仮面ライダーディライト-世界の光導者-   作:トラグマアーク〜駄作者ナンバーワン〜

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今回は初のスーパー戦隊とのコラボ回です!!o(^-^)o

かなり前の戦隊とコラボする為、設定はややうろ覚えな感じなので間違いがあれば御指摘をお願いします。(^_^;)

ここで皆さんに問題。

作中である人物が「とんでもない窮地」に立たされている場面があります。この時、皆さんならどう切り抜けるか(特殊能力等一切無しで)ご感想と共に宜しければお答え下さい。商品はありません!!(^_^;)←オイ

では、御覧下さい!!


第30導 天使、再集結!

「ウククク…此処だね。」

 

とある世界の採石場に灰色のオーロラが現れると、そこから創士が彼独特の笑い声を上げながらこの世界の大地に足を着け、直ぐ様中心へと進むと「ある存在」が突然現われ、それを目にした創士は顔を不気味に綻ばせる…。

 

―貴様…何者ダ…!?

 

「先ずは初めまして。僕は創士傀斗、通りすがりの技術者さ。」

 

創士が目にしたある存在…それは、不気味な雰囲気を漂わせた真っ黒な気体の様な存在が人語を話すと言う奇妙な物であり、それを気にせず…否、最初からこの存在が目当てだったのか、創士は普通に自己紹介をした。

 

―技術者ダト…!?マア良イ…私ニ何ノ用ダ…?

 

「何れこの世界に、ディライトと言う戦士とその仲間が現われる…君にそいつを始末して欲しくてね。」

 

―フハハハ!!笑ワセルナ…誰ガ人間ニ力等貸スモノカ!!

 

謎の存在の、自分の素性に訝しむ様子に全く意を介さない創士は、何れこの世界に訪れるであろうディライト…闇影達の抹殺を依頼する。しかし、謎の存在はそれを一笑し、人間である創士に力を貸す義理は無いと断る。

 

「…『彼等』に報復出来る機会があってもかい?」

 

―……ッッ!!

 

「もし僕のお願いを聞いてくれるのなら、それが出来る様にしてあげるよ?それどころか、より強い力を先にプレゼントして君を蘇らせると言うおまけ付きだけど…どうするんだい?」

 

創士の「彼等への報復」と言う言葉に反応を示す謎の存在。それを見た創士は、彼により強大な力を授けての蘇生を前払いすると持ち掛けた。

 

報復…蘇生…これらの単語から、謎の存在は「彼等」に討伐された身であり、もし創士の言葉が本当ならば、彼にとってはこの上ない好機である…。

 

―…良カロウ…ソノ話、乗ッテヤル…。

 

「ウククク…商談成立だね。なら、こいつで…」

 

―…ッッ!!貴様…ソレハ…オオオオォォォォッッッッ!!!!

 

考えに考えた結果、創士の依頼を聞く事にした謎の存在。それを聞き笑みを浮かべる創士が右手を横に翳すと、そこから空間に穴が開き、そこから平仮名三文字の文様が入った、サイズの禍々しい黒い水晶玉の様な物を取り出し、それに驚愕している謎の存在に向けて埋め込むと、水晶玉は禍々しく光り、黒く激しい稲妻が周囲に発生し、同時に彼は徐々に人の姿へと変化し…

 

『フ…フフ…漲る…これまで以上の力が…漲ってくる!!未熟者共よ、我が理想を不意にし、私を闇に葬った恨み…晴らさせて貰うぞ…ハハハハハハハハ!!!!』

 

漸く自由に動ける肉体と以前までの自分に無い力をも手にし喜びに打ち震える謎の存在は、自分を討伐した「未熟者」達への報復の準備を整えるべく灰色のオーロラを発生させて、復活及び更なる力を手にした喜びが抑えられないのか、高笑いをしながらこの場から消え去った…。

 

「ウククク…精々頑張りなよ。墜ちた『救星主』君♪」

 

ただ一人残った創士は、またも不気味な笑い声を上げながら謎の存在…「救星主」たる彼の健闘を皮肉混じりに祈りながら灰色のオーロラを発生させてこの場から消え去って行く…。

 

 

 

―世界の光導者、ディライト!数多の平行世界を巡り、その瞳は、何を照らす?

 

 

 

―白石家

 

 

「は〜い先生、朝ご飯しっかり食べてね♪」

 

「ああ…んぐんぐ…。」

 

「「…………っっ!!!!」」

 

朝食の時間にて、可愛らしいフリル付きのエプロン姿の黒深子が目線をやや下に向けて浮かない表情をした闇影に朝食を食す様促す光景から、この世界での闇影と黒深子の間柄は「ダークカブトの世界」同様、夫婦の様だ。

 

それを見た非リア充であるコウイチは「爆発しろ!!」と言う殺意の、密かに闇影に想いを寄せるツルギは嫉妬の視線で睨み付ける…筈なのだが、二人は何故か顔面蒼白し、まるで地獄絵図を見たかの如く絶望に満ちた表情をしていた。その訳は…

 

『ギッシャアアァァッッ!!!!』

 

皿の上に乗っかった、無数の不気味な型をした触手を生やした暗い緑色が混じったドス黒い身体をした裂けた口から舌を伸ばして奇声を上げた、おぞましい外見をした爬虫類型(?)の生物…黒深子が作った朝食…らしき物体…。

 

彼女の調理の腕前を知る読者諸君にとってはまだ許容範囲内の出来事であるが、問題は其処では無い…。

 

 

 

「あはぁ…先生が私の手料理を食べてくれてる…。お口に合わないか心配だったけどこうやって食べてくれて嬉しい…とっても嬉しい…!!///」

 

闇影がそんな黒深子の料理(と言う名の殺戮生物)を食している…。

 

闇影がそんな黒深子の料理(と言う名の殺戮生物)を食している…。

 

『ギィィィィッッッッ!!!?』

 

大事な事なので二度言わせて貰った。普通なら冷や汗を滝の様に流し、絶望に満ちた表情で顔を引き攣らせるのだが、闇影は表情一つ変えず料理を箸で切り分け、それによる料理の痛苦な叫びに耳を貸さずパクパクと口に運んでおり、それを見た黒深子は両頬に手を当てて恍惚且つ嬉々とした表情をする。

 

「どう先生、美味しかった?」

 

「ああ…とても美味しいよ…。晩御飯にまた食べたいくらいにね…。」

 

「(オイィィィィッッッッ!!!?何自ら死へと導く様な発言してんだよォォォォッッッッ!!!?)」

 

「(あんな事言ったら黒深子さんは…!!)」

 

「え、ホント!?じゃあ今日は先生の為に晩御飯は腕に縒りを掛けて作るから楽しみにしててね♪」

 

「「(やっぱり……!!!!)」」

 

黒深子に料理の感想を聞かれた闇影は、上の空状態で生返事ながらも美味だと答えたばかりか、彼女に夕飯の調理まで頼むと言う暴挙を犯した。当然それに喜色満面となった黒深子は快諾し、それを陰から見ていたコウイチとツルギは、「夕飯により死へと導かれる」未来に絶望しながらorzの体勢で地に沈む…。

 

 

 

―玄関

 

 

「それじゃ…行って来るよ…。」

 

「あ、待って先生。お仕事に行く前に…」

 

紺色のスーツ姿の闇影は、仕事用の服装やその他諸々が入ったバッグを手に、この世界の役割を行うべく職場へ向かおうと玄関のドアに手を掛けるが、黒深子はそれを呼び止めると…

 

「『行ってきます』のキスを忘れてるよ♪ん〜…」

 

「何…だと…!!?」

 

「何…ですって…!!?」

 

目を閉じ、唇を小さく尖らせてお出掛けの挨拶代わりに接吻をする様促した…。これには流石のコウイチとツルギも額にピキッと青筋を立て、驚愕と怒りの視線をぶつける。そして闇影は顔を真っ赤にしてテンパる、と言う流れになる筈なのだが…

 

「ああ…良いよ。」

 

「「ええええぇぇぇぇっっっっ!!!?///」」

 

何とその予想は大きく裏切られ絶叫して驚くコウイチとツルギを尻目に、闇影は尚も表情一つ変えず同じく口を小さく尖らせて黒深子に接吻した…。

 

 

 

―チュ♪

 

 

 

互いの頬に…。

 

「じゃ、行って来るよ…。」

 

「いってらっしゃ〜い♪」

 

