異世界魔女の配信生活   作:龍翠

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猫がいっぱいの島

 

 スマホで宮城県の猫の島を調べて、転移。そうして転移した先は、宮城県の東側、ちょっと出っ張った先にある島だ。とりあえず港の上空に転移した。

 

「おお……。猫がいっぱいいる……」

 

 港に猫がいっぱいいる。てくてく歩いて、漁師さんかな、そんな人たちからお魚をもらってるみたい。猫たちがお魚をもぐもぐと食べていて、そんな猫をたくさんの人が写真を撮ってる。

 そうして撮ってる人たちの何人かが上空を、つまり私を見た。さっとスマホを向けてきたから手を振っておく。ふりふり。

 

「あざーす!」

「え? お前何をやって……、あああ!?」

「リタちゃんがいる!」

 

『すぐに写真を撮れる人が羨ましいぜ』

『俺もあの場にいたかった!』

『あ、いつもの怨嗟の声なので無視してください』

 

 最初から気にしないようにしてるよ。

 港に下りてみたら、本当にあちこちに猫がいた。道のど真ん中でくつろいでる猫までいる。なんというか……。すごい。近づいてみても逃げない。

 ぶち模様のかわいい猫だ。のんびり横になって、顔だけ私の方に向けてる。撫でさせてもらうこともできた。

 

「もふもふだ……」

 

『すごいだろ? 住人より猫の数が多い島なんだ』

『島の人に大切にされてるんだろうな。みんなもふもふ』

『猫になってその島で暮らしたい』

 

 その猫を撫でていたら、もう一匹、近づいてくる子がいた。今度は白い猫だ。足下にすり寄ってきて……。かわいい。背中を撫でて、軽くぽんぽんと。気持ち良さそうにしてる。

 

「人なつっこい猫ばっかりだね」

 

『それがいいんですよそれが』

『どんな人でも猫から好かれる素敵な場所!』

『猫嫌いな人は絶対に行くなよ!』

 

 さすがに猫嫌いな人は自分からこの島に来ないと思うけどね。

 視聴者さんのコメントを見ていたら、道の先に喫茶店があるらしかった。猫がたくさん集まってくる喫茶店で、猫と一緒にご飯を食べられるみたい。猫のご飯の時間は、本当にたくさんの猫が集まってくるんだって。見てみたい。

 というわけで、歩いて移動。てくてくと。なぜか周りの人も一緒に移動し始めたけど、みんなもっと猫を愛でればいいと思う。いや、猫たちも何故か私の横を歩いてるんだけど。

 

『にゃんこ大移動』

『リタちゃん(ボス猫の姿)』

『リタちゃんは猫だった……?』

『でもリタちゃんが獣化の魔法とやらを使うとわんこになっちゃう』

 

「猫にもなれるよ」

 

『マジで!?』

 

 マジだよ。また獣人の国に行く時は猫の方にもなってみようかな。

 さらに歩いて、喫茶店に到着。ウッドデッキにはたくさん猫が集まってる。中でも外でもご飯が食べられるみたいで、猫たちと一緒にご飯を食べられそう。

 ここでも猫はおとなしくて、ウッドデッキでごろんとしてひなたぼっこしてる。んー……。

 

「明日は私もひなたぼっこしよう」

 

『あの伝説の畳の出番ですね!?』

『森の中の畳』

『リタちゃんのお昼寝スペース!』

 

 あそこでごろごろしてお昼寝するのはとっても気持ちいいからね。猫たちを見ていたら私もやりたくなってきた。

 喫茶店の中に入って、注文。何を食べ……、カレーがある!

 

「カレーで」

「かしこまりました」

 

 店員さんに笑われたけど、私は気にしない。カレーライスがあるならカレーライスを食べる。楽しみ、だね。

 少しして出されたカレーは、普通のカレー。でも、猫の形にカットされたニンジンがのせられていた。かわいい。スプーンには猫の足の模様、さらに水で満たされたコップにも猫が描かれてる。猫づくしだ。

 

『こういうのいいなあ!』

『他のメニューもいろいろ猫っぽくなってるのかな』

『見てみたい!』

 

 他のも気になるけど……。あまりここで食べ過ぎると、他のご飯が遅くなってしまう。だから気になる人は自分で観光に来てほしい。

 カレーのお味は、カレー。カレーにはずれはないと思う。美味しい。

 そうしてカレーを食べ終わって、お昼頃。猫もご飯の時間になった。ウッドデッキに竹筒みたいな器が置かれる。すると猫もご飯の時間だと分かっているのか、たくさん集まってきた。

 店員さんが器にエサをざっと入れていけば、たくさんの猫が一斉に食べ始めた。これは、すごい。猫が二列に並んで、両端からもぐもぐ食べてる。もふもふがいっぱいだ。

 すごく撫でたくなるけど……。ご飯の邪魔はしないでおこう。私もご飯を邪魔されたら怒りそうになるし。

 

『もふもふパラダイスやで』

『リタちゃんもまざろう』

『今こそ獣化の魔法の使いどき!』

 

 何を変なことを言っているのか。さすがに無理だよ。猫のエサを食べようとは思わないしね。

 たくさんの猫が集まるから、入りきれなくて食べられない猫もいるみたいだけど……。そんな猫には店員さんがちゃんと個別にエサをあげていた。みんなにしっかりとエサをあげてるんだね。すごい。

 そうして食べ終わった猫からまた自由気ままにくつろぎ始める。どの猫も本当にかわいい。ここは来て良かったと思う。

 

「宮城県はもふもふの場所だね」

 

『なんだろう。事実として否定しきれないけど、それはちょっと違うとも言いたい俺がいる』

『キツネ! ねこ! もふもふ! もふもふの県やな!』

『癒やされたい時は宮城県に行けばいいんですね、覚えました』

 

 たくさんのふわふわもふもふに癒やされる場所。とてもいいと思うよ。撫でても怒らない猫ばかりだし。

 猫たちのご飯の時間も終わったみたい。

 

「私もそろそろお昼ご飯を食べたくなってきた」

 

『え?』

『いや、あの、さっきカレーをですね……』

 

「カレーは飲み物らしいよ。だから、そろそろ牛タンを食べに行こうと思う」

 

『だれだ! リタちゃんに変なこと吹き込んだやつは!』

『俺らだよバカ!』

『それはそうと、ついに牛タンだあああ!』

 

 ついに牛タンだ。どんなお肉なのか、楽しみだね。

 




壁|w・)にゃんにゃん。
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