仮面ライダーディライト-世界の光導者-   作:トラグマアーク〜駄作者ナンバーワン〜

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2章から盗賊コンビの衣装を変更させようと思います。(どうでもいい)


第26導 ディシーフ・オブ・ジャスティス

『くたばれぇぇっ!!』

 

『くっ…!!』

 

イクサトルーパー・グリーンクロスはアークスやラットファンガイア等WONDERSKYに与し、「正義」を貫いたが為に自身の師匠である啓介を自分達の敵に変えた巡、ディシーフに「落とし前」として彼女の命を奪うべくトルーパーカリバー・ソードモードで斬り掛かる。

 

『何をやってるんだ!?今そんな事をしている場合じゃないだろ!!』

 

『うるせぇっ!!俺にとっての敵はこの女なんや!!』

 

ディライト・カオスフォームはそれを止める様彼を諌めるが、聞く耳を持たずに怒鳴り返し、その勢いのまま再びディシーフに向かおうとするが…

 

『落ち着いて襟立君!!』

 

『離せって!!姉ちゃんは師匠があいつのせいでああなってしもうたのに平気なんか!?』

 

イクサトルーパー・レッドクロスが羽交い締めにしてそれを阻止した。イクサトルーパーGCは啓介を敵に変えた原因であるディシーフを倒す事を何故止めるのかを怒鳴り声で尋ねる。そこへ…

 

「彩盗巡…世界の敵めぇぇ…!!」

 

ラットF達により「真人間」と化した人々が数十人現れ、ディライトCF達を囲うかの様に襲い掛かる。

 

『ほれ見てみぃ…この人等がこうなってしもうたんは全部この女のせいや!!』

 

『……!!』

 

押さえられながらも尚、事の発端であるディシーフへの非難を止めないGC。それを反論出来ないでいるディシーフ。

 

『兎に角、今はここから離れよう!!皆、目を閉じるんだ!!』

 

【ATTACK-RIDE…FLASH!】

 

『うああぁぁっっ!?め…目が…!!』

 

『この隙に撤退だ!!』

 

ディライトCFは、ディシーフ達に指示を出しながらディライトフラッシュを発動し、全身を光らせて人々の目が眩ませた。四人はこの隙に各々別方向へと走り出す。

 

 

 

「姉ちゃん!!何で止めたんや!?」

 

「…さっきの行動を見て、今の巡は昔の巡とは違う気がするの…。もしもまだラットの仲間だったら奴等と敵対する筈が無いし。」

 

「…そんなん俺等を混乱させる為の演技とちゃうんか?」

 

人気が無い草原まで逃げた恵と健吾。健吾は先程と同じ質問を彼女に尋ねる。その理由は、もし今も巡がラットFの仲間ならば先程の様に奴等に反逆を犯す筈が無いとの事。しかし健吾は、それを演技だと決め付ける。

 

「そうかもしれない…でも…(啓介君の居場所を聞いたり、襟立君に非難された時の表情、本当に昔のままなのかしら…?)」

 

 

 

「はぁ…はぁ…!!くそ…!!早く操られた人達を元に戻さないと…!!」

 

恵と健吾とは別の草原へと逃げ切り息を切らしながら、アークスやラットF達に操られた人々を元に戻す事を口にする闇影。その時、懐の中の携帯が鳴り出した為それを取る。

 

「…はい。」

 

『大変なの先生!!コウイチとツルギちゃんが…!!』

 

「…何だって!?」

 

黒深子からの電話で、コウイチとツルギがラットF達に囚われた事を聞き闇影は大きく驚く…。

 

 

 

―世界の光導者、ディライト!数多の平行世界を巡り、その瞳は、何を照らす?

 

 

―白石家

 

 

「黒深子!!…ん?これは…。」

 

大急ぎで飛び込む様家に帰ってきた闇影だが、玄関を目にするとその勢いが収まった。何故なら、拐われた筈のコウイチとツルギの靴やブーツがそこにある為である。

 

「先生!!大変なの!!」

 

「大変って黒深子、二人共帰ってきてるじゃ…まさか!?」

 

闇影は、玄関に現れた黒深子にコウイチとツルギの靴がある事から二人は無事じゃないか、と言おうとしたが突然「嫌な予感」を察知しリビングへと駆け込んだ。

 

「コウイチ!ツルギちゃん!大丈…!!」

 

そこで闇影が見た物とは…

 

 

 

「お帰り闇影、今日も平和で何よりだな。」

 

「その平和を、ふっ!守り続ける為に、ふっ!日々鍛錬、ふっ!!していかないと!!」

 

「31103」と書かれた黒いTシャツを着込んで雑誌の束を荷造りしているコウイチと、頭に紫のタオルを巻き、胸に同じ数字が書かれた同じ色のスクール水着に近いレオタードと、刺激的な格好をしたツルギが鍛錬としてヒンドゥースクワットをしている光景だった…。

 

「何これ!?どゆ事!?」

 

「こゆ事なの…。」

 

二人の奇妙な変貌ぶりに大声でツッコむしか無かった闇影。特にツルギの場合、普段の彼女は如何にあれが鍛錬用の衣装だとしても、人前であんな格好は絶対にしない為驚くのも無理は無い。すると、荷造りを終えたコウイチが束ねた雑誌を捨てようと外へ出ようとする。

 

「ちょっと待てコウイチ、それってお前が何時も締まりの無い顔で読んでた大事な雑誌じゃないのか?」

 

コウイチが捨てようとする束ねた雑誌の正体は、普段年頃の少女達(黒深子とツルギ)の目をも憚らず締まりの無い顔で読んでいた「男の聖書」だった。それを捨てる等普段の彼からは考えられない。しかし…

 

