数多の英雄を束ねる者   作:R1zA

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……何で投稿が少し遅れたかって?

婦長のすり抜けを乗り越えてオベロンと光コヤを引けるまでフリクエ回ったからに決まってるダルォ!?

スキルマへの道は遠い。


あと、書店を漁ってapoの書籍を少し買ってきた(全巻売ってなかった)ので、その内apo編もやって行く予定です。


第七幕/黒髭、四海に沈む

 

 

 

 ―――丁度アンとメアリーが消滅した頃、立香達は黒髭と激戦を繰り広げていた。

 

 

 サーヴァントの数だけで言えば、後方に居るエウリュアレを除いても、マシュとアステリオスにオリオン、聖杯のお陰でサーヴァント級の戦闘力を有するドレイクとかなり有利な状態だった。

 

 

 しかし、その程度の戦力差ではかの大海賊とその一味を簡単に抑えることなど無理と言っていいだろう。

 

 

 圧倒的戦力差? 生存は絶望的?

 

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 生前だってそうだった。

 軍の奇襲を受け、僅かな仲間のみで迎え撃ち、ニ十箇所の刀傷と五発の銃弾を受けてもこの身はなお力尽きる事なく戦い続けた。

 

 

 それに比べればマシといったところか。

 

 

「ぅ……じゃま……!」

「はーいお前ら!あのデカいのを総掛かりで抑えるでごじゃるよ!」

『アイアイサー!船長!』

 

 

 そう言って海賊達は素早い動きでアステリオスの四方を取り囲む。

 人間の域を超越したアステリオスの膂力を以ってしても、十数人で囲い込んでくる海賊達を瞬時に殲滅することは難しい。

 

 

 神代の存在であるアステリオスを抑え込めさえすれば、未だ少しくらいはやりようがある。

 そう黒髭は考えた。 

 

 

 

 同じく比較的近代の英雄であるドレイクと、神代の出身ながら戦闘力のない女神、そして宿る英霊自体は高名なものの、依代が無垢で未熟な少女。

 アルテミスは流石に厳しいが、そう簡単にやられる道理もなし。

 

 

「ほら、リンチとかして恥ずかしくないんですかー!?僕ちん一人でアルヨ!?あ、他のモブ船員は数に含まれないので」

「戦闘中くらいそのよく回る口を閉じれないのかい、テメェは……!」

 

 

 そう言ってドレイクは黒髭に銃を放ち、それに追従する形でアルテミスが光弾のような弓矢を放つが、黒髭はマストの柱に身を隠すことでそれを凌ぐ。

 

 そして其処からマスターである立香に向かって銃弾を放つが、そばにいたマシュがそれを防ぎ、甲高い金属音が円卓の盾から響いた。

 

 

「……ぅ、し、ね……!」

「はぁぁぁ!?ちょっともう来たの!?もうチートやチーターやんそんなん!」

 

 

 そして直後、海賊達を蹴散らしたアステリオスが右腕の片刃斧で黒髭を横合いから斬りつけるが、黒髭が横に飛び退いたことで躱され、戦斧はそのまま船の柱にめり込み、木を切り倒したような乾いた音がその場に響く。

 

 

 その様子を見た黒髭はアステリオスの膂力に目を見開いて冷や汗をかくが、その時に生まれた一瞬の隙をドレイクは見逃さなかった。

 

 

「ほら、鉛玉の味はどうだ!?」

「チィ――ッッ!?クソが、BBAのヤロー……!」

 

 

 放たれた銃弾が黒髭の左肩を撃ち抜き、鮮血が甲板に垂れる。

 ここに来て黒髭に明確なダメージを与えたことによって拳を握りしめる立香だったが、この展開に何かの違和感を覚える。

 

 

 

 そう、まるで()()()()()()()()()()()ような―――

 

 

 

 

「……やれやれ、不本意極まりないが、オジサンはさっさと命令(オーダー)を果たすことにしましょうかね―――」

 

 

 

 

 

 ……嫌な予感ほどよく当たるとは誰が言ったことか。

 

 

 

 

 

