『次は渋谷。渋谷。お出口は、右側です——』
山手線がこんなに空いてることあるんだ、というのが純丘の感想だ。
ラッシュ時など、足が浮くほど押しくら饅頭してなお乗れるか怪しい——そんな人口密度が常の路線は、今はがらんどうだった。
緊急事態宣言下ともなればいよいよ人の行き来は制限されている。東京駅から渋谷駅に移動する際に、純丘は座る場所にも困らなかった。
ホームに降り立った純丘は物珍しげに周囲を眺めた。東京はただでさえ変化の激しい街で、特に彼は、十三、四年ぶりの帰参。
……というのもあるが、それ以上に時期が特殊すぎた。
「……やけに大所帯のお迎えだな。コロナ禍だぞ」
改札前ですら人はまばらで、純丘はすぐに知人たちを見つけた。
「三人って大所帯かな」
「ご無沙汰しております」
十数年ぶりの再会とは思えないほど通常運転の堤。丁寧に挨拶をする日向。
「……本当に来たのかよ」
彼女らの半歩後ろで、鉄太が呆然とつぶやいた。
「遂行するつもりでなければ約束などしないだろうよ」
純丘は肩をすくめてみせる。交通系ICカードをかざして、無事に改札を通り抜ける。
「あ、ICOCAですね! 榎さん、関西にいらっしゃったんですか?」
「イコカ? ……ってなに?」
「関西だとSuicaじゃなくてICOCAなんです」
「それって関西と関東で違うんだ……そっか、だから交通系ICカードって言うわけ? PASMOに配慮してるのかと」
「西日本だと一駅分の料金なくても改札通れるぜ。代わりにチャージできなければ一生改札に囚われることになるが」
「閉じ込められたことあるの?」
「俺はまだ一度もないが……顧客と合流しようとしたときに、顧客が目の前で閉じ込められたことはあった。よりによって直前に財布をスられていたから改札越しに金を貸す羽目に」
「ふふ」
アイスブレイクがてら披露される話に、日向がひっそりウケている。
一方で、怪訝そうな顔をしたのは堤で、鉄太も表情はほとんど変えなかったが、ただ眉が動いた。
「……純丘くんあなた、すぐに東京に出てこれたことといい、その話といい、今ってなんの仕事してるの? 前みたいな合法スレスレの便利屋?」
「せめて違法スレスレと言えよ。常に違法だったみたいだろうが」
「公安の許可なしに興信所の真似事をするのは違法じゃなかったっけ」
「……はい」
迅速な敗北。
「過去の俺の素行はともかく、迎えに来てくれたならちょうどいい。この際移動しながら軽く説明しよう」
「ちょうどいいか……?」
「まず俺の職業だが」
気を取り直したように純丘はジャケットの内ポケットを探り、名刺入れを取り出した。
「数年前から弁護士として活動している。必要ならバッジも見せるが、とりあえず名刺で失礼するよ」
簡素な装飾の名刺だった。
氏名と、弁護士の肩書、他には【純丘法律事務所】と住所やメールアドレス、電話番号が記されている。
スマートに配られた名刺を三人は各々眺めた。
まず堤が口を開いた。
「民事弁護士? それとも家裁?」
「も、取り扱っているが。現状のメインは企業法務かな、今は知人の会社を手伝っていて」
純丘は名刺入れを元通り内ポケットに仕舞い直した。
「税理士資格と、あと簿記の資格も一応持っていると、重宝される」
「……呼びつけてしまってなんですけれども、東京に来て、大丈夫だったんですか?」
「メインの業務がある以上、完全にフリーというわけじゃないが、まァ、あそこは税理士は専門を雇っている。俺はこの時期は案件を並行しても問題はない。……というか驚いてないな君たち」
「アンタならそういうこともあるだろ」
実弟の素気ないコメント。
「榎さんだしなあ」
日向の同意が続いた。
「私も意外じゃないかな。弁護士は通名が使用できるものね」
「ああうん、君は目の付け所がピンポイントだな……」
「ただひとつ聞くとしたら、数年前からって言ったよね? 司法試験、いつ受かったの?」
堤の問いかけに、純丘は記憶を振り返った。
「……六、七年前かな」
「司法試験受験資格入手って最短六年じゃなかったっけ。あなたが東京離れてから十四年しか経ってないけど」
「不正受験でも疑われてるのかこれ?」
「あなたはそういうことはしないと思ってるけど……」
しかし堤はどこか疑わしそうな目つきを隠さない。
