EDFがオバロ入り   作:罪袋伝吉

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・誤字脱字修正ありがとうございます。

・酒を飲まないと書けない病、しかし飲んだら文章乱れる病。

・ダメイン枠登場。

※なおこの作品のアインズ様は、ぷれぷれ……寄りのアインズ様で、かつ、大抵酷い目にあっています。



蒼いデストロイヤー。

 

 納屋にて、俺はアインズ星人とアルベド星人、そして見たことの無い、燕尾服に白髪、白髭の初老の紳士と、そして何か迷彩柄のメイド服を着て見たことのない形状のライフルを背負った、やけに表情が動かない女と話をする事になった。

 

 アインズ星人は俺が聞く前に、

 

「……彼は私の執事の『セバス・チャン』、そして戦闘メイドのシズ・デルタだ」

 

 と、執事風の男とメイドを紹介した。

 

「セバスと申します。アインズ様の執事を務めさせてはいただいております。以後、よろしくお願いします、ストーム様」

 

「シズ・デルタ。よろしく」

 

 執事は洗練された所作で俺に一礼すると、アインズの斜め横に控え、メイドは無表情にその場を動くことは無かった。

 

「……執事とメイドまでいるのかよ」

 

 金持ちなのかもしくは名家か貴族なのか。うーむ、王族のお忍び視察ってわけでもなさそうだし、何者なんだろうかな。

 

 というかなんとなく俺のような異世界転移者な気がしているが。

 

「……で、分け前の話ってわけでも無いんだろう?」

 

 金を持ってそうだしな、コイツ。

 

 というか異世界転移してきて、とりあえず情報収集しに来て同じように異世界転移して来たっぽい俺を見つけたから話を聞こうって思ってんだろな、と俺は践んでいた。

 

「そうだ。目的のこの世界に関する情報は君が村長に聞いてくれたので手間が省けたが、あとは君の正体……いや、間怠っこしい腹の探り合いは時間の無駄だな。単刀直入に問おう。君もこの世界の者では無いのだろう?と」

 

 いや、お前どこで聞いとったのだ。まさか盗聴でもしとったんでは無かろうな?いや、しとったのだろうなぁ。

 

 つーか異世界転移、予想通りで草生えて乙、だな。

 

「……君も、と言うことはお前達もそうだってことだな。というかなんとなく予想はしていた。……最初、お前らを俺達の敵の異星人の類じゃないかと思っていたが、どうも奴らとは毛色が違いすぎるからな。それに兵士というには無理がある。……別系統の世界からの転移者か?」

 

「ああ、おそらく私も我々と君は別系統の世界から転移してきたと推測していた。私は宇宙人などではないし、君の言うEDFという組織も知らないからな。とはいえ、私達は人間ではないのだがな」

 

 アインズ星人、いやアインズは仮面を外してその顔を俺に見せた。

 

「どうだね?これが私達の正体だ」

 

 ドヤ顔で言うアインズ。そう、すんげぇドヤ顔だ。だが仮面を外したところでそれがどうした?って感じだ。

 

「いや、普通だな」

  

 それが俺の感想だ。

 

 普通のその辺に居そうな線の細いにーちゃん、ややオタク寄りって感じの顔だ。

 

 人間じゃねぇか!というツッコミしか出て来ないほどに人間の面、あと日本人だろお前。俺もだけど。

 

「む?私の正体を見ても驚かないとは、肝が座っているのかそれとも宇宙人とやらはもっととんでもない容姿をしていたのか……?」

 

「なにを言っとるのだお前は。どっからどう見ても日本人の面にしか見えんわい!」 

 

 俺はキッパリそう言った。ホント、何を言っとるのだ。厨二病か! 

