ミーちゃんの思いついたネタ、妄想集   作:ミーちゃん

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就職が決まらない……ことごとく落とされる。
なんで? どうして? そんなに一緒に仕事したくないって思われてんの?

届いたお祈りメールに悲しみにながら、ヤケで書きました。


夜を廻る
夜廻×呪霊操術


 ――やあ! はじめまして、僕は■■■■……よろしくねッ!――

 

 (え、なんて?)

 

 ――残念なことに君は死んでしまった。あの世界ではもう復活することはできない――

 

 (は? しん、死んだ? 俺が?)

 

 ――そうさ。でも安心して! 君は新たな世界で第二の生を与えられることが決まったんだ――

 

 (第二の生……?)

 

 ――君は死ぬ直前に僕の神使を助けてくれたからね、そのお礼として君の『記憶』と『人格』をちょっと調整して引き継ぐようにしておいた――

 

 (神使って、車に轢かれそうだったあの白い兎のことなのか?)

 

 ――そうそう。君のおかげで、彼は助かったんだ。僕も感謝してるんだよ?――

 

 (そうか……ちゃんと生きてるんなら、死んだ甲斐がある……)

 

 ――本当ならこのまま■■の輪に放り投げるところだけど……特別サービスで君に『特典』を与えよう!――

 

 (特典?)

 

 ――ええっと……おッ! これは当たりだね! 君の『特典』は呪霊操術だよ! ついでに呪力も授けようか――

 

 (え……呪霊操術)

 

 ――さらにさらに、現時点で呪術廻戦に登場している呪霊操術の対象全てを降伏した状態だ! 最初から特級だね、おめでとう!――

 

 (えぇ……)

 

 ――君がこれから転生する世界には、呪霊と似たような存在が数多くいるから、この力は役立つと思うよ――

 

 (ちょ、そんな危険な世界なの!?)

 

 ――さて、じゃあ早速転生しようか! 元気でね! また合うことがないよう祈ってるよ――

 

 (まっ……!)

 

 

 

 

 

 

★★★★★★★★★★

 

 

 

 

 

 という感じで、俺は転生した。

 幸いと言っていいのか、俺が転生したのは異世界ではなく現代だった。……いや、俺が生きて時よりは前の時代だし、過去というべきなのか……? まぁ、どっちでもいいか。それよりも重要なことがあったからな。

 特典で呪霊操術を使えるようになったからなのか、俺の意識が戻ってきた3歳くらいの頃には、この世ならざる者達が視えるようになっていた。

 

 呪霊操術……それは、呪術廻戦に登場する術式の一つ。降伏させた呪霊を球体状にして取り込み自在に操ることができる力。低階級の呪霊であれば降伏の必要が無くほぼ無条件で取り込め、降伏さえさせれば特級呪霊であろうと問題なく隷属可能とする。おまけにストックの上限も存在しない。対象となる呪霊は主従契約の無い呪霊に限られるが、主人を排除してしまえば取り込むことも可能だ。

 

 そんな呪霊操術で取り込めたから呪霊と俺は呼んでいるが、呪霊は俺の住む町に多く存在しているらしい。もちろん、他の街にも呪霊は存在する。なんせ、呪霊は人間の負の感情から生まれるからだ。呪力から脱却するか人間が絶滅しない限り、呪霊は生まれ続けるだろう。……そういえば、チェーンソーマンの悪魔も似たような発生の仕方じゃなかったっけ?

 

 話がそれたな…………閑話休題。

 

 家族旅行で県外に行ったことがあるからこそわかるが、この町は他に比べて異常な程呪霊がいるんだ。取り込んでも取り込んでもきりが無い。ただでさえ取り込む際に、吐瀉物を拭き取った雑巾のような味がするのにだ。取り込まずに祓えばいいじゃんと思うかもしれないが、呪霊操術は取り込んだ呪霊が多ければ多い程有利になる術式なんだ。こんだけ呪霊がいるなら、やれることはやっておいた方がいいだろう?