なにを危惧されているのだか、思いながら純丘は当時の経緯を想起して、とりまとめた。
「一年目はサクッと就活して受かったところで働きつつ株で元手を増やして、二年目に大学入って」
「……どこの大学?」
「放送大学の教養学部。さすがに労働と並行で昼間部は身体壊しかねないんで」
「……あなたでもそう思うんだ」
「含み入ったな」
「ちなみに、院は?」
「仕事と並行するのは一旦諦めて……貯金はあるにしても、学費を考えれば国公立だろ。どうせならと思って京大のロースクールに入ったが」
「どうせならで入れるんですね」
「入れたから入れるんだろ」
「……ロースクールも順当に修了してそのまま司法試験に受かった感じ?」
「そうだが……」
「私、あなたのそういうところ常々どうかと思ってる」
純丘はきわめて心外そうな顔をしてみせた。
日本史上最年少ノーベル賞受賞者こと鉄太は、実兄寄りの意見だったが、藪蛇を察して大人しく口を噤んだ。
「……ともあれ、相続争いに関しては専門知識を元に口出しできるわけだ。あとは手札を潰すところかな、まァ読めなくはないが……」
いくら渋谷駅が過去まれに見る閑古鳥状態だからといって、いつまでもたむろしているのも問題だろう。
東横INNの方角へやんわりと歩を進めながら、純丘は心当たりを脳内で試算する。
「ていうか」
堤がその斜め後ろに続いた。
「あなたの血縁って、どういう魔境なわけ? 君たち兄弟どころか——」
「どころかっつったか?」
「妥当でしょ——あなたのおじいさんもまだマシだったとか、あると思ってなかったんだけど」
「祖父に関しては、あの人もあの人で実家に嫌気が差して身一つで成り上がったクチだからな。おかげで親類の二の舞を防ぐべく、徹底したしつけの結果このザマだ。可哀想な人ではあったよ」
「同情と嫌悪って両立するかんじ?」
「哀れだからと言って情状酌量の余地はないだろ?」
純丘は明るく言い切った。
あまりにも明るく言い切ったので、後ろで日向が戸惑っている。
一連の東京卍會の件や、今回の遺産争事はさておき、純丘が実弟以外の家族関係でも諸々あったことは彼女は知らなかった。
「それに、うちの家系は基本的に、無神経か狡猾のどちらかは兼ね備えてるよ。そうでないまともなやつは無駄な気苦労を背負って早死するからな」
「ああそういえば、あなたの叔父さんとかは良い人だったね、たしかに」
「だろ?」
「……俺たちにおじなんて、いたか?」
「君が二歳か三歳ぐらいの頃に死んだから、覚えてないだろ。なんなら他にも……まァこの辺は、今更掘り返す話でもなし。犬神家よりストーリー性が薄いから面白みも抽出できない」
露骨に話を打ち切る純丘。彼が少し速歩になったぶん、スーツケースがガラガラとより大きな音を立てた。
「準備期間がないのが痛いといえばそうだが。とはいえ俺の参入はあちらも予想できていないだろう。代理人には現状誰を立てている? 話を聞きたい」
「代理人?」
「……まさか、君一人で管理しているのか?」
「他人に金勘定させるほうが信用ならねえだろ」
「それで忙殺されてるならいよいよ本末転倒だ」
純丘は思わず嘆息した。
「先に伝えたぶんから変更だ。遺産相続関連の資料はすべて、写しでもいいから寄越してくれ。まとまってなくてもなんとかする。まァ君にとって最も信用ならないのは俺かもしれないがな?」
「ハ」
取ってつけたような言葉に、鉄太は思わず鼻で笑った。
「全く白々しいな」
「湿っぽくしてほしかったなら、ご希望に添えず?」
「……ギスギスすんの、やめて〜?」
「私、余計なことしちゃったかも……」
お手軽サイズのポストアポカリプス
兄弟は再会早々にして絵に描いたように険悪なやり取りをしてみせた、が——意外にも、とでも評するべきか。それともある種当然とでも言うべきか。
然るべき書類の受渡、口頭ないし書面での伝達事項を終えたのち、彼らは各役割を粛々と成し遂げた。この間、もちろん、特に揉めることもなかった。
「フクブチョのとこ、ずいぶん独特なご兄弟ですよね〜。おもしろ。あコレ、つまらぬものですが」
「手土産とはこれはご丁寧に……」
見事なまでに色鮮やかな青色のマカロンに純丘の言葉が止まった。……アメリカの菓子?
