仮面ライダーディライト-世界の光導者-   作:トラグマアーク〜駄作者ナンバーワン〜

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タイトルの意味は、読めば分かる…読めばな…。


第20導 陸牙

アマダムが壊れ、クウガの力を失ったソラは、人間とはかけ離れた異形の姿と化しただ咆哮する…。

 

『ガァァァァァッッッッ!!!!』

 

『ソラッ!!』

 

「これは一体、どういう事なんだ…!?」

 

『言ったでしょ?彼女はハーフグロンギ…人間でもグロンギでも無い存在…。』

 

「ハーフ…グロンギ…?」

 

リュウガはソラの身を案じ、闇影は今の状況が何なのか皆目見当が付かないでいると、D(ディシーフ)ガタックはソラがハーフグロンギであると話す。闇影は聞き慣れない単語を聞き、眉をひそめた。

 

『オォォォォッッッッ!!!!』

 

『!!』

 

Gソラは、近くにある木に腕を殴り付けて折ってしまう。その脅威的な力に息を飲む闇影達。しかし…

 

『ウガッ…!?ウッ…グッ…グアァァァァッッッッ!!!!』

 

突然頭を抱えたGソラは、大声を上げながら苦しみ出す。そしてそのまま、山奥まで逃げる様に走り出しこの場から去って行った。

 

『待ってくれ!!ソラ…!!』

 

『はぁ…最悪の展開になっちまったなぁ…。』

 

「最悪の展開?一体どういう事だ?」

 

『ハーフグロンギは文字通り、人間とグロンギの混血児…彼等は強靭な肉体能力を持っていて普通のグロンギより強い存在…。だけどグロンギの血が暴走し易くて、自分以外の存在を殺すまで暴れて、手が付けられなくなるの…。』

 

『それがあんた等の目的と何の関係が…?』

 

Dガタックはハーフグロンギの詳細を語るが、リュウガはそれが彼等の目的とどう関係あるのかを尋ねた。すると彼女は間を空けて…

 

『先ず言っておくと…全てのライダーのいる世界に共通点が一つ、その世界のライダーが全て居なくなるとそれは消滅してしまう…。』

 

「「「『!!!!?』」」」

 

『無論この世界でただ一人のライダーであるクウガが消滅しちまえば、ここは消える…。』

 

「なっ、何言ってるんだ!?そんな事ある筈が無い!!もしそうなら俺達は当に死んでしまうじゃないか!!現に今…!!」

 

『そ。今はまだライダーである私達がいるから崩壊は免れている…。』

 

Dガタックとディスティールの話を聞き、闇影達は「信じられない」と言わんばかりに動揺し、愕然としている。彼等の話はまだ続く。

 

『だが逆に言えばライダーが、ライダーの力が消滅しなければ世界は滅ばない事になる…。ところが今の彼女がハーフグロンギの力が暴走寸前である事を知り、このままではそれによってクウガの力を破壊しちまうかもしれない…。そこで俺様達は、クウガを破壊せずに力だけを抜き取ってこの世界を「ライダーのいない世界」にする事にした…。』

 

彼等の目的、それはクウガを消さずに「力」のみを存在させて「ライダーのいない世界」にして崩壊を防ぐ事だった。

 

『でもあの子はそれに応じない上に、貴方が邪魔をしたせいでクウガの力は破壊してしまった…。こうなった以上、最後の手段を取るしか無いわ…。』

 

リュウガの介入のせいでそれが全て水泡と化した事を彼に指を差して訴えるDガタック。そして彼等は「最後の手段」を取る事にした。それは…

 

『…あの子を含めたこの世界全てのグロンギを抹殺する…。』

 

「「「『!!!!』」」」

 

『あの子にゃ罪は無いけど、世界が無くなっちまうよかマシ…『ざけんな…。』…って、は?』

 

何と、ハーフグロンギであるソラをも含めたこの世界のグロンギを抹殺する事だと言う。それを聞いたリュウガは静かに怒り…

 

『ふざけんなよっ!!ソラが何したってんだよっ!?世界救う為にあいつを殺すだと!?んな事死んでも納得出来っかよっ!!』

 

「落ち着けコウイチ!!周に当たっても仕方無いだろ!!」

 

当然そんな事に納得出来ないリュウガは、ディスティールの胸ぐらを掴んで激昂する。そんな彼の手を力づくで引き剥がし落ち着く様宥める闇影。

 

『ならどうするってんだ?このまま世界が消えちまっても良いのかよ!?あぁっ!?』

 

『くっ…!!ブラッカー!!』

 

『おっ…やる気か?だったらてめぇから片付けてやるか…。』

 

「止めろ二人共!!今争ってる場合じゃ…!!」

 

【ADVENT】

 

『グオォォッッン!!』

 

リュウガはアドベントカードをベントインすると、上空からドラグブラッカーが現れた。闇影は、リュウガとディスティールに争うのを止める様注意するが…

 

『ソラを探してくる…!!はぁっ!!行ってくれブラッカー!!』

 

『グオォォ…!!』

 

しかしリュウガはディスティールとは戦わず、ドラグブラッカーに飛び乗りソラを探す為上空を後にした…。

 

「おい、待てっ!!待つんだコウイチ!!」

 

『ちっ…!!勝手にしろ…!!』

 

『私達は私達でやらせて貰うわよ…。』

 

【【ATTACK-RIDE…WARP!】】

 

Dガタックとディスティールも、ワープのカードを使いその場から消えて行った…。

 

「コウイチ…。」

 

 

 

―世界の光導者、ディライト!9つの影の世界を巡り、その瞳は、何を照らす?

 

 

『(ソラ…。)』

 

上空を舞うドラグブラッカーの背中の上に立つリュウガは、ソラの身を案じながら彼女があの時言った意味深な言葉を思い返している…。

 

 

 

―もし…もし自分が他人と違う存在だったら…お前はどうする…?