「ゴガ―――ッッッ!?……ク、ソがぁぁぁ!」

「―――え……?」

「ティーチ!?クソ、テメェ仲間を……!」

 

 

 

 次の瞬間、黒髭の胸部から槍の穂先が生えてきた。

 (いや)、詳しく言うと()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 突然の裏切り。そんな想定外の事態が眼の前で起きたマシュは困惑の声を漏らし、狼狽えた。

 ドレイクは黒髭を刺した槍兵を厳しい視線で睨む。

 

 

「いやあ……少しだけだがやっと隙が出来たよな、船長?」

「―――」

「―――全く、油断ぶっこいてる振りして、どこだろうと用心深く銃を握り締めていたんだからねぇ。……オジサン、全く感心したぜ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()の方がそりゃ厄介だわ」

「………はあ、道理で……裏が読めぬ相手だと……。しかし、勝ち目が残ってるのに裏切るとか、()()()()()氏はアホでござるか」

「ヘクトール……!?」

 

 

 そう黒髭は苦々しく呟いてその槍兵……ヘクトールを睨むが、ヘクトールは芝居じみた所作を取るのみだった。

 ―――ヘクトール。彼等アルゴノーツの物語である『アルゴナウティカ』に迫るほどの知名度を誇るギリシャ神話の叙事詩『イリアス』に登場し、アキレウスと激戦を繰り広げたギリシャ最高峰の大英雄。トロイアの守護者。

 

 

「……いや何、オジサンも結構な勝算があってやっていてね。個人的には正直()()()()()()()()()んだが、まあ上手く行っちまったみたいだ。ほらな―――ッッ!」

 

 

 そう言ってヘクトールが槍を引き抜くと、一同の視界には予想外のものが映った。

 ――――――黄金の杯、聖杯だ。

 

 

「舐めるンじゃ、ねえ……!」

 

 そう言って黒髭はヘクトールに対して発砲するが、ヘクトールは銃弾を槍で難なく弾く。

 

「残念、外れ。聖杯は頂いた……!!」

「聖杯が表出した……!エドワード・ティーチがこの時代の特異点だったんですか!?」

 

 

 そう言って驚愕の表情でヘクトールの手に握られた聖杯を見つめる。

 そしてヘクトールがその瞳に戦意を宿してドレイクを見る。

 

 

「後は―――フランシス・ドレイク。アンタだけだな……」

「くっ……!」

「全く、馬鹿に聖杯を預ければ歴史が狂うって話だったのにさァ。まさかそれを食い止めて有り余るだけの航海者が現れるとは。―――ほんと、人類の航海図ってのはうち(ギリシャ)含めて網渡りだよ」

 

 

 そう言って槍の穂先をドレイクに向けるヘクトールを見て、立香は瞬時に頭を回転させて、マシュに指示を出す。

 

「止めて、マシュ!」

「させません……!」

「し、ね……!」

 

 

 前からマシュが、後ろからアステリオスが、得物を振りかぶってヘクトールに襲いかかるが、ヘクトールは篭手の噴出口を吹かせて身体を一回転させながら凄まじい勢いで槍を振るい、二人を強引に吹き飛ばす。

 

 

 

「なっ……!?」

「まあ、流石に若輩者に負けるほどオジサンも老いてはいないからねぇ……」

 

 

 そう言ってヘクトールはドレイクの方へと跳ぶ――――――事は無く、近くに用意していた小型の船に乗り込む。

 ―――が、瞬間、辺りに発砲音が響き、ヘクトールの左腕から鮮血が舞う。

 そしてヘクトールが攻撃された方向に視線を向けると――――――甲板に倒れ伏しながらも自身に銃口を向ける黒髭の姿があった。

 

 

 

「ちっ!……おいおい、船長。アンタまだ生きてんのか」

「ぐひひひひ。愛の力ですぞ!………何てな、今のが最後の一撃さ」

「そいつは良かった。なら、オジサンはさっさと撤退するかね―――」

 

 