思わず御門を見る。
「こないだひたちなか市行ってきたんで。ウケがいいっしょ?」
御門は軽やかに答えた。
「つまりこの彩色はネモフィラか……」
「そそそ。あ、フクブチョにもお悔やみとか一応言ったほうがいいんですかね?」
「俺は今回に限って言えばそのたぐいの文言はできれば受け取りたくないから要らない。鉄太に伝えてくれ」
「じゃそうしますね」
苗字の問題は、本名でなければならない現場では、避けて通れなかった。たとえば学校。結果、純丘の血縁への複雑な感情について、学校関連の知人であればそこそこの確率で割れている。御門もその一人だ。
彼女とも十数年ぶりの再会だったが、なんともあっさりとしたやり取りである。
「でもフクブチョの行方見つかったのちょうどよかった〜。今度式挙げるんで、なんかお祝いください。御祝儀包んで。五万で許してあげるんで」
「金額指定かよ……え? ご祝儀? というか式って言ったか?」
「結婚! ……みたいなもんです!」
「おめでとう? ……みたいな?」
「正確にはパートナーシップですね。事実婚ってカンジ」
「おお……おめでとう」
言いながら純丘はポケットから財布を取り出して、開いた。万札が一枚、二枚、三枚……。
「……ちなみに、堤と?」
「ええ〜違いますよ! センパイにはフツーに二十歳んときちゃんと告って振られたんで」
「俺がいない間にそんなドラマが……」
「成人式の帰りで気ぃ大きくなってたんですよね〜。灰谷どもに指差してバカにされたんで自棄酒巻き込みました」
「おい君の成人式ってことはそれ灰谷は当時どっちも二十歳未満だろ」
「ヤッベ。ヤでも問題ないですよ、蘭とかたしか朝頃には寝るっつって寝てたし、竜胆は二日目はさすがに吐いてたけど私ちゃんと介抱したんで」
「今の話のどっかに大丈夫な要素あったか?」
丸一日どころか二日にわたって呑んだ挙句、二十歳未満を完全に潰している。
竜胆は日頃から似たような飲み方をしていそうだが。
「あ、てかそれで思い出しました。フクブチョ、灰谷兄弟とは連絡取ってます?」
「……いや? それこそ十数年ぶりに聞いた名前だな。あいつらからも祝儀をもらうつもりか?」
「あ〜……ん〜……祝儀はもちろんせしめるんですけど」
御門はとたんに難しそうな顔をした。
「……言いにくいことなら、言わなくてもいいよ」
「ヤ、むしろしばらく東京いんなら遅かれ早かれ説明は必要だろうけど、実際どこまでかなって……フクブチョ、サウスってコ覚えてます?」
「……寺野くん? 堤の家に入り浸っていたことは」
「うんそうあのコ」
御門は頷いた。
そして続けた。
「死にました」
「……。冗談、ではないな?」
念のための確認だ。
冗談にしては悪趣味で、なにより、言葉こそ軽やかだったが、御門は真面目な顔をしていた。
「もう、十何年も前の話なんですけど、不良同士で大きな抗争があったんですって。ぶっちゃけ私もエマちゃんとかからちょびっと聞いたぐらいでよく知らないんですけどね。フクブチョたしか、エマちゃんのお兄ちゃんの、マイキーくんってのも可愛がってたでしょ?」
「まァ……」
「あのコらと、サウスとかと、あと千壽ちゃんとか、ヒナちゃんの当時のカレシ……タケミチくん? だっけ? とかがなんかバトって。けっこー死人が出たっぽいんですよね」
純丘の記憶の中では、寺野も、千咒も、日向も、花垣も、もちろん万次郎も、少年の姿で止まっている。いくら体ができあがっていようとも、まだ中高生程度の年齢だ。
〝だから俺はマイキーの可能性が楽しみだ。身体ができていて、躊躇わない〟
そのような言葉を覚えている。内容の物騒さに反して、やけに溌剌とした印象を受けた。
既に細部は思い出せない。
「寺野くんを殺したのは……万次郎か?」
「フクブチョ、そーいうとこは相変わらずやけに鋭いんですね……。私は現場見たわけじゃないし、マイキーくんも捕まったわけじゃないんですけど、そうだって聞いてます」
「……殺人事件に対して、警視庁がそんなに鈍かった覚えはないが」
「警察の初動遅かったのは当時も散々叩かれてましたよ。まァでもどっちにしろ、行方不明者は行方がわかんないと捕まえらんないでしょ。……もう失踪かな?」
重たい話題でこそあるが、もはや十数年は過ぎている。記憶は繰り返し漂白され、感情はやがて風化する。
「灰谷とか、あとあいつらのお友達とかも、なんかそういうのに参加してた人で消息不明とかけっこういるんですよね」
御門も、どこまで知っているか、どのレベルに合わせて話すべきかを迷っただけで、説明自体にはよどみもなかった。
「なんだかんだでフクブチョには連絡とってるかな〜と思ったんですけど。そう簡単でもないか」
「あいつらにも連絡先なんぞ別に教えてなかったからな」
「へえ? 意外。彼らには教えてるかと。それこそずっとつるんでたイメージでしたしね」
「ずっとでもないだろ」
純丘の言葉に嘘はない。
お互い、他の友人知人の方がよほど一緒にいたはずだ。優等生的一般人の生活は灰谷兄弟たちにとってはずいぶんとつまらなく、不良同士の戯れや遊びは純丘には到底理解しがたかった。
