内憂外患? いいえ、フロンティアxフロンティアです! 作:かりん2022
「お家には自分達で帰れるかな?」
「ポートキー、移動鍵とも言うんだけど。それでおうち帰れる」
「それって俺達も使えるかな。お礼を言いたいから、親御さんの所に後で案内してほしいんだ」
「普族を連れてっていいのかしら」
「でも、誇り高き花園一族は恩を返すのが義務だよ〜? 伊丹おにーさん、助けてくれました〜」
「そんなの、我が米原一族だってそうよ。友を救われた恩義は返さないと」
「大人に許可を取ればいいわ」
私は鞄から筆や墨、和紙と可愛いメモ帳と可愛いボールペンを出す。
あっ スマホがない。そりゃとるか。
「状況を把握してからお手紙出すから、あの後何がどうなったのか、何があったのか教えて、あと、スマホで裏撮りするから返して」
「君達のことも教えてもらえるかな?」
「お手紙で口添えしてあげる。私の進言なら考えてもらえるはず」
「夢は優等生なんだから!」
「こう見えても夢さんは普族学の博士号を持っているんです〜」
「すごいな!? 普族って何か分からないけど」
「魔法を使えない種族の事よ。普族の事ならなんでも知ってるんだから! 普族の方法で手紙だって出せるのよ! 大人になったら車の運転も習うわ! ネットサーフィンだってできるし!」*1
「相変わらず頭おかしいぐらい凄いわね」
「夢さん、すごいですー」
「凄いな! なんでも知ってるんだな」
私は頭を撫でられ、上機嫌で胸を張った。
「あの門が唐突に現れて、化け物を含む軍勢が襲ってきた時、魔侍様……? 魔法使いの集団が迎撃をしてくれたんだ。彼らは、永田町……ええと、大事な事を決める人達も襲っていてね。俺達は命令を受けられなくて、動けない状態だった。でもそこにも魔法使いが現れた。彼らは、政治家達を捕らえて、命令を出させた。国際色豊かな魔法使いの集団……多分、各国の援軍なのかな? どんどん来てくれて、でも自衛隊が押し返したら帰ってしまったんだ。後に残っていたのは君達だけ」
「と、捕らえた? あーでも、今、政府とのパイプライン消滅してるんだっけ。自衛隊を動かすようにしただけ英断か」*2
「あったのパイプライン!? と、とにかく、日本には不法侵入を禁じる法律とか、武器を禁じる法律があるんだ。政治家の人達も、いきなり身柄を抑えられて自衛隊の出撃を要求されてびっくりしてね。それで、助けてくれたのはありがたいけど、ちょっと君達の行動は問題もあってね。話し合いたいんだよ」
「んー。私達魔法族は古くからずっと人と共にいたよ? ちょっと隠れてたけど。私達の事は後できちんと大人が話すから、今はニュースやスマホを見たいな。世論を確認したいわ」
「ちょっと聞いてくるよ」
無事テレビとスマホを持ってきてもらった。
「これは何?」
「普族の機械ですね〜」
「それはわかるわよ」
「これはね。テレビっていうの。テレビは世論をどの方向に誘導したいかが判り、ネットは世論がわかる。嘘の情報もいっぱいあるから、判断は難しいけどね」
「はは、夢ちゃん凄いな」
ニュースでは、魔法使い同士の争いという事になっていた。
そう思ってしまうのも仕方ないと思う。
魔法使いが悪い、なんていう風に報道されている。魔女狩り再びの危機である。
主権を侵害された、一時的に政府機能を乗っ取られたと言われている。
まずいな。助けたはずなのにヘイトがこっちにきてる。
スマホからは掲示板を見る。
ふんふん。
すぐに動いたほうがいいな。
手紙も書くけど、手鏡を使ってすぐに連絡取るか。