「こんな男の目に毒な淫らな本は即処分しねぇと駄目だ…!!おかしいか?」

 

「「ええええぇぇぇぇっっっっ!!!?」」

 

コウイチの口からここまでくそ真面目な言葉を聞き絶叫して驚く闇影と黒深子。ある意味ツルギ以上に変貌しているのかもしれない。当の本人は、そんな二人を素通りして雑誌を捨てに外へ出る。

 

「…やっぱりあの鼠達に何かされたせい?」

 

「ああ。これがラット達の『正義』のあり方なんだ…!!」

 

両足を大きく広げて上半身を大きく前に反らして柔軟体操をしているツルギを横目にラットF達のやり方を溜め息混じりに口にする二人。

 

「二人は俺が必ず元に戻す…!!黒深子は此処にいるんだ。

 

「先生一人だけじゃ危ないよ!!私も…!!」

 

「外は今、ラット達の言いなりになっている人達がいるから危険だ!!分かるね?」

 

皆を元に戻すべく単身で動こうとする闇影に黒深子は自分も行くと言い出すが、家に待機する様指示される。理由は言わずもがな、外にはラットF達に操られた人々が蔓延って危険であるからだ。

 

「…分かった…。」

 

「じゃ、行って来る。」

 

納得した黒深子を見て、改めて外へと向かう闇影。その様子を伺う為玄関に向かいドアを開けて確認した彼女は…

 

「やっぱり私も行く…!!」

 

そのまま外へ出て、闇影の後をこっそり尾行して行く…。

 

 

 

―WONDERSKY本部

 

 

「お帰りなさい姉さん。こうして顔を合わせるのは…」

 

「七年ぶりね。ただいま。」

 

一方巡は、単身でWONDERSKY本部に向かい強行突破をしようとしたのだが、啓介は何の抵抗もなく彼女を自分の部屋に向かわせて七年ぶりの再会を果たし、現在に至る…。

 

「変わってしまいましたね姉さん。嘗ては正義を直向きに信じていた貴女が、現在じゃ泥棒になってしまうとは…。」

 

「貴方も随分と変わったわね、啓介…。」

 

「変わった?いいや、俺はあの方のお陰で己がするべき事に気付いたんだ。更に言えば、貴方が嘗てやっていた事をなぞっているだけに過ぎない。七年前の様に…ね。」

 

 

 

―七年前

 

 

「がぁっ!?ま…待て…!!もう強盗したりしねぇ…!!だ、だから…もう…!!」

 

「勘弁してくれって…?散々人様の物盗んどいて…」

 

「ぁぐぅっ!!?」

 

「許されると思ってるの…?」

 

左目が隠れる程腰まで届く長い銀髪に紺色のスーツを着た巡は、数十件もの強盗事件を起こした男を捕まえ、顔の形が変わるくらい殴打し、男の「もうやらない」と言う言葉を聞いても一切容赦せず、腹をハイヒールで思い切り踏みつける。

 

「だ…だずけ…!!」

 

「ま、この辺までにしておくわ。」

 

漸く過剰な暴行を止めた巡は、男をWONDERSKY本部に引き渡すべく首根っこを無理矢理掴んだ。

 

 

 

『ヘァ…ヘァ…!!』

 

『食べ物を盗むなんて最低ね…!!』

 

金色の十字架を模したバイザーに赤い複眼をした白いアーマーが特徴の戦士「仮面ライダーイクサ バーストモード」に変身した巡は、食物を盗んだ熊を模したファンガイア「グリズリーファンガイア」を捕らえようと追い詰める。しかし…

 

『頼む!!ウチにはもう金が無くて、家族に食べさせる食べ物が買えないんだ!!だから…!!』

 

グリズリーFは、已む無く盗みを犯した動機を必死にMイクサに弁明するが…

 

『だから見逃せと…?それで盗みが正当化されるなら…!!』

 

【I・X・A・KNU・CK・LE・R・I・SE・U・P】

 

『WONDERSKYは要らないわよ…。はぁっ!!』

 

『や…止めてくれぇぇ…グィアアァァッッ!!』

 

犯罪事態許せない彼女の耳に届かず、イクサベルトにナックルフエッスルを読み込ませて、イクサナックルから拳を突き出す様に強力なエネルギーを放つ「ブロウクン・ファング」を発動しグリズリーFを爆散させた。如何に窃盗を犯したとは言え、家族に対して思い遣りの心を持つ者ですら躊躇い無く排除する事に何の違和感も感じず、無言でその場を去ろうとする。そこへ…

 

『姉さん、また罪を犯したファンガイアを殺したのか…。』

 

そこへ、啓介の変身したイクサトルーパー・イエロークロスが現れ姉の過剰なまでの裁きを嘆く。彼の発言から、これまで何度も犯罪を犯したファンガイア達を独自に排除していた様だ…。

 

『それがWONDERSKYの定めた法律(ルール)だからよ。そうでもしないと同じ事をする奴が増えちゃうからね。』

 

しかしMイクサは、犯罪を犯した物を容赦無く痛めつける事は「同じ罪を犯そうとする者への見せしめ」の為だとあっさり言う。それがWONDERSKYの定めた法だと…。

 

『人やファンガイアが犯した罪を一人の人間が無断で裁いて良い筈が無い!!然るべき裁きを受けさせて…!!』

 

「なら然るべき裁きとかで、私達の家族を理不尽に崩壊させた奴等が裁かれないのはどうしてなのよっ!?」

 

イクサトルーパーYCは人やファンガイアが犯した罪は個人では無く、法で裁く物だと言うと、突然変身解除した巡は声を荒げながら上半身の服のみ脱ぎ出し背中を見せる…。

 

