仮面ライダーディライト-世界の光導者- 作:トラグマアーク〜駄作者ナンバーワン〜
『コウイチ…!!』
ファムは変身が解けたリュウガ…コウイチと同じ顔をした男を見て唖然としていた。
「くっ…!!」
コウイチに似た青年は分が悪いと感じ、この場を去っていった。
『お、おい!待て!!』
『煌!今は放っておけ!それより…』
『……!』
『こいつを止めるのが先だぁぁっっ!!』
ファムはブランバイザーを構えて、龍騎に斬りかかっていった。
【SWORD-VENT】
龍騎はブランバイザーに対抗する為に、ソードベントで剣を呼び寄せてそのまま斬り結んだ。
『な…何!?貴様!何故それを持っている!?』
ファムは龍騎が使っている剣に疑問を抱いた。何故なら、彼専用の武器「ドラグセイバー」ではなく紫の蛇をモチーフとしたライダー「仮面ライダー王蛇」の専用武器「ベノサーベル」を使用しているからだ。
『……!!』
『な、何故なんだ!どうして他のライダーの武器を使えて…ぐわぁぁっっ!!』
僅かな隙を付かれたのか、ファムはブランバイザーを勢いよく弾かれベノサーベルの袈裟斬りを受けてしまった。
『ミホさん!!』
―世界の光導者、ディライト!9つの影の世界を巡り、その瞳は、何を照らす?
『うっ…くっ…!!』
『ミホさん!大丈夫ですか!?しっかりして下さい!』
ファムの受けたダメージは相当大きくまた、ベノサーベルによって斬られた傷に毒素が入り込み、彼女の身体を蝕んでいる。
『な…なんとかな…。だが、何故奴が別のライダーの武器を使えるんだ…?』
ファムはふらつきながらもなんとか起き上がり、武器を構えた。だが…
【TRICK-VENT】
今度は紺色の蝙蝠の騎士をイメージしたライダー「仮面ライダーナイト」のトリックベントを使い、「シャドーイリュージョン」で四人に分裂した。
『何!また別のライダーのカードを!?』
龍騎が王蛇だけでなくナイトのカードを使用した事に動揺するファム。そんな事は構わず分裂した龍騎四人がディライトとファムに襲いかかる。
『くそっ!ミホさんは休んでて下さい!俺がやります!』
ディライトはライトブッカー・ソードモードで龍騎二体の攻撃を防ぐが、流石に一人で二体相手では分が悪い。そして、他二体の龍騎の攻撃を受けてしまう。
『ぐああぁぁぁぁっっっっ!!!!』
『き…煌…!うっ…!傷が…。』
ファムは胸を押さえながら、ディライトの身を案じる。だが、傷の痛みで身体がまたふらつく。
『くっ…ここまでか…!!』
龍騎四体がベノサーベルをディライトに振り上げるその時…
『……!!』
龍騎の身体が粒子化し始めた…。時間切れを現わす証拠だ。
『……!!』
龍騎は一体に戻り、その場を去っていった。
『俺達も…戻りましょう…ミホさん…。』
ディライトはファムの身体を支えながら担ぎ、ミラーワールドから脱出した。
―現実世界
現実世界に戻った闇影とミホは、黒深子と影魅璃から治療を受けた。闇影の傷は大事には至らないが、ミホの方は傷が激しい為しばらく寝かせる事にした。
「二人共、大丈夫!?」
「俺は大丈夫だが、ミホさんが…。」
黒深子の心配する言葉に闇影は眠っているミホの方に目をやりながら無事だと返した。
「それにしても、リュウガの正体もコウイチって人だったなんて…。」
「ああ、おまけに龍騎も他のライダーの能力を使える様だし…一体何がどうなってるんだ。」
闇影と黒深子は先程の出来事に頭を悩ませていた。その時…
「…ん?こ…ここ…は…?」ミホの目が覚め、弱りながら身体を起こした。
「ミホさん!まだ寝てなきゃ駄目です!」
無理に起きようするミホを黒深子が抑えて寝かした。
「煌…すまないな…。お前を巻き込んでしまって…。」
「気にしないで下さい。こんな怪我、大した事ありませんから。」
