EDFがオバロ入り   作:罪袋伝吉

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いつも誤字脱字修正ありがとうございます。

・シンプル2000っていうシリーズのオールスター格闘祭って格闘ゲームがあってな……。

・ドリームクラブはるいセンセーが好きでした。ええ。

・双葉理保?ああ、ゴットゥーザ様ね。


ザ・オールスター格闘祭。

 

 普通の宿屋と少し高い宿屋。

 

 ニニャという少年に教えてもらった宿屋は二つ。どちらにするかで、俺とぺり子の意見も真っ二つに分かれた。

 

 俺は刀を買ったので普通の宿屋で節約したいと言ったのだが、しかしぺり子は少し高い宿屋の方が良いと主張した。

 

 ぺり子は普通の宿屋の外観が古臭いのと、一階の酒場の客層がいかにもならず者な感じの連中ばかりであり、下品だと言って嫌がったのだ。

 

「うら若い乙女に、あんな客層の宿屋に泊まらせる気?!」

 

……いや、宿屋ん前で、んなこと叫ぶように言うんじゃねぇ。何事かと人が集まって来るだろうが。

 

「いや、俺はここに泊まるからお前はあっちのちょっと高級な方に泊まってくれば良いだろ?」

 

 俺は即、妥協案を提示したが、

 

「あなたねぇ、見知らぬ土地の勝手も分からない宿屋に私一人泊まらせる気なの?!」

 

 と、ぺり子はなんか涙目んなってそう言った。言わんとする事はわかるんだが、天下の往来で騒ぐんじゃねぇ……って、ほら、その『あんな客層』な連中がお前の声を聞きつけて宿屋の酒場から出て来たろうが。

 

「おぅ、おうおぅ、何を騒いでやがんだぁ?」

 

「おほっ、いい女!ちっと若ぇけど、なかなかの乳じゃねーか」

 

「つーか見知らぬ土地の勝手も分からない宿屋、なぁ。じゃあ、俺がわかるように手取り足取り、いろんなところを取って教えてやろうかぁ?ヒヒヒッ、ねーちゃん、俺達の部屋に来いよ」

 

 あ~、本当にタチが悪ぃなこいつら。

 

 ざっと見たところ粗末な鎧着て粗末な剣を腰に吊っている男に鎖帷子と斧の男、金属製の棍棒……メイスってやつか?……の男、杖を持っている男の計四人。

 

 あー、めんどくさい事になったな、おい。

 

 とは言え、こういうのはギャラリーがさらに増える前にとっとと片付けるのに限る。

 

 この場合、地球防衛軍戦術『相手が起動する前にやっちまえ』だ。

 

 つまり、戦闘態勢に入る前にぶちのめす!

 

 俺は一番厄介そうな杖を持っている奴にすかさず、『対異星人基本格闘術拾弐式』を使い、瞬時に踏み込んで打撃をぶちかまし、さらに『対異星人基本格闘術四式』で脳天に強烈な打撃を与えて普通中パンチを食らわせ昏倒させた。

 

 マジックキャスターは火とか衝撃波とか撃ってくるから、優先してまず潰す。

 

 この『対異星人基本格闘術』は、異星人が人間大のサイズだと想定されていた時代に様々な地球の格闘術から強そうな技を抜き出し、とにかく異星人を素手でぶっ殺せればそれで良しというノリでつくられた格闘術であり、初期の隊員達はこれを必須科目として延々と修行させられたのだが、敵が巨大であるとわかった時点で全くの無駄だとわかってからは誰もこの格闘術の話をしなくなった……というか。

 

 初期の隊員達はみんな死んでしまったのでおそらくあの世界でこれを知ってんのは俺と上層部のお偉方くらいなんじゃねーかなぁ。あと、マスタークラスはEDF総司令じゃなかったっけか?

 

 つーか、これ使ったのめっさ久しぶりなんだよなぁ。なんか妙な世界に飛ばされたときに参加した格闘祭以来じゃねーかな。あの世界じゃ双葉理保がまた大美人化したりしてたなぁ。

 

 それに、ねーちゃんの参加者多目で目の保養になりました!ありがとう!!(シンプルな感想。シンプル2000シリーズゆえに)。

 

 ふん!そりゃっ!どらっ!すりゃっ!!

 

 計四人、瞬殺。

 

「地球の平和は我々が守る!」

 

 この勝ちポーズ取るの、いったい何年振りだろうなぁ。

 

 まぁ、対異星人用の格闘術故に人間相手に使うのは危険なので良い子のみんなは真似しちゃだめだぞ?

