買った玩具が本物だった話   作:うぉっ、でっか…

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今回エッチなシーンがあります。
まぁ直接的な行為が無いのでセーフセーフ。


重ねる肌、深まる絆

「準備は良い?」

 

会話する事も無く、全力で休んでからしばらく経った頃。大分呼吸も落ち着いてきた俺の顔を覗き込みながら、尋ねてきた。

俺が寝転がっていてリヴィが立っているから、必然的にリヴィを見上げる構図になるのだが、それが結構ヤバい。

 

なんせコイツ、デカいのだ。おっぱいが。

位置的にパンツも見えるが、それがどうでも良くなるくらいのバスト。視線がそちらに誘導させられる。制服が持ち上がるってどういうことだ。服の中が見えるくらいの隙間ができてるって凄いな。

 

「………?まだ休む?」

「っ、あー、いや。大丈夫大丈夫」

 

腹に力を入れて起き上がり、何事も無かったように振る舞う。若干声が上擦ってしまったが、リヴィは特に気にする様子は無かった。

危ない危ない。俺が戦場で相棒の胸凝視する変態という誹りを受ける所だった。

 

「なら良い………それと、男だから仕方ないとは思うけど、胸を見るのは後にしてほしい」

 

滅茶苦茶バレてた。しにたい。

 

「す、すみませんでした………」

「謝らなくても良い。男なら、気になって当然。……昔から見られ続けてたし、慣れた」

「慣れたって……そのサイズは昔っからなのか」

「『戦乙女』は魔力というエネルギーが一般人よりも多い。だから、発育も良い。……中学生くらいの歳には、もうこれくらいの胸だった」

「そ、そうだったのか……」

 

胸を手で持ち上げながら、リヴィは小さくため息をついた。辟易としている、だとかそういった感情は感じられず、本当に「どうでも良い」と思っている事がわかる。

自慢でも無ければ、コンプレックスでもない。『戦乙女』の特徴、程度にしか考えていないのだろうう。

 

「そろそろ、行こう。真も、体力は戻ったみたいだし」

「あぁ。必殺技も全然使える……けど、お前の方は大丈夫なのかよ。俺よりも動き回ってたし、もうちょっとくらい休んだ方が」

「………急ぐ、理由がある」

「え?」

 

つい、聞き返す。既にゴブリンは倒し切ったし、あとは待ち構えているだろう魔人を倒すだけ。そして向かうための道は目の前だ。特に急ぐ理由なんて、ないと思うが……と、そこで初めて異変に気づく。

 

先程まではリヴィを注視していなかった(しても胸しか見てなかった)が、改めて彼女をよく見ると、なんだか息が荒い。頬も少し赤いし、目が潤んでいる。何かを耐えているような、そんな雰囲気。寧ろ今までどうして気づかなかった、というくらいの異変だ。

 

「ど、どうした?何があった?なんか、こう……熱っぽい?」

「……なんでも、無い」

「それでなんでも無い訳あるか!」

 

ぷい、と顔を背けたリヴィの肩を掴む。誤魔化さずにちゃんと顔を見せろ、と、こちらを向かせるだけのつもりだったが、リヴィの反応は予想外の物だった。

 

「ひぅっ!?」

 

ビクッ、と肩が震え、可愛らしい声が漏れる。驚いて硬直した俺から素早く距離をとって、潤んだ瞳で睨みつけてくる。

 

明らかにおかしい。俺にちょっと凄まれただけでこんな反応をするか?こいつが。

 

「……マジでどうしたんだよ」

「なんでも、ないっ……ぁっ、んぅっ…!!」

 

否定しつつも、リヴィらしからぬ声は止まらない。荒い息と共に微かに聞こえる声は、彼女がやや内股になって震えているのも相まって、喘いでいるような……抑えきれない快楽に呑まれているかのようだ。

 

どうするべきか、と悩む俺を置き去りにして、リヴィの震えは大きくなり、終いにはその場に力なく座り込んでしまった。

ぴくっ、ぴくっ、と痙攣し続ける姿が妙に艶かしくって、俺はつい生唾を飲んでしまった。

 

