異世界魔女の配信生活   作:龍翠

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海の家風休憩所

 

 屋外のプールの敷地はとっても広い。とっても広いから、とりあえずあとで空に転移して見てみようと思う。でもとりあえず今は、お昼ご飯。

 メインの出入り口の側に、木の板が敷き詰められた区画がある。大きい屋根のある場所で、たくさんのテーブルや椅子が並んでる。大勢の人がそこで休憩をしていて、入ってきた私たちを見てみんな目を丸くしていた。

 そんな場所の奥で料理をしている人たちがいて、そこでいろいろと注文できるらしい。かき氷とか焼きそばとかあるらしいよ。

 

「海の家をモチーフにしてるらしいよ。実際に、この島で海の家を出店してる系列のお店なんだって」

「おー。…………。海の家?」

「あー……。そっか、知らないよね」

 

『キャンプには行ったけど海水浴には行ってないからな』

『せっかくなんだし、海水浴に行けばよかったのに』

 

「あそこの方が観光客が多いからね……」

 

『そうなん?』

 

 そうらしい。まだプールの方が、比較的落ち着いて遊べるらしいよ。もちろん、やっぱり日によって違うらしいけど。

 

「あとで海に行くのもいいかもしれないけど……。そのうちリタちゃんの世界でも行きそうじゃない?」

 

『なるほど。プールの施設とかなら、確かに日本側しかないわな』

『俺はリタちゃんと真美ちゃんの水着が見れたらなんでもいいです』

『へ、へんたいだー!』

 

 そんなコメントは無視して、お昼ご飯。お店に向かうと、注文を受けてる人が私を見て、一瞬だけ固まって、すぐに笑顔になった。

 

「いらっしゃいませ! ご注文はお決まりですか?」

 

『これは……プロ!』

『見習え漁港のお店の兄ちゃん!』

『あ、あの人も自分なりにがんばってたから!』

『Q.使ってるお魚は? A.おさかな!』

『やめたげてよお!』

 

 そういえば、結局何のお魚が聞いてなかった気がする……。美味しかったからいいんだけど。

 とりあえず、注文だ。メニューはカウンターに貼り付けられている他、天井からも吊り下げられてる。いろいろあるね。とりあえず全種類頼もうかな……。って、あれ?

 

「真美。真美」

「私は何も見てないよ」

「カレーライスがあるけど……」

「私は何も見てないよ」

「異世界カレーってある」

「私は! 何も! 見てないよ!」

 

『異世界カレー……だと!?』

『その辺のお店でその名称だとまあただの商品名やろなって思うだけなんだけど……』

『心桜島で、異世界カレー……!』

 

 しかも、カレーライスの写真の横に、カレーライスと、異世界カレーの文字が並んでる。値段はちょっとだけ違う。つまりやっぱり別物。しかも、注意書きがある。

 

「試作品……数量限定販売……」

 

『絶対に真美ちゃんのカレーやないかい!』

『試作品とはいえ、店売りされてる……だと!?』

 

 びっくり、だね。試作品を食べたのは、師匠と一緒に行った即売会のやつが最後だけど……。そこからまた変わってるのかな。

 

「注文。全部」

「はい! 準備してます!」

「ん」

 

『当然のように受け入れてるけど、注文の意味はご存知だろうか』

『注文(注文を受けるとは言ってない)』

『知ってた』

 

 真美も苦笑いしつつ、自分の注文をしていた。真美が注文したのは、かき氷と焼きそばだ。海の家の定番だって。

 

「量が多くてテーブルに並びきらないと思いますが、どうしますか?」

「アイテムボックスに入れておく。ちゃんと食べるよ」

「かしこまりました!」

 

 真美にテーブルを確保してもらって、私はカウンターで待つ。少し待つと、料理が出され始めた。真っ先に出てきたのは、かき氷。外に置いておくとすぐに溶けそうだけど、アイテムボックスに入れておけば安心だ。

 他にも、焼きそばとかフランクフルトとか焼きトウモロコシとか……。いっぱい。ちょっと時間はかかったけど、全部の料理をもらうことができた。

 店員さんにお礼を言って、真美が待ってるテーブルへ。真美は飲み物だけ持って待ってくれていた。真美はコーラ、私はオレンジジュースだ。

 

「いっぱい買った?」

「いっぱい買った」

 

『かき氷も全種類買ってたね』

『どれもこれも美味しそうな料理でした』

『海鮮丼も注文したい。かき氷も注文したい。焼きそばも注文したい』

『全部注文すればいいんじゃないかな!』

『きつすぎるわw』

 

 がんばったら食べられる……と、思う。

 それじゃあ、お昼ご飯。早速食べていこう。お楽しみは最後、ということで、カレーは後回しだ。

 

「んー……。焼きそばから」

 

『海の家の王道ですね』

『焼きそばはな、ソースがいいんだよソースが』

『塩焼きそばも美味しいだろうがああん!?』

『落ち着けwww』

 

 ここの焼きそばはソースと塩の両方があったよ。ソースの焼きそばは何度か食べたことがある。美味しいけど、もう慣れた味だ。

 塩焼きそばは……。おー。ちょっと濃いめの塩味。塩の独特な味がするけど、不味いわけじゃなくてむしろ美味しい。塩焼きそばも悪くないね。

 

『焼きそばはソース派と塩派の争いが絶えないんだ』

『お前はあんかけ派を敵に回した』

『醤油派もいるぞ!』

『醤油はむしろ焼きうどんのイメージ』

『焼きうどんも……いいよね……』

 

 焼きうどん。食べたことないかな。多分そのままの意味で、おうどんを焼いたご飯なんだろうけど……。醤油味の焼きうどん。ちょっと食べてみたいかもしれない。

 

「真美。真美」

「うん。また作ってあげるね」

「わーい」

 

『わーい(無表情)』

『もうちょっと声と表情を一致させて?』

 

 無茶を言わないでほしい。

 




壁|w・)ごはんもぐもぐ。
次回もごはんもぐもぐ。
もぐもぐ。
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