「忘れたの!?あいつ等のせいで、父さんは母さんや私達もろとも無理心中で火事を起こして死のうとして死んで、私は背中に大きな火傷が残った!!にも関わらず、連中は今ものうのうと生きている…!!」

 

その背中には大きな十字架の様な火傷の後が刻まれていた。巡と啓介の父・聖(ひじり)は有名な大企業の社長であったが、その会社を友好的に装った別の会社により全株を騙し取られて会社を乗っ取られ、妻・義弥(よしみ)と子供である巡と啓介共々、火事を起こし無理心中を図り命を断とうとしたが、両親だけ死に、巡の火傷はその時にできたのである…。

 

「だから私は…この組織に入ったの…!!」

 

巡は服を着替えながらWONDERSKYに入った理由を語り終え、去って行く。父を理不尽な死に追いやった連中や法で裁かれない連中を自分で裁く為だと語りながら…。

 

『姉さん…。』

 

 

 

『無法者共め…グアァァッッ!!』

 

『その命、神に返る事を祈ろう…!!』

 

『カッコ付けてる場合じゃないでしょ啓介君!!はぁっ!!』

 

『構へんやん、それが師匠のあり方なんやから。「決められたあり方」を押し付ける奴等にかましたって下さい!!せいっ!!』

 

ラットFをトルーパーカリバー・ソードモードで斬り裂き爆散させたイクサトルーパーYCは倒した敵の命が神の下に返る様呟き、RCはそれを諌めながら敵を斬り裂いていき、GCは師匠らしいと逆に賞賛しながら同じく斬り裂いて敵を減らしていく。

 

『そうだな…行くぞ二人共!!』

 

『『ええ!!/了解!!』』

 

『おのれ無法者共がぁぁ!!かかれ!!』

 

ここまでイクサトルーパー達に好き勝手にやられ怒りを顕にするリーダー格のラットFは、一斉にかかる様怒号を飛ばす。イクサトルーパー達も武器を構えてそれに立ち向かって行く。

 

『にしても、キリ無いなぁ…!!』

 

『ホンット鬱陶しい…!!』

 

『弱音を吐くな!!必ず打開策はある!!』

 

一体一体は弱いとは言え、限り無く無数に出現するラットF達に嫌気が刺しそれを愚痴り出すGCとRC。YCは、そんな二人に戦い続ければ策は見つかると諌めながら突撃して行く。が…

 

『『ヘェヤアァァッッ!!』』

 

『なっ!!?別動隊だと!?』

 

彼等の背後から正面とは別のラットF達が無数に現れ襲い掛かって来た。突然の襲撃に対応が遅れたイクサトルーパー達は、隊列を乱され徐々に押されつつある。そして…

 

『ぐっ…!!くそ…!!』

 

『『啓介君!!/師匠!!』』

 

二、三体のラットFに羽交い締めにされ、YCは捕獲されてしまう。RCとGCは彼を救うべく駆け付けようとするが…

 

『俺はいい!!お前達だけでも早く逃げろ!!』

 

押さえられつつも、自分を置いて逃げる様叫ぶ。

 

『せやけど…!!』

 

『襟立君、逃げるわよ…!!』

 

『何言っとんねん!!師匠見捨てて逃げるなんて…!!』

 

『解らないの!?今あたし達まで捕まったらそれこそ終わりなのよ!?』

 

GCは、師匠であるYCを置いて逃げる事は出来ないと躊躇うが、RCは自分達まで捕まれば完全にこちらの全滅を意味するのだと言う彼の真意を知り、言う通りに撤退する様叱咤する。

 

『くっ…!!師匠…すんません!!絶対に助けますから!!』

 

GCは仮面の奥で歯を軋り、悔しげな表情をしながら必ずYCを救うと誓いRCと共にラットF達を蹴散らしながら撤退して行く…。

 

 

 

―WONDERSKY本部・アークスの部屋

 

 

「良くやったな彩盗巡。お前の考えた陣形によって無法者を一匹捕らえる事が出来た…。」

 

「いいえ、これしきの事…。」

 

どうやらイクサトルーパー達を無数のラットFを挟み撃ちの陣形を取り捕らえる作戦を立てたのは巡だった。アークスはそんな彼女を見事だと賞賛する。

 

「さて…これまで数々の犯罪者をここに捕らえ暫くしてから解放すると、その者は二度と同じ過ちを犯さなくなる…その理由は何故だと思う?」

 

「いえ…こちらで再犯防止の為の再教育をし、更生した為だと思いますが…?」

 

「そうか、お前は知らなかったのか。ならば教えてやろう…。」

 

アークスは、巡が今までここに捕らえた犯罪者全てが完全に更生した理由を知らないと聞き、その全貌を教えるべく部屋にある巨大なモニターを写し出す…。

 

 

 

「離せ!!お前達の考えは間違っている!!偏った正義を無理矢理押し付けるやり方は絶対に…グッ!!?」

 

『ガタガタ煩い奴だ…!!早くこいつを「真人間」に戻してやれ!!』

 

モニターには、鎖で全身を拘束された啓介がラットF達に押さえ付けられている光景が写し出されていた。そして…

 

「止めなさい…止めろぉぉっっ!!うああぁぁっっ!!」

 

例の黒い吸命牙を頭部に深々と刺されると、意識を失いその場に倒れてしまう…。

 

『これでこの男も我々のいや、アークス様の忠実な「正義の使徒」へと生まれ変わる。今までこいつの姉が捕らえて来た奴等と同じ様にな…!!』

 

 

 

「な…!?アークス総帥!!これは一体どういう事なんですか!?」

 