「先に……行って…!」

「は、はぁ!?何言ってんだ、今のお前を一人にするなんて」

「良いからっ、お願い……あっ、あぁあっ!!行ってぇっ!お願い、だからぁっ、ダメっ、やだっ、イッッ」

 

咄嗟に制服の袖を噛む。何かを言おうとした彼女の声は、「んぅううううっ」というくぐもった音に変わる。

だが、わかる。やっと理解する。漏れ出た音が、一際大きな痙攣をし、一気に脱力した彼女の体が。そして何より、捲れ上がったスカートから覗くパンツの、大きなシミが、教えてくる。

 

彼女が今、()()()事を。

 

「あ、ぃや、見られっ………ッ!!?なんっ、で…!?鎮まって、くれないの……っ!」

 

耳まで赤く染めて顔を隠そうとしたリヴィだが、脱力していたはずの体が再び痙攣し始め、困惑の声を出す。

 

「ゃだ、やだやだやだっ!これ以上、見られたく……んんぅうううっ!!?」

 

一度目よりもずっと早く、彼女の体は大きな痙攣を見せる。のたうち回る様に蠢く体は、淫らという他無く。

見られている事を恥じらいながら、これ以上の痴態を嫌がりながらも堪えきれずに絶頂した彼女は、今度は縋るような目を俺に向けてきた。

 

「真ぉ……」

「っ、な、なんだ?」

 

全力で甘えるような、蕩け切った声。普段のリヴィからは想像もできないような甘え声と、二度の絶頂による快楽と羞恥に濡れた瞳が、俺の理性を急速に抉っていく。

 

痙攣が未だ治らぬ様子のリヴィは、まるで生まれたての子鹿のような足取りで立ち上がり、壁際にたつ俺の下まで近づいてきた。

そして、躊躇うこと無く抱きついた。全体重を預けるように。

 

「……お願い、助けて…っ」

「た、助けるっつったって、何すりゃ良いか」

()()()()()()()()…っ?」

 

リヴィの言葉に、俺は何も言えなくなってしまう。

あぁ、そうだ。なんとなくわかる。この状況、この状態。一体リヴィが何を求めているのか。

 

「……多分。こうなったのはゴブリンの血を浴び続けたから……投与された媚薬の効果が、私に作用し始めたから……」

「だからってお前、俺で……良いのかよ」

「真()いいの……っ」

 

熱い吐息混じりの懇願。囁くような声は、理性が、知性が、快楽で溶かされそうな証拠で。

 

思春期真っ盛りの俺に、果たしてこんな事を言われて、耐えれるだろうか。

その問いの答えを告げるように、俺はリヴィの肩を掴み、そして―――。

 

※―――

 

真横から、熱く荒い呼吸が聞こえる。

俺の腕を枕に横たわっている、リヴィの呼吸だ。

 

一糸纏わぬ姿で、その大きな胸を不規則に上下させながら、彼女は黙って天井を見つめている。

 

少し視線を動かすと、脱ぎ散らされた彼女の服が見える。俺のすぐ近くにあるのは、最後に脱がせたびしょ濡れのショーツだ。

変態じみてるが、甘い匂いがする……そんな気がする。

 

「落ち着いた?」

 

俺はというと、多少の乱れはあれど服は脱いでいない。ようは、性行為自体をしていないのだ。なんならキスもしていない。

 

ただ、彼女の体を弄んだ。落ち着かせるには何度もイかせるしか無いと思ったし、かと言って付き合っているわけでも好意を寄せられているわけでも無いのに、最後までするわけにも行かなかったから。

まぁ、ここまでシておいて何を今更って感じではあるけども。体全体を、それこそ陰茎以外で味わいつくしてしまったわけだし。

 

俺の問いかけに、リヴィは睨むような視線を向けて答えた。

 

「……ヤクザ」

「は?