 あと、この町で10年程過ごしてわかったことがもう一つある。それは、夜になるとただでさえ多い呪霊の数が、より増えることだ。場所によっては百鬼夜行レベルになることもあったな。手だけ出して道を踏み外させようとする呪霊に巨体で道を塞ぐ呪霊、鉈を振り回す呪霊、棒立ちでガン見してくるだけの呪霊とかいろいろだ。マジで多い。パンピなら死んでるな。

 

 等級に関しては俺の予想になるが、特級相当の呪霊も夜になると出てくる。昔からこの町にいるとされている「よまわりさん」とかはその筆頭だな。夜中、油断してる時に出会うと触手に捕らえられ、「よまわリさん」が持ってる袋に入れられて攫われちまう。んで、攫われると袋から出されるまで何もできなくなる。多分、そういう術式なんだと思う。「よまわりさん」とは何度も出会って何度も攫われてるが、奴の行動には一定の決まりがあること以外は大してわかっていない。小学校の図書館で奴に関する昔の記事があるけどな……思い出せない。

 

 あとは、町から少し離れたところにある田んぼの近くの崖下にいた女性の呪霊と大具足、山の向こうにいる存在か。

 女性の呪霊は厄介だったな。道に落ちてたネックレスと言葉が書かれた紙を拾ったら突然現れて、襲いかかってきたんだ。髪の毛を針のように鋭く伸ばしたり、高速で鋭くした髪の毛を乱舞させて周囲を切り刻んだり、目の前に瞬間移動したりとわけわかめな術式を使ってきたんだ。驚くことに領域展開もしてきたし。その後いろいろあって、今は俺の手持ちになったけどな…………とにかく大変だった。

 

 大具足に関しては神社で祀られているから、呪霊というよりは土地神とかに近いかもしれない。術式も持っているポイんだが、どんな術式なのかわからなかった。神社に家族で参拝しに行ったら、俺だけを対象にしていきなり領域展開してきたからな。しかも、呪術廻戦で両面宿儺がやった神業のほう。力試し的なことをやらされたから、そん時はめっちゃビビったわ。まぁ、無闇矢鱈と人に危害を加えるような存在ではないことがわかったから良しとしよう。何故か大具足印の大太刀も渡されちゃったし。

 

 問題は山の向こう……正確には山にあるトンネルの向こうにいる存在だな。とんでもない呪力を感じるから、呪霊で間違いないとは思う。けど、感じる呪力がとてつもなくて、大具足と同じくらいはある。呪術廻戦のキャラに例えるなら……両面宿儺くらいか?実際に戦ったことがないからわからんけど。でも、大具足は神業が使えたしな。

 山の向こうにいる存在――長いから奴って呼ぼう――は、時々町に子分みたいな呪霊を放って、町の商店街を守護している大具足の結界を破ろうしたり、人を洗脳して攫おうとするんだ。子分は俺と俺の呪霊達が祓ってるんだが、中々数が減らない。危険だし、奴はできれば倒して取り込んでおきたいが、俺一人では多分勝てない。大具足と一緒なら話は別だけど。

 

「オエッ……まッッず!」

 

 今日も今日とて、廃工場の敷地内にあるコンテナの上に座って呪霊を取り込む。「よまわりさん」に何度もお世話になってから、家以外だとなんかここが落ち着くんだよね。呪霊は腐る程いるけど、どれも1級以下で俺の敵じゃないし。それに、夏が近くなって暑くなってきているから、ここは涼しくて丁度いんだ。夜な夜な出歩いていることが両親にバレたら怒られるけど……ここ数年は一度もバレたことないから大丈夫だろ。

 

「あん? あれは人か……こんな時間に?」

 

 今の発言は特大ブーメランが刺さっちまうが、気にしない。少し離れた所にあるコンテナの側で人影っぽいのを見つけたんだ。この町の住人は夜に出歩かない。もちろん、俺みたいな例外はいるだろうが……基本的には家から出ないのだ。気になって両親に聞いてみたことがあるが、昔から伝わっているのと怪しく危険な気配を感じるからと言っていた。図書館にある昔のこの町について書かれた本でも、夜は妖や霊がでるから危険というような記述はあった。

 ま、とりあえずこの時間に出歩いてる人間は気になるので追いかけよう。

 

