知っている様だ。
「随分と丸くなったもんだな…。」
「み・か・げ・君♪」
「くっ…!!」
顔を笑いながらそう言った二人の言葉に強い衝撃を受け、頭をグラっとする闇影。気付いた時には彼等の姿は消えていた。
「先生、大丈夫!?今の人達…先生の知り合い?」
「…今はキリさんを追うのが先決だ。行ってくる!」
闇影は話を逸らし、切人の後を追いBOARDへ向かった。
―BOARD・地下研究所
「この装置は人間の細胞データを電気に変換する事が出来る。これで…」
ジュンイチはシンとハルカの身体に奇妙なケーブルを装着し、それと繋がっている機械のスイッチを作動した。
「があぁぁぁぁっっっっ!!!!」
「うあぁぁぁぁっっっっ!!!!」
作動した瞬間、ケーブルから強い電流が流れ出し二人は大きな悲鳴を上げた。そして、その電流は隣の機械へと移動しその真下の台にあるグレイブバックルに流れていった。電流が流れ終わり、手袋をした手でグレイブバックルを掴み、そこから一枚の黒い絵柄のカードを取り出し恍惚な表情で見つめていた。
「これがケルベロスにアンデッドの細胞データ、そして人間の細胞データを凝縮した究極のアンデッド…。これがあれば、新たな世界を創り出す事が出来る…!!」
「それは俺を封印してから語れや。おらぁっ!!」
切人は研究所のドアをぶち破り、中に侵入した。
「ようこそ。噛矢切人君…いや、ジョーカー…。」
「アマネは何処や?大人しく返せば半殺しにまけたる。」
「安心したまえ、彼女は院長室で眠っている。私の目的は、君だからな。」
そう言うとジュンイチと切人は、互いにベルトを召喚し…
「「変身!!」」
【CHANGE】
【OPEN-UP!】
切人はカリスに、ジュンイチはグレイブに変身すると二人は高速移動の如く天井を突き破り、外の廃工場付近へ移動した。
『おりゃおりゃおりゃあぁっ!!』
『くっ…!なかなかやるな…だが…!』
カリスの怒涛の攻撃に、グレイブはわずかに押されていた。しかし…
『何時からかな…?彼女を騙してきたのは。』
『!!なんやと…!?』
グレイブは突然カリスに、何時アマネを騙したのかと揺さぶりかけた。するとカリスの攻撃が緩み出しその隙を付いた。
【SLASH】
『はあっ!』
『ぐあぁっ!!』
スペード2「リザードスラッシュ」でカリスを切り裂き背後へ追いやるグレイブ。
『何…出鱈目こいてんねん…!!俺がアイツを騙したやとぉ!?』
『そうではないのか?彼女の父親を殺し、のうのうとその娘と一緒に暮らしてきた。一切事実を語らずに。』
『…まれ…。』
『今の平和な一時が崩れてしまうのを恐れて、真実を話さずに生きて来た君に平和の為に生きる私を非難出来るのだろうか?』
『黙れぇぇぇぇっっっっ!!!!…グッ…グ…ガ…。』
グレイブの挑発に乗せられたカリスは切人の姿に戻り、怒りでジョーカーの破壊衝動が目覚めだし、姿が揺らめきながらその場でもがき出した。それを見たグレイブは何故か変身を解除した。
「最後にいい物を見せてやろう。アンデッドと人間の細胞を凝縮した新たなケルベロス…」
【OPEN-UP!】
ジュンイチは黒い背景のカテゴリーA「チェンジケルベロス」のカードをグレイブバックルに入れてスイッチを作動すると、頭部に黒い黄色の眼をした狼のヘルムと右が緑の、左が赤い眼をした黒い狼のアーマーが装着し、右腕に巨大な爪を装備した異常なグレイブ「グレイブケルベロス」へと変貌した。
『ケルベロスの力を極限まで引き出せるライダーアンデッドの力を…はあぁぁ…!!』
Gケルベロスは力を貯め出すと、周囲に強力な黒いオーラが湧き出した。
「くっ…何や…あのけったいな姿は…それに…この真っ黒なモンはなんや…?めっちゃ苦しい…。」
Gケルベロスの発する黒いオーラに押されそうになる切人。そこに…
『…!!』
『何っ?ぐあぁぁっっ!!』
工場付近の廃車の車体から黒龍の戦士・リュウガが飛び出し、ドラグセイバーでGケルベロスを切り裂き、これによりオーラが止みだした。
「ありがとな!せやけど誰や?アンタ。」
切人の疑問に一切返事しないリュウガ。そこへ、マシンディライターに乗ったディライトが現れた。
『ふう…やっと間に合ったか…。』
「闇影!って事はこの黒い奴は…。」
『俺の影ですよ。』
そう、このリュウガはディライトがシャドウライドで作った物だった。あらかじめSリュウガを召喚し先にミラーワールドに潜らせ、切人の危機を救ったのだ。