「この、ベッドヤクザ」

 

何言ってんだコイツ。

 

体を動かして、俺の方を向いてくるリヴィ。まだ息は整っていないが、最初に比べると落ち着いたようだ。

だがそれはそれとして何が言いたいんだろうか。

 

「私が、一回止めてって言っても、ずっと続けてきた」

「そりゃ、さっさと終わらせてやりたかったし……それに、気持ちいいって言ってるんだからソコいじめてやった方が良いじゃん」

「……認めたくないけど、泣かされた」

「中途半端にしたら意味ねぇじゃん」

「………その癖キスの一つもしてくれなかった」

「お前別に俺のこと好きなわけじゃねぇだろ」

 

俺の言葉なんか無視して不満げな表情のままジッと見つめてくるリヴィ。可愛いとは思うが、やっぱり誤解させてくる様なことばっかり言う。

確かに今は同棲してるし、大事な相棒ではあるが、まだ会って数日だ。こんな少しの時間で惚れてもらえるような魅力が自分にあるわけでもないし、何かした覚えもない。

 

さっきエッチなことをさせてもらえたのも、敵の前で痴態を晒すくらいなら、既にそういう姿を見た仲間に体を委ねた方がマシだと考えたからだろう。

 

「…………乙女心的に、色々と寸止めというか、お預けというかで、複雑」

「好きでもねぇ奴に乙女心発揮してんじゃねぇ。それにお前、俺が少し服着崩した瞬間に吸い付いてきやがって……キスマークみたいじゃねぇか」

 

第三ボタンのところまで開けられたシャツからは、ところどころに痣がついた肌が覗いている。彼女の興奮を鎮めている最中、吸い付かれた証拠だ。しばらく残るぞ、コレ。隠せない位置とかにもあるし、学校とかどんな顔していけば良いんだ。

 

そんな不満を口にすると、リヴィが凄いジトッとした目を向けてきた。いや、やったの貴方ですけど。

 

「さっきから言ってる、()()()()()()って言葉。やめて」

「は、はぁ?なんでだよ」

「……わからない、から」

 

俺はお前がわからない。

そう返してやりたくなったが、あまりに真剣な表情をしているので、何も言えなくなる。

 

俺もリヴィも何も言わず、ただただ沈黙だけが続いて数分。

未だその体の全てを曝け出した状態のまま、彼女はぽつりぽつりと話し始めた。

 

※―――

 

リヴィアリー・フラスベルは、物心ついた頃には『戦乙女』として生きていた。

魔力が他の『戦乙女』と比べかなり少ない事をコンプレックスとしながらも、『魔技』を身に着け鍛錬を続け、実際の戦闘にも何度か挑むようになっていた。

 

そうして戦場を何度も生き延びるうち、彼女は『戦場を舞う銀雪』と敵に呼ばれるようになり、『神速』の二つ名を仲間から貰うようになった。

魔力という絶対必須な力がほぼなくとも、唯一無二、一騎当千の活躍をする彼女は、『戦乙女』の中でもかなりの上位者だったのだ。

 

―――だから、孤独だった。

 

『戦乙女』同士で協力する事は多々ある。派閥もあるし、何なら組織は一つだけ巨大なモノがある。個が好き勝手に勢力を伸ばすような、『魔人』、『魔族』とは違うのだ。

 

しかし、リヴィアリーのような上位者となれば、話は違う。

戦場にて並び立つ者無し。他の『戦乙女』から慕われ、妬まれ、遠い存在として扱われ。

一般人と共に過ごそうにも、同性からは嫉妬と羨望の眼差しを、異性からはただ体のみを求める下卑た眼差しを向けられるのみ。彼女が本当の意味で信頼し、共に居たいと思える者は、それこそマリアを除けばほぼゼロだった。

 

真に、出会うまでは。

 

リヴィアリー・フラスベルは異常者である。

並の『戦乙女』以上に力を求め、並の『戦乙女』以上に戦場へ赴く。

殺した『魔族』は数知れず。殺した『魔人』も数知れず。

しかし、彼女には戦う理由が()()。ただ『戦乙女』として生まれただけ。

家族を『魔人』や『魔族』に殺されたでも、凌辱されたでもなく。自身を穢されたでも、大事なモノを奪われたでも無い。

動機等なく、ただただストイックに力を求め、戦いに身を置いた。

 