 

「え゛?」

 

 アインズは自分の顔に手を当ててペタペタと触って、

 

「え゛ぇーーーっ?!なんじゃ、こりゃああああああっ?!」

 

 と絶叫した。いや、何に驚いてんのかわからん。つーかどっからか鏡出して自分の顔を見てまた、

 

「え゛ぇーーーっ?!」

 

「いや、なに自分の顔に驚いとるのだ?まさか転移のせいで違う顔になっていたとかか?」

 

「いや、私の顔になってるーーー?!」

 

 そりゃそうだろ、つーか何を驚いているのかわからん。いや、もしかしたら酷い怪我をしていたのを仮面で隠してたのか?それがリバースシューターで治った、とかそういう線なのか?

 

 だがアインズの部下達を見ればやはり驚愕していた。

 

「なんとっ?!アインズ様に御顔が!」

 

「んふふふふふふ、そのお顔も素敵です、アインズ様」

 

「ひぁー」

 

……いや、驚いてんの執事のセバスだけやん。アルベドはなんか知っていたようだし、シズにいたっては表情すら変わっておらず、なにその「ひぁー」ってのは。ちょっと可愛いぞ「ひぁー」。

 

 アインズは慌てて腕の籠手も外し、手を見てやはり

 

「うえ゛ぇーーーっ?!」

 

 ブーツを脱いで

 

「うえ゛ぇーーーっ?!」

 

 フードを取って髪の毛触って

 

「うえ゛ぇーーーっ?!」

 

 いや、禿げてなくて良かったじゃないか。

 

「答えはどこ?」←シズ

 

「うえ゛ぇーーーっ?!』

 

「探して」←シズ

 

「うえ゛ぇーーーっ?!」

 

……いや、何の合いの手だ?

 

「股間は?」←アルベド

 

「うえ゛ぇぇぇーーーっ?!あるぅっ?!ち○こあるぅ~っ?!」

 

 いや、無かったら大変やろがアルゼンチン。

 

「えっ?!あらっ!あらあらあら!うふっ素敵っ、じゅるっ」

 

 そしてお前はナイチンゲール。いや、毛はあるかもしれんけど。

 

「きゃーーーっ?!見ないでぇぇぇ!」

 

 つーかおいアルベド。あんたアインズの股間覗いて何やってんだおい。つかよだれ垂らすな。

 

 アインズは驚愕の表情で慌てて焦ってわたわたわたしているが、なんかアルベドは楽しそうってか嬉しそうだ。何故かはわからんけど。いや、なんとなくわかるけどわかりたくもないけど。

 

「いやそんな、俺はオーバーロードで!身体は骨のはずで!なんで人間になってんだ?!というかモモンガ玉はどこに行った?!無い、無い、俺のワールドアイテム!モモンガ玉ぁ?!」

 

 あー、なんか腹を探りだしたぞ。つーかモモンガ玉ってなんやねん。

 

「いえ、アインズ様。玉ならここに……」

 

「あふん?!いや、アルベド、その玉は違う、つーかさわさわするなぁぁぁーっ!!」

 

「良いではありませんか良いではありませんか、というか、もう、もう、私、我慢出来ません!あぁぁん!アインズ様ぁ~っ!」

 

 いきなり鎧をパージして、なんかスンゲェ美女が出て来やがったぁ?!

 

「止めよ!アルベド、うわぁぁぁぁっ!!」

 

 アルベドはアインズを押し倒してしまった!なんてこったい!(投げやり)。

 

 つーか鎧兜の下はあんなエブリバディナイスバディな黒髪美人なねーちゃんだったのか。つうかあんな容姿でセクハラかましとったんか。すんげー残念過ぎて嫌な美人だよなぁ。

 

 まぁ、俺には他人事なのでどーでもいいんだけどな。

 

「セバス!シズ!助け、うぷっ、アルベドを離し、んぐっ?!いや、見てないで助けてくれ!ストーム!あんたも、うわぁっ?!」

 

 あーあーあー、こりゃ助からんな。つーか今助けたところでこの手のヤバい女はいつまでも虎視眈々と襲撃かまして来るだろうから、結果として同じ事、今やられるか後でやられるかの違いしか無いだろう。

