異世界魔女の配信生活   作:龍翠

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写真詐欺の喫茶店

 

 翌日。時間は特に決めてなかったから、朝ご飯を食べてから行こうと思う。あっちで朝ご飯を食べるのも悪くはないけど、やっぱりこっちで食べた方が美味しいから。

 

「というわけで、朝ご飯を食べる」

 

『朝ご飯配信!』

『どこで食べるの?』

『喫茶店行こうぜ喫茶店!』

 

 それも悪くないと思う。だから、ここに来てみた。

 

『しれっと日本にいるw』

『獣人国に行くんじゃなかったのかw』

 

「行くけど、真美がここの喫茶店がいいよって教えてくれたから」

 

 なんでも、どの料理もとっても大きいらしい。お腹いっぱい……は無理かもしれないけど、少なくとも一般の人は食べきれなくなったりするらしい。味もいいらしいから、楽しみ。

 

『ここよく見てみたら、サンドイッチとかがめちゃくちゃ大きくて有名な喫茶店じゃないか』

『ここ知ってる! 写真詐欺の店だ!』

『写真詐欺(多すぎる的な意味で)』

『軽食のつもりでミソカツパンを頼んだら普通に一食レベルの大きさで焦ったなあw』

 

 そんなに大きいんだ。楽しみ。

 お店に入ると、なんだか落ち着いた雰囲気のお店だった。有名なお店らしくて、お客さんも多い。私を見つけた店員さんが口をあんぐりと開けていたけど、すぐに我に返って席に案内してくれた。

 

『優秀な店員さん』

『フリーズが数秒で済むとは……やりおる!』

『何目線なんだお前らw』

 

 メニュー表を見てみる。飲み物はココアにしよう。食べ物は……たくさん。いっぱいあるね。んー……。あ、カレーのパンがある!

 

「ミソカツパンと、カツカリーパン、それに小倉トーストとビーフシチューに、このパンの上にクリームたっぷりのデザートください。飲み物はホットココア」

「え……。あ、あの……。当店は量が多くて……」

「平気」

「愚問でしたね」

 

『店員さんwww』

『言ってみたかっただけだろw』

 

 店員さんが戻っていって、少ししてから料理が運ばれてきた。

 

「おー……。大きい」

 

 ミソカツサンドと、カツカリーパン。同じパンを使ってるのか、見た目は似てる。でも中はちゃんと違うみたいで、揚げたてのカツに味噌タレ、なのかな? そんなソースがたっぷり入っているのと、カレーが入っているのがあった。

 大きさは、本当に大きい。コンビニで見るパンよりも一回り大きいと思う。早速食べてみよう。手で持って、ぱくりと一口。

 

「おー……。さくさくしてる……。お味噌の味がしっかりしてるね。カレーの方も、ちょっとスパイシーだけどとっても美味しい」

 

 これはとてもいいものだと思う。いっぱい食べられて幸せ、だね。

 

『噂には聞いてたけどマジででかいなこのパン』

『ちなみに公式サイトによると、千キロカロリーを超えるらしい』

『多過ぎい!?』

『リタちゃんのはお口に合わせて五つ切りにしてくれてるけど、六つ切りまで対応してくれるから注文時に頼むんだぞ』

 

 切り方も指定できるらしい。店員さんが大変そうだけど、すごく優しいと思う。

 もぐもぐとパンを食べて、次はビーフシチュー。ごろっとしたお肉が入っていて、とっても美味しそう。パンもついていて、ビーフシチューと一緒に食べられる。パンをビーフシチューに浸して食べるととっても美味しかった。

 小倉トーストは、普通のトーストだけどしっかりこんがり焼いてくれてる。あんこもたっぷりだ。あんことバターをしっかりと塗って食べると、あんこの甘さがお口に広がってとっても美味しくて、さくさくのパンの食感も楽しめる。

 

「とても美味しい」

 

『見たら分かる』

『すごい勢いで食べ物が消えていく……これが暴食の魔女……』

『暴食(文字通り)』

『リタちゃんの胃はブラックホールなので』

 

 怒るよ?

 最後はデザート。熱く焼いたデニッシュパンにひんやりとしたソフトクリームがたっぷり。熱いパンに冷たいソフトクリームって不思議な組み合わせだけど……。これも、すごく美味しい。

 熱いパンに冷たいクリームの組み合わせ。一緒に食べると不思議なおいしさ。ソフトクリームも甘すぎず、ほどよい感じだね。

 でも甘さが足りない……と思ったら、メープルシロップもついていた。自分で好きな量をかけられるみたい。もっと甘くしたければ、たっぷりとシロップをかければいいってことだね。

 というわけで、たっぷりとシロップをかけて……。おお、甘さが増した。熱くて冷たくて甘くて、とっても美味しい。

 

「んふー」

 

『あああああ!』

『ちくしょうこの喫茶店近くにないんだよおおお!』

『すぐ側にお店がある俺、勝ち組』

『羨ましくて怒り狂いそう』

『でもすでに満席で入れない……悲しい……』

『ざまあああ!』

『お前らwww』

 

 人気のお店らしいからね。気づけばこのお店も満席になってるみたいだし。なんだかちらちらと視線を感じるけど……。まあ、いつものことだね。気にしないでおこう。

 そしてみんな、私と同じメニューだ。もちろん全部じゃなくて、そのどれかだと思うけど……。人気のメニューなのかな?

 

『いや多分配信の影響……』

『いつものことやね』

『一緒のお店にいる奴らに嫉妬しそう』

 

 その程度で嫉妬しないでほしいと思う。

 それじゃあ、食べるものも食べたし、獣人の国に行こう。あの女の子がどうなったのか見に行かないとね。でもその前に……。

 

「お持ち帰りがあるらしい」

 

『おいまさか』

 

 お持ち帰りで、カツカリーサンドを十個ほど注文。あと特別に、本来は持ち帰りにはないけどあのデザートも持ち帰りさせてもらえることになった。アイテムボックスがあるからいつでもできたてで食べられるから、だって。

 最後にいつも通り写真を撮って、おわり。それじゃあ、獣人国に行こう。

 

『すでにお腹いっぱいやで』

『行く前から濃すぎるw』

『気をつけてなー!』

 

 気をつけるよ。それじゃあ、転移だ。

 




壁|w・)私はカツカリーパンだけでお腹いっぱいになりました……。
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