これぞバカップル夫婦の成せる朝の究極儀式、互いの頬に接吻する「クロス・キス」…。それを終えた闇影はドアに手を掛けて外出し、クロス・キスをして御満悦の黒深子は、満面の笑みを浮かべながら愛する旦那(仮)である彼を見送った。何らかの期待をしていた諸君には申し訳無い、謝る。コウイチも心ではそう思ってるから(笑)

 

「思ってねぇよ!!勝手な事ぬかしてんじゃねぇ!!」

 

「誰に怒ってるんですか?そんな事より、最近闇影さんの様子がおかしくありませんか?」

 

「あ?まぁ確かに戴問さんの世界での用事が済んでからなんか変だよな。」

 

コウイチの何者かへの上空ツッコミを軽く流すツルギは、闇影の朝の様子に異変を感じており、それを聞かれたコウイチは「ディスティールの世界」を光へ導いて以降から彼がああなったのだと答える。

 

「確かに先生らしくなかったわね…。だからキスしたり、オムレツ作ったりして元気になって貰おうと思ったけど、効果が無かったみたいね…。」

 

「(あれオムレツだったんかい!?)」

 

「はぁ…いくら先生の為とは言え、我ながら滅茶苦茶恥ずかしかったわ…。///」

 

「(その割に滅茶苦茶ノリノリだったんですが。)」

 

黒深子も、先程までの気持ち悪いくらいキャピキャピしていた態度とは一転して、真剣な表情で闇影の様子が違う事に憂い、彼に元気付けて貰うべくあの様な行動に出たのだ。因みにあの殺戮生物(ちょうしょく)はオムレツだったらしく、先程までの立ち振る舞いに恥じらい、顔を紅くしている。コウイチとツルギの様にツッコミ所満載なのだが密に、密に…。

 

 

 

「…はぁ…。」

 

(ヒヒヒ…御出勤途中の死神サマよぉ…。あの黒深子とか言う女、随分な上玉じゃねぇか。朝からお熱い事…夜にはヤりまくりってか?ヒャハハハハハハハ!!!!)

 

「(…!!また貴様か…俺は兎も角、黒深子まで侮辱するな…!!)」

 

闇影が職場へ向けて歩きながら溜め息を吐いていると、頭の中に自分や黒深子を囃し立てるゴーストイマジンの下卑た声が聞こえ、それに眉を顰めた彼も頭の中で怒りの意で返す。

 

(御挨拶だなぁ。俺ぁただ、てめぇがこの世界で何をやらかすのか見守ってあげてんだよ。どうやって世界を焼き尽くしちまうのかよぉ…!!)

 

「(黙れ!!貴様がどう思おうと、俺はこの世界で為すべき事をするだけだ!!消えろ!!)」

 

ゴーストIの、自分が灰燼者(しにがみ)として如何にこの世界を焼き尽くすのかを期待しての煽りに対し、闇影は何時も通りの行動をするまでと強く返し、彼を意識の奥底を追いやり再び足を動かそうとした時…

 

「うわああああぁぁぁぁっっっっ!!!?」

 

「!!?」

 

何処からか人々の悲鳴が聞こえ、何事かと思った闇影は直ぐ様その方角へ走り出し現場を目にすると…

 

『『『ビビーッ!!ビビーッ!!』』』

 

そこには2つの「6」の数字を合わせた様な複眼と、中心に眼の様な物を付いた複数体の黒い怪人が、人々に暴行を加えたり、刀身が曲がった剣を振り回し、同じそれを銃の様に扱って光線を放ち、街を破壊していた…。

 

「何だあの怪人達は…!?見た事が無いな…!!もしかして、此処も『そう』なのか…!?」

 

闇影は、これまで巡って来た様々なライダーの世界とは違う怪人の存在を目にし、この世界を嘗て訪れた「ボウケンジャーの世界」と同じ「スーパー戦隊の世界」なのか推測する…。

 

「だとしても関係無い…!!」

 

例え此処が「スーパー戦隊の世界」だろうと何だろうと、目の前で人々が悪に苦しめられている光景を無視出来ない…そう切り替えた闇影はディライトドライバーを装着しようとするが…

 

「待て!!」

 

「!!?」

 

そこへ龍の絵が描かれた赤いパーカージャケットを着た短い茶髪の男、背中に鳳凰の絵が描かれた桃色のジャケットの茶髪のポニーテールの女、背中に蛇の絵が描かれた黒いジャケットの男、背中に虎の絵が描かれた黄色いジャケットの女、背中に鮫の絵が描かれた青いジャケットを着た男の計五人の若者が駆けつけて、黒い怪人達に破壊活動を止める様叫ぶ赤いジャケットの男の姿を見て、変身を中断し彼等に注目する。

 

「えっ!?な…何でビービ達がいるの!?」

 

「彼奴等はもう出て来ねぇ筈だろ!?」

 

「でもこのビービ達、緑じゃなくて真っ黒よ!?」

 

「気にはなるが今はそんな場合じゃない!!」

 

「皆、行くぞ!!」

 

「「「「おおっっ!!/えぇっっ!!」」」」

 

複数の黒い怪人こと「魔虫兵(まちゅうへい)ビービ」を目の当たりにした彼等は、その存在は「二度と現れない筈」、「色が緑では無く黒」等と自分達の記憶に違えている事を口にするが、それは後回しにし赤いジャケットの青年の声を皮切りに手元のある物を構える…。

 

「あれって…モアイ?」

 

【GACCHA】

 

闇影が言う様に、五人の若者は金と銀を基調としたモアイを模したある物…「テンソウダー」の顎部分をスライドさせ、そして…

 

「「「「「チェンジカード!!!!!天装!!!!!」」」」」

 

【CHANGE…GOSEIGER】

 

戦士の絵が描かれたカードをそれにセット、テンソウダーの顎部分を閉じた瞬間、それの目が光り出し金色の天使の翼を模した光が彼等を包み込み、胸のエンブレムとジャケットに描かれた動物を模したマスクの部分がそれぞれ違うが、銀色の唇をした赤・桃・黒・黄・青の戦士の姿へと変化した…。

 

『嵐のスカイックパワー!!ゴセイレッド!!』

 

『息吹のスカイックパワー!!ゴセイピンク!!』

 

『巌のランディックパワー!!ゴセイブラック!!』

 

『芽萌のランディックパワー!!ゴセイイエロー!!』

 

『怒涛のシーイックパワー!!ゴセイブルー!!』

 

『星を護るは天使の使命!!!!!』

 

『天装戦隊!ゴセイジャー!!!!!』

 

彼等こそ、この世界を守護する戦士たる五人の護聖天使「天装戦隊ゴセイジャー」である…。

 

「ゴセイジャー…!!やはりか…!!」

 

陰から見ていた闇影はゴセイジャーの存在を目の当たりにし、この世界は「スーパー戦隊の世界」である事を確信し、同時に何故かその表情に更なる曇りを見せている…。

 

『はっ!やぁっ!!せいっ!!!』

 

『はっ!やぁっ!!えぇぇいっっ!!!』

 

『はぁっ!だぁぁっっ!!ぜりゃああぁぁっっ!!!』

 

『えいっ!!はぁっ!!おりゃあぁぁっっ!!!』

 

『ふっ!はっ!!甘いっ!!!』

 

『『『ビッッ!!ビビーッッ!!!?』』』

 

一方でゴセイジャー達は、強力且つ正確なパンチやキックに手刀等の基本的な格闘術、持ち上げて倒したり背負い投げ等のパワフルな戦法、宙を舞う様なアクロバティックな動作からの攻撃等トリッキーな戦法等、様々な手段で複数のビービを次々と撃退していく。

 

『よし!止めだ!!』

 

『『『『おう!!ええ!!』』』』

 

ビービの数がある程度少なくなったのを機に止めの一撃で倒そうと、龍のマスクをした赤い戦士・ゴセイレッドの号令により、五人は右腰のホルダーにある銃「ゴセイブラスター」を取り出し、それと同時に赤い龍・桃色の鳳凰・黒い蛇・黄色い虎・青い鮫の頭部を模した機械的な生物「ゴセイヘッダー」五体が現れて、各々の戦士の手元に収まるとそれをゴセイブラスターの銃口にセットし…

 

『ドラゴンバレット!!』

 

『フェニックスバレット!!』

 

『スネークバレット!!』

 

『タイガーバレット!!』

 

『シャークバレット!!』

 