「どうしたも何も…これが貴様の望む『絶対なる正義』ではないか?私の力により同じ過ちを犯す愚かな人類を支配し、正義の為だけに動く者のみが生きる穢れ無き世界…!!これも貴様の飽くなき正義への執着心のお陰!!感ぁ〜ん謝するぞっ!!」

 

今の光景を目の当たりにした巡は、アークスにどういう事かと問い詰める。するとアークスは、先程までの落ち着いたら態度とは一変してエキセントリックな口調で、犯罪者達は皆この施設で「再犯防止の再教育プログラム」と銘打ち、実際はラットFの黒い吸命牙により彼の言うがままの真人間(にんぎょう)になるのだと演説家の如く大きく語り出す。

 

「そ…そんな…じゃあ私は…啓介を…!!そんなの…!!」

 

巡は、その異常なまでに固執した正義感をアークスにただ利用されただけだと知り絶望する。そこへ…

 

「やぁ姉さん。俺は漸く本当の自分に目覚める事が出来たよ!!さぁ、これからは共に絶対正義で溢れた穢れ無き世界を築いていこう!!」

 

「啓…介…!!何で…何でこんな事に…!?」

 

先程まで自分達に立ち向かっていた姿勢とは打って変わり、にこやかな表情で共に正義感溢れる世界を創るよう啓介が呼び掛ける。巡は顔を青ざめてゆっくり後退していく。イクサナックルを落とした事にも気付かず…。

 

「何て顔をしてるんだ?困った姉さんだ…なぁ…。」

 

「嘘よ…嘘よこんなの!!」

 

尚もにこやかな弟の顔とアークスの邪悪な笑みをこれ以上直視出来なくなり、巡はその場から逃げる様に去って行く。自らの犯した罪から逃れる様に…。

 

 

 

「しかし、残念な事ですねぇ…今や人様の大切な物を無理矢理奪う泥棒に成り下がっているのは…。」

 

「(どうして外へ出たのかしら…?)」

 

何時の間にか屋外に出た二人は尚も会話を交わしている。巡は何故態々外へ出る必要があるのか?と疑問を抱きながら啓介の後に付いていく。

 

「それにより次元ライダーとやらの力を奪ったそうですね…。そうと分かれば…!!」

 

「(…まさか…!?)」

 

【REA・D・Y】

 

突然次元ライダー、ディシーフの力の話題を持ち出し漸く気付き出す巡だが時既に遅く、啓介は腰にイクサベルトを巻き、イクサナックルを掌に打ち付け…

 

「貴女の罪を裁かせて貰います…変身!」

 

【FI・S・T・O・N】

 

ナックルをベルトにセットし、イクサ・バーストモードへと変身を遂げる。姉の罪を裁く為に…

 

『その罪、償いなさい…!!』

 

イクサは巡に罪を償えと呟きながら、イクサカリバー・ガンモードを彼女に向かって連射する。しかし巡は、地面に転がる様に回避してディシーフドライバーとカードを構える。

 

「くっ…変身!」

 

【KAMEN-RIDE…DITHIEF!】

 

直ぐ様ドライバーにカードをスラッシュしてディシーフへ変身し、ドライバーを構えてイクサに斬り掛かる。しかしイクサは、素早くイクサカリバーをソードモードに切り替えてその攻撃を防ぐ。

 

『ふむ…流石は前任だけあって、見事な瞬発力だ…。だが…!!』

 

『なっ…!!押され…きゃあぁぁっっ!!?』

 

『その程度で俺には勝てない…。』

 

互角に押し合っていた筈だが、イクサが力を少し籠めるだけでディシーフは徐々に押されつつあり、軈てその勢いに打ち負けて吹き飛ばされてしまう。そして再びガンモードに切り替えてディシーフを攻撃しようと引き金を引こうとするイクサだが、そこへ謎の銃撃が彼を襲った。

 

『くっ!!何者だ!?』

 

『あまり無茶をするなよ、巡。』

 

イクサが銃撃の飛んできた方向には、闇影の変身したディライトが銃口から煙を出したライトブッカー・ガンモードを構えている姿があった。

 

『余計なお節介は止めて。これは私の問題なんだから…!!』

 

しかしディシーフにとっては「無用なお節介」であり自分自身の問題だと言い切り、ディライトの助太刀を拒んだ。

 

『その声は煌君か…!?不法侵入の上に犯罪者を助ける真似をするなんて残念だよ…!!彼女もろとも捕まえなさい!!』

 

『『ヘェヤアァァッッ!!!!』』

 

イクサは、侵入者であるディライトの正体が闇影だと分かり残念そうな口調を漏らし、複数のラットF達を呼び出し彼とディシーフを捕らえる様命じる。

 

『ふっ!!目を覚ますんだ啓介さん!!はぁっ!!巡は…貴方の姉さんは貴方を救おうとしているんだ!!はぁっ!!』

 

『目を覚ませ?それは君に言いたいね。犯罪者に加担する愚かな行為をしている君こそ目を覚ますべきだ。』

 

ディライトは襲い掛かるラットF達をライトブッカー・ソードモードで斬り倒しながらイクサに目を覚ます様呼び掛ける。しかしイクサに自分は正気だと淡々と語る。

 

 

 

「先生、やっぱり苦戦している…!!ここは私も…!!」

 

一方、アークスの豪邸まで闇影を尾行していた黒深子は、今の様子を見てディライトが苦戦をしている様に見えた為、スワンオルフェノクに変化して乗り込もうとした時…

 

『貴様!!そこで何をしている!?』

 

『不法侵入だな…犯罪は悪だ!!罪は許されない!!』

 

「きゃあっ!!ちょっと離してよ!!」

 

『ん、何…く、黒深子!?』

 

背後から、警備をしていた二体のラットFによって捕まり、騒ぎ出した。その騒ぎにディライトが目をやると、黒深子の姿に気付き驚いた。

 

