ポケパーク3……待ってます。
アギャス!
ポケットモンスター……縮めてポケモン。
この星のフシギな不思議な生き物。
海に山に空に街に大地に……あらゆる場所に住んでいる。
その数は100……200……いや、それ以上は確実だ。
そう!ここはポケモン達が住む世界。
連休中に家でゴロゴロとしていた俺は、邪神から一方的に使命を託され、この世界に落とされた。
それもポケモンとなって!!
「コライドンかぁ……たまげたなぁ……」
水面に映った自分の顔を見て放った言葉がそれだった。イケメンやら駄犬やらと呼ばれていたポケモンじゃあないか。モトトカゲの古代の姿……それがコライドンなのだが、なぜか伝説みたいに扱われてるポケモンでもあるか。アギャス!
「技構成は『アクセルブレイク』に『げきりん』、『アイアンヘッド』、『フレアドライブ』か……PPはなさそうだな」
海に向かっていろいろと技を撃ってみた。なんとなくで使えたわ。ここが無人の浜辺でよかったぜ。邪神がレジェアルみたいに海からスタートさせたおかげ……おかげか?
できた技は見事に物理技オンリー。まぁ、コライドンは物理が強いからなぁ……仕方ないネ。図鑑説明だと、拳で大地を裂いたこともあるらしいし。技の回数は体力の続く限り放てそうだから、アニメ基準かも。ピカチュウ、避けろ!がまかり通る世界ですね、はい。
「で、どこだよウィッシュパーク」
それ以前にポケパークってどこだよ。聞いたことないんだけど……ポケモンの世界にそんな名前の場所ってあったかなぁ?
ウィッシュとイッシュって響きが似てるし、イッシュ地方にありそう。というか……ここどこ?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ポケパーク。
そこは、ポケモン達の遊び場。たくさんのポケモン達が暮らす、人間のいない世界。人とポケモンが共存している世界に隣接している。
海が広がるポートエリア。
草木が生い茂るフローラエリア。
岩山とコロシアムがあるロックエリア。
汽車や工場が集まるスクラップエリア。
その他にグリーンゾーン、ビーチゾーン、アイスゾーン、ケイブゾーン、マグマゾーン、ハウスゾーン、ストーンゾーン、フラワーゾーンがある。
ポケパークは計四つのエリアと8つのゾーンで構成されていて、人間世界と違って「きのみ」が通貨の代わりとなっている。また、各エリアとゾーンを守護する『エリアマスター』と『ゾーンマスター』がいるのだ。
コライドンになってから5年も経ったが、なんとかポケパークに辿り着くことができた。各エリア・ゾーンにいろんな世代のポケモンがいるから見てて楽しい。ウィッシュパークについては、知ってるやつが全然いなくて収穫なし。
今はとりあえず、持ってて損はないから「きのみ」集めをしているところだ。クイズに答えたり、バトルしたり、かくれんぼやおいかけっこしたりすると、ポケモン達は「きのみ」をくれる。クイズは俺の頭で、残りはコライドンの肉体がもつスペックを発揮てまきれば、そう難しいことではなかった。
「はい俺の勝ち。悪くはない……が良くもない」
「う、うぅ……」
げきりんパワーを拳の一点に集約させたパンチ……その名も『げきりんパンチ』でブッ飛ばしたクリムガンに向かってそう言った。原作に存在しない技だが、割と今まで出会ったポケモン達は結構オリジナル技を使ってくる。レックウザの奴なんか『はかいこうせん』と『
りゅうのはどう』を組み合わせた『はかいのはどう』を繰り出してきたからな。
いや〜それにしても、ロックエリアはバトル好きが多いから「きのみ」を集めやすくて良いね!バトルに勝てば賞金代わりに「きのみ」をゲットできるから楽!やっぱ600族の肉体は強いぜ!
え?クリムガン?
まずはレベルを上げてから出直してきてほしいですね。
「フフフッ……コライドンは強いね。チャンピオンのクリムガンを一撃で……やっぱりボクの眼に間違いはなかった!」
そう言いながら俺の頭の上でとび跳ねてるツタージャ。
ツタージャはフローラエリアを通った時に出会って以来、俺の旅に着いてきてる。俺を家来にするとか言ってたな。まぁ、なる予定はないけど。
おっ、いい感じの岩が近くにあるやんけ!クリムガンで十戦目だったから、ちょっと休憩しようかな。
よっこいしょ。
「す、すごい!!あのクリムガンを倒しちゃうなんて!」
「あん?」
「どうしたらそんなに強くなれるの!?」
岩に腰掛けて一息ついたら、どこからかやって来たポカブが話しかけてきた。
「おいおい。なにボクの許しもなくボクの家来に話しかけてるのさ」
「わっ!?なんだよ君!」
ツタージャが俺の頭上からクルリと華麗に飛び降りて、ポカブの前に立った。なんだかちょっと偉そう。
というかキミの家来になった記憶はないんじゃが!