『『『ビビィィィィッッッッ!!!?』』』

 

それを一斉に放つと五色のレーザーは一つにまとまり強力なそれと化し、直撃したビービ達は大爆発を起こし消滅した…。

 

「ふぅ…これで一先ず安心だね。」

 

「でも…あの黒いビービ達は何だったのかしら…?」

 

「ビービを出せんのって『彼奴』しかいねぇしな。」

 

「じゃあ、また『彼奴』の仕業なの!?でも、もう死んだ筈なんじゃ…!?」

 

「此処で考えてても仕方が無い…。その話は研究所でしよう。」

 

変身を解除したゴセイジャー達は、今の黒いビービ達の出所について話し合う。彼等は、あの怪人を生み出せる存在に心当たりがあるのだが、その存在は既に死んでいるそうだ。すると青いジャケットの青年は、この場で話すより、「研究所」と呼ばれる場所にて再度話し合う事を口にする。

 

「そうだね。行こう、研究所へ。」

 

赤いジャケットの青年の声に四人が頷き、彼等は研究所へと向かうべくその場から立ち去って行く…。

 

「研究所か。そう言えば俺も…って、あーーーっっっっ!!!!拙い!!もうこんな時間!!早く行かないと遅刻だぁぁぁぁっっ!!!!」

 

現場に残った闇影は「研究所」に何らかの関心を示しながらふと腕時計を目にすると、自分が向かう職場の始業時間に近い時刻になっている事に気付き絶叫し、初日から遅刻と言う御法度を防ぐべく全速力で職場へと走り出した…。

 

 

 

―天地天文研究所前

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…!!な…何とか間に合ったぁぁっっ…!!はぁ…はぁ…!!オホン!さ、早く中へ行こう。」

 

全速力で走った為、どうにか時間間近に天地天文研究所の門前に辿り着いた闇影。此処が彼のこの世界で「天文研究所助手」の役目を果たす為の場所である。走った直後で荒くなった息とやや乱れた服装を整えて研究所内に足へ踏み込もうとすると…

 

「やっと着いた〜。二年経ったけど全然変わんないね…って、あ。こんにちは、もしかしてお客さんですか?」

 

「え?あ…こんにちは。僕は此処の助手として今日から働く事…に!!?」

 

自分の他にこの天文研究所に赴いた者から挨拶と此処の客人である事を訪ねられ、挨拶を返して助手として働くのだと答えるべく顔を合わせると、目を見開いて驚く闇影。それもその筈、その相手こそ…

 

「どうしたのアラタ?あれ、その人は?」

 

「今日から此処で働く助手さんなんだって。」

 

「マジかよ!?」

 

「此処って助手なんている〜?」

 

「皆、博士や望、その人にも失礼だぞ。」

 

先程まで戦っていたゴセイジャーの五人なのだから…。

 

「あ…あの…貴方達って…!!」

 

「ああ、呼び止めてごめんなさい。俺達も此処に用事がありますので宜しければ一緒に入りましょう。」

 

「え…あの…!!」

 

「そうですよ。あたし達此処に来た事あるんで案内しますよ♪」

 

「そうだねエリ。さ、此方へどうぞ。」

 

「え…あ…あの…ちょっと…!!」

 

闇影は彼等に先程の事を聞こうとしたのだが、研究所に訪れた事があるらしい赤いジャケットの青年・アラタと桃色のジャケットの女性・エリに手を引かれる形で所内に入れられた為その隙を失ってしまう…。

 

 

「相変わらずのマイペースだな…。」

 

「そうだね。」

 

「やれやれ…。」

 

残った三人は、アラタとエリのマイペースさに呆れつつ後に続く様に、研究所内へと入る。

 

 

 

「いや〜皆さんお久しぶりです。こうして元気な姿を見れてとても嬉しいですよ。」

 

「久しぶり。アラタ、エリ、アグリ、モネ、ハイド。」

 

「久しぶり。博士、望。」

 

白衣を着た、濃い髭を生やし、にこやかな顔とふくよかな体型をした坊主頭の中年の男性・この天文研究所の所長・天地秀一郎と、その息子である黒い短髪の中学生の少年・望は、アラタ達ゴセイジャーと久々の対面に喜んでいる。

 

彼等は二年前までこの研究所にてアルバイトとして住み込んでいたが、今は訳あってそれぞれ違う場所にて生活をしている。そして、その二年後である今日…丁度五人共時間が取れたので、此処で再会する事となったのだ…。

 

「望〜お前も大きくなったよな〜。」

 

「そうだね。あたし達が作った野菜のお陰かしら♪」

 

「うん。アグリとモネが送ってくれた野菜、どれも美味しかったよ。何時もありがとう。」

 

黒いジャケットの青年・アグリは、望の頭を軽く撫でながらその成長ぶりに喜んでおり、黄色のジャケットの女性・モネは自分達が栽培し、送った野菜の賜物だと言い、望もそれを美味だと賞賛し、感謝する。

 

「皆…こんな時に悪いんだがさっきの話を…。」

 

「あ…そうだったね。」

 

青いジャケットの青年・ハイドは、再会の時間に水を差してしまう事を申し訳無さそうな表情で、先程の出来事…黒いビービの存在についての話を切り出した為、アラタ達は真剣な表情に切り替える。

 

「…何かあったんだね?」

 

「ああ…。実は…」

 

その様子に望は、何かしらの異常事態が発生した事を察してその話に参加する。それに頷いたハイドは、先程自分達が目にした事を説明する…。

 

「ビービが…蘇った…!?」

 

「うん…それも黒い姿でね。」

 

「そんな…だって巣はもう無いから出て来る筈が無いのに…!!」

 

ハイドから話を聞き終えた望は愕然としていた。本来ビービは、ビービ虫と呼ばれた謎の虫が木偶人形に取り憑き「ビービ兵」として誕生する怪人であり、その虫の巣は破壊され二度と現れる事は無い…。にも関わらず、それが現れたのだから彼が驚くのも無理は無い。

 

「ねぇ…またビービが生まれたのだったらもしかしたら…!!」

 

「有り得ねぇよ!!『彼奴』はアラタがブッ倒したのはこの目で見たじゃねぇか!!」

 

「でもお兄ちゃん、『彼奴』はかなりしぶとかったから有り得なくは無いかもよ?」

 

エリは、ビービが再び蘇った事に要因として「ある推測」を口にしようとしたが、アグリは要因である「彼奴」と呼ぶ存在はアラタが倒した為それを否定するが、妹のモネはその存在は「かなりしぶとい」様であり、エリの推測に同意する。

 

『それについて僕が説明するでっす。』

 

「「「「「「データス!!!!!!」」」」」」

 

エリの推測について、天井から発生した空間から青と白を基調としたゲーム筐体が降り立ち、手足を生やし画面に顔のマークが映った二足歩行のロボットに変形したゴセイジャーのサポートロボ・データスが説明を始める。

 

『お久しぶりです皆さん。望君も天地博士もお久しぶりです。』

 

「データスも久しぶり。でもどうして此処に?」

 

『人間界にまた何らかの危機が起き始めているんだと、マスターヘッドが僕を此処に送ったんです。』

 

「マスターヘッドが…!?」

 

『その通りだ。良く集まった、護星天使達よ。』

 

「「「「「マスターヘッド!!!!!」」」」」

 

望に此処へ送られた理由を訪ねられたデータスが軽く説明した途端、彼の画面は石像の顔を映し出した。この石像こそデータスを研究所へ転送した、ゴセイジャー達の指導者・マスターヘッドである。

 

「マスターヘッド。何らかの危機って、あの黒いビービ達とも何か関係が…!?」

 

『左様。数日前より人間界にてこれまでとは比べ物にならない強大且つ邪悪なエネルギーが発生し、それと同時にあの黒いビービ兵も現れ始めたのだ。』

 

 

アラタの疑問はマスターヘッドの語った通りだった。数日前に発生した謎の邪悪なエネルギー…それがあの黒いビービと関係していた。

 

「そのビービ達が現れた原因に『彼奴』も関係してませんか!?」

 

『確かに、ビービを生み出せれるのは「奴」のみだが、そのエネルギーが同じ物かまでは解らぬ。しかし、可能性としては考えられなくも無い…。』

 

「……。」

 

エリは、自分が抱いていた疑問…黒いビービが存在する要因として「ある存在」が関与しているかどうかマスターヘッドに尋ねるも、そのエネルギー反応が同一の物なのかは不明である様だ。とは言え、彼等の為すべき事はただ一つ…。