「当時だってガッコ卒業してからずいぶん経ってたのに、付き合い続いてた時点で、でしょ」
「それは君らも同じだろうよ」
「私が言うのもなんですけど、ガキの頃からの幼馴染と、幼馴染のことだーいすきな後輩ってだいぶ特殊例なんで。平均値になんないっしょ」
「……堤とは幼馴染じゃない」
「ハイハイ昔馴染昔馴染」
あしらわれた純丘はわかりやすく渋い顔をしてみせた。「その単語の使い分けって重要なんですか?」「いろいろあった」「へえ~」御門の相槌はきわめて雑。どうせ話すつもりもないだろうと察している。
「他者に強要するほどこだわってるわけでもないが……となると、橘ちゃんからタケミッチくんの話題が一切出ないのは、案外それの関連か?」
「大正解。マイキーくんを止めようとかなんとかしてたっぽいんですけど、何回ぐらいICU入れられちゃって、それでもあきらめないんでいよいよ親の介入で別れることになっちゃったっぽいです」
「……それはそれは。しっかり死にかけてるな」
「ぽいですよ~。最後は刺されたとかなんとか」
「刺さ……?」
「私刀とかあれで初めて見ましたからね」
不良の抗争で刀が出てくる例は純丘も初めて聞いた。
ハロウィンで場地を刺し殺したナイフもちゃちな玩具ではなかったはずだが。
「灰谷で知ってたっちゃ知ってたけど、不良ってマジで怖いんですね」
中学時代の灰谷兄弟も流血沙汰はたびたび起こしていたが、あくまでも得物は用いなかった。これは机や椅子、筆記用具や割れたガラス等を武器としてカウントしない場合に限定される。
まず灰谷兄弟は、灰狂戦争以降は学校に顔すら出さなかった。当時の軽音楽部の部員がいるところでは(これは純丘と対面している際も含む)比較的大人しいので、彼らの苛烈な面を、真の意味では目撃していない。
「……そうらしいな」
純丘は短く同意した。
彼の脳内で、ふいに、かつて参加した通夜の光景が蘇った。各知人の当時の住所や連絡先が視界の隅で踊るように羅列された。
元気でやっているだろう、元気にやっていくだろう、そう根拠もなしに考える悪癖は、今に始まった話ではない。
自嘲を舌の裏ですりつぶす。
『東京ディズニーリゾートは中期経営計画において、入園者数の上限を引き下げる方針を——』
ケータイひとつでテレビを観られるどころか、テレビを不要品として、持たない家庭も増えてきた。
ラジオはむしろ嗜好品としてふたたび流行り始め、ポッドキャストを代表的として、インターネットと絡めたサービスが提供される。
ニュースの内容は一辺倒だった。COVID-19の感染拡大、それに伴う様々な影響、施策や対策。
イヤホンから流れるアナウンサーの言葉に耳を傾けながら、純丘は池袋を練り歩く。
毎日、マスク越しとはいえども飛沫感染など知らぬとばかりに親戚と侃々諤々バトルもしていれば、多少は疲弊する。気分転換に徒歩を選択したが、ここまで人がいないと感染リスクも低い。
街は本当に閑散としていた。巨大な建築物の威圧感と、ときたま色の変わる信号は、純丘の記憶とも相違ない。いつかに同窓会で集ったレストランは、移転したのか、それとも潰れたのか、美容院の洒落た看板を掲げていた。
「……」
フィクション、特にSFやファンタジーにしばしば見られるジャンルとして、ポストアポカリプスというものがある。
アポカリプスとは直訳すればアブラハムの宗教にみられる黙示録、すなわち神が授けた一連の預言を指し、そこから転じて、神が預言した災害や災難、あるいは世界の終末、滅亡そのものを指す場合もある。
ポストの部分はポストモダン等の用法同様、以後、そののち、といった意味を含む。
即ちポストアポカリプスとは〝終末後の世界〟あるいはそれを描いた物語を指すわけだ。
べつに世界も、日本も、滅亡したわけでもない。緊急事態宣言下で外出を控える風潮が徹底されているだけで、それでも街を歩く人間はいないでもない。それこそ純丘本人だとか。
彼の知り合いが何人も死んだか、行方不明になったところで、世の中の大部分には関わりもない。日本の年間の死者数は、ここ十年を平均すると一三〇万人前後、行方不明者数は約八万人。何人もと言っても、所詮は数人であり、全体のうちのコンマ数%にも満たない。
たとえば彼らが反社会的勢力に成り上がったとしても、それは狭い日本の内側でのことで、そもそも法治国家に於いて大多数の一般人は暴力団だのヤクザだのには関与しない。非現実的、無関係な物事、ひとつ線を引いたその向こう側の希薄な事実としてただ認識する。
それでも——二十歳までの純丘にとって、自らが明確に知覚できる世界とは、生活圏内に限られた。多くの人間関係もその範囲内に収まった。
半径十㎞にも満たない範囲の内部で、二十歳までの彼の世界は、一度滅んだようだ。
「あ、本物だ」
ところで、純丘が池袋を訪れたのには(もちろん、散歩による気分転換も事実だとして)れっきとした理由が存在する。
待ち合わせ相手に純丘は軽く会釈を返した。
「どうも、柚葉さん。……俺の偽物とかあるのか?」
「いや? でも私はずっと東京にいたから、アンタとは顔合わせてもリモート越しだったしね」
柚葉は言いながら、思い出したように鞄の肩紐を直した。