 

 そして、今、俺が助けたなら絶賛この女にやたら恨まれていつか俺が殺されるまである。

 

 触らぬヤベー女にたたりなし。

 

 俺は盛大に溜め息を吐いた。

 

「すまんなアインズ。俺は殺されたくないんだ、じゃあの」

 

 セバスとシズが主であるアインズの救出のためにアルベドに向かうが、俺は助けようって気には全くならなかった。

 

 ポケットからヨレヨレになったシケモクを一本取り出し、ジッポで火をつけ、ぷはーっ。

 

「せいうん、それはーきみがーみたひかりー♪」

 

 などと歌いながら納屋を出て行った。

 

「いーやぁぁぁぁぁっ!……はうっ?!あふん……」

 

 後ろでは、何かの断末魔のごときアインズの悲鳴が聞こえてきたが、知ったことでは無い。

 

 さーて、とりあえず『エ・ランテル』に行ってみようかねー。

 

 そんな事を思いながら、俺はまた、タバコの煙をぷはーっ、と吐き出した。

 

 童貞(推定)を見捨てて吸うタバコは、なんだか人生の苦い味がした。

 

【カルネ村救出作戦・完】

 

 

 

………いや【完】じゃ無かった。

 

 なんか血相変えてまた村長が俺の所へやってきて、

 

「またこの村に騎士風の者達が近づいているようで……!」

 

 と厄介極まりない事を言ってきた。

 

 また厄介事かよぉぉぉっ?!

 

 だが、村長の顔は青ざめ、めちゃくちゃ不安そうである。

 

 致し方なさすぎである。仕方ない、一度助けたなら二度も三度も一緒だと、俺はまたライフルを取り出した。

 

「村人達を至急、大きな倉庫へ集めていつでも逃げられるようにし、村長は俺と共に広場へ」

 

 と指示すると村長はやや安心したようで

 

「ありがとうございます!」

 

 と目に涙を浮かべていたが、俺は内心、

 

 アインズの野郎はねーちゃんと致してるってのになんで俺はこうも厄介事に首をつっこまにゃならんのだ、とか思っていた。

 

 いや、アインズを保身の為に見捨てたのは俺だけどな。

 

 そしてこちらに近づいてくる土埃の方に双眼鏡を向ける。村を襲った連中とは装備が違い過ぎるが、俺では判断がつかない。なので村長に双眼鏡で見てもらったが、村長は

 

「あれは王国の戦士団のようです……!」

 

「味方……なのか?」

 

「はい、おそらくは。しかし何故……?」

 

 村長は首を傾げていた。

 

 普通ならば村の救助、もしくは襲撃者の討伐のためだ、と思うはずなのだが、どうも村長のその様子を見るに王国は辺境地域の村々に危機が迫ったとしても何もしないのが当たり前のようだ。

 

……要するに、上の連中はろくでなしだという事だ。

 

 そうこうしている間に馬に乗った集団が広場にやってきた。

 

 先頭の男はある程度の装備を身につけている……とは言っても襲撃してきた騎士のそれよりはオンボロだ……が、その後ろの連中の装備は簡素かつ質素な物であり、この戦士団は全く恵まれていないようだった。

 

 先頭の男が村長の姿を見るや、馬の速度を緩め近くに止まった。

 

 馬上から、

 

「私はリ・エスティーゼ王国・王国戦士長ガゼフ・ストロノーフ。この近隣を荒らし回っている帝国の騎士達を討伐するために王の御命令を受け、村々を回っているものである」

 

 と声を張り上げて言った。

 

 装備はみすぼらしいが、しかし目を見ればなかなかの眼力だ。面構えもいい。叩き上げの優秀な戦士なのだろう。

 部下と思しき者達もきっちりと戦士長に合わせ、馬を整列させたまま止めている辺り、練度も高いと見える。皆、面構えの良い。

 

