異世界魔女の配信生活   作:龍翠

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フライドフーズ

 ジュースの自販機。紙パックのジュースが並んでる。んー……。ブドウジューズにしよう。硬貨を入れて、ボタンを押す。出てきたジュースにストローを刺して、吸う。

 

「おいしい」

 

『ほんのりふにゃなリタちゃん』

『ブドウジュース、いいよね』

『ワイングラスにブドウジュースを入れて、ワイン、と喜んでいたガキの頃の俺』

『俺もやったなあw』

 

 ジュースを飲み終わって外に出ると、十八時ちょっと前。ちょうどいい時間、だね。近いから、歩いてお寿司屋さんに向かおう。

 

『てくてくリタちゃん』

『とことこリタちゃん』

『リタちゃんが歩く貴重な光景』

『神社で普通に歩いてただろwww』

 

 場所から場所に移動する時は空を飛んだり転移したりするから、かな? わりと歩いてる方だと私は思うんだけど。

 お寿司屋さんにたどり着いて中に入ると、すぐにお寿司を渡してくれた。準備して待ってくれてたみたい。すぐにアイテムボックスに入れた。

 

「休憩中に配信見ました。夜行列車に乗るんですね」

「ん」

「是非楽しんでくださいね」

「ありがと」

 

 いい店員さんだ。手を振ってくれたから、私も振り返しておいた。ふりふり。

 

『リタちゃんに手を振ってほしいだけの人生だった』

『よかったな、配信で見れたぞ。介錯は必要か?』

『誰も死ぬなんて言ってないんですがねえ!?』

 

 視聴者さんのコメントは相変わらず意味が分からないものが多いよね。

 お寿司屋さんから駅も近いから、そのまままた歩いて移動。お寿司屋さんから駅までの道はまっすぐだけど、ちょっと薄暗い。

 

「暗い駅?」

 

『いや、駅は普通に明るいよ』

『コンビニもあるよ!』

『フライドフーズもあるぞ!』

 

「ふらいどふーず!」

 

『食べ物でテンションを上げるんじゃありませんw』

 

 コンビニのフライドフーズは美味しい。まだちょっと時間があるし、いっぱい食べられるかな。

 少し歩いて、出雲市駅に到着。みんなが言うように、ちゃんと明るい駅だった。お店も結構あるみたい? 入り口がちょっと特徴的な形だ。

 中に入って……。コンビニ。フライドフーズ食べたい。

 

『ぶっちゃけ、夜行列車って乗った後はわりと暇だったりするから、本とかおやつとかあればいいかも』

『そんなこと言ったらおやつ一択になっちゃうだろうが!』

『お前らはリタちゃんを何だと思ってるんだ! お弁当かもしれないだろうが!』

『食べ物であることに変わりはないんだw』

 

 せっかくだし、食べ物もいくつか買おう。ジュースも買っておきたい。とりあえず……。この大きいフルーツオレみたいなのを、五本ほど。

 

『どれだけ飲む気なんですかねえ!?』

『お酒じゃないだけましなのか……?』

 

 次に、お菓子。アイテムボックスに入れておけば腐らないし……。

 

「ん。ん。ん」

 

『ん、のたびにお菓子がばさばさ入れられていくw』

『品出ししてる店員さんが唖然としてるのがおもしろいw』

『やめたげてよお!』

 

 いっぱい買っておこうと思う。お菓子いっぱいだと幸せになれるから。

 パンもある。あまり見ない珍しいパンだ。バラパン、だって。

 

『バラパンisなに』

『その聞き方久しぶりに聞いたな』

『説明しよう! バラパンとは、バラみたいなパンだ!』

『説明になってねえよ』

 

 細長いパンをくるっと巻いて、お花のバラみたいな形にしてるパン、かな? 巻いてる間にクリームを入れてるみたい。美味しそう。普通のバラパンとコーヒーバラパン、両方買っていこう。精霊様のおみやげにもいくつか。

 これでよし。カゴをいっぱいにしたところで、レジに向かう。なんだかいつの間にか、周りの人に見られてるし写真も撮られてけど、気にしない。

 

「お願いします」

「は、はい!」

 

 レジに持って行って、お会計。あとは、フライドフーズ。

 

「フライドフーズ、ください」

「はい! 全種類ですね!」

「あ、うん……」

 

『草』

『もはやリタちゃんが来たら全種類用意しておくのが常識になりつつあるのではw』

 

 そんな常識はやめてほしい。私だって、食べないことがあるかもしれない……いや、ないかな。

 たくさんフライドフーズを入れてもらって、コンビニから出る。ちなみにフライドフーズだけ袋に入れてもらって、あとは全部アイテムボックスに入れておいた。

 さすがに建物の中で食べるのはだめかなと思うから、ちょっと外へ。まだもうちょっと時間があるから、フライドフーズを食べてから中に入ろう。

 

「フランク。ケチャップマスタードが美味しい」

 

『わかる』

『パキッとわって両方出てくるのはすごい発明だと思う』

 

「唐揚げ串、食べやすくて好き」

 

『わかる』

『このコンビニの唐揚げ串はなかなか美味しいよね』

 

「カレーパン。カレー。カレー!」

 

『わかる』

『カレーだけでテンションが上がる魔女』

『さっきからわかるとしか言わないやつはなんなんだw』

 

 そうして全部食べ終えた。どれも美味しかった。満足。

 

『普通ならもうお寿司なんて食べられないなこれ』

『まあリタちゃんなら余裕だろうからな!』

『お寿司どころか買ったお菓子全部食べるまであるぞ』

 

 食べられるかと聞かれると余裕、とだけ。

 それじゃあ、駅の中に入ろう。夜行列車だ。

 




壁|w・)コンビニのフライドフーズはとても良き。
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