「大寿もなるべく顔合わせるなっつってたし」
「なんでだ、雇い主……」
「私も知らないけど」
純丘が一瞬言及していたメインの業務、弁護士兼税理士として手伝っている〝知り合いの会社〟とは、柴大寿が立ち上げたものだ。
警備会社として始まったそれは物流にも関与し、その派生で倉庫業等も行なっており、全国展開を着々と進めている。柚葉は関東圏内の統括を行なっている。
ちなみに兄妹ゆえの縁故採用ではなく、ふつうに優秀さを買っている。
なんなら柚葉はさっさと他社に就職していたところを、業績に目をつけ、会社ごと吸収合併して取り込んだと聞いた。
大規模すぎるヘッドハンティングだなと聞いていた純丘は思った。
「……あ、九井と揉めたってマジ?」
「理解した。俺の自業自得ですね」
「マジでなにしたの?」
無二の親友を人質にとっていろいろと要求を通した。自業自得以外の何物でもない。
途端に言葉を濁そうとする純丘を、柚葉はしばし不審がる目で眺めたのち「……まァどっちにしろろくでもなさそうだしね」残酷ながら的確な評価を下して、解放した。
「仕事の話をしようか。……仕事の話の前に、そういえば、昼食べた?」
「朝ご飯が遅かったからまだ済ませてないが……食べてないのか?」
「おかげさまで忙しくてね。この状況だと、食べながら軽い打ち合わせも資料作ったりも難しいし」
「どこも黙食推奨の居座り厳禁だしな。俺は、俺は……軽いものでも構わないが……」
「……なんか間がなかった?」
「正直ラーメンが食べたい」
追及されて、純丘は素直に暴露した。
とはいえ、たいていのラーメン屋は回転数が命ともいわれる。そこそこ店内が狭くてカウンター席で客数を確保するわけだ。三密セット、ソーシャルディスタンス激狭空間というわけ。
加えて汁物なので、飛沫感染予防という意味でもあまりいい顔はされづらい。
体型維持や美容健康の観点では、嫌われやすい食べ物のひとつであることも、躊躇の理由だ。ラーメンは多くの人々に愛されているが、しかしカロリー豊富で油分豊富で塩分豊富。三点セット役満である。
純丘から見て柚葉はかなり容姿に気を遣うタイプなので、彼の(些か過剰な)配慮でもある。
「……爆速で食べて出るのはアリじゃない?」
また余計なこと考えてるな。
そんな様相の表情を隠さず、とはいえ柚葉は肯定する方向で話を進めた。
お腹が空いているのは事実で、加えて、このあたりの手頃なラーメン屋に彼女は心当たりがあった。
「十数年東京来てないならおいしいラーメンとか知らないでしょ」
「君は知ってるのか?」
「
「わからない」
純丘はもちろんスゴアクの変換もわからない。凄握? 握力がとんでもないとか?
「河田兄弟は?」
「知らな。……ン?」
続けて投げられた名前は、こちらは記憶に引っかかった。
どこかで聞いたような——考えを巡らせるように視線を上向けて、そして思い当たる。
「……もしかして元東京卍會の? どこかの隊の隊長、じゃなかったか?」
「そこはギリわかンのね」
「面識はほとんどないけどな、顔を一回見たぐらいか……」
「ふーん、なら、あいつらがラーメン屋開いたのも知らないね?」
「……彼ら、店構えたのか!?」
「こっから近いのは池袋支店」
「しかも支店!?」
「……私が言うのもなんだけど、その勢いで大寿に驚いてやんなよ。当時アンタがへーみたいな反応で流すからアテが外れた顔してたんだからあの男」
「いや彼は……やるだろ……」
「やるってかやったけど……」
河田兄弟が経営する池袋支店は、池袋駅から徒歩数分のところにある。テナントビルの一階のうち一スペースを借りている。
のれんをくぐると、店はほとんど空だった。
テーブルを拭いていた男がぱっと顔を上げて「いらっしゃいませー!」大声での挨拶。きちんとマスクをしている。このご時世では店員がマスクをしていない店はそうはない。
「って、柚葉チャン?」
「久しぶり、河田弟。お客さん連れてきたよ」
「こんにちは」
ソウヤは相変わらずいかめしい顰め面だが、純丘に視線を向けた瞬間、その目がわかりやすく丸くなった。
「……部長くん!?」
「お、わかるのか。ご無沙汰しております」
「行方不明になってたんじゃないの!?」
「……あー。……いや……」
〝できるだけ会うな〟に引き続き、とんでもない評判、再び。これまた自業自得なのがいかんともしがたい。
隣の柚葉にドン引きの眼差しを向けられているのをひしひしと感じる。
「……そうか、連絡取らない状態が続いていればそうもなるか……」
「連絡取ってなかったわけ? ……じゃあ大寿がアンタスカウトしたのはなんなの? マジの偶然?」
「偶然というかなんというか。……たしか、弁護士名簿をサーチしてたら見覚えのある名前見つけてならコイツでいいかなどと本人が……」
「……行き当たりばったりで生きてんの?」
「俺にわりと計画性がねえのは否定しねえが、行き当たりばったりスカウトに関しては君の兄貴に言ってやれ」
「あいつはもとからわりと行き当たりばったりだよ。あの厳つさのわりにノリで生きてっからね」
「そう……かな……?」
実妹が言うならそうかもしれない。……そうかな?