「この村の村長だな。横にいるのは誰なのか教えてもらいたい」

 

 ん?ああなるほど。俺を疑ってんのか。

 

「村長に聞かずに俺に直接聞いた方が早いだろう?」

 

 と、俺が前に出て話をしようとしたとき、空から何かが落ちてくるような音が聞こえてきた。急いでレーダーを見るとレーダーに味方、つまりEDFの隊員と思しき反応があり、そこにはW、つまりウィングダイバーを指す印が表示されていた。

 

「ストームチーム!その記章、あんたストームチームね?!」

 

 俺の前にブースターをブォンと噴かし、すたっ、と着地したその姿は……。

 

「て、テメェは『ブルーデストロイヤー・べり子』?!空の破壊魔がどうしてここに?!」

 

「誰がべり子よ!この『死神・ストーム!』

 

「くそっ、言ってはいかん事を!だいたいお前がアダンを撃ち落としたお陰で俺はこんな目にあってんだぞ、責任とりやがれ!!」

 

「作戦本部からは地上の兵士達は全滅したって言われたのよ!というか私もアダンの爆発に巻き込まれてこのざまよ!」

 

 ギャーギャーと言い合う俺たちに、王国戦士長が、

 

「……ペイル。お前の知り合いなのか?」

 

 と渋い顔で、というかものすごく嫌そうな顔で言った。

 

「知ってるだけよ。昔、同じ軍にいたってだけの別部隊の男!それだけ!」

 

「ああ、そうとも。飛べるだけで最初から尉官なクソ生意気なペイルウィングと一緒にすんな!こちとら伍長から血まみれで地上を這いつくばって地獄の戦場で戦ってきたんだ。しかし、やーい、テメェはただの少尉ーっ、俺様叩き上げで大尉まで昇進だ、ざまーっ!!」

 

「なによそれ!嘘、あんたが大尉?!え?その胸の階級章、マジで?!」

 

「はん!上官様だぞ、頭が高ーい!」

 

「あー、止めろ止めろ!というかお前等が仲が悪いのはよくわかった!……全く。つまりEDFという異世界の軍人というわけか」

 

 ガゼフ・ストロノーフは頭痛い、とばかりに額に手を当てたが、馬から降りて、

 

「この村を救って感謝の言葉もない。しかし異世界の軍人というのは強すぎる存在のようだな」

 

 どうしたものか、とつぶやき、悩んだように溜め息を吐いた。

 

「我々が襲撃を受けていた村に辿り着いた時には、ペイルも村を襲っていたバハルス帝国の騎士達を全滅させた後だったが、ここの村もか……」

 

「……一つ聞きたいが、その村は消滅してないよな?つーかこの女が戦った後にはぺんぺん草すら生えない焼け野原しか広がらないはずだ。何度も何度も俺はそういう光景を見て来たんだ」

 

「失っ礼ねぇ!今回はレイピアしか使ってないわよ!」

 

「……アーマゲドンクラスタで街一つと引き換えにインベーダー共を焼き払ったお前が?俺が戦闘している所に割り込んで無理矢理プラズマランチャー乱発して巻き込んで俺の部隊の仲間達を病院送りにしてくれたお前が?とにかくどっかんどっかん辺り構わずぶちかましてたお前が?信じられるか!」

 

「……俺が見たのは退却していくバハルス帝国の騎士達を後ろから雷の魔法で全滅させた所だけだ。村の被害はさほど無い」

 

「うわ、相変わらず人を後ろから撃つのが得意な奴だな、お前。しかもレイピアしか使ってないとか言いながらサンダーボウ使ってんじゃねーか、この嘘つき!」

 

「だから止めろ!」

 

 言い争う俺達に、ガゼフ・ストロノーフ王国戦士長は怒鳴ってそれを止めた。

 

「はぁぁぁぁっ、つまりお前達はマジックキャスターなのか?」

 

