異世界魔女の配信生活   作:龍翠

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べーかりー

 このお店にはカレーパンが二種類あるみたい。お肉がごろごろ入ったビーフカレーパンと、中具のカレーがちょっと辛めのピリ辛カレーパン。もちろん両方買った。

 

「ありがとう」

「いえいえ……。あの……」

「ん」

 

 いつもみたいに写真を撮って、お店を出る。たくさん人がいたけど、すぐに道を空けてくれた。

 もしかして、私がいる間、みんな遠慮してくれてたのかな。ちょっとお店の邪魔をしてたかも……。次はもう少し早く出るようにしよう。

 

『考えすぎだと思うけどなあ』

『俺ならもっと長くいてほしい』

『むしろ住んでほしい』

『お前は何を言ってるんだw』

 

 さすがにパンのために住みたいとまでは思わないよ。

 また奥へと歩きながら、パンの袋を開ける。選ばず、適当に。最初に手に取ったのは、ウインナーのパンだった。商品名はウインナーロールってなってたはず。

 

『ほとんどのパン屋さんにある定番商品』

『子供が特に大好き』

『ちょっとパン屋さんに行ってくる』

『はえーよw』

 

 とりあえず一口。ふわふわのパンに柔らかいウインナー。ケチャップとマスタードがたっぷりとかかっていて、美味しい。これはいいもの。

 ケチャップとマスタードだけ、もしくはウインナーだけだと物足りないと思う。両方があるから美味しいし、ほどよいバランスになってるのかも。食感もウインナーがいいアクセントになってる。

 次は、んー……。塩パンだね。塩味のパンなのかな?

 

『塩パン、俺が子供の頃はなかったな』

『わりと新しめのパンだと思う』

『新しめって言ってももう二十年近く前だけどな』

『なん……だと……?』

 

 どんな味なのかな。楽しみ。

 ぱくりと一口。中がちょっと空洞になってる。その空洞に塩が入ってるのかな? ちょっとしゃりしゃりしてる。でもそんなに大量の塩が入ってるわけじゃないみたいで、それほど塩辛くはない。

 パンのほのかな甘みとアクセント程度の塩の味。そんなパン。

 うん……。パンだと今まで食べたことがない味だね。これも悪くない。

 

「美味しい」

 

『お気に入りのパンが評価されて嬉しい』

『夏とかだと特にオススメ』

 

 夏のパンなんだね。冷たいわけじゃないのに、不思議。

 次は、メロンパンにしよう。カレーパンは楽しみに取っておく。

 

「メロンパンっていうことは、メロンっていう果物が中に入ってるのかな。メロンは食べたことがないから楽しみ」

 

『あ……』

『いや、それはですね……』

『ごめんリタちゃん、メロンパンにメロンは入ってないんだ』

 

「ん……? でもあんパンやカレーパンにはあんこやカレーが入ってるよ?」

 

『まあ確かにメロンが入ってるパンもあるにはあるけど、基本的には入ってないかなあ』

『ちなみになんでその名称になったかは諸説ある、つまりはっきりとは分かってない』

 

 そうなんだ。それはちょっとだけ、残念。美味しければいいんだけど。

 メロンパンは、なんだかちょっと固いパン。いや、四角形の模様がたくさんある側だけが固いのかな。他は柔らかいかも。

 とりあえず食べよう。ぱくりと。

 

「おー……。サクサクしてる。でもパンの方は柔らかい。なんだか不思議な食感」

 

 サクサクなのにやわらかい、そんな食感。ちょっとおもしろい。味はほんのり甘め。

 

『表面はクッキー生地になってることが多いかな?』

『全国どこでも買えるパンだと思う』

『ちなみにサンライズっていう別名もあったりする』

『なんだそれw』

 

 うん……。これは、美味しい。サクサクしてて、好き。いっぱい食べられそう。

 それじゃ、次。

 

「ててーん」

 

『ててーんw』

『どうした急にw』

『カレーパンでテンション上がってるのは理解したw』

 

 真美にもらったカレーパンもすごく美味しかったから、これも楽しみ。

 ビーフカレーパンとピリ辛カレーパン、どっちにしようかな。んー……。

 

「ビーフ」

 

 まずはビーフカレーパン。ピリ辛の後に食べると味が分からなくなるかもしれないから。

 表面は衣みたいなものがたくさんついていて、ざくざくしてる。食べてみると、食感も見た目通りだ。食べてすぐにカレーが出てきた。

 

「んー……。ちょっと甘めのカレーかな?」

 

 そんなに辛くないカレーだと思う。でもお肉はいっぱい。ごろごろしてる。お肉の味もしっかりと味わえるカレーパンだ。

 私はカレーは辛い方が好きだけど、甘めのカレーも嫌いじゃない。むしろそれはそれで、また違った美味しさがある。お肉ごろごろ入っていて、なんだか高級感があるね。

 うん……。これ、もうちょっと買っておけばよかった。次があればもっと買いたい。

 

「お肉ごろごろで美味しかった」

 

『うん、知ってる』

『パンを食べ始めてから一番美味しそうに食べてたからなw』

『本当にカレー好きなんだなあ』

 

 カレーは一番好き。

 次はピリ辛カレーパン。これは揚げてまだあまり時間が経ってないみたいで、ほんのりと温かい。ビーフカレーパンと見た目はちょっと似てるけど、こっちの方が色が濃いめだ。一応、見て分かるようにしてるみたい。

 かぷりと一口。おお、中のカレーもまだちょっと温かい。すごく美味しい。

 カレーもさっきのビーフカレーパンと違って、やっぱり辛めの味だ。慣れ親しんだ辛さだね。私が好きな辛さではないけど、この辛さもいいと思う。

 

「んふー」

 

『あああ今日ちょっとひどすぎるだろちくしょおおお!』

『味噌煮込みうどんも食べたい……ひつまぶしも食べたい……カレーパンも食べたい……』

『全部食べたら太っちゃうよ……』

 

 少しずつ食べればいいと思う。一気に食べるのはしない方がいいと思うよ。

 それにしても、カレーパンはやっぱり美味しい。心桜島にもパン屋さんあるかな? あればそっちも試してみたい。

 また真美に聞いてみよう。楽しみ。

 パンを全部食べ終わったところで、目的地が見えてきた。

 




壁|w・)パンをはぐはぐしながら歩く魔女がいるらしい……。
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