「ごめんなさい先生…!!私先生が心配で…!!きゃあ!!ちょっと、どこ触ってんのよ痴漢!!」

 

『黒深子!!くそ…黒深子を解放しろ!!』

 

捕まりながらも、ディライトの言い付けを破り勝手な行動を起こした事を謝る黒深子。しかし、ラットF達は彼女を「真人間」にする為の処置を施すべく豪邸内へ連れ込む。ディライトは、黒深子を開放する様イクサに要求するが…

 

『一旦逃げるわよ闇影君…!!』

 

『ふざけるなっ!!黒深子を置いていける訳が…!!』

 

『私達まで捕まったらそれこそ終わりよ!?それに…連中は黒深子ちゃんを殺す真似はしないと思うわ…。奴等の目的はあくまで支配する事だから…!!』

 

『くそっ…!!』

 

ディシーフは彼の隣に近付き、一先ずここから撤退する様言い出す。当然ディライトは、黒深子を置いていく事に納得出来ないが、自分達まで真人間に変えられる訳にはいかない、と言う理由を聞かされ、仮面の奥で歯を軋りながらも納得した。

 

【【ATTACK-RIDE…WARP!】】

 

ディライトとディシーフがカードをドライバーに装填、スラッシュしてワープを発動すると、その場から一瞬で消え去った…。

 

「…どうする?健吾君。」

 

「…聞くまでも無いやろ…!!」

 

その様子を一部始終見ていた恵と健吾は、何かを決意しながらその場を去って行く…。

 

 

 

―WONDERSKY本部・アークスの部屋

 

 

「ほう…またも異世界の人間を矯正させたか…。」

 

「はい…全てはアークスの仰せのままに…ぐぅっ…!?」

 

啓介は異世界の人間…黒深子を捕らえ「真人間」に変えた事をアークスに報告するが、その最中に突然激しい頭痛が起きた為、頭を抱え出す。恐らく彼の洗脳が解け始めている為である。

 

「どうした?何を迷う?何を考え出す?その苦痛は貴様に何らかの迷いや疑問を抱いているが故に起きている…迷いを捨てろぉっ!!何も疑うなぁっ!!貴様はただ正義を貫いて戦い抜けば良いのだぁ…!!」

 

「ぐっ…はっ…!!」

 

しかし、アークスの言葉を聞き頭痛が治まると再び彼に忠誠を誓う啓介…。

 

 

 

「俺も指名手配されてしまうのは仕方ないけど…」

 

一方闇影は、自分の指名手配の写真を貼られている掲示板を見て何故か憂鬱な表情をしていた。理由は指名手配犯になったからではなく…

 

「あいつの相方として扱うのは止めて欲しいな…。」

 

その写真に「彩盗巡の相方」と、彼女と同類扱いとして書かれているからである。普段、巡や周を好ましく思っていない闇影にとっては大変迷惑な事だと言う…。

 

「悪かったわね。私が相方じゃ御不満で…!!」

 

そこへ巡が現れ、今の闇影の独り言について少し不機嫌な表情をしている。

 

「…さっきの昔話、聞かせて貰ったぞ。まさかお前にそんな事情があったとは意外だったな。」

 

「闇影君…少し黙っててくれない…?」

 

「俺は今まで、お前がただ単に宝が欲しい為に管を撒いていたと思ってたけど、実際はそうじゃなかったんだな。」

 

「同じ事を二度も言わせないで…!!」

 

「お前は家族を奪った社会悪が許せなくて『自分の正義』とやらを貫き通して来た。だが、そのせいで弟さんをあんな目に遭わせてしまったばかりか、その正義までも利用されていた。」

 

「いい加減にしてくれる…!?」

 

闇影の次々と紡ぐ言葉に、巡は冷静を保ちながらも静かに怒りを感じている。しかし、闇影の言葉はまだ続く…。

 

「だからお前は宝を、ライダーの力を沢山集める事に拘り始めた。弟を救う為に…。だがそれは――ぅぐっ!!?」

 

「解った様な…解った様な口を利かないでっ!!」

 

遂に怒りを爆発させた巡は、闇影の顔面を思い切り殴り飛ばした。その勢いで倒れた闇影に跨がって拳を強く握り…

 

「貴方にっ!!何が解るのよっ!!ずっと信じて来た物をっ!!グチャグチャにされた私の気持ちがっ!!碌に見向きもしない癖にっ!!偉そうに説教するなんてっ!!何様の…!!」

 

何度も何度も闇影の顔を殴り続けていく。理不尽な社会悪によって両親を亡くした悲しみや、自分の信じていた正義を利用され踏みにじられた悔しさや怒りを籠めて。更に拳を振り上げようとするが…

 

「何様の…つもり…なの…!?」

 

怒りと悲しみの表情をしつつ、涙によりグチャグチャになった顔をしながら、何故か拳を伸ばしたままでこれ以上殴るのを止めて闇影から離れる…。

 

「…だがな…それだけであの連中に勝てる程甘くない…そうやって自分一人だけで戦おうとしてる限りな…!!」

 

闇影は血が混じった唾を吐きながら立ち上がり先程の話の続きを口にし…

 

「だから…俺が手を貸してやる。だが勘違いするなよ、お前の事はどうでも良い…お前がどんな正義を示すのかが気になったから手を貸すだけだ…。形だけの物じゃなく、『本当の正義』をな…!!」

 

「本当の…正義…。」

 

言い方は相変わらず憎まれ口だが、巡の示す「本当の正義」を見届けると言いながら彼女に力を貸す事を言う闇影。そこへ…

 

「あたし達も見させて貰うわよ。」

 

「ふん…!!一回だけチャンスをやるわ…!!」

 