「そういや、部長くんとは一度もまともに挨拶してねえかも。俺河田ソウヤです」
「君と君の兄弟とは、そうだな。純丘榎です」
竜胆との会話で名前は把握していた。ハロウィンの際にまだ年若いナホヤとソウヤを目撃してこそいる。しかし、個人的な交流はついぞなかった。
河田兄弟の側も、噂話や旧友たちとの会話で純丘榎の人となりぐらいは知っていても、面と向かって話したことはない。
というわけで。
「ヨシ、これで俺たちお互いちゃんと知り合いンなったね」
「そ……そうだな……」
そうなのだが純丘はなんだかうっかり言質を取られたような気がした。
「で、部長くん見つかったってドラケンに連絡入れてもいい?」
「構わないが……」
当時の純丘榎が、ほとんど誰にも言わずに都外へ越したのは、単に、かつて起きた一連の事件についてもはやなにも考えたくなかったからだ。
決して属人由来ではなく、東京卍會や、交流していた友人知人が嫌いになったわけではなかった。今更龍宮寺に知られたところで問題はない。どころか、原因たる鉄太にすら純丘は好悪に類する感情は抱いていなかった。
であれば、何故、当時の純丘は逃げるように東京を出立したのか、は。……彼自身も薄々わかっている。
自らの弱い部分、非情な部分を直視しないために、努めて考えないようにしているだけで。
「……彼、なにか用事でも?」
首を振るようにして思考を追い払う。
純丘が尋ねれば「ドラケン本人ではねえけど」ソウヤはテーブルを拭きながら軽快に言った。
「エマちゃんが、部長くん見つけたら連絡寄越せっつってお触れ出してっから」
「……」
——……本当に取らせてはいけない言質を取らせてしまった気が、ひしひしと……。
今から撤回というのも一応可能だろうが、ただ至極ダサいのは間違いない。
「そんなん出てたんだ」
「初代
「マそっか、知ってたら即売り渡してそうだし」
「むしろ弱味として握られて二、三お遣いを頼まれた可能性の方が高そうだが」
「あー、そうだね、その方がありえるかも」
「部長くん、今までの会話から大寿に雇われてると思ってたけど、俺の勘違い? もしかして脅されてこき使われてる?」
「安心してくれ、ちゃんと雇われてる。完全合法」
あまりに外聞が悪いので純丘はすぐさま訂正した。なんなら労働環境もホワイトだ。
「合法って注釈つくとますます怪しくなるけど……」
「……べつに大寿を庇う気もないけどさ、アンタ、擁護してるつもり?」
「俺のせいかなあコレ。本当に俺だけのせいかなコレ」
半分くらいは彼の今までの素行に起因するのでは? 純丘は訝しんだ。
「揶揄うのはこんぐらいにして」
けろっとした顔でソウヤが言ってのけた。手元では布巾を畳んでいる。
今しがたまでアルコール消毒されつつテーブルを次々に拭いていた布巾だが、あらかた仕事を終えたようだ。
「席はどこ座ってもいーよ。実質貸切だしな」
「お言葉にあまえて」
世間話を勝手に弾ませられる程度にはガラガラだった。ガラガラというか本当に客一人いなかった。
カウンター席を選んで、柚葉はバッグを足元の荷物置きに押し込む。
「渋谷じゃないってのもあるかもしんないけど、いつもこんな空いてなくない? やっぱコロナ?」
「だと思う。二月ぐらいから客足はガクッと落ちて、今コレだね」
日本でCOVID-19の感染が爆発的に広まったのは、二月ごろからの話である。ダイヤモンドプリンセス号に対する下船拒否も同時期の話だ。
「バイトの子もやめてもらうことになっちゃったし」
「だから支店長直々にテーブル拭いてんのね……」
「さすがにこの状態がもう半年ぐらい続いたら、一旦閉めるなり引き上げるなりで、本店に専念することになりそう」
「逆にまだ半年は問題ないのか」
「一応店出してそこそこ経ってっから、ノウハウとか、ご贔屓の常連さんとかね。今でも夜になるとリーマンがちらほら入ってきたりするし」
「えっウソ、このへんでいまだにわざわざ出社させてるとこがあるわけ?」
「どこもリモートってワケには行かねえんだろうな~。それこそ俺らなんかリモートできねえじゃん? ウーバーは登録したけど」
ほら見て、とソウヤが指さした先にはUber Eatsのロゴシールが貼られている。
「あれって大丈夫なのか?」
純丘も席に座りながら、思い返すのはテレビで放映されていたUber Eatsに関する特集だ。
利便性の反面、ちょくちょくよろしくない噂も聞く。もちろん事業としてやっていけてる以上、良くない部分は一部に限定されるだろうとしても。
ソウヤはお手拭きとお冷を配りながら「……九割は問題ねえよ?」若干濁した言い方をした。
「……安定してるっちゃしてるか」
