異世界魔女の配信生活   作:龍翠

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醤油ラーメンと牧場再訪

 しばらく視聴者さんと話していると、ふみさんがラーメンを持ってきてくれた。濃いめの茶色のスープに大きなチャーシューが入ってる。美味しそう。

 

『ほーん。ええ色やん』

『見た目は普通に美味しそう』

『醤油ラーメンの出前頼んでくるわ』

『せめてリタちゃんが食べるまで待てんのかいw』

『バカヤロウ! 待ってたら売り切れるだろうが!』

『そうだった!』

 

 何がそうなのかよく分からないけど、出前って売り切れが多いのかな?

 とりあえずスープを一口。んー……。結構濃厚な味だ。醤油ベースだけど、魚介とかの味も感じられる。チャーシューは厚切りだけど、とっても柔らかい。

 麺もすすってみる。味噌ラーメンみたいにこってりとはしてなくて、どちらかと言うとあっさりの味だけど、だからこそ濃厚な味を楽しめる気がする。うん。美味しい。

 ふと気付けば、向かい側でふみさんもラーメンを食べてる。いや、レンゲだっけ。何かやってるみたいだけど……。

 

「ミニラーメン……どうですか?」

「おー……!」

 

 ふみさんが見せてくれたレンゲには、小さなラーメンができあがっていた。ちょっとの麺と、ネギと、小さく切ったチャーシュー。すごい。見た目がラーメンだ。すごい!

 私も作ってみよう。レンゲに麺を入れて、ネギと、チャーシュー……。チャーシューはちょっとちぎって、入れて。できた。

 

「ミニラーメン」

「上手です……」

 

『なんだこのほのぼの』

『いいよね、ミニラーメン。ほどよく冷めるから好き』

『ああ、なるほど、冷ますのにちょうどいいのか』

 

 ぱくりと食べる。確かにちょっと冷めてるけど、これはこれでいいと思う。見栄えも良かったよね。なんだっけ、ばえ……ばえ?

 

「ばえばえ?」

「え?」

 

『急にどうしたw』

『映えるよね、うんうん分かる』

『リタちゃんからその言葉を聞くとは思わなかった』

『ていうか写真じゃないから映えとは無関係なのではw』

 

 そういうものなの? 何かテレビで見ただけだから、よく分からない。

 ラーメン、美味しかった。とてもいいもの。また食べに来たいね。

 最後にいつもの写真を撮っておく。ふみさんと、店主さんと。

 

「ふみさん、ありがとう。楽しかった」

「いえ……。またいつでも……来てください」

 

 二人に手を振ってから転移した。次の目的地、だ。

 

 

 

 転移してやってきたのは、いつかの牧場。せっかく北海道に来たから、ついでにお馬さんを見ておきたい。今も走ってるのかな? でもとりあえず、挨拶だね。

 門を通って、二階建ての建物へ。前はあそこに行ったはず……。と思っていたら、なんだか騒がしい。大きな声が聞こえてくる。

 

「来た! 本当に来た! 牧場長言っておいてくださいよ!」

「だって! 本当に来るなんて思わないじゃない!」

「ちょ……、配信にこの建物映ってますってもう目の前だあああ!」

 

 うん……。とっても騒がしいね。

 

『こいつらwww』

『ここの牧場楽しそうだなあw』

 

 みんな仲良しさんだね。今もなんというか……。そう、あれだ。あびきょうかん、だ。いや、ちょっと違うかな?

 とりあえず入ってみる。自動ドアから入ると、中はすぐに静かになった。前もここに入った時にいきなり静かになったと思う。

 

「こんにちは」

 

 私が言うと、女の人、牧場長さんが慌てたように駆け寄ってきた。

 

「い、いらっしゃいリタちゃん! お馬さんかな!?」

「ん。せっかくだから見にきた」

「そっか! じゃあ案内するから!」

「あー! ずるい! またですか牧場長! 俺だって案内したい!」

「横暴だ! ひどい上司だ!」

「うるさい! あんたたちは仕事してなさい!」

「あんたの仕事が一番たまってんだよ!」

「それは本当にごめん!」

 

『おいwww牧場長www』

『案内してる場合なのかw』

 

 お仕事がたまってる……。つまり、忙しいってことだよね。だったら案内してもらうのはやめた方がいいのかもしれない。お仕事は大事だ。

 

「入っていいなら、勝手に見に行くよ」

「ここでやらなきゃ女がすたるのよ!」

 

『まるで意味が分からないぞ!』

『この牧場長やりたい放題であるw』

 

 牧場長さんがいいのなら、私もいいけど……。それじゃあ、このまま案内してもらおう。

 牧場長さんと一緒にちょっと歩いて、お馬さんがいる場所へ。前回と同じ場所にそのお馬さんはいた。前と一緒の子みたいで、のんびり草を食べてる。でも私に気付くと、そのお馬さんがこっちに駆け寄ってきた。

 お馬さんが顔を近づけてくる。とりあえず撫でてあげると、気持ちよさそうに目を細めた。かわいい。

 

『ほのぼの触れ合い動画』

『やっぱ馬ってかわいいよな』

『そうか? 犬猫の方がかわいいぞ』

『どっちが、とかは荒れる話題にしかならないからやめろ』

 

 どっちが、なんて決めなくていいことだと思う。お馬さんはとてもかわいい。それで十分だ。

 ちょっとお馬さんを撫でさせてもらってから、次に向かうことにした。牧場長さんに手を振って、また転移。次は、真美のお家だ。今日の晩ご飯はなにかな?

 




壁|w・)醤油ラーメンはおやつです。おやつだってば。
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