 まあ、進んだ科学は魔法となんら変わりない、とかなんとかSFの大家が言っていたが、おそらく彼らの目にはそう見えるのだろう。

 

「あんたらにはそう見えるかも知れないな。しかし俺はマジックキャスターって奴に会ったことがない。この世界には魔法があるのか?」

 

「ああ。魔法はある。私には使えないが、街に行けば様々なマジックキャスターがいる」

 

 なるほどな。そういえば納屋で発情した女に絶賛襲われている奴もマジックキャスターとか名乗っていたなぁ。とは言えアイツが本当に魔法を使えるかどうかはわからないが、まぁ、ある意味魔法使いになり損ねたというか止めている頃だろうなぁ。

 

 時計を見ればもう20分は経過しているが、奴がまだ納屋から出て来ない辺り……って、あー、出て来やがった。

 

 つーか、鎧をつけたアルベドがなんかアインズに寄り添って新婚さんいらっしゃーい的なラブラブピンクオーラを放っている辺り、もう奴は堕ちたのだとわかった。

 

 童貞の消失、そして来たるパパになってしまう可能性への恐怖、あと責任問題。

 

 まぁ、俺の知った事じゃないが、あの執事さんとメイドさんはどうしたんだろうか。

 

 つーか、ややこしい奴がまたこの場に増えることになる、という状況に俺はげんなりした。

 

「あれは?」

 

「アイツもこの村を助けに来ていた奴だが、俺も初対面でな。よくわからないが、騎士の何人かはアイツが倒したようだ」

 

 アインズはアルベドに支えられるように、ふらっ、よたっ、と腰が定まらないような歩き方をしてこちらに来た。

 

「ストーム、何故助けてくれなかったんだよ……」

 

 なんぞと恨み言を弱々しく吐く。

 

「いや、アルベドが強いのはわかっていたからな。俺は殺されたくなかった。それだけだ」

 

 しれっと俺は嘯いた。

 

 いや、強いのはそうなのだろうが、おそらく邪魔なんぞしようものなら絶対恨まれまくるに違いなく、今後、ずーっと命の心配をせねばならないようになるのは目に見えていた。

 

 女の又(股)に心と書いて『怒』なのだ。

 

「命が奪われるわけでも無いのに、命をかけてられっかよ。つーか、むしろアルベドのお腹に新たな命が宿るまであるな」

 

「いやん♪」

 

「ああ、俺は……タブラさんになんて謝ればいいんだよ……」

 

 アインズは頭を抱えて呻き、身悶えしつつ苦悩するが、しかしアルベドはさらりと、

 

「タブラスマラグディナ様なら娘が嫁に行く気分でお許し下さると思います……うふっ」

 

 なんぞと幸せオーラを放っていた。おそらくタブラ……なんとかというのがアルベドの親かなにかなのだろうが、どうもその親とアインズは友好関係にあるようだ。

 

……つまり友人の娘にレイプされて責任問題って事なのか。前途多難だなアインズ。つか絶対そういう場合は拗れると思うな。がんばれーまけるなー力のかぎりいきてやれー。

 

「ねぇ、なんなのあの変な格好した奴と鎧の女。あんたの知り合い?」

 

「いや?俺の知り合いにリア充がいてたまるか。他人だ他人」

 

「いや、酷いよストーム……」

 

 しかしなんだなぁ、コイツなんか性格変わってねーか?