 そう言ってヘクトールは、その数メートル程の小さな船の両側に搭載されている、自分の篭手と同じような炎の噴出孔を吹かせ、一気に加速する。

 そしてそのまま、その船は普通ならば有り得ない程の速度で加速して、みるみる『黄金の鹿号(ゴールデン・ハインド)』を引き離していく。

 

 

 

「あ、くそ、アイツ船は船でも大分ヤベー船用意してやがった!ちゃっかりしてんなあ!」

「追いかけようか、ダーリン。私達なら―――」

「駄目だ」

「……何で」

 

 

 そう不満げに口をとがらせるアルテミスにオリオンは悔恨の色が現れた顔で宥める様に話し出す。

 

 

「―――今のお前も、そして俺もサーヴァントってことを忘れるな」

「むぅ。ダーリンは私が負けると思ってるわけね?」

「いや、ヘクトールっつったらアレだろ。船長……イアソンの死後に神々が介入した最大の戦争、トロイア戦争における大英雄。あの万能無敵勇者アキレウスが数年かけてやっと倒したような相手だぞ。

 ―――神体(ホント)のお前ならまだしも、俺の力をベースにしている今は、ちょっと手に余る」

 

 

 オリオンの話を聴いたアルテミスは、目をぱちくりさせて意外とでも言いたげな顔でオリオンを見つめる。

 

 

「……意外と冷静だね」

「そうでもねぇけどな。何か、立香ちゃんたちは怒り心頭みたいだし、一人くらい冷静な奴がいなきゃ駄目だろ。

 ―――それに、あのアキレウスよりも万能無敵勇者してる船長(イアソン)がこの状況で何も言わねぇって事は、何かキナ臭い事でもあるんじゃないか?」

「―――キャー、素敵!ダーリン!抱いて!滅茶苦茶にして!」

「だからぬいぐるみに無茶言うなや!」

 

 

 

 そんなことを言っている間に、アステリオスに打ちのめされて倒れていた黒髭の手下の海賊達が、次第に粒子となっていき、そのまま光となって消えてしまった。

 

 

「黒髭の手下たちが……消えちゃいました」

『黒髭が保有していた魔力で産み出されたものだからね。聖杯も無くなった今、維持できる力も無いようだ。……その割に本人は、まだ元気一杯っぽいけど』

 

 

 そう言ってロマニがモニター越しに視線を向ける先には、甲板に倒れ伏しながらも未だ完全に消滅する気配のない黒髭がいた。

 すると黒髭はやけに思い切りのいい声で話し出す。

 

 

「―――さあて、そろそろさよならのお時間ですな。BBA、これで勝ったと思うなよでござるよ!?」

「ああ、はいはい。もう何言われても負け犬の遠吠えだから。さっさと消滅しちまいな、黒髭。生き続けるのもキツいんだろ、今のアンタ」

「お、おう。そんな優しい言葉を掛けられては……BBAにデレたくなってしまう……」

 

 

 そういう黒髭の身体の端の辺りは既に退去が始まっており、徐々に光の粒子となっていた。

 それでも尚生きながらえられたのは、黒髭が低ランクの戦闘続行スキルを保有しているからであろう。

 

 

「さあて、満足したし死ぬとするか!だが、今度こそはこの首を刎ねられてやらねえですぞ」

「そうだな、今回はちゃんとその首を持って死ぬといい」

「え、キャプテン・イアソン!?いつからそこに!?」

 

 

 一体いつ乗り込んできたのか、マシュ達の横にはいつの間にかイアソンが立っていた。

 その姿を見た黒髭は、フンと鼻を鳴らしてイアソンを見る。

 

 

「おお……俺達海賊の祖。思ってた何倍もイケメンでござるなぁ……やっぱり世の中って理不尽」

「いや其処かよ……まあ海賊なんてそんなもんか。お前含めて自由を体現したような奴等だし……」

「ハハハ、だって拙者、大海賊ですからな!面白おかしく海賊やって、そして死ぬ!―――ハーレム出来なかったのは無念だが、楽しかったから良しとしよう!」

 

 

 そう言って、黒髭は何処か満ち足りたような笑みを浮かべる。が、ふと何かを思いついたような顔をしてドレイクに話しかける。

 

 

「……あ、でもBBAや。拙者がライバルとして蘇るルートとか必要では?『お前を倒すのは、この拙者と決めている…!』みたいなセリフと共に、復活とか良くない?」

「……要らない要らない。そらそら、逝けよ。その首はきっちり忘れず持っていきな!」

 

 

 そうドレイクに言われると、黒髭は何処か胸が熱くなるような感覚に襲われるも、消滅前に最後の言葉を紡ぐ。

 

 

「―――そうか、じゃあしょうがないな!は、いいさいいさ、いいってことさ!