それを誰かに理解される事なんて無く、マリアであっても彼女のその異常性には流石に共感を見せたりしない。

 

だが真は違う。リヴィアリー同様に、戦う理由なんて()()。いずれ家族が、友人が襲われるかもしれない。そんな理由だって、所詮は彼が『一般人』か『神器使い』かを決める際に言っただけに過ぎない。

必要なんて全くないのに、彼は鍛え続けていたのだ。リヴィアリーのように、意味も無く。

 

彼女は、その時点で興味を惹かれていた。自分と同じタイプの人間だと。

 

そして、彼女の望みはある意味で叶う。共に戦う事にはすぐに頷かずとも、彼女の放つ殺気―――戦場の中で鋭く研ぎ澄まされた、人によっては気絶してしまうような強力な殺気を、特に大きな反応も見せずに受けきった。

 

そう。初めて自分を受け止めたのだ。それが殺気であったとしても。

 

「………真は、私にとって特別。私を拒まなかったし、恐怖しなかった。偶に視線が胸に行ったりするけど、でも下心だけで話しかけたりしない。一緒に暮らすってなって、私が()()()真の布団に潜り込んでも、何もしなかった。―――興奮は、してたみたいだけど」

「あっ、あの時起きてたのかよ……っ」

「試すような事ばかりして、ごめん。―――だけど、おかげで信用できた。だからさっきも、体を預けて良いって思ったし、今こうして裸を見られても……恥ずかしくは、あるけど。それでも、嫌じゃない」

 

淡く微笑んで、リヴィアリーは言葉を続ける。

 

「この気持ちを、なんて言えば良いのかわからない。好き、なのか。それとも、もっと違うものなのか。―――正直、キスして欲しかった。セックスだってしたいし、これで子供ができても、良いかなって思ってた」

「……それは媚薬の催淫効果のせいじゃ」

「かもしれない。そもそも真になら体を預けて良いって思ったのだって、催淫で頭がおかしくなってたからかもしれない。もしかしたら好き以外の感情でも、キスとかセックスとか、したくなるのかもしれない。―――まったく、わからない」

 

だから、と言いながら体を起こし、覆いかぶさるようにして真に抱き着く。まるで付き合ってしばらく経った後の男女が、事後のまったりとした時間を過ごすかのように。

 

されどその抱き着くという行為に込められた意味を、両者とも理解できないまま。

 

「好きか、好きじゃないかみたいな話は、できればしないでほしい。真は、はっきりして欲しいかもしれないし、私だってはっきりさせたい。けど、今の私じゃわからないから」

「……うん。言いたい事は、なんとなくだけどわかるよ」

 

恐る恐る手を動かし、優しくリヴィアリーの頭に乗せる。ぴくっ、と反応した彼女に、失敗だったかとすぐ手を引っ込めようとして、掴まれた。

このまま撫でて良い、という事らしい。

 

「でも、真だけが私の特別だっていうのは事実だし……もしかして私って、チョロいってヤツなのかも」

「……それ、さっき言ってたマリアって人から教えられたのか?」

「うん。マリアは私が知らないような言葉を沢山知ってるから、話してて楽しい」

「悪影響多そうだけどな……」

 

小さく呟きながら、リヴィアリーの頭を優しく撫で続ける。

セックスはしていない。キスすらしていない。なんなら、好きかどうかすらわからない。

 

けれど、成り行きとはいえ肌を重ねて、思いを告げて。

二人の絆は、確かに深まった。

 

今はまだ、それだけで良い。

二人同時に、心の中でそう呟いて、笑いあった。




リヴィが最初何もせずとも絶頂したのは、彼女が自分で言っていた通り、ゴブリンの血を浴び過ぎたせいです。

次回辺りで『魔人』からその話があると思いますが、いつ投稿できるかわからないので説明だけさせていただきました。


後、本当に彼等はセックスしてません。キス無しで前戯だけしました。
真が童貞のはずなのにベッドヤクザだったのは、センスがあったという事で。
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