 

 

 

『くそっ…!!んなの決まってるじゃねぇか…!!』

 

『グオォォッッン!!』

 

その言葉にどう答えるかを分かり切っているリュウガは、更に速度を上げて進んで行った…。

 

 

 

「まさかソラさんがハーフグロンギだったなんて…。」

 

「だからコウイチさんに構うなと言ってたんですね…。私もネオティブだからあの人の気持ちが少し分かるかもしれません…。」

 

「ツルギちゃん…。」

 

一先ず家に戻ろうとする闇影達。黒深子とツルギはその道中、ソラがハーフグロンギである事について話している。ツルギは自分も人間とワームの融合した存在・ネオティブである為、ソラの気持ちが少し分かると言う…。

 

「兎に角、今はソラさんを何とか救う方法を考えないとな…。手掛かりはハーフグロンギって情報だけ。どうすれば…。」

 

闇影はソラをどうにか救う方法を模索するが、手掛かりは彼女がハーフグロンギである事しか無く情報が不足している。そう嘆いていた時…

 

「…て…い…。」

 

「「!!?」」

 

「ついて…来い…。」

 

突然ツルギの瞳が光を失ったかの様になり、何かを呟きながら何処かへゆらりと歩き出した。

 

「えっ!?ツ、ツルギちゃん、どうしたの!?」

 

「解らない…後を追ってみよう!!」

 

ツルギの突然の異変に困惑する闇影と黒深子は、原因が解らないまま彼女の後を追いかけた。

 

 

 

―謎の洞窟

 

 

「……。」

 

「ツルギちゃん!!一体どうしたの急に…って、先生…?」

 

「待って!…君、ツルギちゃんじゃないね…?一体誰なんだ?」

 

見知らぬ洞窟に辿り着き棒の様に立っているツルギ(?)を見かけた黒深子は彼女に近付こうとするが、闇影が腕を横に伸ばしてそれを遮った。そして、怪訝な顔をして彼女に何者なのかを尋ねた。

 

『…突然すまないな…。ほんの少しだけこの娘の身体を借りるぞ…。』

 

「なっ、何!?ツルギちゃんの身体が光った…!?」

 

するとツルギ(?)の身体が全身を包み込む様に淡く光り出し、それが止むと赤いドレスを着た腰まで届く長い黒髪、鋭い目付きに、黒い口紅を塗った唇が特徴の女性に変化した…。

 

「我はン・クアマ・ゼラ…この世界の究極の闇『だった』存在であり、クウガ…才牙ソラの母だ…。」

 

「「!!?」」

 

謎の女性・クアマの正体は、嘗てのグロンギ達の王「究極の闇」であり、何とソラの母親であると言う。それを聞いた闇影と黒深子は愕然とした表情をした。

 

「貴女が…ソラさんのお母さん…!?」

 

「…我はグロンギ達の女王でありながら、先のクウガである男に惹かれ、そして結ばれ一人の幼子を儲けた…。」

 

「何だって!?彼女の父親もクウガ!?それって一体…!?」

 

「…話は十数年前に遡る…。当時クウガである男と我は、リントとグロンギの間に子供を儲けた大罪によりグロンギ達により命を狙われる事になった…。」

 

闇影の言葉に頷くクアマは、十数年前に何が起きたのかをゆっくりと話し出した…。

 

 

―十数年前

 

 

『はぁっ!せいっ!やぁっ!だりゃあっっ!!』

 

『グアァッ!!』

 

『消え去れ…はぁっ!!』

 

『『ウガアァァッッ!!』』

 

炎の様に赤い鎧と複眼に、金色の鍬形の角をした戦士「仮面ライダークウガ マイティフォーム」と悪魔の様な黒い角を生やし、外見もそれに近い姿をした赤い異形と、本来の姿をしたクアマ・グロンギ態は「人間とグロンギとの間に子供を産む」と言う大罪を犯した為、無数のグロンギ達に襲われており、それ達と戦っていた。

 

『本当に…キリが無い…!!』

 

『弱音を吐くな!ジョウ!!そんな事ではソラを守れんぞっ!!』

 

「頑張って、父さん!!」

 

あまりの数の多さに嘆くクウガMFの変身者・才牙ジョウに激を飛ばすクアマの言葉と、彼女の魔力による球体のバリアに包まれた幼いソラの声援を聞いた彼は…

 

『あぁごめんなソラ…お父さん頑張るからな!!はぁっ!!せぇいっ!!』

 

弱音を吐いた事をソラに向かって手を合わせて謝った後、サムズアップをしてグロンギ達に回し蹴りをした。

 

『ゴボセ…クウガギグサギシロソンキュグキョブンジャリレ…ゴソジデジャス…!!(おのれ…クウガに裏切り者の究極の闇め…殺してやる…!!)ズオォォッッ…!!』

 

『何だっ!?グロンギ達が一つになっていく…!?』

 

一体のグロンギが腕をクロスさせて力を溜め出すと、瀕死状態の者や現在生き残っている味方のグロンギ達が黒いオーラの様なエネルギーとなり、その一体の身体に取り込まれていく…。軈てそのグロンギは全身が黒くなった悪魔の様な異形の姿「シャドウ・イーヴィル」と化した…。

 

『何だこれは…!?グロンギにこんな能力は無かった筈だ…!!』

 

グロンギの頂点に立つクアマですら、その存在を知らず未知の存在であるSイーヴィルの禍々しさに息を飲んでいた。その時…

 

「アッグ…!?グッ!グッグウゥッ…!!グアァァァァッッッッ!!!!」

 

『『ソラ!!?』』

 

突然ソラが頭を抱えて苦しみ出し、身体から先程のグロンギの様に黒いオーラを放ってバリアを破壊し、茶色の髪が黒く染まり、悪魔の様な角を生やした異形の姿へと変貌した。更に…

 

『グオォォォォッッッッ……ハァッ!!』

 

『ゥグアァァッッ!!』

 

背中から悪魔の様な翼を生やし、空中まで翔んだGソラは、両腕の剣の様に鋭い爪でSイーヴィルを素早く斬り裂いた。そして…

 

『スゥゥゥゥ…ハアァァッッ!!』

 

『グィギャアァァァァッッッッ!!!!』

 

大きく息を吸い込むと、口から黒いレーザー砲の様な物を放ち、Sイーヴィルを一気に消滅させた。

 

『何て力だ…。』

 

『グゥ…ギッ!?』

 

『!!まずいっ!!我等の方に目を向けてきたぞっ!?』

 

『ジィヤアァァッッ!!』

 

『くっ…!!超変…!!』

 

クウガMFの呟きに反応したGソラは、視点を彼等に向けて超スピードで襲い掛かって来た。それに対してクウガMFは、防御力を上げる為にタイタンフォームに超変身しようとしたが…

 

『はっ…早い…!!』

 

『ジャアァァッッ!!』

 

予想以上のスピードで懐に近付かれた為超変身が間に合わず、Gソラの爪がクウガMFの腹を貫かれようとした…が…

 

『ウグゥッ…!?』

 

『クアマ!!「瞬間転移」を使ったのか…。』

 

