異世界魔女の配信生活   作:龍翠

464 / 543
特別編・オランダ

 

 次に来たのは、オランダ、という国のパビリオン。大きなウサギの看板が目印、だね。

 

「ウサギ?」

 

『オランダのウサギのキャラクターが大人気』

『かわいいウサギのキャラのぬいぐるみもあるよ!』

 

「おー」

 

 ウサギのぬいぐるみだって。確かにこのウサギのキャラクターはかわいいと思う。どんなぬいぐるみか、楽しみだね。

 ここに入るのは予約がいるみたいだけど、真美に取ってもらった予約の一つがここだった。それでも人は並んでるけど。

 そうして並んで……。

 

「どうぞ」

「ん?」

 

 並んでいる間に何かもらった。なんだろう、これ。ウサギの耳……? 周りを見てみたら、頭に被ってる。そういうもの、らしい。周りの人はなんだかそわそわしてこっちを見てる。えっと……。つければいいのかな?

 

『つければいいんだよ!』

『それをつけないと入れないのだ!』

『お前らwww』

 

 いや、つけてない人もいるから入れないわけじゃないと思う。でも、せっかくもらったんだし、つけておこう。こう、かな?

 

『うさみみリタちゃんだー!』

『ちくしょう現地で見たかった!』

『オランダ館には入れないけど現地で見たぜどやあ』

『ぐぎぎぎぎ』

 

 何をそんなに興奮しているのか分からない。周りの人もなんだかたくさん写真を撮ってきたし。別にいいけど。

 さらに少し並んで、ついに館内に入ることができた。入ってすぐの場所は広い部屋になっていて、なぜか自転車が置かれてる。自転車のカゴにはウサギのキャラクターのぬいぐるみ。かわいい。

 

「かわいい」

 

『おまかわ』

『ウサギ耳リタちゃんもかわいいんやで』

 

「そう」

 

『スルーw』

 

 正直反応に困るから。

 少し歩いて、何かを手渡された。オーブ、だって。いろいろ光るらしい。最初は側の鏡に近づけてください、ということで近づけてみたら、オレンジ色に光り始めた。

 

「おー……。綺麗」

 

『子供心をくすぐるしかけ』

『なんか魔力とかこもってそう!』

 

 魔力は感じられないからそれはないよ。

 少し歩いて、今度は壁の模様があって、それに近づけるように言われた。今度は、薄い青色。こっちの方が綺麗だね。水をイメージしてるらしい。

 さらにまた歩く。オーブを持っててくてくと。所々の壁に模様がある。説明も少し。あとは、小さな本みたいなものが壁に取り付けられていて、開いてみるとウサギのキャラクターと何かの説明が書かれていた。

 

 オランダの人と水との関わり合い、みたいな感じかな? 水と敵対するわけじゃなくて、水と仲良くしていく、みたいなことが書かれてる。そうしてオランダは発展してきた、とか。

 そうしてまた部屋に入った。円形の部屋で、周りの椅子に座らないといけないらしい。座って、後ろにもたれてください、だって。天井がモニターになってるみたいで、それを見ることになるみたいだね。

 うん。私は平気だけど、ずっと歩いてばかりいる人いるだろうから、これはちょっといいかもしれない。のんびりと、だね。

 

 部屋にしっかり人が入ったところで、モニターに映像が流れ始めた。

 ちゃんと日本語が流れてる。続けて英語、かな? そんな言葉も流れてるから、すごく配慮されてると思う。

 映像は結構迫力があって良かったと思う。映像に合わせてオーブの色も変わっていって、とても綺麗。炎の映像の時は赤くなったり、すごい仕組みだと思う。どんな構造なのかな。

 内容は、水と共存して生きていく、みたいなものだった。

 

『ちょっと思想強めかも?』

『最近は環境の変化がすごいからね』

『自然を大事にしましょう、みたいなものかな』

 

 そんなイメージだね。私も自然は大切にしないといけないと思うよ。精霊の森の木とか切り倒しに来た人がいたら怒るだろうし。怒るから何かするわけじゃないけど。多分勝手に森の魔獣に食われるから。

 映像の後は、また広い部屋。ここでもいくつか展示があって、自由に見て回っていいのだとか。

 そうして一通り見て回った後は、オーブを返してから、ショップコーナー。オランダの特産品とか、ウサギのキャラクターのぬいぐるみとか置いてあるみたい。あと、カフェもある。軽食と飲み物を買えるだけみたい。

 

 レストランじゃないのは残念だけど、美味しいものが食べられるなら外でも大丈夫だね。

 でもとりあえず……。ぬいぐるみ、買っておこう。オーブを持ってるウサギのぬいぐるみ。万博限定らしい。

 ぬいぐるみを買ってから、カフェ。あまり見ないものが多いけど、どれがいいのかな?

 

「おすすめは?」

 

『ニシン! 断然ニシン! マジで美味しいから!』

『ストロープワッフルもおすすめ! 甘くて美味しい!』

『ニシンはサンドイッチが美味しいよ!』

 

 ニシンってお魚だよね。お魚のサンドイッチってあまり聞かないから、ちょっと不思議だ。それじゃあ、ニシンのサンドイッチと、ストロープワッフルを買おう。

 

『ちなみに一度出たらもう入れてくれないからね』

 

「え」

 

 それは、困る! それじゃあ、十個ずつ買っておこう。

 店員さんはちょっと驚いたみたいだったけど、快く渡してくれた。

 見た目は……うん。薄いお魚の切り身だね。どんな味なのか、楽しみ。

 外に出て、近くの椅子に座る。それじゃあニシンのサンドイッチから。ぱくりと。

 

「おー……。確かに塩味があるけど、お魚の味もしっかり感じられる。あと、すごく柔らかい。ほろほろって崩れるみたいな食感だね。パンと合っていて美味しいよ」

 

『食いたい』

『なんで出前がないんですか!?』

『無茶言うなw』

 

 ストロープワッフルもぱくりと。これは、濃厚な甘さ、だね。薄いワッフルが重ねられていて、間にはほんのり溶けたキャラメルが挟まれてる。とても濃厚な甘さだけど、くどいわけじゃない。これも、美味しい。

 

「とても、美味しい」

 

『羨ましいんですが。素直に羨ましいんですが』

『リタちゃん、その食べかけのワッフルおくれ!』

『さらっと変態さんがわいてきとる』

 

 さすがに食べかけはあげないよ。

 もぐもぐと食べて、完食。両方ともとても美味しかった。食べ物を目的に来ても十分かもしれないね。

 次は……。どこにしようかな?

 




壁|w・)塩漬けニシンのサンドイッチは本当にオススメです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。