・主人公は自分を人間だと思ってますがとっくに人間辞めるほどのアーマー値を持ち、今までの武器全て持ってますし、アーマー値もカンストしています。
・なお、アインズ様は『ぷれぷれぷれあです』寄りかつギャグ属性。
アインズ星人が言ったように、この村の村長だという初老の男がやってきて俺とアインズ星人に話し掛けて来たが、
「まだ俺の仕事は終わってはいない。負傷者の救助を始める」
と、村長の首根っこを掴んで負傷者の所に案内させた。
そもそもアインズ星人なんてもんに時間をかけている場合では無い。戦闘終了後、速やかに負傷者を治療装備で回復にかからねばならない。
それが民間人ならばなおさらだ。なによりこの村には医師もレスキューもいないらしい。
「重傷の者が先だ。早く案内しろ」
村長は弱々しく、
「何をなさるおつもりですか?」
と俺に聞いてきたが、そんな事は聞くまでもないだろう、と俺は答えた。
しかし、村長は何を勘違いしたのか、
「……わかりました。あの者達はもう、助かりません。お慈悲、ありがとうございます」
と言い、広場へと俺を案内した。
広場には、腹を剣で刺され、内臓まで傷つけられていると思われる者、背中を深く斬られてどう見てもその傷が背骨まで達している者、出血多量で虫の息の者、瀕死の女子供、それらがなんの手当てもされず、他の村人達に運ばれ何も敷かない地面に横たわらせられていた。
家族と思われる者達が泣きながら別れを告げている事から、おそらくそのままでは死に至る重傷を負った者達なのだろう。
「ここに寝かされている者達は、傷が深くもう助かりません……」
目に涙を溜め、首を振り、悲しみに震える村長を脇に除ける。
だが、無論、俺は止めをさしに来たわけではない。
無論、間に合わず亡くなってしまった者がいるが、だがまだ命のある者を俺は見捨てはしない。
そう、死んでもらっては困るのだ。
それでは何のために俺達が、EDFが、地球を守って来たのかわからない。誰もいない地球など許しはしない。地球は地球人の星だ。人間がいてこその地球なのだ。
いまでもゾッとする。酷い戦いを終えて、本部から聞かされたあの通信、『人類は人口の九割を失った』。銀の巨人をぶっ殺した後、それをあの無能な大佐からの通信を聞いた時、俺は崩れ落ちるように膝を地についた。
『仲間は皆、死んだ。恋人も家族も既に亡い』
その三年後に、プロフェッサーとかいう男のせいでタイムリープして過去に飛ばされ、何度も何度もやり直しループを味わう事になってゲンナリさせられはしたが、それでも必死にみんなを生かすためにむしろ繰り返したのだ。
人間には生きてもらわねば困るのだ。たとえ俺がまた別の侵略を受けている地球へ転移させられた後でも、たとえみんなが俺の事など忘れても。
せめて彼らが笑って生きてくれなければ、俺が報われないではないか。
戦い続ける俺が虚しいだけではないか。
「死なせはしない。生きていてもらわねば、俺が困る」
ジャキッと俺はリバースシューターXをバックパックから取り出した。
リバースシューターXは緊急回復用の治療ナノマシンを爆散する、その最終モデルである。
俺がリバースシューターXを構えると後ろから興味深そうにアインズ星人が覗き込んできたが、うざかったので相手にせず無視して俺はリバースシューターXをおもむろに負傷者達にぶちかました。
「死ぬことは許さない。生きて笑え……!」
祈りにも似た言霊を吐き、何度も何度もトリガーを引く。弾がつきるまで。
ボーン!ボーン!ボーン!ボーン!!
巻き起こる盛大な緑色の爆発。
何が起こったのかわからぬ負傷者とその家族達は、
「うわぁぁぁっ?!」「きゃああああっ?!」
と叫んだが、死にかけの奴は叫ぶことなどできない。回復すればこそだ。
治療ナノマシンの発光が負傷者達を超速で回復させていく。
腹から腑をはみ出させた者は速やかに臓腑が腹に納まり傷も塞がり、背骨や脊髄まで斬られた者は神経すらも元に戻り、腕を斬り飛ばされた者は再び腕が戻り、血を失い瀕死の者はナノマシンが血液の代用として入り生気を取り戻し、今にも死なんとして子供にすがりつかれていた母親は目を覚まし、母の胸で息を引き取りつつあった子供は再び息を吹き返した。
すげぇぞ地球防衛軍のナノマシン技術!すげぇぞ地球のマッドサイエンティスト!死にかけの兵士をすぐに治して前線に叩き込もうというコンセプトだけでこんなもん作る辺り、正しく狂ってるぜ!