何故か彼とクアマのいた場所が入れ替わり、彼女はGソラの爪により腹を貫かれていた…。

あの瞬間、クアマは自身の能力の一つ「瞬間転移」と言う自分と相手の場所を入れ替える能力を使い、クウガMFの代わりに刺されたのだ…。

 

『カ…カア…サン…!!』

 

『やっと…意識が戻ったんだな…じゃじゃ馬娘…め…ゴホッ!ゴホッ…!!』

 

『クアマ!!くそっ…俺は…家族一つも守れないのかよっ!!』

 

Gソラの意識が戻りつつあるのを確認し安心したクアマは、致命傷を受けた為口から黒い血を吐き出した。クウガMFは、家族を守れなかった自身の不甲斐無さに地面に拳を叩き付ける。

 

『クアマ…俺のクウガの力を抜き取って…この子に渡してくれないか…?』

 

『!!おい…どういう…つもりだ?』

 

『元々クウガとグロンギは似た存在だって、前に言ってたよな…?だから、このアークルの封印エネルギーを利用すればグロンギの力を上手く抑える事が出来るかもしれない…。』

 

クウガMFの提案、それは自身のクウガの力を抜き取りソラに与える事で、彼女の中にあるグロンギの血を制御する事が可能なのかもしれないと、二人に近付きながら語る。

 

『馬鹿を言うなっ!!お前…それが何を意味するのか解って言っているのか!?』

 

『解ってるさ…アークルはもう俺の身体の一部、心臓の様な物になっている…だからそれを抜いたら俺は…死ぬ…。けど…』

 

そう…。クウガの力を抜き取る事は、変身者であるジョウの死を意味する…。しかし、彼の顔に迷いが一切無かった。

 

『二人が命懸けで頑張っているのに、俺も命を懸けないでどうするんだっ!!このまま何もせず二人が苦しんでいるのをみすみす放っておく程人間出来ていないんだよっ!!』

 

クウガMFは既に覚悟を決めていた…。クウガとして、そして父親として身を削り我が子を救う覚悟を…。

 

『馬鹿…者がっ…!!我が全魔力を用いて、彼の者の力をこの娘…我が最愛の夫の間に産まれし我が最愛の娘…ソラに与えよ!!』

 

彼の強固な覚悟を見たクアマは、目から大量の涙の大粒を流しながら全魔力を籠めて魔術詠唱を唱えた。心から叫ぶ様に…。

 

 

 

―転!魔!譲!移!

 

 

「「……。」」

 

「…その後、我はそこで息絶えて肉体を失い、魂だけの存在のままソラを見届ける様になった…。」

 

話を聞き終えた闇影と黒深子は、悲しげな表情をしたまま言葉を失っている。

 

「だが…クウガの力も今や失ってしまったか…。こうなっては…『あれ』を止める者はもういない…『究極の闇』を越えし新たな闇…『禁断の闇』を止める者が…。」

 

「禁断の闇…!?それって一体…!?」

 

闇影は聞き慣れない言葉を聞き、眉をひそめ、クアマに尋ねた。しかし、彼女がそれに答える事は既に不可能だった。何故なら…

 

「クアマさんの身体が…光り出した!?」

 

「も…もう現世での実体化に限界(リミット)が来たか…!!最後に…頼む…!!ソラを…我が娘を救ってくれっ…!!」

 

ツルギに憑依、現世に実体化する時間に限界が来た事により、クアマの身体が光り始めた。そして、ソラを救う様に闇影達に頼むとクアマの姿は光と共に消え去っていき、ツルギはそのまま倒れ出した。

 

「ツルギちゃん!!」

 

「…大丈夫だ。気を失ってるだけだよ。」

 

「そう…。でもどうするの?これから。」

 

「…黒深子。ツルギちゃんを任せていいかな?先ずコウイチを探して来る。」

 

倒れたツルギを抱えた闇影は、コウイチを探す為黒深子に彼女を任せていいかを尋ねた。

 

「それは良いけど…場所判るの?」

 

「あいつとは随分一緒に居たから…粗方解るさ。行ってくる!!」

 

と、相も変わらず根拠の無い台詞を言いながら闇影は洞窟を後にして走り出した。が、その直前、足元に何かが光ったのでそれを拾った。

 

「ん?これは…?」

 

 

 

『何処だ…何処に居るんだソラ…!!』

 

一方リュウガは、未だソラを探すべくドラグブラッカーに乗って散策しているが、一向に見付からないでいた。

 

『コウイチ、少し落ち着けって。』

 

『んだよ闇影!?邪魔すんな……って、エェェッッ!?なっ!何で空を…!?』

 

突然横からいない筈のディライトが、某メガヒット漫画の戦闘馬鹿な主人公の如く空を舞い、横から肩を叩いてきたので心臓が飛び出す程びっくりしたが…

 

『…って、何だ…カリスの力を使ってただけか…。』

 

『一度降りろ。ソラさんの事について話がある…。』

 

彼の横に同じく空を舞うカリスを見て、リュウガは二人のそれが「ドラゴンフライフロート」の力を使った物だと知り、胸を撫で下ろして安心した。

 

 

 

『はぁっ!やぁっ!せぇいっ!!』

 

『オラオラオラァッ!!』

 

『『グギャアァァッッ!!』』

 

一方ディシーフとディスティールは、この世界のグロンギ達を全て倒すべく無数のそれと戦っており、その数は今や十数人まで減っていた。

 

『残り少なくなってきたし、そろそろ仕上げと行きましょ♪』

 

『だな。』

 

【FINAL-ATTACK-RIDE…DI・DI・DI・DITHIEF!】

 

【FINAL-ATTACK-RIDE…DI・DI・DI・DISTEAL!】

 

『はあぁぁ…せいっ!!』

 

『光のシャワーを…受けてみな!!』

 

『『グィギャアァァァァッッッッ!!!!』』

 

ディシーフとディスティールは、ディメンジョンスライサーの赤い斬撃とディメンジョンスコールの水色のレーザーの雨で十数体のグロンギ達を一気に殲滅させた。

 

『ふぅ…宝以外の事で動くなんて…私達もヤキが回ったわね…。』

 

『同感。まっ、それも悪くは無いけどな…って、何だあれは…!?』

 

『黒い煙が…一つに集まっている…?』

 

戦闘を終えた二人が愚痴を溢していると、グロンギを倒した場所から黒い煙が天に上り一つに集まっていると言う奇妙な現象が起きていた。そしてそれは、雲の様に何処かへ流れて行った…。

 