 

「その邪悪なエネルギーが何なのか、『彼奴』が関わってるのかどうかは分からないけど、それが人々を苦しめているのなら…俺達が食い止める!!それが俺達護星天使の使命だ!!」

 

「「「「ああっ!!/うん!!」」」」

 

『頼んだぞ、護星天使達…!!』

 

得体の知れない何かがこの世界の平和を脅かしているのならば、それを倒し人々を守る…そう決意したアラタの言葉に残りの四人も頷く。それに安心したマスターヘッドは彼等に全てを託し、通信を遮断した。

 

「着替え終わりました。」

 

「あっ…彼の事を忘れてました。は〜いどうぞ。」

 

それと同時にドアをノックした闇影の声に、博士は先程までの話で着替えをさせていた彼の存在に漸く気付き中に入る様返事する。

 

「失礼します。」

 

着替え終えた闇影は、黒いワイシャツの上に何時ものジャケットでは無く白衣を纏い、何故か黒縁の眼鏡を掛けた知的な姿となって入室した。

 

「うわぁ…何か格好良いよね♪」

 

「うんうん♪博士に悪いけど、この人の方が博士って感じがする。」

 

エリとモネは、闇影のその端正な容姿と相俟った知的な白衣の姿に魅力を感じ好評の声を上げている。元々家庭教師なのだから余計に様になっているのだろう。

 

「あんな奴にモネは渡さねぇからな…!!」

 

一方アグリは、(モネ)が闇影に釘付けになってる様子を見て、兄特有の一方的な嫉妬心により彼を睨み付けている。シスコンですね解ります。

 

「え〜煌君。助手と言ってもそんなに難しい仕事ではありません。資料の整理や研究会に必要な物を運ぶくらいの物です。今日から宜しくお願いしますね。」

 

「はい!」

 

博士から助手の仕事内容の説明を受け、快く返事し働く意欲を見せる闇影だが…

 

「いや、真面目にやるのは良いんだけどよ…」

 

「此処って全くと言って良い程暇なのよね…。」

 

その様子を見ていたアグリとモネは、微妙な表情をしてそう呟く。実はこの天文研究所は二人が言う様に、大して忙しくも無く寧ろやる事が無い程暇で、ぶっちゃけ助手なんて必要皆無である。そんな中、インターホンが鳴り出し、望がそれに出た。

 

「はい、天地天文研究所です。はい、煌闇影さんは此方にいますが…はい、少々お待ちください。闇影さん、知り合いの男の人がお弁当を持って来たんだって。」

 

「コウイチが弁当を?分かった、ありがとう。」

 

どうやら来客はコウイチで、入れ忘れた弁当を持って来た様であり闇影はそれを受け取るべく玄関前へと向かう。

 

 

 

「よぅ旦那様よ。愛しの奥さんからお手製の弁当だぜ。ほれ。」

 

「旦那?奥さん?お前を何を言って…るん…だ…!!?」

 

闇影は、意味不明な事を言うコウイチに訝しみながら布で包まれた弁当を受け取ると、彼の言葉の意味を理解すると同時に一瞬で顔を青ざめて恐怖に打ち震える。何故なら、それからはドス黒いオーラを漂わせていてどんな中身なのか容易に想像が付くのだから…。

 

「お前…これ…まさか黒深子が…!!?」

 

「そのまさかだよ。因みに俺が届け役なんは、ツルギちゃんはそれにビビって引きこもっちゃってて、黒深子ちゃんは晩飯の準備で忙しいからだってさ。影魅璃さんはその手伝い役。」

 

「何で止めなかったんだよ!!?」

 

コウイチから事情を聞いた闇影は、涙目になりながら黒深子の蛮行を制止しなかった事を彼の肩を掴んで訴える。

 

「何って…お前が食いたいってリクエストしたからこんな大惨事になったんだろうが!!」

 

「ウゾダドンドゴドーーン!!!!」

 

それに対しコウイチは、闇影が黒深子に夕飯を作る様言ったのが原因だと逆に怒鳴り返す。その事実に闇影は、崩れ落ちながら叫び出す。

 

「嘘じゃねぇよ!!そもそもお前…いや、もう良い。この世界について何か解ったんか?」

 

コウイチは更に闇影を責め立て様としたが、流石に「あの事実」まで教えるのは気の毒だと思ったのかそれ以上怒鳴るのを止め、この世界についての情報を訪ねた。

 

「ん?ああ、実は…」

 

どうにか立ち上がった闇影は、この世界の詳細についてコウイチに語った。此処がライダーでは無く、スーパー戦隊の一つであるゴセイジャー達が守護している事を、そして…

 

「その邪悪なエネルギーって奴が、出て来ねぇ筈の敵兵を復活させていると…。」

 

「ああ。もしかしたら、また創士辺りが何かやらかしたのかもしれない…!!」

 

邪悪なエネルギーにより黒いビービ達の復活に関わっている事を語った。実は、先程のゴセイジャー達の会話を陰から聞いており、創士が何らかの手を加えていたのが原因だと推測する。

 

「かもしんねぇな。んで、一個疑問なんけどよ、何でそのゴセイジャーとやらと話に交わらなかったんだ?お前らしくもねぇ。」

 

「それは…。」

 

ここでコウイチは、何故今の会話やその推測についてゴセイジャー達に接触しなかった事を闇影に尋ねる。何時もの彼ならば、ライダーだろうとスーパー戦隊だろうと無関係にその世界の異常について積極的、お節介に干渉する筈…にも関わらず、今の様に動きが何処か消極的な事に疑問を感じているのだ…。

 

「あ〜ごめんなさい!!ちょっとどいて下さい!!」

 

闇影が言葉を詰まらせている時、研究所からアラタ達五人が走り出して闇影とコウイチに道を空ける様に言いながら何処かへ向かって行く。

 

「あれがゴセイジャーか。何か急いでるって事は今聞いたビービとか言う奴がまた現れたんか…!?」

 

「みたいだな…俺達も行こう!!」

 

ゴセイジャー達が急いでる理由は一つ…あの黒いビービがまた町で暴れているのだと推測した闇影とコウイチは、彼等の後を追って走り出す…。

 

 

 

「あったわよ周。この世界のお宝が♪」

 

「こっちもあったぜ巡ちゃん♪」

 

闇影とコウイチ、ゴセイジャー達が動き出した同時刻、巡と周は相も変わらずこの世界のお宝を手分けして捜索しており互いにそれが発見した為、町の広場にて合流し確認し合っている。巡は平仮名の文様が入った赤、黄色、青の小型の水晶玉を、周は小型の双頭の牛・三つ首の馬・四つ首の羊の頭部を模したフィギュアの様な物を。

 

『待て!!』

 

「「!!!!」」

 

巡と周が宝を手にしご満喫の所に、金色の鬣をした白銀の獅子の頭部を模した機械的な何かが現れ…

 

【CHANGE!GOSEI-KNIGHT!】

 

それは獅子を模したマスクをした赤いゴーグル、胸部に緑色の瞳の獅子を模した顔をした白銀の戦士へと変形した…。

 

「誰だお前?」

 

『星を清める宿命の騎士、ゴセイナイト!!』

 

「その宿命の騎士さんが私達に何か用?」

 

『お前達の持つゴセイオーブとダークヘッダー…それを渡して貰おう。』

 

白銀の戦士…ゴセイナイトは、巡と周が回収した三つの水晶玉「ゴセイオーブ」と三つの様々な動物を複合した頭部を模した小型機械「ダークヘッダー」を渡す様命じた。

 

「いきなり現れて宝寄越せだと…!?何寝惚けた事言ってんだてめぇは!!」

 

「これは私達が先に手に入れたの。それを『はい、そうですか』と後から来た人に譲る程お人好しじゃないわよ。」

 

当然そんな一方的な要求に答えてやる程二人は甘く無く、巡と周はゴセイオーブとダークヘッダーの差し出しに拒否の意を示した。

 

『ならば…力づくで奪い返す!!』

 

要求を拒否されたゴセイナイトは、強行手段でオーブとヘッダーを奪うべく白銀の獅子を模した武器「レオンレイザー」を剣に変形させて構える。

 

「力づくは嫌いじゃないけど…」

 

「俺様達から宝を横取る事がどんだけ恐ろしいのか、分からせてやる…!!」

 

「「変身!!」」

 