 「つか、奴の子分もいるじゃん」

 

 人影をコンテナやパイプなどの上から音を立てずに素早く追いかけてるんだが、めっちゃ子分共が邪魔してくる。こいつら、奴と主従関係が結ばれてるから取り込めないんだよなぁ…………幸い、強さはどんなに頑張っても二級以下だからどうってことないけど。

 子分共を呪力を乗せた拳と蹴りで祓う。攻撃が当たる瞬間には空間が歪み、雷のような黒い光が発生していた。俺は、あの神のおかげなのか、生まれつき呪力操作が得意で意図的に黒閃を出すことができるんだ。だから、大抵の呪霊は一撃で祓える。

 

 黒閃を連発して子分共を祓い、ようやく追いつくことができた俺は……廃工場の出口近くにあるコンテナの前で、凄い形相をした男とセーラー服を着た中学生くらいの少女が対峙している光景を目にした。

 俺が捉えた人影は一つだったから、二人の内のどちらかだと思うんだが……明らかに男の方が怪しい。服装はボロボロで髪も汚れてるし顔がヤバい。目が常にギョロギョロ動いていて、虚空を見つめている。…………呪われてね?

 

「あいつは、あいつだよ。あの邪魔で鬱陶しい、夜の見回り……あの夜の王様気取りさえいなければ、僕だってこんなことは……」

 

 夜の見回りに王様気取り……もしかして、「よまわりさん」のことを言っているのか?それに、邪魔で鬱陶しいだって?

 あの男、益々怪しいな…………直接聞くか。

 

「それって、よまわりさんのこと?」

 

 コンテナの上からそう言うと、二人共こっちを見上げ、男の方は俺を睨んできた。

 

「誰だよ……お、おまえ、オマエオマエオまえぇ!」

 

 俺を認識した男は「お前」と言葉を連呼し始め、ぐしゃぐしゃと頭をかき毟りだした。

 え、なに? 急に壊れちゃったんですけど……女の子の方もドン引きしてるぞ?

 

「いつもイツも……あいつみたいに邪魔ばっかりしやがって!」

 

 何の話か全く分からんのだが。俺がこのヤバイ男の何を邪魔していると言うのだろうか。初対面のはずなんだけど。

 

「ころしてやるッ!」

 

「それは悪手だろ」

 

 男が突然、呪力の塊を飛ばしてきた。呪術師だったんかい。まぁ、かなりヤバイ雰囲気出してたから、いつでも対応できるようにしてたので問題ないけどさ。呪術師なら術式使うか直接殴りに来いよ。大した密度も特性もない呪力じゃ話にならんよ。

 

「このッ……なんッ!」

 

 ただの呪力じゃ意味がないと悟ったのか、今度は呪力を全身に纏ってこっちに向かって来たので、大きな芋虫の呪霊に真下からパクッと丸呑みしてもらった。芋虫の呪霊は体内にいれた存在を異空間に送る術式だ。伏黒パッパの武器庫呪霊と近いかもな。

 芋虫の呪霊を回収し、コンテナの上からヒョイッと降りる。

 

「んで、お姉さんはどうしてここに?」

 

 男の方はやっちゃたから、こっちを見たまま唖然としている女の子……お姉さんに聞いてみた。今の俺は10歳で歳下だから、心の中ならまだしも声に出すならお姉さんって言わないとね。

 

「き、君は何者なの? さっきのお化けは……」

 

 俺の質問に対して、お姉さんは困惑しながら質問で返してきた。まぁ、呪霊操術を初めて見たらそういう反応になるよね。霊を祓うでもなく従えるなんて……ってさ。

 

「俺は夏目優、呪術師なんだ。さっきのは、俺の術式で従えたやつだから危険はないよ」

 

 何者って聞かれちゃったんで、とりあえず簡単な自己紹介をした。

 

 

 




日本一とお化けが、幼女と動物に厳しすぎるので味方を入れてみました。
主人公は記憶と人格を引き継ぐ際に軽く調整を入れられているので、殺人とか人の生き死に対する考え方や感情が若干麻痺しています。
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