恵と健吾も現れ、巡に力を貸すと言う。健吾も健吾で、一度だけチャンスを与える形で手を貸すとぶっきらぼうに言う…。

 

「…御自由に…!!」

 

巡は、そんな二人と闇影に背を向けて「勝手に付いてこい」と呟く。小さい笑みを溢しながら…。その時、巡の携帯から着信音が鳴り響く。

 

「はい。」

 

『姉さん、取引をしないか?貴女が降伏すればこちらで預かっている女の子を返しましょう。取引場所は、北側にある採石所で行う。』

 

電話の相手は啓介であり、巡の身柄と引き替えに黒深子を解放すると取引話を持ち掛ける。これに対し巡は…

 

「…解ったわ。」

 

「明らかに罠だろ!どうして応じたんだ!?」

 

そう言うと巡は携帯を切った。今の話を真横で聞いていた闇影は、明らかに罠なのは明白にも関わらず取引に応じた巡を注意するが…

 

「勿論、ただ引っ掛かる真似はしないわ♪」

 

何やら考えがある様に先程までの泣き顔とは打って変わり、何時もの妖艶な笑みを浮かべる巡…。

 

 

 

―採石所

 

 

「作戦は今言った通りよ。」

 

「そんな方法で上手く行くのかしら?」

 

「策が無いよりずっとマシだよ。」

 

巡が立てた作戦、それはわざと敵に降伏の意を伝えるべく精巧に作られた偽のディシーフドライバーを投げ捨て、それと同時に黒深子が解放されたら闇影が本物を巡に投げ渡すと言う何とも無茶な物である。

 

「そうだ巡、お前に聞きたい事がある。」

 

「今日はノーパンノーブラよ♪因みに穿いてた下着は…」

 

「誰がそんな事を聞いた!!この痴女ライダー!!///…お前の事情は粗方解った。が、一つだけ解らない事がある。何故お前や周は毎回俺の周りに居るんだ?俺の過去の目的について、何か知っているんじゃないのか?」

 

闇影の巡に対する質問…それは七年前、創士により自身の過去の記憶の一部を奪われた為、過去に自分が何の目的を持ってダークショッカーに与したのか解らないでいた。が、当時その記憶を持っていた時に接触して来た二人なら何か知っているのではないかを彼女に尋ねた。

 

「それは…「闇影さ〜ん♪」!!」

 

「やっと来よったか…!!」

 

「(くっ…!!やはりあの子もやられている…!!)」

 

何故かそれを話す事を躊躇う巡。その時、向こう側から「31103」と書かれた黒いTシャツを着た黒深子を連れた啓介、そしてアークスも現れた。闇影は、彼女の口調を聞いて洗脳されたのだと直ぐ様感付く。

 

「さぁ、取引を始めようか…!!」

 

「解ったわ…はい。」

 

巡は偽物のディシーフドライバーを啓介達の足下に放り投げて降伏の意志を示す。次にそのまま彼等の下へ近付き、そのタイミングで本物を投げ渡そうとする闇影だが…

 

「……!!」

 

「なっ!?」

 

「残念だったね姉さん!!彼女は既にこちら側の人間だ!!」

 

突然黒深子は無表情な顔付きになり、巡の首に腕を巻くように拘束し出した。やはり闇影の思った通り、黒深子は既にアークスにより支配されていたのだった。

 

「黒深子ちゃん、ゴメンね…ふっ!!」

 

「ぅぐっ…!!」

 

「闇影君!!」

 

「受け取れ!!」

 

「作戦変更!!アークスを叩くわよ!!変身!」

 

【KAMEN-RIDE…DITHIEF!】

 

巡は、洗脳された黒深子に謝り肘で彼女の腹をつついて気絶させ、闇影からディシーフドライバーを受け取りディシーフに変身し、三人にアークスを倒す様指示を出す。

 

「作戦もへったくれも無いだろ…変身!」

 

【KAMEN-RIDE…DELIGHT!】

 

「行くわよ襟立君!!」

 

「やらいでか!!」

 

「「変身!!」」

 

【【FI・S・T・O・N】】

 

闇影はディライトに、恵はイクサトルーパー・レッドクロスに、健吾はグリーンクロスに変身して戦闘態勢を取る。

 

「無法者共を…全ては抹殺しろぉっ!!」

 

『『『『ヘェヤアアァァァァッッッッ!!!!』』』』

 

「今度はその命、神に返しなさい…!!変身!」

 

【REA・D・Y】

 

【FI・S・T・O・N】

 

アークスは無数のラットF達を呼び出し、ディライト達を抹殺する様命じ、啓介は完全に命を奪うと宣言しながらイクサ・バーストモードへて変身する。因みにラットFの数は…

 

「この三千の軍勢を相手に何処まで耐えられるかな?」

 

『さっ…三千やとぉぉっっ!!?』

 

『でもやるしか無いわよ!!お節介男!巡!こいつらはあたし達が食い止めるからあんた達は啓介君とアークスを!!』

 

『解った!!』

 

三千匹という途方も無いラットFの軍勢に大きく驚くGCだが、RCはディライトとディシーフにイクサとアークスの下へ行く様に言う。それを了承したディライトはアークス、ディシーフはイクサの下へと走って行く。

 

『行くわよ啓介!!』

 

『審判の時間だよ、姉さん…!!』

 

互いにディシーフドライバーとイクサカリバー・ソードモードで斬り結ぶディシーフとイクサ。二人は一進一退しながらも互角に渡り合う。イクサトルーパーの二人も三千もの軍勢相手とは言え、今までのラットFよりやや弱体化している為どうにか優位な位置で戦っている。

 

『はああぁぁっっ!!』

 

