異世界魔女の配信生活   作:龍翠

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特別編・プティーン

 

 大屋根リングの内側に戻る。こっち側は外国の国のパビリオンがいっぱいなんだって。その国の人もいるらしい。

 私はむしろ、気になっているものがある。

 

「外国のごはんが食べられるレストラン」

 

『パビリオンに併設されてるやつな』

『外国には行かないって断言してるリタちゃんには貴重なチャンスやな!』

『でも真美ちゃんに言ったらなんでも作ってくれそう』

『さすがに外国の料理は無理だろwww』

 

 そうなのかな。真美なら作れそうな気がする。

 

「ご飯はパビリオンに入らないと食べられないの?」

 

『ぶっちゃけ場所によるとしか』

『カナダとかドイツとかはレストランが別だったんじゃないかな』

『マレーシアも別だったはず』

 

 んー……。わりと別が多いのかな。それじゃあ、別で食べられるところから行こう。美味しいものが食べたい。外国の美味しいもの。楽しみ。

 

「おすすめの食べ物は?」

 

『マジで先にご飯なのかw』

『知ってた』

『リタちゃんだしね!』

 

 ちょっとバカにされたような気がするのは気のせいかな。でも今はそれよりも、ご飯だ。

 

『全てのパビリオンを制覇した俺に任せてくれ! 距離も考えて最適なルートを考えるぜ!』

『もう全部回ったのか』

『これは万博ガチ勢』

『あれ? でも……』

 

「ルートとかはいいよ。近くまで転移で行くから」

 

『泣いていい?』

『草』

『ぶっちゃけ予想はしてたw』

 

 結構広いからね。精霊の森と比べると狭いけど、それでも歩いていたら時間はかかると思う。人も多いし。みんな私の周りから動かなくなってきてるし。

 スマホを向けてくる人にはとりあえず手を振ってあげよう。ふりふり。

 

『素直に羨ましいんですが』

『俺昨日万博に行ったのに……!』

『俺なんて今日だけど、夕方からだよ』

『すでに写真を撮った俺、勝ち組』

 

 いつも思うけど、本当に物好きだね。

 とりあえず、おすすめで流れてきたコメントを拾って、さっと転移する。人にぶつかると危ないから、ちょっと上空に。まずは、カナダのレストラン、だね。

 あまり並んでなくてすぐに入ることができた。注文して、料理を受け取って、外のテーブルで食べる。そんなシステムみたい。

 注文したのは、プティーンという料理と、メイプルのソフトクリーム。プティーンは何種類かあるみたいだけど、せっかくだから一番高いものを注文してみる。

 プティーンはたくさんのポテトにとろとろのチーズとソースをたっぷりとかけてる。さらに一番高いものは、ベーコンやステーキも入れてくれた。

 

『ポテトとチーズ! ポテトとチーズ!』

『カロリーの暴力!』

『こんなんまずいわけないやろ!』

 

 うん。私もそう思う。それじゃあ、フォークでポテトを突き刺して、チーズをたっぷり絡めてぱくりと一口。とろとろのチーズがしっかりとポテトに絡んでいて、とても美味しい。ソースもいいアクセントになってる。

 ステーキはとっても柔らかい。ポテトとチーズが一緒というのは不思議な感じだけど、悪くない。というより、美味しい。これはとてもいいもの。

 

「んふー」

 

『めっちゃ美味そうに食べるやん』

『あかんて! メシテロはあかんて! しかも万博でメシテロとか!』

『出前もなんもないんですがどうすればいいんですか!?』

『今回のはわりと単純だから自分で作ればいいのでは?』

 

 私もそう思う。これなら自分でも作れると思うよ。味はちょっと違うだろうけど、それでも似たようなものはできるはず。

 それにしても、美味しい。あとでいっぱい買おう。ただ他の人の迷惑にならないようにしないといけない。十個ぐらいなら、いいかな?

 次は、メイプルのソフトクリーム。ちゃんとアイテムボックスに入れておいたから溶けてない。ひんやりだ。ほんのりオレンジ色、だね。

 それじゃあぱくりと食べる。

 

「おー……。ひんやりあまあまだね。すごく濃い甘さ。キャラメルが近いかも」

 

『それも美味しそう』

『最近暑くなってきてるし、俺も万博行く時は食べようかな』

 

 これもおすすめできるから、是非とも食べてほしい。暑い時はとてもいいかも。

 

「でも、私みたいにアイテムボックスが使えなかったらちょっと大変かも。プティーンとソフトクリームを頼んだら、先にソフトクリームを食べないと溶けると思うから」

 

『確かに』

『プティーンを後にすると先にデザートを食べることになるのか』

『だめではないけど、冷たいものの後に温かいものはな……』

 

 別々で買うのはそれはそれで面倒かもしれないけど……。あんまり並んでないから、それでもいいかもしれない。私はそれをする価値がこのご飯にはあると思うよ。

 プティーンとアイスクリームを完食。うん。とっても美味しかった。

 

「じゃあ、おみやげを買ってくる」

 

『リタちゃん、プティーンはお土産枠じゃないと思うんだ』

『爆買いが来るぞ、気をつけろ!』

『何をどう気をつければいいんだよw』

 

 もう一度並んで、購入。とりあえずプティーンとアイスクリームを十個ずつ。店員さんには驚かれたけど、結構すぐに用意してくれた。

 

『あら、わりと常識的な量』

『言うほど常識的か?』

『あかん感覚が麻痺してるw』

 

 欲を言えば百個ぐらい欲しいけど、さすがに迷惑だろうからね。他の人も並んでるし。

 それじゃあ、次に行こう。次は、んー……。ネパールのごはん、かな。

 




壁|w・)ちなみに。発音的にはプーティンの方が正しいらしいです。
けれどカナダ館のメニュー表はプティーン表記だったので、それでいくのです。
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