 ―――黒髭が誰より尊敬した女が!!そして誰より憧れた英雄が!!黒髭の死を看取ってくれる上にこの首をそのまま残してくれるなんてな!」

 

 

 そう言って黒髭は空を見上げ、高らかに声を上げる。

 

 

「―――それじゃあ、さらばだ人類!さらばだ海賊!

 黒髭は死ぬぞ!くっ、はははははははははははは―――!」

 

 

 ―――その大きな高笑いを以て、カリブ海を支配下においた大海賊はこの特異点から完全に消失した。

 

 

 

 

「―――ああ、さっさと死になエドワード。どうせアンタもアタシも地獄行きだ。海賊らしく無様にみっともなく、悪行の報いを受けようじゃないか」

「……船が崩れます。戻りましょう!」

「……そうだね、戻ろっか」

 

 

 

 


 

 

 

 

「……それにしてもあの小型船、見かけ以上に速かったねえ。出足で遅れた分、あっちが止まらない限りは追いつけるかどうか微妙か……」

 

 

 そう言ってヘクトールが渡った側の方角を睨むドレイク。

 一同はその後、ヘクトールを追い掛けるために速度を上げて海を渡っていた。

 

 

 

「あの船、とてもこの時代に元からあった船とは思えません。バーニアが付いていましたし……」

『恐らく、ヘクトールの背後にいるだろう人物が与えた物だろう。だとしても、この時代には過ぎた性能だけどね』

「……追いつく方法ならばある、と言ったら?」

『本当かい!?勇者王!』

 

 

 

 ドレイクの船に乗っていた一同が、興味深そうな視線をイアソンに向ける。

 別に此方側が損害を受けたわけでは無いので、態々急ぐ必要性もなかったのだが、実際追いつける方法があるのなら願ったり叶ったりだ。

 

 

「……先ず、ヘクトールの行方。これはメディアがヘクトールの魔力を解析して居場所を割り出す事が出来る」

「へえ……遠いのかい?」

「ああ、このまま行ったらまず追いつけない」

 

 

 その知らせを聴いたマシュ達は苦々しい顔をするが、話はまだ終わって居ない。

 指を曲げ、二の数字を示したイアソンは笑みを浮かべる。

 

 

「そして二つ、アルゴー号の最大船速なら()()()()()()()()()()()()()()

「たった数時間で……!?」

「そうだ。もう準備も出来ている―――前を見ろ」

 

 

 そう言われた一同が前を見ると、いつの間にか前に来ていたアルゴー号の船尾と、『黄金の鹿号(ゴールデン・ハインド)』の船首がアルゴノーツの手によってワイヤーで繋がれていた。

 それを見たエウリュアレが呆れの混じった視線をイアソンに向ける。

 

 

「……まさか、この船を引っ張るとでも言うの?確かにアルゴー号の方が一回り大きいけど、引っ張ってそんな速度が出せる訳………」

「ハッ、お前ギリシャ出身の癖に分からんのか?……俺達の船が只の船な訳ないだろうに」

「なっ……!」

 

 

 何処か小馬鹿にしたようなイアソンの表情を見て、苛立ちを覚えるも何とか堪える。

 するとメディアがこちらに移動してきて、立香達には聞き取れない言語で詠唱を始める。

 

 

「―――、――」

『これは……高速神言!?神代の言葉、高速詠唱の最上位スキルじゃないか!?』

 

 