 

「おいおい、てめぇ、ウチのチームの奴らを簡単に熨しやがって。ナニモンだ、てめぇ」

 

 なんか酒場から金色のギルドプレートを付けた、そこそこ面積の広い鎧の男が出てきた。

 

 しまった、勝ちポーズなんぞしとる場合では無かったのだ。

 

「ふん、人に名を聞くなら自分から先に名乗るのが礼儀というものだろう?俺の連れにちょっかいをかけて来たのはそちらの方だ。非はそちらにある」

 

「はっ、言うじゃねぇか。俺は……」

 

「対異星人基本格闘術拾弐式ぃ!!」

 

 だが言わせねーよ。名乗ろうとした隙に踏み込み技で吹き飛ばす。鎧?そんな銀蜘蛛の装甲より柔いもんで俺の攻撃を防げると思うなよ?

 

「スマッシュ!アッパー!リミットオフ!」

 

 双葉理保直伝のラブ・スマッシュとラブ・アッパー、そして銃による射撃が金プレート野郎を襲う。

 

「ぐべらぁぁっ?!」

 

「おら、トドメだ、ジェノサイド砲……」

 

 格闘祭の要領でつい、ジェノサイド砲を出そうとした時、俺の後ろから俺の脳天にもの凄い一撃が食らわされた。

 

「このお馬鹿ぁ~っ!!街中で、人間相手にジェノサイド砲なんて出すなぁぁっ!!」

 

 ぺり子が、無起動のグングニルで俺の頭をしばいたのである。

 

「……なかなか痛いじゃないか。ぺり子よ」

 

 あ~、頭から血が垂れてきたじゃないか。

 

「『痛いじゃないか』じゃないわよ!というかもう相手伸びてるわよ、全く。しかもハンドガンなんて撃って!」

 

「安心しろ。峰撃ちならぬ対人ゴムスタン弾だ。ジェノサイド砲も本物じゃない」

 

 そりゃあそうである。なにしろあの世界の格闘祭は文字通りお祭り格闘企画だったのだ。殺傷能力のある武器は使用禁止……の割にはなんかモノホンの刀持った水着のねーちゃんがいたけどな?……だったのだ。

 

「あーもう、民間人ボコボコに負傷させてんじゃないわよ!ったく!リバースシューター貸しなさい!」

 

 ぺり子は俺からリバースシューターをぶんどるように奪うと、チンピラ共にズドン!とぶちかまし、

 

「行くわよ!」

 

 俺はぺり子に襟首の後ろを掴まれ、引きずられるように少々高級な宿屋の方に連れ込まれたのであった。

 

……いや、原因はお前なんだけどなぁ。

 

 理不尽だと、俺は思ったが言えばコイツはまたやたら怒るだろうから黙っておいた。

 

 まぁ、そんなわけで俺達は宿屋にチェックインしたわけだ。一泊、金貨一枚の(お高い)。

 

「ところで、なんで二人部屋を一つなんだ?」

 

「一人部屋二つより安いからよ!」

 

……さいですか。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 風呂に入り、なんのドキドキな事もエロエロな事もなく、質素な味わいの飯と冷えてない酒を食ったそんな夜。

 

 俺はヘルメットのカメラに収めた、俺が転移しまくった様々な世界の映像をぺり子に見せた。

 

 まぁ、俺達がいた世界の映像は見せても仕方ないので、主にフォーリナーやプライマー、アグレッサーなどのものである。

 

「なにこのペイルウィング?!胸の谷間空きすぎっていうか、なんかナルシストっぽい!!うわー、うわー!」

 

 いや、そこじゃない。つーかフォーリナーの四つ脚歩行要塞に注目しろよ。あと、コイツらはウィングダイバーだっての。

 

「ていうか、なにこのスカート?!もう前モロじゃない!破廉恥!!」

 

 だから、ウィングダイバーの格好じゃなくて敵のロボ、ディロイを見ろっての。たしかにパンモロになってるけど、それ、アンスコみたいなモンだから!

 

「あ、この世界のペイルウィングは野戦服着てるのね。でも、フライトパックは……なんか、ショボいわね。え?ロケット背負ってるの?」

 

……せやから、クルールとか見ろっての。敵の説明しとるでしょが、俺。

 

「『こんな状況でも生き残るなんて……』って、なにこのオペ子。ふざけてんの?それに夜間作戦でも『眠いのぉ』とかほざいてたけど、この世界の作戦情報部はこんなんあなたにつけてたの?酷すぎるわね」

 

……いや、それについては俺も同意するけどな?

 

「カエル?!カエルに翼ついてんの?!なにこの侵略生物?!」

 

 あ、やっと敵に注目してくれたね。

 

「グレイ型宇宙人……。これが異星人の正体?」

 

「俺達の世界の地球に攻め入って来たのと同じじゃないと思うが、コイツらはかなりの強敵だった。鎧が硬く、しかも強力な武器まで使いやがったからな」

 

「でも、この世界のロボは何か中身が生物的よね。というか、サイボーグ?」

 

「クローニングされたエイリアンの組織とプログラムを施された脳で造られた機械化アンドロイド……だとプロフェッサーは言っていた。奴らには人権とかそういう文化は育たなかったらしい」

 