……これでキャリバン装甲救護車両のデザインと大きさを一般的にしてくれたらなんも言うこと無いんだがなぁ。つーか、ここには呼べないみたいだけどな。
うむ、これでよし。
俺はすっかり治って起き上がった負傷者達を見て満足した。
ふっ、命さえあればどんなに瀕死の状態であっても爆発範囲内ならほぼ完治させられるのだ、そう、このリバースシューターXならね?
「き、奇跡だ……!」「おおお、傷が治った!」「ああ、神様!」「あなたは神官様か?!」
民間人達が騒ぐ。
とはいえ助かったのならもう用は無い。つーか村長が話をしたいとか言っていたよな、と俺はくるりと村長の方に振り返った……ら、なんかアインズ星人が青白い炎を上げて燃えていた。
「うっぎゃあああああっ!」
「きゃぁぁぁっ、アインズ様ぁ?!」
なんか俺の後ろでアインズ星人が燃えつつ煙を噴き出しながらゴロンゴロンと地面を転がっていた。
「ぐおおおおお、これがダメージを受ける感覚、痛みか……!つうか、イタタタタタッ、マジ痛い!めちゃアツイ!つかナニそれ、エリクサークラスの治癒アイテムなのかぁ?!つーか取れない!この光の粒子、まとわりついて離れてくんない!」
あ~、あの光の色は治療用ナノマシンの色だな。爆散した奴がアイツにまで着いちまったのか。つーか、なんでアイツ、治療用ナノマシンで燃えてんだ?たとえ敵の怪物とか宇宙人とかに当たっても普通は吹き飛ぶ程度でダメージなんぞ食らわないはずなんだが。
「アインズ様!大丈夫ですかアインズ様?!」
「ぬぉぉぉぉ、死んでたまるかぁぁぁ!」
アインズ星人は懐から何か短い棒のようなものを取り出すと、早口で何かを唱えるとイカの墨のような靄を身体の周りに出し、そして、
ダークなんたらパゥワーぁぁ!だの何たら叫んでそのイカ墨を自らの身体に吸収した。
ふぉぉぉぉん、と何かの効果音みたいなのが聞こえ、次の瞬間アインズ星人はまた焼け焦げる前の姿にまた戻り、
「ふぅ、なんとか間に合った……。ひどい目にあったぞ」
とか言いつつ、額の汗を拭うかのような仕草をして、「あーやばかったぁ~」と小声で言った。
「ああ、アインズ様!回復が間に合ったのですね!」
アルベド星人がアインズ星人に抱きついた。
「ああ、アインズ様!アインズ様ぁ~っ、我が愛しの君、最愛の御方!もうナザリックに帰りましょう、最後の至高の御方であるアインズ様を失うような事があれば私共は……!」
抱きつき、アルベドは急に冷静さを取り戻したようになり、
「シャルティア、アインズ様を強制帰還します。ゲートを開けなさい!」
とか何か通信をするように耳に手を当てて言った。
……あー、他にも宇宙人の仲間がいるのか。
「よせ、止めるのだアルベド!まだ……」
「いいえ、待ちません!」
虚空になにか黒い裂け目が現れ、アルベドはアインズを鯖折りのような体勢でそれへと運ぶように持って行くと、ギロリとヘルム越しに俺を睨んで、
「このままでは済まさないわ、虫けら。必ず私の手で一片の肉塊すら残さず……」
「止めよ、アルベド!彼はただ村人の治癒をしただけなのだ!これは私の失態、いや失敗だ!!つーか話を聞け、うわっ、シャルティア、アウラ、マーレもぉ?!うおっ、ひっぱるな、調査はまだ終わって、うわぁぁぁぁっ!!」
虚空の裂け目から何本かの華奢な手……子供の手か?……が伸びて来て、アインズ星人を押し込もうとするアルベド星人を助けるようにアインズ星人を掴んで引っ張る。
アインズ星人も抵抗するが、しかし他にもなんかメイド服の袖らしきフリルのついた手まで増えて引っ張られ、空しくアインズ星人は虚空の裂け目の中へと消えて行った。
「必ず話をしに戻るから済まないが待っていてくれ~っ!!あと、村の外れに助けた女の子二人がいるから、迎えに行ってやってくれぇ!アイルビーバック!ぐぇぇ!!」
という言葉を残して。
最後のぐぇぇ!は何かに絞められたような声だったが、まぁ、アルベド星人の鯖折りのせいだろう。
「いや、めんどくさいから戻って来なくてもいいぞ?」
という俺の言葉は届いたかどうかわからんが、まぁ、どうでもいいし、待ついわれもない。
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「本当にありがとうございます、ストーム様。しかし、私達には負傷した者達に使っていただいた治癒薬の代金など、到底払えないのです……。助けていただいた謝礼にしても満足に払えるかどうか……」
場所は変わって村長の家である。
村長は地に頭をつけんばかりに俺に頭を下げ、ご容赦下さいとか言った。もし治癒薬の代金を支払えと言われたら、生き残った若い女の子を売春宿に売らなければならなくなるとかなんとか。
いやいや、何その前時代的な話?!つかそれは逆に脅しやん、止めてよそんな酷いこと俺に言うの!