『何だか…嫌な予感がするわね…。』

 

『同感…。行ってみるしかねぇよな、これ…。』

 

 

 

「……と言う事があったんだ…。」

 

「マジかよ……!!」

 

一方、クアマが先程聞いた話を闇影から聞いたコウイチは、愕然とした表情をした。そして…

 

「……っ!!」

 

「おい待て!どうするつもりだ!?」

 

「決まってるだろ!!もう一度ソラを探すんだよ!!」

 

「だから落ち着けって。」

 

「落ち着いていられるかよっ!!俺は…!!って、これは…?」

 

再度ソラを探そうとするコウイチに落ち着く様宥め、引き止めた闇影は、先程洞窟で拾った物を彼に手渡した。

 

「もしかしたら、それがソラさんを止める切欠になるかもしれない…。」

 

「闇影…お前…。」

 

「行って来い!!そして今度こそ守るんだ!!お前にとって大切な人を!!」

 

「へっ!サンキューなっ!!」

 

闇影からの励ましを聞いたコウイチは、サムズアップをして彼に感謝し再び走って行った。

 

「頑張れよ…コウイチ。!!ん?この気は何なんだ…!?」

 

闇影は突然何らかの気を感じ、怪訝げな表情をした。先程ディシーフとディスティールが見たあの黒い煙の集合体が関連しているやもしれない…。

 

 

 

『ウゥッ…!!ガッ…ガァッ…!!』

 

一方Gソラは、木にもたれて頭を抱えながら歩いていた。どうにかグロンギの血の暴走を抑え自我を取り戻そうと抗っているのだ。そこへ…

 

「此処にいたか…ソラ。」

 

『グゥゥッッ…!!』

 

「事情は粗方聞いたよ…あんたの両親がクウガと究極の闇だって事をな…。」

 

コウイチが現れ、彼女の過去をクアマから聞いた事を話した瞬間…!!

 

『オォォッッ!!』

 

突然Gソラはコウイチに襲い掛かり、自身の爪を彼に振り上げた。しかし…

 

「ガアァッ…!!くっ…!!」

 

『……!?』

 

コウイチは何故か避けようせず、彼女の爪で肩を斬られた。にも関わらず彼はその痛みに耐えて肩から血を流しながら、振り上げたGソラの腕に手を掴み…

 

「…あんたはそんな両親を誇りに思っている筈だ…!!だけど自分の血が両親を死なせてしまった事からそれが憎くて…恐ろしくなったから人から遠ざかった…違うか!?」

 

『グッ…グッ…グゥッ…!!』

 

「でもそれを怖がる必要なんか無い!!あんたは…あんたの両親が自分の命を懸けて救う程、愛されていたんだ…!!そんな両親達の血は恐ろしくなんか無い…誇れる血だっ!!」

 

『ウググ…グゥッ!?』

 

コウイチは必死な呼び掛けてはいるが、Gソラは未だ自我が戻らないでいた。すると、ポケットから先程闇影から託された物を取り出し彼女に見せた。

 

『…イヤ…リング…。!!』

 

彼女が見た物、それは悪魔の角の形をした黒いイヤリングだった。それを見たGソラは、幼い頃の過去を思い出した…。

 

 

 

―母さん…そのイヤリング綺麗だね。

 

―ん?あぁ…これは父さんがプレゼントしてくれた黒曜石で出来たイヤリングなんだ。気に入ったのか…?

 

―うん!!

 

―なら、お前が大人になった時に授ける約束をしよう…。構わんな?

 

―うん!!約束だぜっ!!

 

 

 

『うぅっ…うぅっ…!!父…さん、母さん…!!』

 

Gソラは、幼き日の事を、両親の事を思い出し、目から涙を流し出した。すると…

 

「身体が…元に戻っていく…!!」

 

コウイチの言う様に、Gソラはグロンギの者から次第に人間の姿へと戻って行った。そして、コウイチから母のイヤリングを受け取り、握り締めた。

 

「母さん…。」

 

「良かったな!!これで元に戻っ…!!なっ!!何だっ!?」

 

ソラが人間の姿に戻りコウイチが喜ぼうとした時、あの黒い煙の塊が宙に浮いておりそれは柱状の強烈なエネルギーと化し下界に衝突した。

 

「何なんだよ…あれは…!?人の形に変わっていく…!!」

 

ソラが呆然と呟いていると、柱状のエネルギーは次第に大柄な人の様な形となっていき光が止み出すと、金色の月の輪熊の様な姿をした、黒く鋭い爪、胸に悪魔の角に似た模様が特徴のグロンギの王「究極の闇」を越えし「禁断の闇」のグロンギ「ヴェトア・ゼツ」が姿を現した…。

 

『ジョグジャブレザセダ…(漸く目覚めた…)我が名はヴェトア・ゼツ…!!「禁断の闇」を持ちし者…!!』

 

目覚めたヴェトアはグロンギ語で話すが、途中から人間の言葉に変わり、自身を「禁断の闇」だと名乗った。

 

「禁断の闇だと…!?究極の闇じゃねぇのか!?それに『ン』の称号はどうしたんだっ!?」

 

ソラは矢継ぎ早にヴェトアに尋ねた。そもそも彼女の指摘する様に、グロンギの頂点「究極の闇」を表す「ン」の称号が無い事が疑問だった。

 

『答えてやろう…我々グロンギは究極の闇を超えた力を欲した…その為には「グロンギ同士が殺し会い、最後に生き残った者が禁断の闇を得る」と言う特殊なゲゲルを行わなくてはならない…。しかし、それにより力を得た者は「同胞殺しの罪」の怨みを背負い、グロンギの名を剥奪される事となる…。』

 

「…闇影達が見たゲゲルがそれか…!!」

 

『しかし、この世界の「純血のグロンギ」は何者かにより全て滅んだ筈なのだが…何故か我は目覚めた…。』

 

ヴェトアの言う様に、この世界の「ソラを除いたグロンギ達」はディシーフとディスティールにより全て滅ぼされ、禁断の闇を得る者は居ない筈なのだが…

 

『まぁ良い…。残っているそこの「混ざり者」やリントを始末してやるか…。はあぁっ!!』

 

「「うわぁぁっっ!?/きゃあぁぁっっ!?」」

 

ヴェトアは掌から強力な衝撃波を放ち、コウイチとソラを吹き飛ばした。

 

「くそっ…!!俺は肩に怪我を負ってるし、ソラはグロンギ化して体力を消耗している上に変身も出来ない…。それでも、やるしか無いか…!!」

 

