異世界魔女の配信生活   作:龍翠

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沖縄!

 

 市役所の前の地上に下りて、改めて建物を眺めている。んー……。おっきいね。

 

「カタカナのコみたいな建物だね」

 

『なんか謎の建物に聞こえてくるw』

『言いたいことは分かるけどw』

『なんかすっげえあちこちに緑があるなあ』

『壁面緑化、みたいな感じ?』

 

 なんだかすごいね。緑がいっぱいだ。こういう建物は好きだよ。

 早速中に入ってみよう。どうなってるのか、ちょっと楽しみ。というわけで、おじゃまします。

 

「おー……」

 

 中は広々とした造りだ。左右両側にあるのが市役所のいろいろな場所、かな? なんとか課、みたいに書かれてる。あと二階とかは吹き抜けになっていて、二階の様子も見ることができた。

 

「ねえ、あれって……」

「リタちゃんだ!」

「沖縄に来てる!」

 

 そして周りの人に反応されてしまった。ちらちらと見られたり、なんだか遠巻きに集まってこられたり……。いつものことだね。

 んー……。

 

「食べ物がないならもういいかな」

 

『おいwww』

『すごい建物だとは思うけど、結局は市役所だからなあw』

『そのまま観光地に行くかい?』

 

 そうだね。お昼ご飯の時間まであちこち見たいと思う。とりあえず……。

 

「じー……」

「…………。あれ? なんか見られてる?」

 

 熱心に私を撮影してた人に話しかけることにする。なんか戸惑ってるみたいだけど、私は気にしない。てくてく歩いて近づく。

 

「え、え、え!?」

 

『めちゃくちゃ慌ててるw』

『後ずさるのはいいけど、後ろに気をつけろよー』

『まあ俺らの声なんて聞こえてないわけですが』

 

 大丈夫。あの人の後ろには誰もいないから。

 

「聞きたいことがある」

 

 目の前まで行ってから声をかけた。

 

「あわわ……推しが……推しが近い……。推しの過剰摂取で心臓発作起きそう……」

「……?」

 

『妙に具体的なのはやめろw』

『リタちゃんの何言ってんだこいつ、みたいなきょとん顔がw』

 

 いや、そこまでは……ちょっと思ってるけど。

 

「この近くで見ておいた方がいいものはある?」

「ふ、ふへへ……ちかい……かわいい……」

「聞いて?」

 

『だめだこいつ、早くなんとかしないと』

『手遅れだぞ』

『おまわりさんこいつです!』

『ある意味盗撮しかしてないんだよなあ』

『犯罪では?』

『いやだってリタちゃんは公共の財産だし』

『公共の財産扱いw』

 

 なんかめちゃくちゃ言われてる気がするけど、今更撮られてる程度で何か言ったりしないよ。それよりも、早く質問に答えてほしい。

 

「観光でも食べ物でもいいから」

「はっ!? 俺ですか!?」

「…………」

 

『こいつ自分が話しかけられていることに気づいてなかったんかいw』

『やっぱりこいつやばいと思います!』

『おまわりさーん! ぽりすめーん!』

 

 いや、うん。いいけど。さすがに三回目は面倒だから他の人に聞いた方がいいかもしれない。思わず小さくため息をついたら、男の人は慌てたように言った。

 

「こ、この近辺で行くべきところですよね! 任せてください!」

「おー」

「お買い物なら、国際通り商店街がおすすめですね!」

 

『ど定番じゃねーかw』

『那覇市で買い物なら真っ先に出るレベルだw』

『もっと掘り出し物とかないんかい!』

 

 場所に掘り出しものってなにってちょっと思ったのは私だけかな。

 

「正面出口から出て、そのまま右にまっすぐ歩けば商店街ですよ」

「ん……。分かった。行ってみる」

「はい! 食べ物は……ええと……。沖縄らしいものがいい、ですよね?」

「そうだね」

 

 他の場所の名物とかになったら、それこそその場所で食べればいいになっちゃうからね。どうせなら沖縄にちなんだ美味しいものが食べたい。

 

「それなら……。やっぱりラフテー、サーターアンダーギー、沖縄そばが有名どころですね。あとソーキそばとか」

「ん……。分かった」

 

 最低限それらは食べようかな。あと、サーターアンダーギーはおやつというかデザートというか……。そういうものらしい。お持ち帰りもできそうだから、美味しいものがあったら買って帰ろう。

 

「どれも国際通りで食べられますよ!」

「ん。おすすめのお店は?」

「多くて決められませんね!」

「…………」

 

『言いたいことも気持ちも分かるけどw』

『そこをどうにか一つに絞ってほしかったと思うんだけどなw』

 

 さすがに全店回るのは難しいからね。食べられるけど、時間的に。観光とかもしたいわけだし。

 

「あと観光でしたら、やっぱり首里城ですかね。ちょっと昔に燃えちゃって、焼失したりもありましたが……。今なら大丈夫です!」

「分かった」

 

 じゃあ、首里城というのも見に行こう。お城なのかな。楽しみだ。

 

「ありがとう。参考にする」

「いえ……! お力になれたのなら嬉しいです! あ、握手いいですか!」

「いいよ。どうぞ」

「やったあ! ぷにぷにだあ!」

 

『ノータイムで握手するじゃんw』

『ぷにぷにおてて……握手いいなあ』

『俺も握手したいでござる』

 

 どこかで会ったら握手ぐらいはいいよ。

 いろいろ教えてくれた人に手を振って、市役所を出ることにした。まずは国際通りだね。

 




壁|w・)何度も言いますが、このお話は近未来のお話です。
なので2026年秋に完成予定の首里城復興はすでに完了済みとなっております。
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