一方ディライトは、仲間を元に戻す為アークスに向かってライトブッカー・ソードモードで斬り掛かろうとするが…

 

「特別に『真の姿』で相手をしてやろう…アークキバット!!」

 

『ドロ〜ン♪行きましゅか〜♪』

 

『アークキバット…まさかっ!?』

 

「変身…!」

 

『へ〜んし〜ん♪』

 

そう宣言したアークスは、浮遊しながら腰にベルトを出現させ、何処からか飛んできた骸骨を逆さにした機械の様な蝙蝠型モンスター「アークキバット」がベルトに逆さになって装着すると、空は突然闇夜に包まれ3m以上の巨体をした黒い悪魔を模した妖しく光る黄色の複眼に、巨大な腕を生やした蔦と蔦の間に炎が出た巨大な翼、そして胸の中心の禍々しい単眼が特徴の、レジェンドルガ達の王(ロード)・「仮面ライダーアーク」の真の姿「レジェンドアーク」へと変貌を遂げた…。

 

『はぁっ!!あれがアークス様の真のお姿…!!』

 

『グオォォォォッッッッ!!!!』

 

『くっ…!!』

 

『危ない闇影君!!』

 

【ATTACK-RIDE…BARRIER-FORCE!】

 

『無ぅ駄だぁぁっっっ!!』

 

『『うわああぁぁっっ!!/きゃああぁぁっっ!!』』

 

レジェンドアークは肩から巨大な火球をディライトに向けて放つが、直ぐ様ディシーフが近付きディシーフバリアフォースを発動して防御するが、長くは持たずに粉砕され大きく吹き飛ばされた。

 

『愚ぉかな奴等よぉ…!!私の「正義」に支配されていれば永遠に平和に暮らせていた物をぉぉ…!!』

 

レジェンドアークは、「自身の掌で操られて生きる事が幸福」だと本音を吐きつつ、それを邪魔するディライトとディシーフを罵る。

 

『そんな平和…お断りよ!!』

 

『そうだ!!お前の「正義」は自分の都合しか考えてない。「正義」は、一つの存在によって決まる物じゃない、自分の意志や信念を持って必死に生きる事なんだ!!独り善がりの「正義」を押し付けるお前こそ…悪だっ!!』

 

『貴様…一体何ぁ者だぁっ!!』

 

『お節介教師な仮面ライダーだ!!宜しく!!』

 

ディライトは立ち上がりながらカオスタッチを取り出し、コンプリートカードを挿入し操作し…

 

【RIKUGA!ANOTHER-AGITO!RYUGA!ORGA!

CHALICE!KABUKI!DARK-KABUTO!NEGA-DEN-O!

DARK-KIVA!】

 

【FINAL-KAMEN-RIDE…DELIGHT!】

 

ディライトドライバーを右腰にスライドさせバックルにカオスタッチをセットするとカオスフォームへと変化し…

 

『私は…私の正義を信じる…!!本当の正義を…!!』

 

【KAMEN-RIDE…IXA!】

 

ディシーフも自分の本当の正義を信じると、迷いを振り切ったかの様に立ち上がりながらドライバーにカードをスラッシュし、啓介と同じイクサ・バーストモードへとカメンライドした…。

 

『さぁ、光へ導くよ!!』

 

『ほざけ青二才があぁぁっっ!!』

 

レジェンドアークはディライトCFの言葉が勘に触り、肩から先程と同じ巨大な火球を二人に向けて飛ばした。しかしディライトCFは落ち着いた様子でカオスタッチを操作する…。

 

【DARK-KIVA!CHAOS-RIDE…DEMONS-WING!】

 

火球はディライトCFとDイクサに直撃し、跡形も無く焼き払い消滅させた…

 

『フ…ハッハッハッハッ!!!!所詮は脆き人間だったか!!ハッハッハッハッ…グワァァッッ!!?』

 

…かに見えたが、突然レジェンドアークに謎の攻撃が襲い掛かって来る。その正体は…

 

『甘いな…!!そう簡単にやられはしない!!』

 

ダークキバの鎧の色がダークパープル、複眼と鎧の魔皇石の色はダークレッドとなり、マントも同色の悪魔の翼に変わり、頭部の蝙蝠の羽の部分もダークグリーンカラーの悪魔を模したの角となり、胸部の蝙蝠を模した部分も更に翼を広げた状態となり、左腕に装着されたダークパープルカラーの小悪魔を模したスロット型モンスター「デビロット」が特徴のダークキバの最終形態「仮面ライダーダークキバ デモンズウイング」にカオスライドし、飛翔したディライトCFのザンバットソードによる斬撃だった…。

 

『ぅおのれぇぇぇぇっっっっ!!!!』

 

レジェンドアークはDダークキバDWに向けて火球を連続で放つが、何故か避けずに正面に向かって飛翔して来る。すると…

 

『馬鹿なっ!?何故効かんっ!!?』

 

火球は全て彼の身体に吸収されていく。これはダークキバDW特有の「エネルギー系の攻撃を全て自分のライフエナジーに変換し、吸収する」能力である…。

 

『絶滅タイムだ…!!』

 

【FINAL-ATTACK-RIDE…DA・DA・DA・DARK-KIVA!】

 

『黒き絶望の時を永遠に刻め…イーヴィルエクスプロイトクラッシュ!!』

 

『くっ…来るな…来るなああぁぁぁぁっっっっ!!!!ブルアアァァァァッッッッ!!!!』

 

DダークキバDWは止めを刺すべくFARを発動し、自身のライフエナジーを右足に集中させ、翼を広げて飛翔しキックする必殺技「イーヴィルエクスプロイトクラッシュ」を叩き込むと、レジェンドアークの身体に赤いキバの紋章を刻まれ…