ソラはクウガに変身出来ず体力を消耗しており、自身も彼女から受けた傷が深く戦うことがままならないでいるコウイチ。しかし、彼はそれでも何とか戦おうと傷の痛みに耐えて構えようとしたが…

 

【ATTACK-RIDE…RECOVER!】

 

「!!体力が…!!」

 

「肩の傷が治った…!?って事は…!?」

 

『無理はするなよ…コウイチ、ソラさん!!』

 

「闇影!」

 

その場に現れたディライトとSカリスは、彼等の傷や体力を「キャメルリカバー」で回復させた。

 

『そうか、貴様が灰塵者ディライト…!!我が目覚めた理由はやはり貴様の存在が原因か…。』

 

『話は粗方解った。でもこれで一気に決めるよ!!究極の闇でね…!!』

 

【FINAL-SHADOW-RIDE…KU・KU・KU・KUUGA!】

 

ディライトは、Sカリスを金色のラインが入った黒いアーマーと金色の鍬形の角に赤い複眼が特徴の、アメイジングマイティの真の力にあたる究極の闇、クウガの最終形態「アルティメットフォーム」にFSRさせた。

 

「蟷螂がクウガに…!?あいつは一体…!?」

 

『ほう…影をクウガに変えられるのか…。』

 

『二人共、危ないから下がってて!!』

 

【FINAL-ATTACK-RIDE…KU・KU・KU・KUUGA!】

 

『アルティメット…キィィックッ!!』

 

コウイチとソラに離れる様指示したディライトは、SクウガUFと共に超自然発火能力で黒と赤の炎を纏った足で放つライダーキック「アルティメットキック」をヴェトアに繰り出そうとした。が…

 

 

『だが最早究極の闇なぞ…時代錯誤の古き力だっ!!ずあぁぁっっ!!』

 

『なっ、何っ…!?ぐあぁぁっっ!!』

 

「闇影!!」

 

SクウガUFの力―究極の闇を時代錯誤だと罵倒するヴェトアは、片腕を振り払い黒い衝撃波を放ちSクウガUFを消滅させ、ディライトを変身解除させた。

 

「くっ…!!究極の闇のクウガを一瞬で消し去るなんて…!!」

 

『絶望したか…?ならば更なる絶望の闇へと落としてやろう…はあぁぁぁぁ……!!』

 

「何だ…!?あいつの身体から黒い何かがあちこちに飛んでいってる…!?」

 

ソラが指摘する様に、ヴェトアの身体から無数の黒いオーラが周囲に拡散していった。すると…

 

『『グオォォ…!!』』

 

『『ジィエェェ…!!』』

 

「どういう事だ…!!グロンギ達がこんなに現れるなんて…!!まさか…!?」

 

闇影達の周りから、亥や虫を模した黒いグロンギが無数に現れ囲み出した。それを見たソラはヴェトアの能力に気付き始めた。

 

『フハハ!!!生きとし生ける全ての生物をグロンギに変える力…それこそが禁断の闇の力よ!!』

 

「人間だけじゃなく…虫や動物まで…!!」

 

『更にだ…この力によりグロンギとなり魂を支配されし者は…来世でもグロンギと化すのだ…未来永劫な…フハハハ!!』

 

「貴様…!!」

 

生きとし生ける全ての命や魂を弄び、高笑いをするヴェトアを見て憤る闇影。

 

『最早誰も我を止める事は出来ぬ!!クウガの力も無く、仲間も家族も居ぬ哀れな混ざり者よ…我の配下にならぬか?』

 

「何だとっ…!?」

 

『混ざり者の貴様には良い話だとは思わないか?人間でもグロンギでもない孤独な貴様には…!!』

 

「…さっきから何寝言ほざいてんだ…熊野郎…!!」

 

『何ぃっ…!?』

 

「こいつは…ソラは一人なんかじゃない!!こいつはずっと家族と一緒に居るんだっ!!」

 

『戯言を…何処にそんな者がいると言うのだ!!』

 

「ここさ…!!ソラの両親はこいつの心の中でずっと生きている…!!ソラが生きている限り、ずっとな…!!」

 

コウイチは胸に拳を当てて、ソラは一人では無いのだと強くヴェトアに向かって主張した。すると、ソラの背後にクウガMFとクアマが半透明の状態で現れた。娘に微笑みながら…。

 

「父さん…母さん…!!」

 

「それに、俺も居る!!どんなに一人になろうとも、両親を誇りに思い、仲間の事を思っていればそいつは決して一人なんかじゃない!!お前みたく、自分以外の命を弄んでる野郎には一生分かんねぇさっ!!」

 

「おいっ!!それは俺が言う台詞!!」

 

「そうだ…オレはずっと一人だと思っていた…でも違う…!!オレの心の中には父さんと母さんがいる!コウイチもいる!オレは一人なんかじゃ無い…見えない絆でずっと繋がっているんだっ!!」

 

闇影の嘆きはスルーされ、ソラはコウイチの言葉を聞き、完全に吹っ切れ彼と共に闇影の下に近付いた。すると、彼女に異変が…

 

 

「なっ!何だこれは…!?」

 

「黒い…アークル…!?」

 

何と、ソラの腰に上の部分が二本の小さな角が出ているのと、黒い色以外アークルに似たベルト「ランドル」が装着され、中心には赤色の霊石アマダムに似た「霊石チダム」が埋め込まれていた…。

 

「もしかして…これがオレの…!?」

 

「そうだ…!!これがあんた自身の本当の力だ…!!」

 

『貴様…一体何者だっ!?』

 

ヴェトアの問いを聞いたコウイチは、リュウガのカードデッキを前に突き出し「あの台詞」を叫んだ…!!