「影でライダー作れるって…お前、一体…」
『あれがシン達が言っていたディライト…興味深いな。』
『話は後です!ここはこの援軍で行きますか!』
【FINAL-SHADOW-RIDE…B・B・B・BLADE!】
Sリュウガの姿は、全てのスペードスートのアンデッドと融合した金色の騎士「仮面ライダーブレイド」の最終形態「キングフォーム」へとFSRした。
【FINAL-ATTACK-RIDE…B・B・B・BLADE!】
『これで…決まれぇぇぇぇっっっ!!!!』
ディライトとSブレイドKFの前に、黒と金色の五枚の巨大なスペードのラウズカードのビジョンが現われ、二人はライトブッカーと専用武器「重剣キングラウザー」を構えて必殺技「ロイヤルストレートフラッシュ」を繰り出した。が…
『ふっ…リフレクト…。』
『何っ!跳ね返されて…うわぁぁぁぁっっっ!!!!』
Gケルベロスが両手を前に広げるとハート8「モスリフレクト」を発動し、そこから光の燐粉が盾の様に広がり、それが衝撃波を跳ね返し逆にディライトとSブレイドKFに大ダメージを与え、ディライトを変身解除に追い込んだ。
「闇影!!今のは…『リフレクト』!?何でラウズせんと発動したんや!?」
『このGケルベロスは、ラウズしなくても吸収したアンデッドの力を発動が可能なのだよ…。もっとも、一体につき一回だけだけどね。』
「なんやと…ぐっ…!!?ぐああああっっっっ!!!!」
Gケルベロスの能力に愕然としていた切人は再び苦しみ出し、ジョーカーになりかけるが、それでも未だ必死に抗っていた。
『愚かな事だ…。あの娘を騙してまで人間になりたいとは…化物の考える事は理解しがたい。』
Gケルベロスは自分の姿を棚に上げ、ジョーカーへ戻るのを抗うレイを嘲笑った。
「…化物はどっちだ…彼は…自分の為だけに人間になろうとしてるんじゃない!」
切人への侮辱の言葉に憤り、闇影はふらつきながらも立ち上がった。
『ほう…未だ立ち上がるかね。では何の為に?』
「彼は…恩を返す為…大切な人の為…その人と生きる為に、愛情を学び、人間になろうと必死に戦っているんだ!!」
「大切な…人…。」
闇影の言葉を聞く内に、切人のジョーカーへの変化が止まっていた。
「そして、新しい未来を築く為に戦い続ける為だ!!」
『君は…一体何者だね!?』
「お節介教師な仮面ライダーだ!!宜しく!!」
「ははっ!なかなかおもろい事言うな、闇影!ほな、いっちょやるか!」
切人は嬉しそうな表情をしながら、闇影の隣に駆け寄りカリスラウザーを出現させ、闇影もディライトドライバーを装着した。
「「変身!!」」
【KAMEN-RIDE…DELIGHT!】
【CHANGE】
闇影はディライトへ、切人はカリスへと変身した。
「さて、輝く道へと導きますか!」
『ほざくなっ!!マッハ!』
Gケルベロスはスペード9「ジャガーマッハ」で高速移動し、その巨大な爪でディライトとカリスを引き裂こうとした。
『甘い…そのスピードが命取りになる!はぁっ!!』
『何っ…!?ガアァァッッ!!』
ディライトはライトブッカー・スピアモードでGケルベロスの腹を突き刺し大ダメージを与えた。高速移動の弱点…それは、そのスピード故に防御面がやや脆く、小さな攻撃でも受ければ大きなダメージを被るリスクがあるのだ。
『クッ!…ガ…ギ…!!』
『さて、これを使うか!』
【FINAL-FORM-RIDE…CHA・CHA・CHA・CHALICE!】
『キリさん、力を抜いてください。』
『は?』
ディライトがカリスの背中に手を当てると、なんとカリスはジョーカーの姿へと変化した。この結果にジョーカー(?)は…
『てめぇっ!!何やらかしてくれとんのじゃゴラァァッッ!!ジョーカーにしてどうすんねん!?』
当然、ディライトに荒々しい口調で食って掛かるジョーカー(?)。しかし、ディライトは逆に落ち着いた口調で…
『破壊衝動は起きないでしょ?それに、よく見てください。』
『何言って…って、あれ?俺ジョーカーやのに意識持っとる。それに…』
確かに外見はジョーカーであるが、バイザーや胸の核等、緑色だった部分が全て赤い物だ。これがカリスのFFR形態「カリスジョーカー」の特徴である。
『これは、貴方を救う為の力です!』
『何やそうやったんか…怒鳴って悪かったな。なら、最終ラウンド開始や!』
『何処までも私を虚仮にしやガッテ…キエロ!!ジョーガァァァッッ!!』
Gケルベロスは急に狂った様な口調になり、爪で黒い衝撃波を飛ばした。