 ―――高速神言。それはメディアを含む神代の魔術師が扱う特殊な呪文。

 区分としては一小節に該当するが、発動速度は一工程と同等かそれ以上。しかも威力は五小節以上の大魔術に相当する。

 

 

 魔術師のカテゴリーの中では有り体に言って最強クラスのスキルと言っても良い。

 そうして数秒とかからずに、『黄金の鹿号(ゴールデン・ハインド)』の周辺を強固な結界が覆う。

 

 

「貴方達、絶対に結界の外に出ては駄目よ?……灰になってもいいのなら止めないけれど」

「あの、メディアさん。それはどういう……」

「……見てたらわかるわ」

 

 

 彼女にそう言われた立香とマシュは結界の内側からアルゴー号の甲板を見ると、いつの間にか移動していたイアソンの姿があった。

 

 

 ―――そして次の瞬間、彼を中心として辺り一面に莫大な魔力が吹き荒れる。

 

 

「―――魔力浸透、雷霆隆起、多重加護同時連結!……アルゴー船、()()()()()()()()へ移行!」

 

 

 膝をついて手を置き、肘から先だけ展開したアイギスを通してアルゴー号全体に自身の魔力を浸透させる。

 

 

 ―――瞬間、アルゴー号の帆が黄金に輝き、白かった帆が眩い光を纏う。

 さらに船尾の方が機械的な音を立てて変形し、木材だと思っていた部分が開き、其処から四門ずつスラスターが現れた。

 

 

 

「な―――」

『―――』

 

 

 嘘でしょ……!?と言葉が出かかったが、衝撃的過ぎたのか口をパクパクとさせる立香。

 いくらなんでも、まさか神代の船が未来のロボットよろしく変形してくるとは誰も思わないだろう。

 一応同じ地域出身の筈のエウリュアレも呆然としている。

 

 

『―――いやいやいやいやいやいやいやいや、何で!?ナンデ!?NANDE!?

 ―――さっきまでは突っ込まなかったけど、ギリシャは鎧が特撮ヒーローみたいになったり、船が変形して宇宙戦艦みたいになるのかい!?…いやすっごいロマンがあって格好いいけど!』

「ナイスドクター……!」

 

 

 恐らくこの場の誰もが思っていたことを代弁するドクターであったが、イアソン含むエウリュアレ以外のギリシャ組はどこ吹く風、というか何がおかしいのか分かっていない様子だった。

 ―――そんなの普通でしょ?と言わんばかりに。

 

 

「んー、何でって言われてもねぇ。ダーリン」

「……ここで違うって言えないのが悔しい」

「えぇ……ギリシャって魔境過ぎない……?」

「あ、発進するぞー」

 

 

 そんな気の抜けた掛け声と共に、アルゴー号のスラスターが吹き、『黄金の鹿号(ゴールデン・ハインド)』を引っ張りながら急加速する。

 

 急発進、急加速による慣性の法則で身体がよろけるのを耐えながら、縁の方まで移動して周りを見てみると、先程とは比べ物にならない程の速度で海面を移動していた。

 今は『黄金の鹿号(ゴールデン・ハインド)』を引っ張っているから本来の速度には程遠いらしいが、それでもざっと90km/hは軽く出ているように感じる。

 

 

「おお!こんなに速度が出るなら本当にすぐ追いつけそうだ!……仕組みはよく分からないけど」

「大いに同感です………」

 

 

 カルデア組の中で、ギリシャへの疑問が深まった瞬間であった。

 

 





アルゴー号:やっぱり魔改造されてたやつ。神木を使った上でギリシャの名工に女神が手助けして作った船がただの船なわけないよネ。

 イアソン達がたったニ年で船旅を終わらせたのはこのその気になれば空も飛べて宇宙も飛べる反則戦艦もどきによる高速航行が出来たから。
 因みにまだ変身を残しているかもしれない。

 光の帆のイメージは、XBガンダムの『マザー・バンガード』の光の帆に近い。
 そして通常時の速度は海面なら40~100km/h超。空中ならば最高で数百km/hは軽く超える。


次回からはいよいよ特異点の黒幕との対決。
感想待ってますm(_ _)m

次は……

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