ミホはそう闇影に謝罪するが、当の本人は然程気にはしてなかった。
「そうか…私は…もう一度…ミラーワールドに向かう…。龍騎は…コウイチは私が止める…。絶対に!」
「何言ってるんですか!貴女はまだ傷が治ってないじゃないですか!」
なんとミホは三度ミラーワールドへ向かうと言い出した。当然それを許さない闇影は強く注意した。だが彼の制止を振り切ったミホはカードデッキを出し、鏡につき出してVバックルを実体化しデッキを装着した。
「変…身!」
ファムに変身したミホはそのままミラーワールドへと向かおうとするが…
『…!な、何をする!放せ!』
闇影がファムを抑えつけた。
「駄目だ!行ってはいけない!傷が治ってからでも遅くはない筈だ!」
『そんな悠長な事を言ってられるか!!』
「ぐっ!!」
「先生!!」
ファムはあくまで行かせようしない闇影を力任せに突き飛ばし、ミラーワールドへ向かった。
―ミラーワールド
『くっ…!く…そ…僕は…素晴らしい人生を過ごしたいだけなのに…。』
別の場所でタイガは、何者かに倒されうつ伏せになっていた。スーツアーマーは所々傷付いており、デストクローも全て折られている。
『……。』
そんな彼を冷たく見下ろすのは、ファムが探している龍騎であった。そしてそのままタイガに近づく。
『ひっ!な…、何だよ、お前!僕に何をするつもりだよ!や、止めろ!止めてくれ!うわああぁぁぁぁっっっっ!!!!』
タイガは龍騎が「何か」しようとし、怯えていた。だがその願いは叶わず、彼の悲鳴が消えた頃にはその場には龍騎だけしかいなかった…。
『(コウイチ…。お前は一体どうしてしまったんだ…!)』
一方、ミラーワールドに到着したファムは再び龍騎を探しながら、三年前の事を思い返していた…。
―三年前
「う~む。なかなか良い景色が見つからんな。」
ミホはカメラを構えながら良い景色を探すが、なかなか見つからないようだ。その時…。
「ほれっ!」
「きゃっ!冷たい!」
背後からミホの顔に缶コーラを当てたコウイチ。
「コウイチ~…何しとるんだ!!貴様ぁっ~!!」
驚かされたミホはコウイチにヘッドロックをかけた。
「ぎゃあぁっっ!!ゴメン!ギブギブ!もうやりません!!オーディンに誓ってもやりません!!」
「全く、人が悩んでいるのに…。」
目の前の男は直ぐに良い景色を見つけ撮影してるのに、ミホはそれが見つからなくて悩んでいる。そのせいなのか、目が普段以上に鋭くなっている。
「ああ、本当にゴメン。でもなミホ…。」
ようやく解放されたコウイチはミホに謝りつつ、何かを言おとする。
「景色を撮るのにちょっと力いれ過ぎじゃねえか?」
「え?」
ミホの悩みに気付いたのか、コウイチはアドバイスの言葉を言う。
「良い景色って奴はな、目で追うだけじゃなく、もう一つ大事な事があるんだ。」「もう一つ?何だ、それは?」
コウイチは勿体ぶるように間を空け、右手を胸に当てて口を開いた。
「それはな――」
『…!見つけたぞ!龍騎!!』
『……!!』
【SWORD-VENT】
漸く龍騎を発見したファムは、龍騎にそう声を掛けた。すると龍騎は無言のままバイザーにカードをベントインしてドラグセイバーを構えた。
『龍騎…いやコウイチ…お前は…私が止める!!』
【SWORD-VENT】
ファムもまたブランバイザーにカードをベントインし、薙刀型の武器「ウィングスラッシャー」を構え、龍騎に斬りかかった。
『……!!』
『コウイチ、いい加減こんな戦いを止めるんだ!!人を犠牲にしてまで叶えたいお前の願いは何なんだ!!』
ファムは龍騎に戦いを止めるよう呼びかけるが、彼は一言も喋らない。
『……。』
『黙ってないで何とか言え!!』
ファムは龍騎と斬り払い、間合いを空けて距離をとった。
『チッ…!こうなったら…』