 

「へっ…お節介カメラマンな仮面ライダーだっ!!脳味噌に刻んどきなっ!!変身!」

 

「だからそれ俺の台詞!!」

 

闇影の抗議をまたしてもスルーした上に彼の決め台詞を叫んだコウイチは、カードデッキをVバックルに装着すると、彼の身体に幾つもの人影がオーバーラップし黒き龍騎士―リュウガに変身した。

 

「いい加減にしろよな…変身!」

 

【KAMEN-RIDE…DELIGHT!】

 

コウイチに何時もの決め台詞を言われた闇影は、そんな彼に苛つきながらディライトドライバーにカードを装填し、ディライトに変身した。

 

「父さん…母さん…見ててくれよ!!これがオレの…変…身!!」

 

ソラは、斜めにした右腕と左腕を即座にベルトの両サイドに移した。すると彼女の身体にダークレッドの色をしたクウガに似た鎧に、同じ色の複眼に、鍬形の角の部分が黒い牛の角の様な物が特徴の、陸の戦士「仮面ライダーリクガ ベヒモスフォーム」へと変身した…。

 

『何だその力は…!?クウガ以外の戦士なぞ知らぬぞっ!?』

 

『そうか…それがクウガの…!!』

 

見た事の無い、クウガ以外の戦士の登場に狼狽するヴェトアに対し、ディライトは冷静に理解をした…。彼女のそれがクウガの影の世界の力だと、それこそがこの世界ですべき事だと…。

 

『さて、輝く道へと…導いてやっか!!』

 

『…って!!はぁ…もういい…。』

 

その隙にリュウガはまたまたディライトの決め台詞を叫び、それを聞いた彼は抗議をしようと拳を握ったが、諦めたのか溜め息をついて頭を項垂れて脱力した。

 

『ほざけっ!!全て葬ってくれるっ!!やれぇっ!!』

 

『『『『ギッシャアァァッッ!!』』』』

 

ヴェトアの命を聞いたグロンギの軍勢は、ディライト・リュウガ・リクガBFに襲い掛かっていく。

 

『派手に逝こうぜっ!!はあっ!ぜいっ!えいっ!だりゃあぁっ!!』

 

『『グアァッ!!』』

 

『字間違ってるって!!…っと!ツッ込んでる場合じゃねぇなこれ…!!んなら俺は…!』

 

【STRIKE-VENT】

 

『派手に燃やすぜっ…!!おらぁぁっっ!!』

 

『『グガアァァッッ!!』』

 

リクガBFは某赤き海賊の戦士の口癖を言い、グロンギ達をパンチやキック等の格闘技で撃退していく。リュウガは彼女のとんでもない一字違いをツッコミながらバイザーにストライクベントカードを通し、ドラグクローファイヤーの黒炎でグロンギ達を焼き尽くした。

 

『ジィエェアァァッッ!!』

 

『っと!!そっちが武器で来るならこっちも武器だっ!!遥変身(ようへんしん)!』

 

武器を振るうグロンギに対抗すべく、リクガBFは落ちてある木の棒を拾い「遥変身」と叫ぶと、ダークレッドの部分が全てダークブルーに変わり、角が蛇の様な形をした「ナーガフォーム」にフォームチェンジし、先端にダークブルーの蛇が巻き付いた杖「ナーガシャフト」を携えている。

 

『はあぁぁ…それそれそれそれぃっ!!アーンド噛み付けぃっ!!』

 

『グィギャアァァッッ!!』

 

リクガNFは、ナーガシャフトをドラゴンロッドの様に回転させながらグロンギを連打していき、距離が取れると先端の蛇の部分がグロンギを襲い、噛み付くと爆破した。どうやらあの蛇は生命を持っている様だ。

 

『面白れぇ…今度は何だろな…。遥変身!』

 

リクガNFは新たな武器の性能を楽しみながら今度はダークグリーンの鎧に、三つのドリルの様な角をした「ユニコーンフォーム」遥変身し、ユニコーンの顔を模した銃「ユニコーントリガー」を手にした。

 

『撃っちまっくれっ!!だだだだ…っ!!』

 

『グガガガガァァッッ!!』

 

リクガUFは、ユニコーントリガーから緑色の角の形をしたエネルギー弾をグロンギ達に連射しまくった。

 

『オイィィッッ!?何かこっちにも飛ん…デデデデェェッッ!!?』

 

『あぶあぶあぶ危ないっ…テテテテェェッッ!!?』

 

…一部、ディライトとリュウガも巻き込みながら…。

 

『おっとやべっ!!んならパワーで一気に…遥変身!』

 

ディライトとリュウガを巻き込んだ事に気付き反省(?)したリクガUFは、力で一気に決めるべくダークパープルの重厚なタイタンを丸っぽくした鎧に、ベヒモスのそれが逆さになった角が特徴の「ギガースフォーム」に遥変身し、両腕にタイタンの胴体とドッガハンマーを複合させた様な巨大な籠手「ギガースガントレット」を装備していた。

 

『おぅりゃっ!でいっ!はぁっ!!』

 

『ゴッフッ!!』

 

『止め!行っくぜぇぇ……おぉぉぉうりゃああぁぁっっ!!』

 

『『グァガァァッッ!!』』

 

リクガGFは何体かのグロンギを殴り飛ばすと、ギガースガントレットに封印エネルギーを籠め、ハンマーの様にそれを一気に地面に叩き込んで生じた地震を起こす必殺技「クェイクギガース」でグロンギ達を爆破させた。

 

『凄い…これがリクガの力か…!!』

 

『暴れまくりでやべぇけどな…。』

 

ディライトとリュウガは、リクガの圧倒的な強さに息を飲んでいた。その一方で彼女の暴れぶりをツッコミながら…。

 

『おのれぇぇ…ずぇあぁぁっっ!!』

 

『『『うわぁぁぁぁっっっっ!!!!』』』

 

怒り心頭のヴェトアは、腕を払い黒い衝撃波を起こしディライト達を吹き飛ばした。その衝撃でリクガGFは元のベヒモスフォームに戻ってしまった。

 

『まだあいつがいたんだったな…!』

 

『しかもグロンギ達はまだ一向に減らねぇ…どうすりゃいい…!!』

 

『安心しろ…まだ手はある!!』

 

【FINAL-FORM-RIDE…RI・RI・RI・RIKUGA!】

 

『力を抜いて下さい!!』

 

『はっ?何…はっ…あぁぁんっ!!///』

 

ディライトに背中を押されたリクガBFは、艶かしい声を出しながらゴウラムに似た黒い角をした赤い牛の形をしたマシン「リクガタウラム」にFFRした。そしてディライトはRタウラムに乗り疾走し、グロンギ達に激突していく。

 

『それそれそれぇぇっっ!!』

 

『『グアァァッッ!!』』

 

『馬鹿な…我は禁断の闇を得、グロンギをも超越した存在…!!それが、名も知らぬ戦士如きに負ける事等…有り得ない…有り得ないんだぁぁっっ!!』

 

ヴェトアはRタウラムにより倒されていくグロンギ達を見て、激しく狼狽しディライト達に負けじとそのまま彼等に向かって突撃して行った。

 

『お前の敗因は、心から信じられる仲間が居ない…俺達にはそれがある…。その違いだけだ…!!』

 

