古都内乱編、ムズいよォ…!!
そしてブーストマークⅢがレギュレーション入りほぼ確定しました!ヤッタネ!もう一フォーム使えるドン!
というわけで、どうぞ。
G月o日『技術、それ則ち智にして力なり』
爆発というものは、基本的に何かしらの異常事態の合図でもある。最近私も調合ミスって爆発して使用人が慌てて入ってくるけど「あ、いつもの
しかし、私の屋敷でも、ましてやアルモーダンでもないこの場所でそんなことは普通ありえない。慌てて私を含めた数人の貴族が爆発音がした方角の窓を覗く。
窓から見えたのは、屋敷に向かってくる松明。それも一本二本では済まない、それこそざっと五百ほどの炎がゆらゆら揺れている。
貴族たちは慌てて護衛に「奴らを仕留めろ!」と指示を出したり、馬車で逃げようとしたりしている。半ばパニック状態だ。
だが、私はその松明に違和感を覚えた。
幾本かの松明が同時に揺れたのだ。それだけなら特に何とも思わなかったが、そうではない。同時に、同じ方向へ、同じ軌道を描いて揺れている。その松明の纏まりが幾つもあるのだ。例えどれほど揃った軍隊であろうと、さすがにそれは不可能であり、ましてや身長などもバラバラの魔王軍がそれを実行できるのは不自然だ。
怪しいと思った私は慌てている貴族たちを無視し、バルコニーからなんとかして屋根に登り移り、敵感知のスキルを前方のみに集中させる代わりに距離を伸ばして発動させる。
すると、やはりと言うべきか。肉眼で見えている松明の数に比べて、明らかに数が少ない。精々百人かそれ以下だ。
もしやと思った私は、今度は方向を変え、真後ろへ向けてスキルを使う。
すると、今度は明らかに多くの反応があった。数はおよそ七百か。
この状況に私は何故か既視感を覚えた。記憶を辿ると、やがて私の記憶はある出来事を割り出した。
倶利伽羅峠の戦い。
倶利伽羅峠の戦いは、源氏の木曽義仲が平氏の軍勢を倒すためにとった作戦で有名だ。
まず、源氏の象徴である白旗を大量に立てる。しかし、それはあくまで旗だけ。旗を立てている兵士はほんのわずか。だが、平氏から見れば源氏の大軍がこちらを睨んでいるように見えた。しかし、実際はほぼ旗だけの囮で、昼間は何も起こさない。そうして平氏軍が旗の囮に釘付けになってる内に退路に源氏軍を配置する。夜になったところへ大きな音を立てながら襲撃し、平氏の軍を混乱させて誘導する。そこから、角に松明をくくりつけた牛を大量に放ち、平氏の軍勢を谷へ落とす『火牛の計』を実行し、勝利したというものだ。
牛云々はフィクションらしいが、今回の状況はそれを異世界アレンジしたようなものだ。
ゴブリンなどは基本的に弱いが、代わりに夜目がかなり効く。おそらく曇り空の真夜中でも昼間のように周囲を視認できるだろう。だが、人間はそうはいかない。
つまり、今回の魔王軍の作戦はこうだ。
まず、鉄の棒か木の棒を組むなどしてイソギンチャクのようなものを作り、そこに大量の松明をくくりつける。それを持つのは少ない小隊。これは囮だ。
それを見た貴族は焦り、最大戦力である護衛たちに囮を撃退するために向かえと指示を出すだろう。
そうして護衛たちが出払った隙に後方から本隊が突撃、こちらを殲滅する、というものだ。
囮は護衛たちを引き寄せた後、その炎を周囲に放つつもりだろう。そうすれば、前方には炎上網、後方からは魔王軍の本隊、こちらは背水の陣ならぬ背炎の陣を敷かざるをえなくなるというわけだ。
大概の貴族は戦闘なんてしないだろう。故に、こちらの戦力は護衛とダスティネス家など一部の貴族のみ。その上、こちらにいるのはほとんどが要人。その内の幾人かを人質にでもすれば、魔王軍が優勢になる…
というのが
だが
奴らに一つ誤算があるならば