【KAMEN-RIDE…DITHIRF!】

 

【KAMEN-RIDE…DISTEAL!】

 

自分達が手にした宝の奪取を阻止、且つそれに対する制裁を下すべく巡はディシーフ、周はディスティールへと変身した。

 

『!!何だ…あの姿は…!!?』

 

『あら、なんか仮面ライダーを知らないみたいだから、たっぷり教えてア・ゲ・ル♪』

 

【KAMEN-RIDE…KNIGHT!】

 

『俺様は巡ちゃんの全部を知りてぇけどなぁ…♪で、てめぇは俺様の恐ろしさを篤と知りな!!』

 

【KAMEN-RIDE…TAIGA!】

 

【KAIJIN-RIDE…LION-UNDEAD!】

 

自分やゴセイジャーとは違う戦士の存在に驚愕しているゴセイナイトを余所に、ディシーフはナイトにカメンライドし、ディスティールはタイガと刺々しい黒い鉄の様な鎧を纏い、右腕に鉤爪を装備した金色の鬣が特徴のライオンを模した怪人「ライオンアンデッド」を召喚した。

 

『お前達が何者なのかは知らぬが、目の前の敵は断罪するのみ!!』

 

『宝が欲しいなら、私を押し倒してみなさい!!』

 

ディシーフとディスティールの使う未知なる力に困惑するゴセイナイトだが、例えどの様な相手でも敵は全て倒すと意気込み、レオンレイザーソードを構えて走り出し、それと同時にDナイトとタイガ、ライオンUも走り出す。

 

『はっ!!えいっ!!それ!!』

 

『……!!』

 

『グオオォォッッ!!』

 

『喰らいな!!』

 

『ふっ!!はぁっ!!ナイトメタリック!!』

 

『グガァッ!!?』

 

『……ッッ!!』

 

Dナイトのドライバーによる斬撃、タイガの白召斧デストバイザーによる攻撃、そしてライオンUの鉤爪攻撃、そしてディスティールのドライバーにより射撃…それらを全てゴセイナイトは無駄なく回避、防御しレオンレイザーソードの赤い刃を銀色に輝かせた斬撃・ナイトメタリックによりタイガとライオンUにダメージを与えた。

 

『バルカンヘッダーカード、天装!』

 

【SUMMON!VULCAN-HEADER!】

 

【474】

 

ゴセイナイトはライオンの頭部を模した携帯電話「レオンセルラー」を開き、その液晶部分にゴセイカードをセットすると、同じくライオンの頭部とバルカン砲を複合させた「バルカンヘッダー」を呼び出し、レオンレイザーをガンモードに変形させ、銃口にバルカンヘッダーを、後ろにレオンセルラーをセットし「ダイナミックレオンレイザー」を完成させ、レオンセルラーにカードをセットし番号を入力する。

 

『断罪のナイティックパワー…バニッシュ!!』

 

『グアアァァァァッッッッ!!!?』

 

レオンセルラーの液晶部分にDナイト、ディスティール、タイガ、ライオンUを照準させ、ゴセイナイトの必殺技、ダイナミックレオンレイザーから無数のエネルギー弾「ナイトダイナミック」を発射し、彼等に直撃、大爆発を起こした…。

 

『オーブとヘッダーを回収す…!!』

 

『甘いわよ!!』

 

敵を全て倒したと確信したゴセイナイトがゴセイオーブとダークヘッダーを回収しようとした時、上空から倒した筈のDナイトがドライバーを構えて奇襲を掛けてきた。が…、

 

『甘いのは貴様だ!!』

 

『きゃああぁぁっっ!!?』

 

それを予想していたゴセイナイトは、レオンレイザーを上空に構えてレーザーを六発放ち、Dナイトに直撃させて撃沈、ディシーフの姿に解除させた。

 

『てめぇぇっっ!!よくも巡ちゃんを!!』

 

『ロックラッシュカード、天装!』

 

【202】

 

【EXPLOSION!LANDICK-POWER!】

 

『なっ…ぐああぁぁっっ!!?』

 

ディシーフが攻撃された事に激昂したディスティールがドライバーで銃撃するも、ゴセイナイトがレオンセルラーにカードをセット、番号入力して発動させた巨大な岩石で攻撃する天装術「ロックラッシュ」により阻まれた上、直撃してしまう…。

 

『あの化物達を倒したにも関わらず、お前達の気配が生きていた…故に私はそれによる奇襲を想定出来たのだ。』

 

ゴセイナイトはナイトダイナミックにより敵を倒した後、僅かながらにディシーフとディスティールの気配を察知し、今の様に彼等の攻撃を予期し反撃を仕掛けたのだ。そして、倒れた二人からゴセイオーブとダークヘッダーを回収しようと近付こうとする…

 

 

「ちっ…見失っちまった…ぜぐぁぁっっ!!?」

 

「お前が途中で立ち止まって女子高生のパンチラを確認してたからだろうがっっ!!」

 

ゴセイジャーの後を追ってた筈の闇影とコウイチだが、コウイチの何時もの変態スキル(パンチラ確認)のせいで見失ってしまい、闇影は彼に拳骨制裁を下す。

 

「全く…ん…!?どうやら別の相手が来た様だな…!!」

 

「え…!?」

 

『フフフフ…!!』

 

ふと闇影が視線を変えると、その先には禍々しい黒いオーラの塊が現出し、それは冷たく笑いながら天使の翼を模した頭部、妖しく光る緑の瞳をした銀色の唇、胸部に中心が丸い窪みの様な物がある丸い金色の鎧を装備し、青い蜘蛛の巣の様な模様がある黒い全身が特徴の怪人へと変貌する…。

 

『貴様がディライトとか言う奴か…!!』

 

「貴様…何者だ!!?」

 

『私はブラジラ…救星主のブラジラ…!!』

 

謎の怪人「救星主のブラジラ」は、ディライトの正体である闇影を見据える。このブラジラこそが、あの黒いビービを復活させた張本人である。

 

本来彼は、今より一万年前の世界にて最強の護星天使と謳われる程の実力の持ち主であり、ゴセイジャーの先達にあたる人物でもある。しかし、怨敵である「地球犠獄集団・幽魔獣」を封印する際に他の仲間を犠牲した為、それを咎められ処罰を受ける前にこの時代へと時間移動をし、幽魔獣を初めとした「宇宙虐滅軍団ウォースター」、「機械禦鏖帝国マトリンティス」等様々な組織に潜り込み、最終的には「地球救星計画」と称し、今の地球を破壊して自分の思い描く「美しい地球」を創星しようと企てたが、それらはゴセイジャー達に阻止され自身も倒された筈だが、それを知る由も無い…。

 

「(何だ…奴のあの強力な殺気とオーラ…!?これまでの敵と段違いだ!!)」

 

『「探し物」はまだ見つからぬが…先に死神と呼ばれた貴様に、新たに得た力の実験台となって貰うぞ…!!』

 

闇影がブラジラの驚異的な殺気とオーラに冷や汗を流しているのを余所に、何やら「探し物」をしていたブラジラは先に創士から授かった力の「実験台」として、闇影とコウイチにじりじりと歩み寄る…。

 

「やるしか無い様だな…行くぞコウイチ!!」

 

「解ってるよ!!」

 

「「変身!!」」

 

【KAMEN-RIDE…DELIGHT!】

 

ブラジラからのプレッシャーを振り払った闇影はディライトドライバーを装着、カードをセットしてディライトに、コウイチは首から下げたペンダントをカードデッキに写してVバックルを装着、デッキをセットしてリュウガに変身した。

 

【SWORD-VENT】

 

『ほう、貴様達もカードで戦うとはな。中々興味深い。』

 

『野郎に興味持たれても嬉しくねぇんだよ!!』

 

『行くぞ!!』

 

二人の変身方法とリュウガがアドベントカードにてドラグセイバーを呼び出したのを見て、自分を破ったゴセイジャー達が使う物とは違うカードを使用した事に関心しながら、右手に発生させた黒いオーラから専用武器・ダークソードを構えるブラジラに対し、ディライトはライトブッカー・ソードモードを、リュウガはドラグセイバーを構えて走り出す。

 

『ふっ!はっ!!せいっ!!!』

 

『はっ!やぁっ!!うりゃあっっ!!』

 

『ふっ…甘い!!』

 

『『ぐああぁぁっっ!!?』』

 