【FINAL-ATTACK-RIDE…RI・RI・RI・RIKUGA!】

 

『これで…終わりだぁぁっっ!!』

 

『ウガァァァァッッッッ!!!!わ…我に…仲間なぞ…ふ…よ…!!』

 

ディライトがFARを発動すると、Rタウラムの角がヴェトアの身体に幾度も往復して激突し、最後に赤いエネルギーを纏った直撃を放つFAR「ディライトマタドール」でヴェトアを爆発させた。

 

『ふぅ…遂に終わったな…。』

 

と、ディライトが一息つき始めたその直後…

 

 

…『なっ何だっ!?黒いオーラがまだ消えていない…!!』

 

ヴェトアが破壊された場所に黒いオーラがまだ残っており、それは軈て巨大な悪魔の様な姿をした異形―シャドウ・イーヴィルへと変貌した。更に…

 

「ぅおのれぇぇっっディライトォォッッ!!こいつで始末してやるぅぅっっ!!」

 

その横から灰色のオーロラが現れ、そこから紅蓮が顔を歪ませてディライトを始末すると激昂してまた姿を消して行った。

 

『オォォォォッッッッ!!!!』

 

『『『うわぁぁぁぁっっっっ!!!!』』』

 

突然Sイーヴィルは爪をディライト達に振り上げた。しかし彼等は無事回避したが、それにより地面が大きく抉れた。

 

『あれは…俺が黒深子の世界に飛ばされる前に見た影の悪魔…!!』

 

『オレのグロンギの血を暴走させる切欠になった奴か…!!』

 

『でもどうすんだよっ!?あんなの俺達だけじゃ勝ち目がねぇぜ!?』

 

『せめて…せめてあと二人は必要かも…!!』

 

と、ディライト達が戦力の不足に嘆いていたその時…

 

【KAMEN-RIDE…FAM!】

 

【FORM-RIDE…DEN-O!AX!】

 

突然ディライト達の前に、金の形と斧を複合した電仮面に、黄色と黒のオーラアーマーにデンガッシャー・アックスモードを携え腕を組んだライダー「仮面ライダー電王 アックスフォーム」と白鳥をイメージした白いマントに薙刀型武器・ウィングスラッシャーを携えた、嘗てミホが変身していたライダー「仮面ライダーファム」が現れた。

 

『俺の強さにお前が泣いた!涙はこれで拭いときっ!!』

 

『いや拭かねぇよ。それより…』

 

『……!!』

 

電王AFが撒き散らす金色の懐紙吹雪と決め台詞をスルーしたリュウガは、ファムを見て呆然としていた。しかしファムは電王AFの様に喋る事は無かった。何故なら…

 

『巡…周…!!これはお前達が!?』

 

当然それは、木の上に立っているディシーフとディスティールの仕業であった。何故自分達に力を貸したのかを尋ねるディライト。

 

『勘違いすんなよ…俺様達はてめぇ等を撃ち殺してその隙にお宝を奪おうとして、照準を間違えただけなんだからな。』

 

『うふふ…素直じゃないのね♪ホントは最初から様子を見てて、あの子達が心配だからライダーを寄越したのにね♪』

 

『ほっ、ほっとけ!!///きょ、今日はもう帰る!!行くぞ巡ちゃん!!』

 

『はいはい…。まさか新しいライダーの力を目覚めさせるなんてね…うふふ♪楽しみが一つ増えちゃった♪じゃあね♪』

 

『何しに来たんだ…?あいつ等…。』

 

照れ隠しをしてディスティールは去って行き、ディシーフもリクガの力を目覚めさせたディライト達に興味を持ったと言い、去って行った。理由はどうであれ、今の戦力補充は有難い…。

 

『何でもいいぜ…さっさとこの悪魔をぶっ倒そうぜ!!』

 

リュウガが金色の翼が描かれたカードを手にすると、左腕のドラグバイザーが黒い炎と共に黒い龍の頭部を模した拳銃型のバイザー「ブラックドラグバイザーツヴァイ」に変化し、龍の口をした銃口にそのカード「SURVIVE 黒炎(こくえん)」をセットすると…

 

【SURVIVE!!】

 

『おぉぉぉぁあぁぁぁぁっっっっ!!』

 

するとリュウガは黒い炎に包まれ、黒い龍の顔を模したアーマーとあちこちに金色の装飾品が装備された「生還者」の名を持つ最終形態「リュウガサバイブ」へと進化を遂げた…。

 

『オレも行くぜ!!はあぁぁぁぁっっっっ!!!!』

 

リクガBFも構えを取ると、全身に金色のエネルギーを纏い五本の黒い雷に似た角、アルティメットクウガのそれに似た黒いラインが入った金色の鎧、ダークレッドの複眼が特徴の「正しき禁断の闇」の力を持ちし最終形態「フォビドゥンフォーム」へと進化を遂げた…。

 

『凄い…!!これがコウイチ、ソラさんの本当の力…!!』

 

ディライトは、リュウガSとリクガFF…二人のダークライダーの最終形態の強い威圧感に息を飲んだ。

 

『行こうぜ闇影…この世界を光へ導こう!!』

 

『…ああっ!!』

 

リュウガSの落ち着いた呼び掛けに、ディライトは力強く頷きライトブッカーを手にし、五人の仮面の戦士達は、Sイーヴィルに向かっていった。

 

【SWORD-VENT!!】

 

『『はあぁぁぁぁっっっっ!!!!』』

 

『グィギャアァァッッ!!』

 

『そ〜らそらそらそらっ…ドスコイやぁっ!!』

 

『……!!』

 

『ゴァァッッ!!』

 

ディライトとリュウガSは、ライトブッカー・ソードモードとドラグセイバーを強化した武器「ドラグブレード」でSイーヴィルを斬り付け、電王AFもデンガッシャー・アックスモードで斬り付けて、両手で連続突っ張りをし、ファムもウィングスラッシャーで素早く攻撃をした。

 

『オ〜ラオラオラオラオラオラオラァァッッ!!』

 

『グガガガガガガァァッッ!!』

 

リクガFFもアルティメットクウガと同じ、超自然発火能力により発生した金色の炎を拳に宿し、Sイーヴィルに連続ラッシュをかけた。

 

『止めと行きますか!!』

 

『『『おうっ!!/よっしゃっ!!』』』

 

【FINAL-ATTACK-RIDE…DE・DE・DE・DELIGHT!】

 

【FINAL-VENT!!】

 

『『はあぁぁぁぁ…はあぁぁっっ!!』』

 

