異世界魔女の配信生活   作:龍翠

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ちゃんぽんと皿うどん

「まずはちゃんぽんだ。食ってくれ」

「おー……」

 

 置かれた器に入っているのは、白っぽいスープ。そのスープの中に、ちょっと太めの麺がたっぷり入ってる。あと、お野菜とかの具材がとっても多い。すごく多い。

 

「お野菜いっぱい」

「おう。半日分の野菜を取れるはずだ」

「そうなの?」

「多分」

「多分……」

 

『多分なんかいw』

『そもそも半日分ってなんやねんと言いたい』

『一日分の半分の量って言いたいんじゃないかな』

 

 いっぱいお野菜が食べられるってことだね。

 それじゃあ、食べてみよう。まずはスープから。

 

「んー……。見た目よりもあっさりしてるけど……。美味しい」

 

 スープだけで飲めちゃいそう。ずずー、と。

 次は、麺。しっかりスープに絡めて、ずるずる。

 

「ん……。もちもちしてるね。ラーメンとかうどんとはまた違う麺なのかな? この麺、美味しい」

「そうだろうそうだろう。ちゃんぽんにはこれが欠かせないんだ」

「ほうほう」

 

 うん……。これは、すごくいいもの。

 いっぱいの具材。種類もいろいろ。お野菜だけかなと思ったら、お肉もちゃんとあるし、エビとかの海鮮もある。いっぱいだ。どれもしっかりと煮込まれていて、美味しい。お野菜も柔らかいよ。

 

「ずるずる……。スープも美味しいし、このもちもちとした麺も美味しいし……。ちゃんぽん、すごい」

「そう言ってもらえると嬉しいねえ」

 

『相変わらず美味しそうに食べてくれちゃってまあ』

『近くに全国チェーンの店があるから今から行ってくるわ』

『同じく。これは耐えられない……!』

 

 ちゃんぽん、美味しいね。好き。お代わりもしたくなるけど……。皿うどん、というのも食べないといけないから、まずはそっちだね。

 

「美味しかった」

「おう。じゃあ次は皿うどんだな」

「ん」

「すぐにできるから待ってな」

 

 そう言って、おじさんは少し離れていった。

 

「美味しかった?」

 

 学生さんが聞いてくる。もちろんとっても美味しかった。

 

「すごく美味しかった。満足」

「そっか。幼い頃から来てるお店だから、すごく嬉しい」

「ん」

 

 愛着があるお店、なのかな?

 また少し待っていたら、おじさんが次の器を出してくれた。

 これは……なんだか不思議。汁のないちゃんぽんって言えばいいのかな? ちゃんぽんみたいな深い器じゃなくて、本当にお皿に麺が盛られてる。具材もちゃんと入ってるね。

 

『なんか俺の知ってる皿うどんと違う』

『皿うどんってパリパリなのでは?』

『説明しよう! 長崎で皿うどんというと二種類ある! 太麺と細麺だ! 細麺がお前らがイメージするだろうやつで、太麺がリタちゃんの目の前にあるやつだな!』

『長崎で皿うどんって言えば、どっちかというと太麺の方らしい。店にもよるかもだけど』

 

 二種類あるんだ。おじさんに目を向けたら、笑いながら頷いてくれた。

 

「後でそっちも作ってやるよ」

「ん」

 

 とりあえずまずはこっちだね。それじゃあ、ずるずるっと。

 んー……。麺はちゃんぽんと同じものかな。太くてもっちり。でも多分、焼いてるというか……。炒めてるっていうのかな? そうして調理してると思う。ちゃんぽんとはまた違った食感で、美味しい。

 スープがないと思ったら、麺にしっかりと味がついていた。不思議。

 

「麺を炒めて、具材を炒めて、少量のスープを加えて麺に染みこませる……。それが太麺の皿うどんだよ」

 

 学生さんが教えてくれた。とても詳しい。

 

「こっちも美味しい」

「でしょ?」

 

 具材もちゃんぽんと同じぐらいにいっぱい入っていて、食べていて楽しい。これもすごくいいもの。

 

『焼きちゃんぽんみたいな感じかな?』

『めっちゃうまそう』

『調べてみたら普通にチェーン店にもあるやんけ! 食ってくるわ』

 

 これもおすすめだから食べてほしい。

 そうして全部食べ終わったところで、次の細麺の皿うどんが目の前に置かれた。

 こっちはさっきまでとは全然違う。そもそも麺が違う。細麺で、やっぱりスープに入ってない。何よりも違うのは、麺がパリパリになってること。揚げた麺らしい。

 

『そうそう、これが俺らが認識してる皿うどん』

『食感がだんだん変わっていくのがいいのよ』

 

 揚げた麺の上には、あんかけ、というものがたっぷりかけられてる。これと一緒に食べていくみたい。それじゃあ、早速……。

 

「おー……。麺がとてもパリパリしてる。楽しい食感」

 

 ちゃんぽんとも太麺皿うどんとも違う、不思議な食感だ。味もいいし、食感も楽しい。これも好き。

 

「あのね……。テーブルに酢とかウスターソースとかあるでしょ? それで味変するのも美味しいよ」

「ほうほう」

 

 学生さんから教わったので早速試してみる。酢をかけて、もぐりと。おお、確かにちょっと違う味になった。酸味が加わっただけで、違う味に感じてしまう。これも、美味しい。

 さらにウスターソースも加えて食べてみると……。すごい。酸味とコクが加わって、食べ続けても全然飽きない。とても、美味しい。

 麺の食感もあんかけが染みこんでいっているのか、少しずつふにゃりとしてきてる。その食感の変化も楽しい。

 

「んー……。美味しい」

 

『ちくしょう、勢い余って三種類とも注文しちまったよ』

『ウスターソースをかけるなんて知らなかったから早速試してる。マジでうまい』

『てかお前ら、いつの間に店に行ってるんだよw』

 

 ちゃんぽん、皿うどん、どっちもすごく美味しかった。満足。

 

「ちなみに、給食に皿うどんが出たりもするよ」

「そうなの?」

「うん。具材たっぷりで栄養満点だから」

「なるほど」

 

 私は給食そのものをあまり知らないけど……。お昼ご飯にこれを食べられるのは、とてもいいかもしれないね。

 食べ終わった後は、またみんなで写真を撮る。いつも撮るけど、記念ぐらいにはなってるのかな。それならいいんだけど。

 さて、と。

 

「そろそろお昼ご飯の時間だね」

 




壁|w・)次はお昼ご飯です。
え? ちゃんぽん? おやつだよ?
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