ディライトとリュウガの繰り出す斬撃をダークソードで防ぐブラジラは、彼等の攻撃を物とはせず刀身から強力な黒い電撃を放出し彼等を後退させる。

 

『ちっ…ならコイツで黒コゲにしてやんよ!!』

 

【STRIKE-VENT】

 

リュウガは舌打ちしながら、ストライクベントを発動して右腕にドラグクローを装備し、それを突き出して黒い炎、ドラグクロー・ファイヤーをブラジラに向けて放つが…

 

『この程度の炎…私には効かぬ!!はぁぁっっ!!』

 

『ぐああぁぁっっ!!?』

 

それはダークソードにて一刀両断にされ、背中から巨大な天使の翼を広げてそこから放つエネルギー波により、ディライトごと更に吹き飛ばされる。

 

『どうした?死神とやらの実力はこの程度か!?』

 

『くっ…奴の強さに全くの隙が無い…!!ここは奴に予想出来ない攻撃で隙を作れれば…ん?』

 

ディライトはブラジラの隙の無い驚異的な強さに顔を顰め、何とか彼の隙を作りそこから反撃を仕掛けようと模索していると、ある物を目にする…。

 

『お…おい、それって…!!』

 

『そうか!これなら…どうだぁぁっっ!!』

 

ディライトは迷わずある物…黒深子が自分の為にこしらえて作った殺戮兵器…もとい、弁当をブラジラ目掛けて投げつけた。

 

『いや、んなモン効くかぁぁっっ!!!?』

 

『ふん!!こんなくだらん物で私がっ…!!?』

 

ブラジラはそれを片手で振り払い、弁当を粉砕した。リュウガがツッコむ通り、如何に黒深子の作った弁当が殺傷能力があるとは言え、こんな馬鹿馬鹿しい方法で効く筈が無い…。

 

『ぐああぁぁっっ!!?』

 

…と思ったら、彼の周囲にドス黒い爬虫類生物を模した怨霊らしき何かが纏わり爆発させた。何故なのかは言わずもがな…。

 

『『嘘ぉぉぉぉんっっ!!!?』』

 

リュウガは勿論、投げつけたディライト本人もこの結果に目玉が出る程驚いていた。今朝、上の空状態でこんな物騒なモン食ってたディライトの腹は大丈夫なのだろうか…?

 

『よし!!今がチャンスだ!!』

 

【SHADOW-RIDE…NEGA-DEN-O!】

 

『行くぞぉぉっっ!!』

 

何はともあれ隙作りに成功したディライトは、直ぐ様自身の影をネガ電王・ネガフォームへとシャドウライドし、黒深子の手作り弁当のダメージに怯んでいるブラジラへ同時攻撃を仕掛ける。

 

『はっ!!やぁっ!!それっ!!』

 

『がっ!?ぎぃっ!?ぐぅぅっっ!!?』

 

ディライトのライトブッカーとSネガ電王NFのデンガッシャー・ソードモードの繰り出す斬撃を諸に喰らうブラジラは、ダメージを受けながら徐々に後退していく。

 

『よし!!このまま行…!!』

 

(ほぉ…流石死神サマだな。てめぇの状態を良く理解していて何よりだ…!!)

 

『(こんな時に余計な茶茶を入れるんじゃない!!)』

 

ディライトが善戦する中、彼の頭にゴーストIが何やら意味深な言葉を投げ掛けて来た為、顔を顰めて怒りを示す。だがゴーストIは口を止めずこう続ける…。

 

(忘れちゃいねぇか?表沙汰にはなってねぇとは言え、てめぇは今イマジンである俺に憑かれてるんだぜ。そのお陰でネガ電王とやらの力は何時もより増してる気がしねぇか?)

 

『……っっ!!』

 

ゴーストIの言葉にディライトは目を見開く。確かに先程まで驚異と感じていたブラジラを、ネガ電王にシャドウライドしその力を得た途端、普段以上の力を発揮し彼を追い込めている。それだけなら問題は無いが、ゴーストIは今や自分の闇の権化の一部…そんな彼の力を借りる事は、自分は世界を焼き尽くす存在である事を肯定しているのと同意義である事に気付く…。

 

『図に…乗るなぁぁっっ!!』

 

『ぐああぁぁっっ!!?』

 

『闇影!!』

 

ディライトに僅かな隙が出来たのか、度重なる攻撃に業を煮やしたブラジラが両手を翳すと、突然ディライトの身体に炎が発火しSネガ電王NFは消滅、その隙に彼を蹴飛ばした。

 

『今の技…まさかお前…!!?』

 

炎によるダメージから何とか起き上がったディライトは、今ブラジラが使用した技に覚えがあり彼が内包する力の正体に感付き始める。

 

『創士とやらの言う通り、確かにこれまでに無い絶大な力だ…!!』

 

『やはり彼奴が…創士が一枚噛んでいたのか!!ならばお前はこの場で倒す!!絶対に!!』

 

【RIKUGA!ANOTHER-AGITO!RYUGA!ORGA!

CHALICE!KABUKI!DARK-KABUTO!NEGA-DEN-O!

DARK-KIVA!】

 

【FINAL-KAMEN-RIDE…DERIGHT!】

 

ブラジラが得た謎の力の背景に創士が関わっている事が判明し、それを知ったディライトは怒りを爆発させて確実に彼を倒すと息巻きながらカオスタッチを素早く操作し、カオスフォームへと強化変身した。

 

【NEGA-DEN-O!CHAOS-RIDE…EXPRESS!】

 

そして直ぐ様、カオスタッチのネガ電王のマークと「F」のボタンを押すと、胸のヒストリーオーナメントカードが全てネガ電王の最終形態のシャドウライドカードに変わり、両サイドに現れた黒いネガ電王のシルエットと一体化すると、姿は電王・ライナーフォームに酷似しているが、全体の色は紫で、胸部の黄色の部分は青、白と黒の部分は逆、両サイドに上から茶・灰・紺色の突起物がある右側にネガフォームと同じ禍々しい炎の模様がある紫の複眼が特徴のネガ電王の最終形態「仮面ライダーネガ電王 エクスプレスフォーム」へとカオスライドした…。

 

(ヒヒヒ…ムキになりながらちゃんと分かってんじゃねぇか。そうだ…そうやって受け入れな…!!てめぇの()部分()を受け入れりゃ俺もてめぇも…!!)

 

『黙れ!!うおおぉぉっっ!!!!』

 

ゴーストIは更に挑発めいた茶茶を入れるも、Dネガ電王EFは一喝しながらも柄の部分がネガ電王の基本4フォームの電仮面が合わさった紫色の大剣、エクスプレスフォームの専用武器「ネガカメンブレード」を構えてブラジラに向かって走り出す。

 

『はぁっ!えいっ!!ぜりゃああぁぁっっ!!!!』

 

『ハッハッハ!!そんな大振りな攻撃では私に傷一つ負わせぬぞ?はぁぁっっ!!』

 

『ぐああぁぁっっ!!?』

 

Dネガ電王EFは勢い良くネガカメンブレードでブラジラに斬り掛かるが、冷静さが欠けているせいかそれらの攻撃は全く当たらず、またもあの謎の発火能力により炎を喰らってしまう…。

 

『彼奴、何で急にキレ出したんだ?創士の野郎が関わってるからって、ああまで冷静さが無いのは妙だぜ…?』

 

『はぁ…はぁ…だったら!!別格に強力な一撃で仕留めてやる!!』

 

【FINAL-ATTACK-RIDE…NE・NE・NE・NEGA-DEN-O!】

 

リュウガもDネガ電王EFの急激な焦りに気付いている中、Dネガ電王EFがFARを発動させると、何処からか紫色のレールがブラジラ目掛けて敷かれ、そこに乗っかるとネガライナーを象ったオーラが現れ、それと同時に滑走する。

 

『別格超特急で闇の終点へ!!俺の電車斬り!!ネガティブバージョン!!』

 

ネガライナーのオーラと共にネガカメンブレードの強力な斬撃を放つ必殺技「電車斬り・ネガティブバージョン」、別名「ハイスピードクラッシュ」を繰り出すが…

 

『(!!この気配…そうか、奴なら…!!)この場は見逃してやろう…!!』

 

何らかの気配を感じ取ったブラジラは、その身を再び黒いオーラに変化させて、気配の下へと向かうべく消え去って行った…。

 

『なっ…何ぃぃぃぃっっっっ!!!!?』

 

対象のブラジラが消えた為攻撃は当たらず、そのまま列車の如く滑走して何処かへと去って行くDネガ電王EF…。

 

『ぅおぉぉぉぉいっっ!!?何処行くんだ闇影ぇぇぇぇっっっっ!!!?』

 

 

 

 

『はっ!!やぁっ!!』

 

『『『ビッ!!ビビーーッッ!!?』』』

 

一方ゴセイジャー達は、再び街中を襲撃していた黒いビービ達を討伐していた。その最中、五人の腰に納めていたテンソウダーから通信音が鳴り出した為、それを手に取る。

 

[皆さん大変です!!此処から南西20kmの方向に彼奴の…ブラジラの反応がありますです!!]