「キャッ!?」
「俺がいつ家来になったんだ?」
「そんな!初めてあった時にボクの手の甲にキスして言ってくれたじゃないか!『一目惚れしました。私めを是非とも貴方様の家来にしてほしい』って!!」
「?????」
ツタージャの首を、猫を持ち上げるみたいにヒョイッと掴み上げて、ツタージャの言い分を聞いたら驚愕した。
存在しない記憶を捏造するんじゃあないッ!九割九分九里嘘じゃねぇか!!
「あのぅ……」
「ん? ああ……こいつが悪いな。それで……強くなりたいんだっけ?」
「う、うん!」
「そうだな……まずはしっかりとした目標を持つこと……だな」
「目標?」
「そうそう。何のために強くなるのか、それがあるだけで鍛錬に身が入る」
俺の目標はウィッシュパークとやらの調査と邪神への意趣返しだな。ウィッシュパークの情報は影も形もないし、邪神はプレートがチートすぎて意趣返しできるビジョンが思い浮かばないが。せいれい、ひこう、ふしぎ、レジェンドプレートを引き剥がせねぇかな……。
「あとは、毎日感謝の正拳突き1万回だな」
「1万回ッ!?」
「おう」
数の多さにポカブがビックリしている。
まぁ、多いよな。俺もちょっと減らしてぇ〜って思うもん。でも成果はでるから続けるよ? マッハパンチ出せるようになったし……今は感謝のアクセルブレイクもやってる。あ、感謝を捧げてる相手はコライドンです。いつもお世話になってます。
「ねぇ、コライドン。ボク、あいつに感謝の正拳突きは無理だと思うよ?」
「え、なんで?」
「だって……突く拳がないから」
「あっ……」
わァ……ァ……。
ポカブは四足歩行のポケモン。加えてあんよが短い。そんなポカブに正拳突きは不可能!
やっちまったな……。よし、正拳突きじゃなくて別の技を使うように指示すればいいな。そうと決まれば、考え込んでいるポカブに話しかける。
「ポカブよ……」
「う? 何ですか?」
「キミの場合は、感謝の突進を行うのだ。だって突く手がないし」
「あっ、はい」
「一応、これが手本ね」
ツタージャを地面に降ろして、ポカブに手本を見せる。
まずは四足になって目をつむり、心の中で手を合わせて感謝の祈りを行う。祈りとは……心の所作。腕が無くても祈れるのさ。そうして、祈り終えたら突進。
パァン!!ドゴォォッ!!(遅れてやってくる音)
「これをやるといいよ」
「…………」
「ダメだね。驚きすぎて聞こえてないよ、無理もないけど」
「え、マジ?」
目ン玉をひん剥いて驚いてるポカブ。
ダメだ……死んでる……。
「はっ!? いや、死んでないです! それよりも、今のは『しんそく』ですか!?」
「いや、技としては使ってないからただの突進かな」
「す、すごい!」
……そうかな?そうかも。ポカブの言葉に思わずニヤリと笑っちゃう。ふふん!
「おいツタージャ、俺の頭をペシペシ叩くんじゃあない」
「ボク以外にその顔を見せたのがムカツク」
「えぇ……まぁいいや。それじゃポカブ、俺達はもう行くよ。また会ったら、そん時はバトルでもしよう」
「っ! はい!待ってます!」
休憩も十分取れたし、「きのみ」も随分と溜まったんで、そろそろ別のエリアに行くことにした。ポカブとはここでお別れです。バイバイ、ポカブ!
なお、ツタージャはついてくる模様。
次は、スクラップエリアに行ってみるかな。エスパータイプのポケモンが多かったはずだし、ウィッシュパークについて何かわかるじゃろ。
【ポケパーク】
伝説ポケモンや幻のポケモンがそこらを歩いてる時もある、やべぇ世界。噂によると、マグマゾーンにはグラードンが出張してくるとこもあるとか。
【ツタージャ】
後のエリアマスター。『しんそく』で『つるのムチ』を放つことができる。威力は80、命中率100で先制できる技。
【ポカブ】
後のエリアマスター。後日、突進を繰り返すうちに『でんこうせっか』、『すてみタックル』、『ニトロチャージ』を覚えた。
ポケパーク2を久々に起動したら、ツタージャがボクッ娘という設定に驚いてひっくり返りました。