『野郎、ついにトチ狂ったか…!けど、コイツで防ぐ!リフレクト!』
Cジョーカーは両手から光の燐粉を広げ、その攻撃を跳ね返した。Cジョーカーは全ハートカテゴリーの力をGケルベロスの様にラウズ無しで発動する事が可能である。
『バガナァァァァ!!グアァァッッ!!』
『止めだっ!!』
【FINAL-ATTACK-RIDE…CHA・CHA・CHA・CHALICE!】
『おっ…!行ったれ!!闇影!!』
Cジョーカーの掌に赤いエネルギーの塊が生まれ、それをライトブッカー・ソードモードの切先にぶつけた。
『はあぁぁぁぁ…行っけぇぇぇぇっっっっ!!!!』
『ヤメロォォォォ!!!!グアァァァァッッッッ!!!!』
それは大きな光の刃となりGケルベロスを切り裂き大爆発が起きた。これがカリスのFAR「ディライトデスサイズ」である。
「……。」
「許せとは言わへん!気の済むまで殴ってくれ!」
アマネにこれまでの事を全て話した切人は、土下座したまま彼女に自分を殴る様言った。しかし…
「顔上げぇ…ふんっ!!」
「ぐあっ!!」
アマネは切人の頬にパンチを減り込むぐらいに殴った。そして…
「今のでチャラや…。」
「何?そんな程度でええんか!?俺は親父さんを…」
「何ウダウダ言うとんねん!今のは隠し事をした罰や!おとんは『事故』で死んだんや!!」
「え…?」
「せやからあんたはこれからもここで働いてくれたらええんや!…二度も言わすな。」
「アマネ…おおきに!」
「…は、早よ帰って仕込みの準備や!帰るで、キリ!///」
「ああ!」
アマネは照れながら店へと向かったが、その顔はとても嬉しそうだった。闇影はそれを微笑ましく見守っていた。
「二人共、とてもいい顔をしてるわね。」
影魅璃は、切人とアマネが並んで笑顔で調理する絵が描かれたキャンバスを嬉しそうに見ていた。
「ええ。本当ですね。あっ、キリさん達からお礼という事でたい焼きを貰ったんです。みんなで食べましょう!」
闇影は持っていた二つの袋をテーブルに置くと、腹痛が回復したコウイチも含んだ全員そこに集まり、たい焼きを頬張った。
「う~ん。チョコ味が甘くて美味ひぃ~♪」
「俺は定番の餡子味がいいけどな。」
「抹茶も美味ぇな…この二つ目の袋は何味だろなぁ…。」
抹茶味を堪能したコウイチは、二つ目の袋に入ってるたい焼きを一口齧った。すると顔が龍騎の様に真っ赤になり出し…
「んがあぁぁぁぁっっっっ!!!!辛れぇぇぇぇっっっっ!!!!」
口から火を吐きながら、部屋中を走り回った。コウイチが食べたのは、レイ試作のハバネロに山葵ソースを練り混ぜた激辛たい焼きだった。よく見ると袋には「試作品」と明記してあった。
「最後までそれなのね…って、また絵が…!!」
黒深子が呆れていたその時、キャンバスに次の世界が描かれていた。それは、無数の桜吹雪が舞う古い建物が並んでおり、絵の真ん中には大きな太鼓と撥が描かれていた。
「歌舞鬼の世界…か…。」
次回から新キャラ2人の正体が明らかになります。
好きなレギュラーキャラは?
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煌闇影/仮面ライダーディライト
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白石黒深子/スワンオルフェノク
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赤鏡コウイチ/仮面ライダーリュウガ
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諸刃ツルギ/仮面ライダーサソード
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彩盗巡/仮面ライダーディシーフ
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戴問周/仮面ライダーディスティール
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白石影魅璃
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創士傀斗
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紅蓮