「プロフェッサーって人、結城博士と同じ先進技術開発部の主任なのに、結城博士より優秀よね。というかよく耐えたわねぇ」

 

「ああ。奥さんと子供の為に歯を食いしばって血反吐吐いて勝利したんだ。彼がいなければあの世界で俺も終わってたさ。延々と滅びた世界で独りで奴らと戦って死んでたろうな」

 

 しみじみ本当に思う。彼の執念と諦めない心。それこそが地球に平和をもたらしたのだ、と。

 

「ところで。なんていうか、このストーム4って人、ずいぶんあなたに馴れ馴れしいのね……。なにこの女。モデル体型?しかも胸まで大きくてまぁまぁまぁ。へぇ~、こんな高飛車なのがタイプなの?ふぅ~ん」

 

 いや、だからお前は何言っとんのだ。最終決戦終わってやっと平和になったって映像だぞおい。

 

『ありがとう!ストームワン。大好きです』

 

……あっ。

 

「……へぇぇーっ。なにこのタマゴ女。さんざんあなたにろくでもない事しか言わなかったっていうのにこの手のひら返し。まさかこの後付き合ったとか無いでしょうね?」

 

「あのなー、俺、この後すぐにこっちの世界に飛ばされたんやぞ。つーか、なんもええとこ無しやったわい」

 

 まだ俺は童貞やぞ、とは言わないが、本当に報われ無かったのだ。いや、この大団円は他の世界じゃ無かったものだ。

 

 さんざん化け物、死神、おまえのせいで街が壊滅した、おまえが死んで○○が生き残れば良かった、などなど、さんざん俺はあちこちの世界で言われ続けてきたのだ。

 

……昔にぺり子達ペイルウィング隊が、俺を含む地上部隊七個小隊ごと都市一つをアーマゲドンクラスターで焼却したという事故があった。

 

 表向きは部隊はすでに大半が壊滅しており、また無事な隊員も撤退が間に合わず、その為に起こった事故とされているが、実際にはそうじゃない。

 

 あれは、新設部隊だったペイルウィング隊の指揮官が、自分の地位を確立するため、ペイルウィングのEDF内での評価を得るそのために邪魔だったストームチーム、つまり俺を謀殺しようとしたために計画した事故だったのだ。

 

 その計画には、参謀副長や指揮発令所中佐、その他様々な連中が関わっており、つまりはそれだけ俺の存在を邪魔だと思っていた、もしくは気味悪く思っていた連中がいた、と言うわけだ。

 

……最後の最後で、要塞都市アダンをぺり子に撃ち落とさせたのも、俺の抹殺が目的だった……可能性が高い。

 

 まぁ、それはぺり子には言わないけどな。

 

 プライマーに侵略されていた、あの世界線では仲間が出来て、上層部も俺を殺そうとはせず、確かに何度目かのループじゃ気味悪がられたが理解してもらえた。

 

 俺は、それらはプロフェッサーのおかげだと思っている。本当にありがとうプロフェッサー。

 

「はぁ~っ、でもあなた、どこの世界でも戦ってばかりだった……って、そういえばこのピンク色のメモリーチップは再生しないの?……ドリ・クラ?」

 

 あっ。

 

 止める間もなく、ぺり子はすぐにタブレットにそのメモリーチップを接続し、再生してしまった。

 

『すなおになれない~♪』

 

 いきなり魅杏ちゃんのバニーガール姿のカワオケが映像に出て来た。いや、戦場で辛くなったらそれを見て頑張ってたんだよ。本当に辛い戦いだったからさ……。

 

「えーと、それはだな。ピュアな心を持つ人しか行けないという、歌とお酒を楽しむお店のショウタイムの映像で……」

 

 その後、ぺり子はブチ切れ、思い切り関節技で痛めつけられたわけだが、部屋に思わぬ来客が来なければおそらくは俺は関節をグネグネにされてしまい、再起不能にされていたと思われる。

 

 つーか、ドリームクラブは健全なお店だぞ?というか何故にコイツはこうも怒りの沸点が低いのだろうなぁ。

 

 つーか、双葉理保を見習え……いや、怒るとヤバかったな、あの子は。

 

 




【双葉理保】

・D3のゲームには大抵出ていた看板娘的なキャラ。グラビアアイドルというよりバラドルだと思います。ドリームクラブにも出てるぞ?

【対異星人基本格闘術】

・シンプル2000シリーズのザ・オールスター格闘祭にて地球防衛軍隊員が使っていた格闘術。人に銃をぶっ放したりするわ、超必殺技がジェノサイド砲だったりするわ、と、もうね。

・巨大生物には多分通用しないと思う。

【ドリームクラブ】

・恋愛ゲーム……なのか?女の子達とお酒を飲んだり、女の子達が歌を歌ってくれたりするぞ?

・大抵、ちちしりふとももがすんごい(一部をのぞく)。
 
・なお、ストームワンが行ったという事実は無いが、デコイにドリクラバージョンがある。


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