【FINAL-VENT《/edge》】
『キィィッッ!!』
このままでは埒があかないのか、ファムはファイナルベントのカードで白鳥を模した自身の契約モンスター「ブランウィング」を召喚するが…
【FREEZE-VENT】
『!!こ…凍った!!』
なんと龍騎は、先程倒したタイガの専用カード「フリーズベント」を使いブランウィングを凍らせた。
『…またか!一体何故なん…ぐっ!!』
まだ傷が完治していないファムの身体に痛みが走り体勢を崩し膝を地につけた。龍騎は彼女に近づき止めをさそうとするが…
『うおぉぉぉぉっっっっ!!!!』
『……!!』
間一髪の所を黒い龍騎…もといリュウガが駆けつけ、龍騎と同じ剣で止めの一撃を受け止めた。
『ミホ…!大丈夫か!?今の内に早く逃げろ!!』
『…え?そ、その声はコウイチか!?』
ファムはリュウガの声に覚えがあった…自分が先程まで戦っていた相手の正体の筈の…コウイチの声に…。
『…俺は…コウイチであって…コウイチじゃないんだ…。』
『?一体どういう事だ!?…なら、あの龍騎は誰なんだ!?』
リュウガの不可解な言葉にファムは困惑していた。その時、龍騎に異変が… 【改ページ】
『ギギギギギ…どいつもこいつも間抜けな奴等だよなぁっ!!オラァッ!!』
『ぐあぁっ!』なんと今まで口を開かなかった龍騎が喋り出したのだ。
『…喋った!?おい!お前は誰なんだ!』
『あぁん!?俺が誰かって?ギギャギャギャギャギャギャギャ!俺はコ・ウ・イ・チだよ!た~だし…』
ファムの質問に、小馬鹿にするような態度で返事をする龍騎。そして…
『「身体」の話だがなぁっ!』
『な!何だと?どういう事だ!?』
『答えの通りですよ!ミホさん!』
【ATTACK-RIDE…LASER!】
『グギャアッ!!』
ファムに追ってきたディライトはディライトレーザーで龍騎の顔を撃った。
『…痛って~なぁぁぁぁっっっっ!!!!』
撃たれた龍騎の割れた仮面の下半分の中は、透明の顔に三日月の様に裂けた口がついており、胸部に黒いオーラが渦巻いた水晶玉のような物が浮かび上がってきた。
『な!何なんだ!?その姿は!?』
ファムは龍騎の奇怪な身体に畏怖しながら問い詰めた。
『あ~あ。バレちまったか!なら自己紹介してやるよ!俺の名はスフィアミラージュ。元はこの水晶玉…ウィッシュスフィアが俺そのものだったんだよ!』
龍騎…もといスフィアミラージュは胸部に親指を指し、自分はこのバトルの賞品、ウィッシュスフィアであると言った。
『俺は他人の身体に取り込み内側から喰らい尽くす事で力を手に入れてきた!そして、三年毎にあるこのバトルの優勝者の身体を何度も何度も取り込みまくってやったぜ!』
『その方法で前のライダーロワイヤルで彼を取り込んだのか!?』
ディライトは怒りをなんとか抑えながらスフィアミラージュに問い出した。
『ああ、その通りだよ。こいつの願いってのが笑えて堪えんのに必死だったぜ。その願いってのがよぉ…「その女が良い景色とであえますように」だってよ!!マジで笑えたぜ!』
『貴様…!』
『だが、俺に取り込まれる寸前に肉体と魂を分離する「スピリットベント」を使って魂だけを切り離した。そしてその魂の正体が…』
『止めろ!それ以上言うな!』
リュウガの制止の言葉を無視し、スフィアミラージュは続けた。
『そこにいるリュウガなのさ!奴は赤鏡コウイチの「亡霊」なんだよ!未練がましいったらありゃしねぇぜ!』
【ADVENT】
スフィアミラージュは龍騎のアドベントを発動し、ドラグレッダーを召喚して腕を上げた。
『ライダーの身体になっちまったせいでどの世界にも長時間いられなくなっちまった。だが、お前を取り込めば俺は二つの世界を支配する事ができる!だからよぉ…』