此方との圧倒的な『技術』の差があることだ。
屋根からバルコニーに降りたアルダープは、すぐさまダスティネス家の当主の下へ向かった。
「ダスティネス殿」
「どうしたのかね?アレクセイ殿。すぐに避難をせねば、ここにいる全員が危険だ」
「いえ、一つ許可を頂きたく」
「許可だと?」
「この屋敷の裏地…そこを更地にする許可です」
「………どういうことだね?」
「これは内密にしてほしいのですが、正面の大軍は囮です。本隊は後方からこちらに接近しつつあります」
「なんだと!?」
「ご安心を。こちらには、それを排除できる武装がありますので。しかし、それを使うとなると、周囲をも巻き込むことになりかねます。ですのでその許可を」
「…信じて良いのだな…?」
「ええ。もし本隊を殲滅した暁には、更地にした請求をチャラにしてくだされば嬉しいのですが」
「………ハッハッハ!なるほど、そう来たか!…ならば、私の答えは一つだろうな」
G月o日『科学の力ってのァ、凄ェんだよ』
屋根に登り、得物を本隊の方角へ構える。
構えたのはバズーカ。銘を『A20』。ベースは朝鮮戦争でも使われた89㎜(3,5インチ)バズーカ『M20』。しかし、それに装填した弾はただの弾ではない。
弾頭には領内で採掘された石炭を極限まで細かくしたものを、風魔法を圧縮ガスのように使って空気と一緒に装填したものがこれでもかと詰まっている。着弾したら細かくした石炭の粉末、通称『黒霧』が圧縮された風で周囲に霧散する仕組みだ。
まずは第一陣。敵本隊の中央に向けて射出。
放たれた弾は見事に本隊の中央で炸裂、大量の石炭の粉末が敵陣を包み込んだ。どうやら突然の出来事に混乱してるようだが、できた隙には存分に付け入らせてもらう。
第二陣には回転式弾倉型グレネードランチャー『AMGL』。ベースは『ダネルMGL』だ。
それを先ほどの黒霧弾の着弾地点へ射出する。放たれた擲弾は無慈悲な放物線を描いて着弾し…
直後、先ほどの轟音とは比較にならないほどの音を孕んだ大爆発が敵本隊を呑み込んだ。
これを前世の科学に詳しい者が見たらこう言うだろう。
『粉塵爆発』と。
前世では小麦粉の工場で大規模の粉塵爆発が起きた事例もあるほど。
では、それが私の領内で採掘された良質の石炭をキメ細やかな粉末にして、大量の空気と共に程よく空気中に霧散するように計算されたもので起きたとしたら?
あまつさえ、一点を狙うために、戦力を集中させるために、範囲を狭められた軍勢のど真ん中で起きたとしたら?
その答えはただ一つ。
殲滅だ。
だが、やはりと言うべきか、屋敷の裏地は真っ新になってしまった。ある種の焦土戦術と言えるだろう。私だって、この屋敷の裏地に民家や畑が無いからこそこの作戦を選んだ。そう考えると、敵がこちらに人的被害が無いエリアから仕掛けてきてくれたのは僥倖だった。
後ろを見れば、唖然とした貴族たち。顎が外れそうなダスティネス家当主。
ついでにララティーナさんや。なんでそんなにキラキラしたお顔をこちらに向けているので?
さて、いかがでしたか?
文明って凄いよね。
そして主はこのすばではアイリス王女の次にダクネス推しです。金髪美女は正義なり。さあ、皆さんも金髪美女を称えなさい。
では、また次回で。
連載すべき?
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是非してほしい!いやしろ(豹変)
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過労死されちゃいそうなのでしないで
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晩御飯おいちい!!