 

『何だって!!?はっ!!』

 

『やっぱりまた蘇ったのね!!えいっ!!』

 

データスの通信内容…倒した筈のブラジラが復活した事をビービを倒しながらも聞き、驚愕するゴセイレッドと自分の推測が間違ってなかった事を確信するゴセイピンク。

 

『だったら早くビービ達を倒さないと!!皆!!』

 

『『『『うんっっ!!/おうっっ!!』』』』

 

ブラジラの下へ向かう為に、一刻も早くビービ達を倒そうと意気込むゴセイレッドは残りの四人に声を掛け、彼等と共にテンソウダーとゴセイカードを構える。

 

『『ツイストルネードカード!!』』

 

『『スパークエイクカード!!』』

 

『スプラッシャワーカード!!』

 

『『『『『天装!!!!!』』』』』

 

【【EXPLOSION!SKICK-POWER】】

 

【【SPARK!LANDICK-POWER】】

 

【SPLASH!SEAICK-POWER】

 

『『『ビビーーーーッッッッ!!!?』』』

 

レッドとピンクが竜巻の天装術「ツイストルネード」、ブラックとイエローが電撃の天装術「スパークエイク」、ブルーが水流の天装術「プレッシャワー」をそれぞれ発動すると、それらは赤、黄、青の光を支点とした巨大な三角状の光のエネルギーとなり放出され、直撃したビービ達は一瞬で消滅した…。

 

『よし、急ごう!!』

 

ゴセイレッドの言葉に皆が頷き、先程のデータスの通信から聞いたブラジラの居場所へと走り出す…。

 

 

 

『ゴセイオーブとダークヘッダーを渡して貰おうか…!!』

 

『くそっ…!!ん?巡ちゃん、何か聞こえねぇか?』

 

『え?あ、ホントだわ。汽笛の音と何か叫んでる声が聞こえるわ。それもどんどんはっきりと…!!』

 

ゴセイナイトに追い詰められている最中、ディシーフとディスティールは此処から遠く離れた場所で汽笛の音と何者かの叫び声が朧気ながら耳に入る。それは時間が経つ程大きく鮮明に聞こえ、その方角に顔を向けると…

 

『『!!!?』』

 

『うわわわああああぁぁぁぁっっっっ!!!?止ぉぉぉぉめぇぇぇぇてぇぇぇぇっっっっっ!!!!』

 

ブラジラに放つ筈の必殺技を回避され、ネガライナーのオーラを纏って、涙を滝の様に流しながらネガカメンソードを構えたDネガ電王EFが、紫色のレールを滑走して此方へ接近する姿が見えた…。

 

『うわああああぁぁぁぁっっっっ!!!!しぃぃぃぃねぇぇぇぇっっっっ!!!!』

 

『は!?ななな何でこっちに来…!!?って、あれ?巡ちゃんいねぇし…ぎぃやぁぁぁぁっっっっ!!!?』

 

この危機的状況に当然困惑するディスティールだが、隣にいた筈のディシーフが何時の間にか自分を差し置いて先に回避した事に気付くと同時に、Dネガ電王EFの振るう必殺技に巻き込まれ、大爆発を起こす…。

 

『ふぅ…幸い周りに人がいなくて良かった…。』

 

「ぬぁ…ぬぁ…ぬぁぁぁぁいにしやがんだてめぇゴラァァァァッッッッ!!!?」

 

FARを発動し終えてカオスライドが解除されたディライトCFは、周囲の人間が巻き添えを喰わなかった事に安堵するが、その背後から今の爆発により髪がアフロの如く焼け、全身がボロボロになり怒り狂って叫ぶ周の姿が其処にあった。

 

『ん?何だいたのか。と言うか何を怒ってる?「危ない!!」って叫んだのに避けなかったお前が悪い。』

 

「嘘つけ!!おもっくそ『死ね』って叫んでただろうがぁぁっっ!!」

 

周の怒鳴り声でその存在に態とらしく気付いたディライトCFは、事前に抹殺宣言(きけんつうこく)をしたにも関わらずそれに従わなかった彼に非があると淡々と悪態を吐き、余計にその怒りを募らせる。

 

『で、お前等此処で変身までして何をやってたんだ?大方また宝探しとかほざいて他人様に迷惑掛けまくってるんだろうがな。』

 

「無視すんじゃねぇぇぇぇっっっっ!!!!」

 

『う〜ん…それが人相手じゃないのよね。』

 

周の苦情を軽く無視し、相も変わらず余計な一言を添えて何をしていたのかを尋ねたディライトCFは、ディシーフの言葉を聞き彼女の目線と同じ方向に目をやる。

 

『同じ姿の新手…お前も此奴等の仲間か!?』

 

 

『ライオンの…ロボット…!?』

 

『私はヘッダーだ。ロボットでは無い…!!』

 

突如として現れたディライトCFの姿を見て、ディシーフ達の仲間だと思い込んだゴセイナイトは、彼も倒そうとレオンレイザーソードの切っ先を向け、ディライトCFの「ロボット」と言う単語にやや噛み合わない返答をしつつ斬り掛かろうとするが…

 

『少し予想が違っていたが、まさかお前が戦っている相手…ディライトの仲間が私の探し物を持っていたとはな…。』

 

『その声は…ブラジラ!!』

 

『久しいなゴセイナイト…いや、グランディオンヘッダー。』

 

そこへ黒いオーラと化したブラジラが旋風の様に颯爽と現われ、元の姿に実体化してディライトCF達と対峙した。彼の探し物とは、ディシーフとディスティールが回収したゴセイオーブとダークヘッダーの事の様だ。

 

『さっき戦っていた時と違う…!!』

 

ここでディライトCFはブラジラの姿に違和感を口にした。先程とは違い頭部の天使の翼の意匠が先程の白とは正反対に黒く、肩の部分が角の様に尖った、胸部の鎧の周囲には青い蜘蛛の巣模様の黒い装甲が左胸部にのみ覆われ、何より腰には平仮名三文字の文様が入った黒い宝珠が中心に埋め込まれ、その周囲には菱形を描く様に四つの窪みがある黒いベルトが装着されているのだから…。

 

『何だその姿は…!?』

 

『私は創士とか言う人間からこの謎のオーブを授かり蘇ったのだ。だが、今の状態ではビービを作り出す程度の技量しか無くてな。そこで、嘗て私が所有していた全てのゴセイオーブをこのベルトに取り込む事で、更なる進化を遂げるのだ!!』

 

(馬鹿な…あれでまだ全力では無いと言うのか…!!?)