彼は腕を振り下ろし、ドラグレッダーにリュウガを襲う様に促した。
『さっさとくたばれ!!!!』
「グオォォォォッッッッ!!!!」
『く…クソォォォォッッッッ!!!!』
リュウガは自分の無力さを嘆いて叫んだ。その時…
『キャアァァァァッッッッ!!!!』
なんとファムがリュウガの前に立ち彼を庇った。そして代わりに彼女が喰われてしまい、噛みつかれたまま宙を舞い地面に叩きつけられた。
『チッ!』
『お、おい!大丈夫か!?しっかりしろ…!ミホ!』
リュウガはファムの身体を支えながら呼び掛けた。
『…やっぱり…お前が…コウイチなんだな…。』
『あ…ああ…。』
リュウガは先程のスフィアミラージュの言葉を気にしているのか返事に言い淀んでいる。
『お前が…名乗らなかったのは…アイツが言った事を…気に…しているから…だろ?』
『そ…それは…。』
ファムはリュウガの考えている事をそのまま聞いたので、リュウガは更に焦った。
『私は…そんな事気にしていない。』
『!!』
ファムはリュウガの事を「亡霊」だとは思っていないのだ。
『あの時…お前が私に言った言葉…覚えて…いるか?』
『ああ…良い景色は目で追うだけじゃなく、』
『『心で感じるものだ。』』
ファムとリュウガは、あの時の言葉を同時に言った。
『あの時は…何の事だかよく分らなかったが…今は分かる…。こうして…お前と…心の固まりなお前と話していると…な。』
ファムの声はだんだん弱々しくなってきた。『おい!しっかりしろ!すぐに病院に連れてってやる!』
リュウガはファムを病院に連れていこうとした。この傷では手遅れだと分かっていても…その時だった。
『…コウ…イチ…最後に…言って…おきたい…。』
『最後なんて言うなよ…!!縁起でもない!!』
ファムは力を振りしぼり、最後の言葉をリュウガに伝える。
『お前は…生きろ…!自分の夢を…本当に叶えたい夢の為に生きるんだ!』
『ミホ…。』
『私の為…に戦っていたんだな…あ…りがとう…』
ファムは仮面の中で涙を流しながら、リュウガに感謝の言葉を言った。その時…
「グオォォォォッッッッ!!!!」
『!!!!ミ…ミホォォォォッッッッ!!!!』
ドラグレッダーがファムの身体を咥えてスフィアミラージュの前まで近づけ、彼の口が大きく裂けファムを喰らった。
『ああ。やっぱ旨ぇなぁ…ライダーの身体はよぉ…特に女ってのが最高のグルメだぜ!!何も出来ねぇまま悔しんでる野郎の女を野郎の前で喰うってのはよぉっっっっ!!!!ギギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!!』
スフィアミラージュは、聞くに堪えない下卑た笑い声を上げながらファムの身体を喰った。どうやら今まで奴が他のライダーの能力を使えたのはそのライダーを文字通り喰ってきたからだ。
『う…うあぁぁぁぁっっっっ!!!!』
リュウガは怒りに身を任せてスフィアミラージュに向かっていった。
『弱ぇくせに突っかかってんじゃねぇよ!』
【STRIKE-VENT】
スフィアミラージュはタイガのデストクローを装備しリュウガを引き裂き、蹴飛ばした。そのはずみでリュウガは変身が解けてしまった。
「くっ…!くそっ!」
『亡霊のてめぇには何も出来ねぇ!虚像のてめぇには何も守れねぇ!偽者のてめぇなんかが夢を持つ資格なんてねぇんだよ!!』
「そうだ…こんな姿になって未練がましく生きて…大事な人を守れなかった…そんな俺に…夢を持つ資格なんてないんだ!!!!」
コウイチは自分の存在を強く否定され、完全に心を折られてしまい、その場で両膝を付いた。ずっと顔を伏せたまま…
『…人の夢を…』
『あぁ?』
突然ディライトがスフィアミラージュの前に現れ、そして…
『馬鹿にするなぁぁっっ!!』
『ぐあぁぁぁぁっっっっ!!!!』