つうか、地球防衛軍の隊員はEDF憲章に基づき行動せねばならんのだ。EDFがどれだけ兵士にブラックで酷い任務ばかり押しつけてくる非道の組織だとしても民間人には優しいのだ、というか
「EDF民間人救助要項の第2『民間人の救助を最優先にせねばならない』。及び、第12、『可能な限り民間人の財産、権利、生命を守らねばならない』第12項補項その1、『その際、民間人から金品等、謝礼に当たるものを得てはならない(なお支援物質に関しての寄付は常識の範囲でならその限りでは無い。寄付については規定の書式にて報告の義務を行うように)』」
と、古事記、いや国連法にもそう記載されている。ショギョムッジョ。
しかし、村長は、
「は、はぁ……」
とよくわからない、と頭を傾げていた。
うん、よくわかる。俺もEDFの上級職試験の受験前の勉強でそうなった。つーかEDF憲章とか法律とかなんであんなにややこしい言葉で書いてあるんだろーなぁ。
「んー、あー、つまり……」
やさしく説明しようと頭を使おうとしたら、俺の腹がグゥーっ、と鳴った。
うん、頭使うとカロリーがね。そもそも頭悪いからね、俺。
「食い物と飲み物と、あと二、三、情報ってか話を聞かせてくれ。そんだけで良い」
もう、シンプルに行こう。支援物資の寄付として書類作成して提出すりゃいい。書類書くのはめんどくさいが、よく考えたらまだ俺この世界のEDFにはまだ在籍してねぇわ。つまり書かなくてもいい可能性が微レ存?
つーかそもそもこの世界が地球防衛軍自体あんのか?という不安が頭をもたげてきたんですけど。
……ひょっとしたらプロフェッサーとタイムリープしすぎて、宇宙人の侵略なんぞ無い世界に間違って喚ばれてしまったとか、そんなんじゃねーだろなおい。
【主人公】
・ストームリーダー、ストームワン、クローサーなどなど様々なコードネームで呼ばれていた、全てのシリーズの主人公の意識の集合体(ただし女性キャラは除く)。故に、ウィングダイバー系以外の武器装備ビークルは全て使える。
【リバースシューター】
・治療用のグレネードランチャーという感じの武器。
・弾が着弾したら敵が盛大に吹き飛ぶので巨大蟻とか巨大蜘蛛とかに囲まれた時にも使うよ?
・インフェルノモードのお供にどうぞ。
・なお、アンデッドにも有効。異世界で性能が変質しまくってます。名前の通りのリバース効果、とだけ今は言っておきます。
【AF-99ST】
・AF系ライフルで最高の威力を持ち(ダメージ800)、射程もスナイパーライフル並み、かつ精度Sという優秀な子。ただし、弾数は20発と少なくスコープが無い。
・難易度にもよるが、巨大蟻を一発で倒せるようなライフルで人を撃っちゃいけません。
【アインズ・ウール・ゴウン】
・性格は、ぷれぷれぷれあですと異世界かるてっと、なギャグ時空のアインズ様。
・リバースシューターの被害者二号。一号は誰からも知られることなく消滅してしまったデスナイトくん。
・リバースシューターさえなければ永遠の童貞だった人。
【アルベド】
・アインズ様ラヴ。シリアスでもギャグでも変化なし。
・リバースシューターをぶちかましたストームワンを最初は憎んでいたが、後にめちゃくちゃ感謝する手のひら返しをする人。
・後にウォー・バイコーン乗りまくり。
・魔導王国は繁栄しました。