「一割はたま~に痛いけどね。でも選り好みできるほど手もねえんだよなあ」
「それは、そうだな……」
ラーメンは各々アングリーをご注文。
スマイリーはナホヤの得意ラーメンだということなので、純丘は渋谷本店を訪れたときのためにとっておくことに決めた。
加えて、柚葉はトッピングに卵を、純丘はチャーシューに半炒飯も注文した。
「そういやクソ兄貴が最近出前サービスの補助的な事業組んでて、そのへんいろいろ進めてるんだけど。アンタんとこの現状も話しとこうか」
「あ、そーなん? たしかに今需要あるもんな」
「需要もあるんだけど、あいつもともと飲食業界も一枚嚙みたがってたから、単にいい機会だったんだろうね」
「ああ、そういえば。物流はとっくに独自に抑えてるわけだから、いろいろあてはあるのか」
「なるほどね。なんだったらテストケースとか必要なら協力するよ」
「ありがと」
店を構えるだけあってたいへん美味しかった。純丘の嘘偽りない感想だ。
アングリーはその名のわりにはずいぶんまろやかな味わいだったが、ソウヤと柚葉曰く、スマイリーは激辛が病みつきになる味なのだとか。
本店にお邪魔する際には事前に胃薬を用意しておくか、牛乳を事前に摂取する必要があるだろう。備えあれば憂いなし。美味しいものは最後まで美味しい気分で。
「……そういえば、これで八戒くんとラーメン食べたら、柴三兄弟ラーメンコンプリートか……」
「なにその不名誉な称号」
しみじみとした純丘の発言に、柚葉が盛大に顔をしかめた。
彼女もまたラーメンを食べ終えて、化粧直しから戻ってきたところだった。
「しかもその言い分だと今は私と大寿でセットなわけ? ホント不快、今から八戒呼び出してラーメン食わせるからあと一時間そこ座ってな」
「俺が悪かったから弟を振り回すのはやめてあげなさい。そも彼は彼で仕事中だろ」
「大寿の監視元から抜け出せるお題目なら喜んでくるでしょ」
「……相変わらずの独裁政権だよな……」
雇われるついでに昔よりちょっとだけ柴家の事情に詳しくなった純丘、シンプルなドン引き。
「あれ、八戒も今大寿に雇われてんだっけ?」
ソウヤが目を瞬かせる。
「聞いてない? ソウヤってたまに八戒とも呑んでなかった? なんだっけ、そう、末っ子同盟」
「マ呑んでるけど、勤め先の愚痴は言っても詳しい話しないよあいつ。五年ぐらい前まで関西赴任してたのはさすがに知ってるけど」
「なるほどね。たぶん純丘を雇ったのとほぼ入れ替わりで関東に戻されたやつだね」
「それは俺は初耳だが」
「会わせるとどうせ余計なことしか起きないって」
「……俺は疫病神かなにかか……?」
純丘の自業自得とはいえ、つくづく警戒心の強い長兄殿だ。兄弟間の殺意については以前彼も言及した記憶があるので、そのせいもあるかもしれない。
ちなみに純丘は、大寿とは雇われる過程やその後の業務でもちよくちょく対面しており、柚葉とはリモート越しでなら多少打ち合わせもしていた——が、八戒とはリモートですら顔を合わせていない。
このぶんだと八戒くん、俺が雇われてること知らないまであるが……。
「ホントならモデルやりたいっつってたんだけど。十……二年前だっけ、二代目
柚葉は化粧品を手早く片付けている。
純丘も会話の最中に財布を開いて、クレジットカードをしまいかけたところだった——ラーメン屋双悪はキャッシュレス決済を導入しており、純丘は柚葉の化粧直し中に、代金を一括で支払っていた——動作は止めぬまま、ただ目を細める。
東京を長らく離れていた彼にとってはごく直近に把握した話題だ。
「あれが地味に尾引いて、見かねて大寿が回収してったわけ。家壊れるレベルの兄弟喧嘩のついでに」
「〝壊れそうな〟じゃなくて〝壊れた〟んだな」
「壁の大穴撮ってあんだよね。面白くて。見る?」
柚葉が嬉々としてスマホを取り出した。
……本当に大穴だった。比較なのかなんなのか、柚葉の広げたてのひらが穴の横に写り込んでいるので、わかりやすい。
中高生の時点で成人男性顔負けの体格を有する柴兄弟だ、当然破壊の範囲はより大きいだろう。
それにしたって、大の大人の肘が畳んだ状態で入りそうである。
「これ大寿の肘鉄が開けた」
「マジで原因が肘かよ」
軽やかなスワイプとともに、次々に写真が切り替わっていく。大破した花瓶や足が折れた机なぞは序の口だとして。
ピースサインをキメる柚葉の写真は一見のどかだったが、彼女の背後の大きなガラス窓には全面にヒビが走っていた。一見だとしても全くのどかではないかもしれない。
別の写真では、バツの悪そうな八戒と、そっぽを向く大寿が並んでいる。双方痣だらけで八戒の頬はどう見ても腫れ上がっており、大寿の腕組みにかかった指は純丘の見当違いでなければ折れている。