そのまま力の篭ったパンチを叩き込んだ…。
『こいつの…いや、人の夢や命を否定する資格なんて誰にも無い!!』
『何だと…。』
『こいつは、例え自分がどんな存在になろうと…大切な人の為にずっと一人で戦ってきた!!』
「……!!」
『…!ウゼぇんだよっ!!てめぇっ!!』
スフィアミラージュはドラグクローから炎を放ち、ディライトに直撃させた。
「…!おい!ディライト!」
コウイチはいつの間にか敵だった彼の身を案じていた。だが…
「この誰もいない空間にずっと一人でいる事は想像できない程の苦しみだった筈だ…。」
闇影は、それでも強く真っ直ぐな視線を向け話を続ける。周りの炎が、今の彼の闘気を思わせる程燃えていた。
「それに負けずに戦い続けていたこいつの心は…偽者なんかじゃない!!」
闇影は虚像であるコウイチのファムへの想い…「心」は偽者ではなく本物だと断言した。そして、目線を彼の方に向け…
「例えお前がどんな存在だろうと、夢を持つ資格は誰にでもある。一緒に戦おう…コウイチ!!」
「……!!闇影…。ああ!!」
闇影に手を差し伸べられたコウイチは手を取り立ち上がった。その瞬間、ライトブッカーから三枚のカードが闇影の手元に飛び出して黒と黄色のカードに変化した。
『てめぇ…一体何者だ!!』
スフィアミラージュの問いかけに闇影はディライトのカードを見せつけるように前に出しこう言った…。
「お節介教師な仮面ライダーだ!!宜しく!!」
闇影はカードを装填し、コウイチもカードデッキを持った右手を左斜めにし、
「「変身!!」」
闇影はオレンジのボディに黄色いライドプレートが突き刺さったディライトへ、コウイチは灰色の人型がオーバーラップしその身体は闇を現わす「黒」だが、心は真実の「光」を示す龍の戦士、リュウガへ変身した。
『さてと…輝く道へと導きますか!!』
『うしっ!!』
ディライトはまたも決め台詞を言い、リュウガも両方の拳を握りながら気合を入れ、声に力を入れて叫んだ。
『舐めんじゃねぇぇぇぇっっっっ!!!!』
【SWORD-VENT】
【STRIKE-VENT】
今の行動に頭にきたスフィアミラージュは先程喰らったファムの武器「ウィングスラッシャー」を、犀をイメージしたライダー「仮面ライダーガイ」のストライクベント「メタルホーン」を装備し、二人に突撃した。
『そんな単調な攻撃じゃ…』
【ATTACK-RIDE…LASER-BLADE!】
『俺たちは倒せないぜっ!』
【STRIKE-VENT】
『ぐあぁぁぁぁっっっっ!!!!』
ディライトはディライトレーザーブレードのライトオレンジの光の刃でウィングスラッシャーとメタルホーンを破壊し、リュウガの放つドラグクロー・ファイヤーの黒炎でスフィアミラージュを迎撃した。
『く…クソがぁぁぁぁっっっっ!!!!人間と虚像風情がぁぁぁぁっっっっ!!!!』
『よし!止めだ!』
『待て!コウイチ!まだ何かある…』
【FINAL-VENT】
『これで…最後だぁぁぁぁっっっっ!!!!』
制止するディライトの話を聞かず、リュウガはファイナルベントでドラグブラッカーを召還し、「ドラゴンライダーキック」で止めを刺そうとするが…
【CONFINE-VENT】
『何!?ブラッカーが消えた!?』
突然、ドラグブラッカーがガラスが割れた様な音をたて消滅した。
『やはりそうか…。ガイのカードを使った時、まさかと思ったが…』
そう。これがガイの特殊カード…あらゆるカードの発動を一切無効にする「コンファインベント」の能力である。そして、スフィアミラージュは指をVサインしながらこう語る…。
『二枚だ。このカードをガイは二枚持っていた…だから次にてめぇがどんなカードを使おうとあと一回だけ無効に出来る!』
