黎明のポケットモンスター   作:チリラーメン

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作者はポケカコレクターを初めて約一年が経ちました。(プレイヤーではない)
当時買った100万のリーリエが、今では200万を超えています。
転売ヤーの皆さんもう少し、手を緩めてください。
財布が死んでしまいます。


8話 サバイバル生活2

 ガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミ

 リラとルチアの説教は日が昇ってからも続いた。

 別に聞いていないわけじゃないよ。

 ただ、頭から煙が出たね。

 

 

 私たちは今後の動きについて話し合った。とりあえず、生活基盤を作らなくてはどうしようもならない。

 

「さて、今後はここに生活拠点を作っていくことになる。私はきのみの栽培。アイはここで拠点を。ルチアとリラはロズレイドに交渉して木材を分けてもらう。ダイゴさんはスピアーの襲撃に備えつつ、ルチアたちの手伝いをお願いします」

「わははは、我に任せるといい」

「僕たちも頑張ろうか」

「交渉はボクの出番か」

「アイドルにお任せあれ」

「ではみんな、てきぱき動いていこう」

「「「おう!!」」」

 

 

 

 

Sideユウ

 

 きのみ栽培。きのみの有能性は私自身が証明した。今後の安定した食料になるし、ポケモンたちとの交渉にも使える。つまり、私がやるべきはよりおいしいきのみを作り出すことである。

 そして私にはチートがあり、きのみの育成にも補正がかかっている。きのみと土地を見れば最適解がなぜか分かる。くふふ、これはチートさまさまだな。

 そう思っていた時期が私にもありました。

 

 

「きつい」

 

 まだ3月の中頃。気温的には生活しやすい気温といえるだろう。私は天高く鍬を振り上げ地面に振り下ろす。キャンプ地は畑ではないため、まずは畑作りからだ。これがきつい。

 忘れがちになるが、いまだ9歳の身。どうしても鍬に振り回される。抑えようとすれば余計に体力が持ってかれる。畑仕事を甘く見ていました。

 すでに太陽は高く上り、昼食の時間。ほとんど進まない開拓にダイゴさんの力を借りようと、視線を上げれば………ものすごく綺麗な畑が出来ていた。その横には誇らしげな、ほめてほしそうな顔をしているウインディがいた。あなをほるを応用したのか。

 苦笑いしながら、ウインディの頭をなでるのであった。

 

 きのみに適正値を超える水を与えるとすぐに枯れるだと!しかもかなり厳密なんだが。水がないと味も悪くなるようだし…

 手動では限界がある。あとでアイに自動水やり機を作ってもらおう。

 

 

 

 

Sideアイ

 

 くくく。ここからは我の時間だ!家も防壁も我が作ってしんぜよう。

 皆が気が付いているかは知らんが、ここまでくる間に倒壊した家はあまりにも少なかった。ポケモンたちは人知を及ばない力を有しているのにである。つまり総体としてポケモンは積極的にものを破壊することは少ないと考えていいはず。

 つまり優先順位は雨風をしのげる家、外敵の種類の少ない川方面のヘイガニ対策、その後に林方面への防壁だろう。

 我のパソコンには、途中で立ち寄ったホームセンターでの物資も十分ある。

 勝ったな!!!

 我は勝利ののこぎりを天に掲げる。

 おい、ロトムよ何をおびえる。こんなのただのポーズではないか。

 

 まあいい。では取り掛かるとしよう。

 

 

 

 

Sideダイゴ

 

 本当にこの子たちは、小学生なのだろうか。何度目かになる疑問が頭をよぎる。

 

「フムフム。まあそのくらいならボクらに任せてくれたまえ」

「ロズー」

 

 生物として格上のロズレイド相手に笑顔で交渉するリラ君。彼女には動物の考えが分かるらしいが、それでもこんな簡単に住処の木々を貰えるものなのだろうか?

 林の戦いを経験した今では、イーブイ達も戦えるようになり3匹同時に操る彼女の実力は、本人は謙遜するがかなりの実力者だ。

 

「ルチア!いっきまーす」

「「「ミー!!!」」」

 

 たくさんのスボミーに囲まれながらも、歌と踊りを披露するルチア君。アイドルに興味のない僕でも聞いたことのあるアイドルは、種族の垣根を越えて熱狂させるものらしい。

 初めは僕たちを警戒していたはずのロゼリアたちもルチア君の歌と踊りに夢中になっている。

 彼女がいればポケモンと人間の共存が簡単なものに見えてしまう。

 

 ここにいないだけでユウ君は、あのサザンドラに立ち向かえるし、物づくりにおいてアイ君を超える大人はいないだろう。

 僕だけが何もない。大企業の御曹司として人一倍努力してきたはずなのに、半分ほどしか生きていない少年少女に嫉妬していることが、すでに醜く自分に嫌悪感を抱かせる。

 

「ダイゴさん、悩み事かい?」

「ただの考え事さ。それよりもリラ君の交渉はうまくいったのかい」

「もちろんさ。有事の際にスボミーを受け入れてくれるのなら、という条件があったけどそれぐらいならね。あとの力仕事はダイゴさんの出番だよ」

「ああ、わかっているさ」

 

 余裕が出たからの悩みなのか。こんな少女でも交渉をまとめることが出来る。対して僕は力仕事しかできていない。そんなこと誰にだって。

 

「これはただの独り言だけど、ユウはどんどん先に進もうとしちゃうんだよね。アイは突拍子のない方向に爆進することが多いけど、その速度はユウ以上。でもね、二人とも危なっかしいんだよ。こけたらもう立ち上がれないくらいにさ。だからボクは支えながら走るんだ。たぶんルチアも。悩む暇があったら走るのさ。じゃないと背中すらすぐに見えなくなる」

「…ありがとう」

「難儀な幼馴染さ」

 

 リラ君は肩をすくめながら歩く。彼女たちも悩んでいるのか。悩みながらも進んでいるんだね。ならば僕も胸を張ってこのメンバーの一員と言えるように頑張らないと。

 

 

 木々をメタングの念力で拠点まで運ぶ。

スボミーたちが木を切り倒すのを手伝ってくれて、昼過ぎにはアイ君のノルマを終えることが出来た。昼食を取り終え、ロズレイドたちに別れを告げ、拠点に戻る。

 予定よりもかなり早く進んだ。これなら二人の手伝いもできるだろう。

 そう思い拠点に戻れば、巨大な畑が緑豊かに実らせている。背は低いが木々まで生えている。植物学の常識が崩れていくようだ。

 一方ひときわ目立つのは、二階建ての大きなログハウスだろう。しかもアイ君はすでに別の物を作成し始めているようだ。

 

「…ほら、追いかけがいのある幼馴染だろう」

「…ああ」

「家具の配置はアイドルのわたしに任せなさーい!」

 

 僕とリラ君の声が震える。元気に走っていったルチア君が唯一の清涼剤だ。

 

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