さらにスワイプされた画面には、長身を窮屈にたたんで、床掃除や日曜大工をしている兄弟が写っていた。原状回復中だと一瞬で察せられる。
部屋の隅の鏡の反射から推測するに、修復の経過は仁王立ちの柚葉が監視しているようだ。
〝壊れそう〟どころではなく〝壊れた〟に相応しい惨状だった。
「よく警察呼ばれなかったね」
これはソウヤの純粋な感嘆。
柚葉は澄んだ目で返した。
「呼ばれたに決まってんじゃん」
「呼ばれたのかよ……」
これは純丘の純粋な愁嘆。
話の流れから察するに、この頃の柴大寿は既に社長業を始めているか、会社を立ち上げている真っ最中である。
そんな時期に兄弟喧嘩と言えば聞こえがよく、自宅内とはいえ器物損壊と傷害に片足突っ込んでいる。兄弟の部分を雇用主未満と従業員未満と言い換えても別の意味で最悪だ。
「ホントに派手だったし深夜二時だったし誤魔化すのたいへんだったし、次の日仕事だったし。おかげで寝不足だったっつの」
「苦労するな……」
編纂と改変の果て、聖夜決戦が起こらなかった世界。
柴家の長男は家を出なかった。既に母は亡く、ろくに父も帰宅しない、こどもだけが住む実家に、弟妹とともに留まった。
結果、立派な邸宅は喧嘩の舞台と化したわけだ。
それもそれでどうなの。
「つか今考えると、抗争に参加したって条件はあいつも一緒のはずなんだけど……」
「そーいや、三ツ谷も就職難儀したとか言ってなかったっけ」
ソウヤは食器類を食洗機に放り込んで、蓋を閉めた。スイッチオン。
さすがに料理と店内の清掃兼消毒と皿洗いと世間話はワンオペでは並行しがたい。文明の利器は活用していこうね。
「大寿や俺ら、あとぱーちんみたいに家の稼業継いだりで自営業ンなったやつらは、そこらへんの苦労は知らないけど」
「たしかに三ツ谷は就職組だっけ。今のアパレル正社員も転職したからで、当時は滑り止めの滑り止めだったはずだし……あいつが就活苦労するのがまず異常かも」
「俺、三ツ谷はデザイナーになると思ってたな」
「私も。夢諦めたわけじゃないって、あいつは言ってたけど」
電源ボタンを押せば、ディスプレイが発光をやめる。柚葉はバッグにスマホを仕舞った。
「マ、八戒は金貯めて独立するって息巻いてたし、三ツ谷も気が向いたらなんかしら始めるんじゃない?」
彼女の視線が不意に純丘に向けられる。
「そんときは手伝ってやったら、税理士。どうせ東京にはしばらくいるでしょ」
「俺? 吝かではないが」
「部長くん今税理士なん?」
「弁護士兼税理士。名刺いるか?」
「お、ありがと。……エマちゃんに渡したいからもう一枚ぐらいくれたりしねえ?」
「い……いけど……」
状況は移り変わる。人々は変化に適応し、自らも変質し、それなりに生きている。
かつての世界はどこにもない。過去のままの人間などありえない。
大なり小なりなにかを諦めて、なにかを叶えて、代案で妥協する。そうして生きている。
ICOCA
:目の前で関西住まいの友人が改札に止められるなどしたことがある
通名
:職務上の氏名のこと
ロースクールも順当に修了して〜
:司法試験予備試験と迷ったが、あれが実施され始めたのは2011年からなので、物語の年代設定と純丘の学歴だとこちらの方がギリ早い
年間の死者数
:厚労省の人口動態統計参照
行方不明者数
:警察庁発表参照
税理士資格
:司法試験に受かると登録できる
アメリカの菓子
:食欲減退色ではないのだろうか
ネモフィラ
:茨城県ひたちなか市ひたち海浜公園のネモフィラの花畑は有名
マカロンは本当に青い
パートナーシップ
:異性同士でも同性同士でも利用可能
渋谷区は2015年から全国に先駆けて開始
東京都が正式に導入したのは2022年から
失踪
:七年間行方不明だと失踪宣告を出せば戸籍上死亡扱いにできる
東京ディズニーリゾート
:二〇二〇年四月に発表した内容
同窓会で集ったレストラン
:償いを忘れている「アンノウン・キーパーソン」より
竜胆との会話で~
:贖いの価格「新暦七夕」より
弁護士名簿
:日本弁護士連合会が管理している
Uber Eats
:二〇一六年から日本でも提供され始めた
コロナ禍で知名度が跳ね上がった
この頃はUber配達員が云々といったニュースもしばしばあった
牛乳
:あらかじめ飲んでおくと刺激物から体の粘膜を保護してくれたりする
デメリットもあり、たとえば薬を飲む際に牛乳を用いると特定の薬用成分の吸収を阻害したり、逆に過剰に促進したりする
これが理由で、たいていの場合、牛乳で薬を飲む行いはまず推奨されない