コンファインベントはあと一枚持っている…つまりリュウガは次の手をいつでも塞がれてしまう事になってしまったのだ。
『大丈夫だ!あと一撃で奴は倒せる!』
『闇影…。それは分かるけど、俺はもう必殺技は使えないし他のカードも使えなくなっている…手は』
『まだある!!「お前」がいる。』
リュウガの不安の言葉をディライトが被せた。「リュウガがいる」と言う発言に首を傾げるリュウガ。するとディライトは先程の黄色いカードを装填した。
【FINAL-FORM-RIDE…RYU・RYU・RYU・RYUGA!】
『力を抜け。』
『へ?』
ディライトはリュウガの背中に手で叩いた。その瞬間、彼の腕にドラグシールド、ドラグセイバーが装備された。
『な、何じゃこれ!』
リュウガはカードを使用してないのに自分の武具が全て装備されたので驚いた。
『虚仮脅しがっ!串刺しにしてやる!』
【SPIN-VENT】
今度は鹿をモチーフにしたライダー「仮面ライダーインペラー」のスピンベント「ガゼルスタッブ」でリュウガを貫こうとした。しかし…
『そうはさせるか!ほいっ!』
『うわぁぁぁぁっっっっ!!!!』
ディライトはリュウガの肩を掴み、後ろへ倒した。その時、リュウガの身体が契約モンスター「ドラグブラッカー」に酷似した姿「リュウガドラグブラッカー」へと変形した。
『お、俺がブラッカーになってる!?』
Rドラグブラッカーはあまりの展開に困惑していた。
『…だけど、強い力を感じる…これならいけそうだ!』
『そうだ!その意気だ!』
だが、彼はこの力に強い自信が湧いてきた。敵を倒せるという自信が…。
『見たか。これが夢を持つ者の力だ!』
『ざけんじゃねぇぇぇぇっっっっ!!!!何が夢だ!そんなモン、俺の餌にしかなんねぇんだよぉぉぉぉっっっっ!!!!』
スフィアミラージュは激昂し、そのまま突っ込んだ。
『夢を嘲笑うお前に…』
【FINAL-ATTACK-RIDE…RYU・RYU・RYU・RYUGA!】
『夢を持つ俺達が…負けるかぁぁぁぁっっっっ!!!!』
ディライトはジャンプし、Rドラグブラッカーは宙を舞い黒い炎をディライトに宿した。そして、黒い炎に包まれたディライトは急降下飛び蹴りをするという、リュウガの必殺技に似たFAR「ディライトワイバーン」がスフィアミラージュの罅割れた身体に直撃した。
『ギギャアァァァァッッッッ!!!!』
強い爆発音と共に龍騎「だった」スフィアミラージュは完全に消滅した。…だが、
『ギ…ギギャギャギャギャ…それで勝ったつもりか?』
黒いオーラが漂う水晶玉が浮かび上がってきた…。これがスフィアミラージュの本体、ウィッシュスフィアである。
『俺は取り憑いた身体を捨てれば生き延びる事出来る…。そして、願いを叶えたり、俺に触れた奴は身体を奪われる…。』
つまり、彼を倒す手段は皆無に等しいのだ…このままでは同じ悲劇が繰り返されてしまう…。
『人の欲望がある限り…俺は…永久に不滅だ…ギ…ギギャギャギャギャ…』
『…お前を倒す方法は一つだけある…!』
リュウガはスフィアの元に近づき、こう願う…。
『…ウィッシュスフィアよ!消滅しろ!』
リュウガの願いはウィッシュスフィアの消滅即ち、スフィアミラージュの死を願った。
『な!な!な!何だとっ!俺を消すだとっ!?』
その瞬間、スフィアの内側が光り出した。
『ギギャアァァァァッッッッ!!!!な、何故だぁっ!!何故自分の願いを犠牲に出来るんだぁっっっっ!!!!』
光に包まれたスフィアから悲痛の叫びが聞こえる。そして、リュウガはこう言った。
『お前が争いの元になるくらいなら…そんな物、ない方がいい!その為なら、俺は自分の願いなんて捨ててやる!』
『い…イヤだ…イヤダ!イヤダ!イヤダァァァァッッッッ!!!!ギギャアァァァァッッッッ!!!!』