 

ブラジラがゴセイオーブに拘る理由…自身の力を更に強める為だと聞いたディライトCFは、自分が戦っていた時ですら本来の強さでは無かった事に仮面の奥で冷や汗を垂らし、内心戦慄している…。

 

『ブラジラ君…だったっけ?貴方のその姿…もしかして…!!』

 

『これ以上説明してやる義理は無い…はぁぁっっ!!』

 

『『『「ぐああぁぁっっ!!!?/きゃああぁぁっっ!!?」』』』

 

ディシーフがブラジラの姿に「ある存在」を口にしようとするが、更なる問答は不要と言わんばかりにブラジラが掌を翳した瞬間、黒い炎が発生し彼女達にダメージを与え、その弾みでゴセイオーブとダークヘッダーが彼の足下まで転がってしまう。

 

『お宝が!!』

 

『ふふふ…漸く我が手中に戻ったか。これにより私は、救星主をも越えた存在へと進化する!!ふんっ!!』

 

ゴセイオーブとダークヘッダーを拾い上げ、「救星主以上の存在」への進化条件が揃った事に笑みを浮かべながら四つのオーブを上空へと放り上げると、それらはベルト周辺の窪みへと収まる…。

 

『おおおおぉぉぉぉっっっっ!!!!素晴らしい…感じる…絶大な力を感じる…!!創士が言っていた…古より伝わる「究極」の力を!!ふははははははは!!!!』

 

ベルトに埋め込まれた五つのオーブを禍々しく光らせ、全身から凄まじいドス黒いオーラと黒い稲妻を暴風の如く周囲に放出しながら「究極」の力に狂った様に高笑いをするブラジラは、黒い稲妻を纏った、黒い炎の様なエネルギー体となりその身を変化…いや、進化させる…。

 

『やっと見つけたぞ闇影…って、何じゃこりゃああぁぁっっ!!?』

 

『何だ…あれは…!!?』

 

そこへ、ディライトCFを追うべく鏡から現れたリュウガは漸く彼を見つけ、それと同時に現場へ駆け付けたゴセイジャーの五人も現れ、双方共ブラジラの「進化」を目の当たりにし、その禍々しさに驚愕する…。

 

『漸く現れたか…未熟な護星天使達よ。』

 

『やっぱりあの黒いビービを生み出していたのはお前だったんだな…ブラジラ!!』

 

『そうだ…全てはゴセイオーブを手にし、救星主をも越えた更なる存在となり、貴様等や弱き人間共を全て滅ぼし、再び「地球救星計画」を実行する為…!!』

 

ゴセイレッドに黒いビービを生み出した事を指摘されたブラジラは、「進化」した自分がゴセイジャーや人間を全て抹殺し、自分の理想郷を築く「地球救星計画」を再度実現する為だと嘯きながら、「進化」したその姿を露わにする…。

 

『『『『『『『『『「!!!!!!!!!!?」』』』』』』』』』

 

『この私…極元殲士(きょくげんせんし)のブレディメイトが支配する美しくも平和な星に変える為に…!!』

 

頭部の天使の翼の意匠が棘々しいくすんだ金色の鍬形の顎と合わさった物となり、左胸部のみだった装甲は全身に覆われた姿と化したブラジラ…いや、「極元殲士のブレディメイト」の姿を見た一同は、言葉を失う程愕然としている…。

 

『アルティメット…クウガ…!!?』

 

『ほう、この姿について知っているのか。ならば我が実験も兼ねて存分に喰らうが良い…!!スカイックオーブ!超殲装(ちょうせんそう)!スプリム・コンプレッサンダー!!』

 

『『『『『『「ぐああああぁぁぁぁっっっっ!!!!!!!?」』』』』』』

 

『『『きゃああああぁぁぁぁっっっっ!!!?』』』

 

 

ディライトCFがその姿に「究極の闇」の力を得た超戦士、クウガ・アルティメットフォームの名を呟き、それを耳にしたブレディメイトは、力の試運転や彼等が恐れる自身の姿の原型(アルティメットフォーム)の威力を知らしめるべく、ベルトの赤い宝球・スカイックオーブを禍々しく光らせると、上空から黒い炎と赤い稲妻・スカイックの天装術「コンプレッサンダー」を超絶強化した超殲装術「スプリム・コンプレッサンダー」を彼等に放つと、その驚異的な威力に大爆発し、変身を解除させた…。

 

「あっ…くっ…なんて威力なんだ…!!」

 

「…って…闇影さん…!!?貴方が変身していたんですか…!!?」

 

ブレディメイトの超殲装術の威力に皆が傷を負いながらも立ち上がる中、アラタはディライトの正体が闇影だと漸く気付く…。

 

『今の一撃では早々に死なぬか。護星天使は兎も角…人間とは言え、死神と忌み嫌われた貴様もしぶといな、ディライト。』

 

「「「「「え…!!!!!?」」」」」

 

『何…!!?』

 

「……!!」

 

ブレディメイトがディライト=闇影が死神だと口にした言葉に反応するゴセイジャーとゴセイナイト。そして、闇影もそれを聞き表情を曇らせる。

 

『その様子だと気付いていなかった様だな…その男が此処とは違う数々の世界を滅ぼして来た死神だと言う事に…。』

 

「嘘よ!そんなの嘘よ!!」

 

「出鱈目言って闇影さんや俺等を動揺させようたってそうはいかねぇ!!」

 

『信じようが信じまいがお前達の勝手だ…だが見よ!!』

 

自分達や闇影を動揺させる為の嘘だと否定するモネとアグリの言葉に、ブレディメイトは周囲を見る様促すと…

 

「何…これ…!?」

 

「空間が…歪んでいる…!!?」

 

『私を蘇らせた創士とか言う人間曰く、元よりこの世界に存在せぬ筈の存在がそうした現象を呼び起こしているそうだ…。仮面ライダーと言う存在せぬ異物がこの世界を蝕んでいるのだと…!!』

 

エリとハイドが驚く様に、自分達のいる周囲の空間に何らかの捻じ曲げた様な現象が発生している。これは仮面ライダーと言う存在が、ライダーのいないこの世界に悪影響を齎しているのが原因だとブレディメイトは語る。

 

『まぁその歪みの影響のお陰で、欠片程もなかった私の残留思念が活性化されて、魂が戻れたのだがな。』

 

『なら…貴様の魂が蘇ったのは…!!』

 

『そう…ディライトがこの世界に現れたが為に、私の魂は再生されたのだ!!』

 

「そ…そんな…なら俺は…この世界が取り戻した平和を…!!」

 

全てを聞いた闇影は、自分がこの世界に訪れたせいでブレディメイト…ブラジラが再び現世に蘇生、強化され、結果的に嘗て救われたこの世界の平和に危機を齎してしまった事にその場で膝を付いて落ち込む…。

 

『先ずは計画の邪魔となるお前達護星天使、そして…創り替えた世界すら蝕まんとする疫病神を始末してやろう!!』

 

「!!疫病…神…!!」

 

 

 

―そして徐々に思い知るだろうぜ…どんなに偽善ぶろうが、てめぇは世界にとっての死神…いや、疫病神だって事をよぉ…!!

 

 

 

自身の野望を遂行すべくゴセイジャーや自分達を抹殺しようとするブレディメイトが吐き捨てた「疫病神」と言う単語を聞き心を更に抉られた闇影は、ゴーストIからの罵倒を思い返し、より塞ぎ込んでしまう…。

 

 

 

「そうだディライト…!!貴様の存在は全ての世界において災厄を齎す…。それを思い知り、自らの罪を悔いて死ぬがいい!!」

 

ビルの屋上よりその様子を見ていた紅蓮は、冷たい視線で闇影を睨み付け、ブレディメイトの罵倒を肯定し呪詛の言葉を投げつける…。

 

ライダーの力をも手にし、更なる進化を遂げたブレディメイトを相手にゴセイジャーと仮面ライダー達はどう闘うのか?

 

悪しき過去を思い知らされ、自分の存在が敵を生み出し、世界をも危機に曝してしまった事実に苛む闇影はどう動くのか?

 

今、世界も彼の心も最悪の窮地に立たされている…。




まさかの救星主が創士の協力によりアルティメットクウガの力を得て極元殲士のブレディメイトとして復活…如何でしたか?

語源は天道みたく「全ての次『元』を『殲』滅せし究『極』の戦『士』」で、由来はブレドラン(ブラジラの仮名)+アルティメット(究極)です。何故クウガの力を得たのかは次の話で明らかになります。

ディライトをネガ電王にシャドウライドさせたのは、「ブラジラ=過去からの侵略者」に対し、「ネガ電王=イマジンの力→イマジン=未来からの侵略者」と、現在と異なる時代からの侵略者繋がりと言う理由です。他には…おっと、ここから先はネタバレターンになるので秘密です(^_^;)

そしてシンケンジャー編の士以上にナーバスとなった闇影…。黒深子の料理(殺戮兵器)を食べても気にならない程の重症ぶり…果たしてどうなるのか?

次回はある人物に新しい力が、そして仮面ライダーとスーパー戦隊が共闘!!僕流のスーパーヒーロータイムをお見せ致しますのでお楽しみに!!m(_ _)m

好きなレギュラーキャラは?

  • 煌闇影/仮面ライダーディライト
  • 白石黒深子/スワンオルフェノク
  • 赤鏡コウイチ/仮面ライダーリュウガ
  • 諸刃ツルギ/仮面ライダーサソード
  • 彩盗巡/仮面ライダーディシーフ
  • 戴問周/仮面ライダーディスティール
  • 白石影魅璃
  • 創士傀斗
  • 紅蓮
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