異世界魔女の配信生活 作:龍翠
窓からの景色を眺めたりしながらしばらく飛行機に揺られて……。ゆっくり、飛行機が高度を下げ始めた。函館にもうすぐ到着するみたい。
函館の天気は、わりといい、かな? 景色がよく見える。
んー……。何かおもしろいもの、見えるかな?
「あれ……? 真美。真美」
「どうしたの?」
「何かある」
不思議な形の公園、かな? 日本で言うところの星形。五芒星とも言うかな。そんな形の公園みたいなのがある。なんだろうあれ。
「ああ、あれは五稜郭だね」
「ごりょうかく」
「昔の日本の戦争……というか、内戦? みたいなやつで使われてた城郭だよ。今は観光地だけど」
「おー」
『説明しよう! その戦争とは、箱館戦争のことだ! 旧幕府軍が占領したぞ!』
『歴史に詳しいニキだ!』
『でも多分リタちゃんはあまり興味がないぞ!』
『すでに真美ちゃんから追加でもらったキャンディに夢中だからな!』
ころころ……。オレンジ味。美味しい。
でもあの五稜郭の場所にも入れるらしいから、一度は行ってみたいね。近くにはなんだかタワーもある。
「五稜郭タワーだね。五稜郭を見下ろせて、写真も撮れるらしいよ。あとで行こうね」
「ん」
いろいろな場所があるね。見て回るのが楽しみ。
やがてゆっくりと飛行機が地面に向かっていって……。ちょっとした振動と同時に着陸した。そのまま速度を落としていってる。しゅごー。
「しゅごー」
「リタちゃんが子供になってる」
「子供だよ?」
「子供という単語を辞書で調べてみようね」
『辛辣www』
『言いたいことは分かるけどw』
『見た目と精神は子供だから! 子供っぽいから!』
実年齢とか言われるとちょっと困るのは否定できない。
飛行機がとまって、出入り口が開かれた。乗務員さんに案内されて、順番に降りていく。またあの細い通路を通って、階段を下りて……。なんだか、変な場所についた。
「真美。真美。あれはなに?」
「荷物を受け取る場所。ターンテーブル。預けた荷物があそこに流れてくるから、自分の荷物を自分で取るんだよ」
「おー……! じゃあ待たないといけないよね」
「いや、全部リタちゃんが持ってるよね……?」
「そうだった」
そういえばそうだった。真美の荷物も含めて、全部私が持ってる。私たちの荷物が流れてくることはない。ちょっと残念。とても残念。
「預ければよかった」
「あはは……。次の機会にね……。ほら、帰りとか……」
真美がそう言うと、いや、と後ろに立っていた師匠が言った。
「帰りはぎりぎりになりそうだし、飛行機に乗らないんじゃないか? 獣人国で晩餐会に行かないといけないだろ?」
「あ……」
『あー……w』
『てことは、今回の旅行は二泊三日ってこと?』
『そうだとしたら、帰ったその足で獣人国の晩餐会か』
『大丈夫? 何の準備もなしに王様に会って問題じゃない?』
別に何も問題ないと思う。私が旅行で忙しいから、王様には待っておいてもらおう。だから帰りも飛行機に乗りたい。荷物が出てくるところを見たい。
「帰りも飛行機に乗る」
『飛行機>超えられない壁>王様』
『王様は泣いていいw』
多少は急いで行くつもりはあるよ。飛行機が優先なだけで。
ターンテーブルのある部屋から出ると、また広い部屋に出た。コンビニとか飲食店とか並んでる。飲食店。早速何か食べられるかな?
「真美。真美。何か食べよう」
「いきなりだね……? えっと……。ラーメン屋さんがあるから、そこにする?」
「ん」
『ほほう。早速ラーメンですか』
『函館はラーメンも有名だからね!』
『函館と言えば塩ラーメンだと思う』
函館は塩ラーメンが有名なんだね。じゃあ、早速それを食べよう。
お店に入って、席に座る。ラーメン以外にもいろいろあるみたい、だけど……。
「カレーライスがある」
「リタちゃん。カレーとラーメンのセットがあるよ」
「おー……! とてもいいお店!」
『いいお店の判断基準はそれでいいのかw』
『いいんだよ文句あっか!』
『ないよ!』
早速注文、だね。塩ラーメンとカツカレーのセットを注文させてもらった。とても楽しみ。
壁|w・)架空のラーメン店です。函館空港にある架空のラーメン店です。