悲鳴をあげるスフィアの黒いオーラは完全に消滅した。その時…
――ありがとう
『『!!!!』』
黒いオーラが消えたスフィアから謎の声が聞こえた。
『貴方は…?』
『私の名は…ウィッシュスフィア。勝ち残ったライダーの願いを叶える存在…。』
『それは知っている!何故そのライダー達の願いを踏みにじる真似をした!』
ディライトはこれまでのスフィアの非道な行いを問いただした。
『…先程貴方達が消した黒いオーラ…。あれが私を操っていたのです。』
『何!黒いオーラだと!』
ディライトは黒いオーラの名前を聞き、驚いた。
『数年前、この世界に突然現れ、私を操り、多くの勝ち残ったライダー達に取り憑き続けたのです。』『黒いオーラの影響がそこまで及んでいるのか…一体何なんだ』
ディライトは悲しげに呟いた。他者まで操る黒いオーラの正体は一体何なのか…。
『ですが、貴方達があのオーラから私を救って下さった。ご自分の願いを犠牲にしてまで…。本当にありがとう。』
ウィッシュスフィアは改めて二人に感謝した。
『お礼に、貴方達の願いを一つだけ叶えて差し上げましょう。』
ウィッシュスフィアは礼として願いを一つ叶えてくれるようだ。
『コウイチ。願いを言え。』
『闇影…。いいのか?』
『この世界のライダーであるお前が叶えるのは当然じゃないか。』
『そうか…。じゃあ、俺の願いは…』
一度ディライトの方を向き、真っ直ぐに向いて願った。
『旅がしたい!世界中の大切な人を守る旅がしたい…!闇影達と一緒に!!』
その瞬間、ディライトとリュウガは光に包まれて、現実世界へと向かった。
―これで良かったんだよな…。ミホ。
―現実世界
「あら、新しい絵がキャンバスに…良い絵だわ。」
影魅璃はキャンバスに描かれた新しい絵を賞賛した。その絵は、旅に向かうリュウガを龍騎とファムが見守っている光景だった。
「存在が人と違っても、心は人と同じ…か。」
「それだけ人々は平等に夢を持つ資格があるんだ。」
「そう言えば、闇影。何であの『龍騎』が偽物だって解ったんだ?」
「うん…お前と斬り結んだ時、何かの勢いを感じたんだ。だが、奴にはそれが感じられなかったんだ。」
「心が無かったから、それが偽物だって解ったのね。」
闇影は龍騎とリュウガの心の違いでどちらが偽物かを判別出来たようだ。
「まあ、そんなとこかな?それよりコウイチ、本当についてくるのか?」
「おいおい。何言ってんだよ。言ったろ?大切な人を守る旅に出るって。それにはお前の旅について行くのが一番だと思ってな。」
「そうか!これから宜しくな!コウイチ!」
闇影は握手の手を差し伸べ…
「ああ!こちらこそ!」
コウイチはその手を握り二人は握手を交わした。
「なんか良いわね。男同士の友情って。宜しくね、コウイチ君。」
「悪くはないけどね。宜しく、コウイチ。」
黒深子と影魅璃もコウイチを歓迎した。
「じゃあ、コウイチ君の仲間入りを記念して、今日はご馳走に…」
影魅璃が料理の準備をしようとした時…
「な、何これ!?」
突然、キャンバスに新しい絵が被さった。それは、巨大なビルの正面の左側に黒い戦士、右側に白い戦士が立つ光景だった。その絵に闇影はこう呟いた…。
「オーガの世界か…。」
と言う訳で、コウイチこと仮面ライダーリュウガが闇影達の仲間に加わりました!!
こいつのポジションは言わずもがな、クウガ=ユウスケでございます。
次回はオーガ編、出番があるのは勿論…
好きなレギュラーキャラは?
-
煌闇影/仮面ライダーディライト
-
白石黒深子/スワンオルフェノク
-
赤鏡コウイチ/仮面ライダーリュウガ
-
諸刃ツルギ/仮面ライダーサソード
-
彩盗巡/仮面ライダーディシーフ
-
戴問周/仮面ライダーディスティール
-
白石影魅璃
-
創士傀斗
-
紅蓮