 

「で、セバスとシズは?」

 

「帰っちゃったよ……」

 

 だろうなぁ。つーかアルベドが撃退したのかそれとも何か説得されたのかはわからんが、それについてはどうでもいい。

 

「……俺、もう何も出来そうにないから、帰るよ。どこかで会えたら話をしよう。次は、サシでさ……」

 

「いや、ちょっと待ってくれ!話を聞きたいんだが!」 

 

 ガゼフ・ストロノーフがアインズ達を止めようと声をかけたが、しかしアインズはそれにも構わずに

 

「グレーターテレポーテーション」

 

 と言って瞬時に消えてしまった。

 

 呆気にとられているガゼフ・ストロノーフに俺は、

 

「ガゼフ殿、アイツに関してはそっとしておいて欲しい。……というか、まぁ……」

 

 俺はぺり子に聞こえないように、ゴニョゴニョと小声で、アインズが従者である女戦士にレイプされて精神的な傷を負った、と説明した。

 

「……助けようにもあの女戦士が強すぎてな。俺じゃ敵わなかったんだよ。仕方なかったんだ」

 

「そ、そうなのか。しかしかなり高位なマジックキャスターのようだったが、それがそんな目に」

 

「それほどの手練れだったんだ。戦えばどちらかの命が無くなるが、しかし狙っていたのは主の命じゃなくて貞操というか愛だったからな。どうしようもなかった」

 

「……状況はわからんが、まぁ、そっとしておいてやるしか無いだろうな」

 

 まぁ、見捨てたとはいえ俺もなんか後味悪かったからな。この程度のフォローはしてやらんとな。

 

「……しかし、お前達はこのあとどうするんだ?」

 

「『達』で括らないでくれ。俺はエ・ランテルへ向かうつもりだ。どの道、生きていくためには金を稼がにゃならんからな。冒険者にでもなろうかと思っている。……言っておくが、俺は人間同士の戦争には関わりたくない」

 

「……そうか」

 

 おそらくはガゼフ・ストロノーフは俺を自分の仲間に加えられないか考えていたのだろう。ぺり子がどうするかは知らないが、人間の世界を宇宙人から守るために俺は兵士になり、今までそれを貫いてきた。

 

 その誇りを俺は曲げるつもりは無い。

 

「ま、尋問はこんくらいにしてくれ。ああ、ガゼフ・ストロノーフ殿。……バハルス帝国ではスレイン法国の金貨を潰して路銀にする風習があるのか?」

 

 俺は懐に入れた、潰し損なったスレイン法国の金貨を一枚、指で弾いて投げてやった。

 

「……奴らが持っていた金貨、銀貨の全てが潰した貨幣、それもどうもスレイン法国のものばかりのようだったぜ?」

 

 俺はそういい、そして

 

「気をつけてくれ。奴らの行動はかなりおかしい。目的、戦略、そして行動、全てがちぐはぐだ。指揮官が無能だというわけで無いなら……」

 

 と続けようとしたその時。

 

「戦士長!周囲に複数の人影、村を囲むような形で接近しつつあります!」

 

 と、部下の一人がガゼフ・ストロノーフに言った。

 

「「……なるほど、そういう事か」」

 

 俺とガゼフ・ストロノーフは同時に同じ言葉を放っていた。

 

……狙いはガゼフ・ストロノーフってわけだ。

 

 俺はうんざりしつつ天を見上げた。

 





・アインズ様童貞卒業、アルベド正妻決定、ガゼフ苦労人枠。ぺり子登場。

・なお、テラ子安さんは次回。

・セバス  

 アルベド暴走のストッパーとして連れてこられた、ナザリックでも珍しい善属性の人(ただし役に立たなかった)。

・シズ

 ライフルを使うという理由で主人公を見極める役割で連れてこられた、やたり善属性の人。役にたったのかどうかは不明。

・ぺり子(ペイルウィング)

 この物語では、主人公が異世界転移を延々としなければならなくなった原因を作った犯人。
 地球防衛軍2において、主人公が皇帝要塞アダンを地上から破壊しようと必死に戦っていたときに、コイツが上空にて攻略チートな戦法で撃ち落としたせいで主人公は逃げることも出来ずに落下するアダンの爆発に巻き込まれた。
 
 なお、本人もその爆発で異世界転移したもよう。

 それ以外にもいろいろと主人公にやらかしたようである。
  
 
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