『ガアァァァァッッッッ!!!!』

 

ディライトとリクガFFは、ディメンジョンレッグと足に金色の炎を纏ったライダーキック「フォビドゥンレッグ」を叩き込み…

 

『俺の強さは…おぉぉ…!!泣けるでっ!!』

 

『ギャアァァッッ!!』

 

電王AFはデンガッシャーを宙に投げ、それに向かってジャンプしてキャッチして、瓦割りの要領で勢い良く斬り付け…

 

『これで…終わりだぁぁぁぁっっっっ!!!!』

 

『ギィヤアァァァァッッッッ!!!!』

 

そしてリュウガSは、武器を構えたファムが上に乗っておりバイク状に変形した黒い炎を纏ったドラグブラッカーが進化した黒いドラグランザー「ブラックドラグランザー」に乗り込み突撃するファイナルベント「ドラゴンファイヤーストーム」を発動させ、ファムの斬撃と共にSイーヴィルを大爆発させた。

 

『ダイナミックチョップ…半生!!』

 

『お前が〆んのかよっ!!』

 

電王AFが〆ると同時に、召喚ライダーである為彼とファムは役目を終えて消滅した。

 

―よくやったな…コウイチ…。

 

『!!ミホ…?』

 

その直後、リュウガSはミホの言葉が聞こえた気がした…。本人の魂なのか、ただの幻聴なのか…それは誰にも解らなかった…。

 

 

 

「これから…どうするんだ?」

 

「そうだな…あの力でまた新しいグロンギが現れちまったから…そいつ等から人を守る旅に出るよ。…人の笑顔を守る旅に…な。じゃあな!」

 

コウイチに今後の事を尋ねられたソラは、ヴェトアの力により生まれたグロンギの脅威から人を守る旅に出る決意した。この「リクガの世界」で「人の笑顔を守る」と言う新たな目的を抱き彼女は進もうとしたが…

 

「あっそうだ…。コウイチ…」

 

急遽足を止めてコウイチに近付いたソラは…

 

「ん、どうした?何か忘れも…!!んんっっ!!?///」

 

コウイチの唇に自分の唇を合わせ、彼にキスをした…。そしてゆっくり口を離し…

 

「お前のお陰でオレ…あたしの生きる目的が出来た…。本当に…ありがとう…。」

 

「……。///」

 

ソラが人生の目標が出来たのはコウイチのお陰だと、一人称を「オレ」から「あたし」と呼び彼に感謝し、今度こそ旅立った…。

 

 

「あらあら若いわね〜二人共♪って…あれ?」

 

影魅璃は、先程の二人の様子とそれを見守る黒髪の男性とクアマが描かれたキャンバスを見てからかう様に笑った。しかし、何時もなら闇影の同意の言葉が聞こえる筈なのだが、それが無かった。何故なら…

 

「……。」

 

「……///」

 

闇影は窓際で椅子に座ってむくれた顔をしており、コウイチは先程のキスの刺激が強く、帰ってからずっと呆然としていた…。

 

「先生、いい加減機嫌を直してよ…。良いじゃない今回くらい…ほら、カードだって全部集まったんだから。」

 

「あぁ…解ってるよ…。」

 

闇影は今回、殆どの出番をコウイチにかっさらわれたせいで機嫌を悪くしていた。しかし黒深子は、机に並べていた九枚のダークライダーのシャドウライドカードを手に取り機嫌を直すよう説得した。

 

「これで9つの影の世界は全て巡り終えたのですね…。闇影さん、何か変わった事は?」

 

「う〜んどうだろう…俺も彼から言われた事をやった後どうなるのか解らないんだよ…。」

 

ツルギに質問された闇影自身、それを成し得た後どうするのかを彼―野上良太郎から聞いておらず解らないでいた。その時…

 

 

 

「なっ!何なんだこれは…!?」

 

突然時間が全て凍った様に止まり、闇影以外全ての者も止まった。この異変に闇影が動揺していると…

 

―ウククク…おめでとう闇影…。遂に9つの影の力を全てを集めたんだね…。」

 

何処からか若い青年らしき声が聞こえ、闇影に賞賛の言葉を与えた。しかし闇影は…

 

「貴様…!!俺に何の用だ!!貴様からの労いの言葉等ヘドが出る…!!」

 

何故か青年の労いの言葉を、普段とは違う言葉遣いで否定した。いや、それ以前に青年の声を聞く事自体耳障りらしい…。その証拠に歯軋りをし殺意に満ちた目をしている。

 

―何って…お祝いのメッセージを送りに来ただけだよ…嘗て『緋眼(ひがん)の死神』だった君に…ね…。

 

「……!!」

 

青年は闇影の事を「緋眼の死神」だと口にすると、闇影は両目を血の様に赤く光らせて天井を睨んだ。

 

―ふーん…目は『当時』のままなんだね…。ま、今日の所は引き下がるよ。精々今の仲間達を『あの時』みたく死なせない様頑張るんだね。ウククク…!!

 

そう言うと青年の声はもう聞こえなくなり、それと同時に全ての時間が再び動き出した。

 

「…って闇影さん…!!私、何かお気に障る事を仰いましたか!?」

 

「え…?あぁ〜!!ごめんごめん!!まだコウイチに出番を取られた事を気にしててね!でももう大丈夫さ!あ、はははは…!!」

 

先程の怒りの表情のままだった闇影は、それに驚くツルギの反応を見て即座に謝り、何とかはぐらかした。

 

「(あいつは…『奴』だけは死んでも許さない…!!何が目的か知らないが、黒深子達を絶対死なせない…!!『あの人』の二の舞は…もう沢山だ…!!)」

 

と、闇影は心の中で先程の青年を憎み、黒深子達を死なせないと強く誓った。「あの人」とは?青年の正体は何者なのか?そして「緋眼の死神」とは何なのか…?

9つの影の世界を巡り終え、彼の瞳は、何を照らす…?




クウガのダークライダー・リクガ…勝手に作ってしまいました!!(土下座)

これにてダークライダー編は終了です。新章前にダークライダー編の詳細を書いていきます。

好きなレギュラーキャラは?

  • 煌闇影/仮面ライダーディライト
  • 白石黒深子/スワンオルフェノク
  • 赤鏡コウイチ/仮面ライダーリュウガ
  • 諸刃ツルギ/仮面ライダーサソード
  • 彩盗巡/仮面ライダーディシーフ
  • 戴問周/仮面ライダーディスティール
  • 白石影魅璃
  • 創士傀斗
  • 紅蓮
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