 

『ウガアアァァァァッッッッ!!!!力が…力が奪われ…!!』

 

その紋章から赤いライフエナジーが彼に吸収される。しかし、まだ倒すに至らないでいる。が…

 

『行け!!巡!!』

 

突然Dイクサがレジェンドアークの頭上目掛けてディシーフドライバーを構えながら落下して来た。無論ただ落下する為じゃない…。

 

【FINAL-ATTACK-RIDE…I・I・I・IXA!】

 

『その命!!私が奪い去る!!イクサ・ジャッジメント!!』

 

『ブルアアァァァァッッッッ!!!!』

 

落下速度が合わさった、太陽の様に熱きエネルギーを宿したディシーフドライバーで一刀両断するDイクサのFAR「イクサ・ジャッジメント」が見事レジェンドアークに炸裂し、DイクサはDダークキバDWにより無事キャッチされ地上に降りた…。

 

『何故だああぁぁっっ!!?何故闇のキバ如きに敗れなければならんのだぁぁっっ!?…いや、奴の腕にあるデモン族…それと同等の力さえあればこんな奴に…こんな奴に負ける事…!!この力を授けたのはそういう事だったのかあぁぁっっ!!?創士傀斗ォォォォッ!!!!』

 

レジェンドアークは、今和の際に謎の種族・デモン族の力に着目しつつ、今の自分の力を授けた創士に断末魔の如く恨みを籠めて咆哮しながら爆発した。どうやらこの世界の異変の黒幕は創士が原因だったのだ…。

 

『ラット達が…!!』

 

『皆消えよった…!?』

 

「あれ?何で私こんなダサいシャツ着てるんだろ?」

 

「良かった…これで皆元通…!!」

 

レジェンドアークの消滅に伴いラットFの大軍勢は一瞬で消え去り、黒深子も正気を取り戻した。変身解除した闇影は、それを見て安心するが…

 

「俺は…俺はなんて取り返しの付かない事をしてしまったんだ…!!」

 

同じく正気を取り戻し変身を解除した啓介は、今まで自分の仕出かしてきた事に後悔と罪悪感に苛まれてイクサカリバー・ガンモードをこめかみに当て自害…

 

「駄目!!」

 

「っ痛…!?何故止めるんだ姉さん!?」

 

…しようとしたが、変身を解除した巡の投げたカードが啓介の手に当たってイクサカリバーが落下して未然に防がれた。何故止めたのかと彼女に訴える啓介。

 

「貴方はこれまでアークスによって支配されたこの世界を自分なりに救おうとした。それを貫いていく姿勢が貴方の『正義』であり、彩盗巡の理想の『正義』だった。自分以上に正しい『正義』を貫いていたからこそ、そんな貴方を死なせたくなかったからなんですよ…!!」

 

巡が啓介の自殺を止めたのは家族だからと言うのもあるが、自分より彼の方がより理想の「正義」を貫いておりそんな彼がこのまま死ぬのは忍びないと感じたからだと語る闇影。

 

「…あれが…俺の本当の『正義』だったのか正直解らない…だから俺は探して見る…自分自身の本当の『正義』を…な。」

 

「啓介君!!」

 

「待って下さい師匠…師匠!!」

 

啓介は、今までやって来た事自体本当の「正義」だったのか解らない。だからこそ、自分自身の本当の「正義」を見つけるべく、一人その場を去って行く。恵と健吾の制止の声にも振り返らず…。

 

「やっぱり姉弟なんだな。自分の求める物を探そうとする所がよく似てるよ。」

 

「全然違うわよ。私は自分が欲しいと思うから手に入れようとしているだけ。さ〜て、また新しいお宝でも探そっかな♪例えば闇影君の命とか…何てね♪じゃね♪」

 

巡は、冗談混じりな言葉を口にしながらまた新たな宝を探すべく闇影に投げキッスをしてその場を去っていく…。

 

 

 

へぇ…別々の『宝』を探して行く姉弟かぁ…。」

 

影魅璃は、キャンバスに描かれた各々反対の道を迷い無き表情で進んでいく巡と啓介の絵を見て賞賛する。

 

「それがどんな宝(しんねん)でどんな価値なのかを決めるのは自分自身ですけどね。それより…」

 

「うおおぉぉぉぉっっっっ!!!!俺の聖書があぁぁぁぁっっっっ!!!!」

 

「う〜ん…う〜ん…!!///」

 

闇影が目をやった先には、洗脳が解け、自身で「聖書」を捨ててしまいorzの体制で泣きながら絶叫しながら落ち込み、ツルギはあられも無い姿を闇影に見られた気恥ずかしさで熱を出して寝込んでいる光景だった。

 

「この二人が元に戻るのは時間が掛かるよなぁ…。」

 

「そうだね…。」

 

二人が元に戻るのは時間が掛かるだろうと、苦笑いしながら分析する闇影と黒深子。その時…

 

「絵が変わったわ!!」

 

何時もの様にキャンバスには次の世界を示す絵が描かれた。その絵は、曇り空から降り頻る雨に打たれて佇んでいるディスティールのそれだった…。

 

「今度は周の世界か…。」




次回は周の世界ですので巡は出ません!!

巡ファン(いるのかな?)の皆様、申し訳ありません!!

好きなレギュラーキャラは?

  • 煌闇影/仮面ライダーディライト
  • 白石黒深子/スワンオルフェノク
  • 赤鏡コウイチ/仮面ライダーリュウガ
  • 諸刃ツルギ/仮面ライダーサソード
  • 彩盗巡/仮面ライダーディシーフ
  • 戴問周/仮面ライダーディスティール
  • 白石影魅璃
  • 創士傀斗
  • 紅蓮
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