異世界魔女の配信生活 作:龍翠
次は、チーズ帆立、だね。早速食べてみよう。
個包装の袋を開けて、もぐり。もぐもぐ。
おー……。なんだか不思議な食感。帆立は柔らかいね。ほんのり甘いような、ちょっと塩味もあるような、そんな味。それにチーズのコクが合わさって、美味しい。
「これはいいもの」
「うん……。これ、美味しいね」
『シンプルだけど美味しいんだよなあ』
『お酒のつまみにいいぞ!』
『箱単位じゃなくて一個ずつ買えるのでマジでおすすめ』
ん。とても美味しい。好き。いっぱい入ってるからしばらく食べ続けられるね。もぐもぐ。
「酒のつまみか……。なるほどなあ。実家への土産に買っていこうかな」
「唐揚げ食べたい」
「脈絡がなさすぎるんだが?」
『突然の唐揚げ!』
『多分、シッショの実家からシッショのお母さんを連想して、美味しい唐揚げを思い出したんだと思う』
『シッショ! 唐揚げを取りに行くんだ!』
「いや、行こうと思えば行けるけど、さすがにな……」
別に今すぐ食べたいというほどじゃないから、そこまでしなくていいよ。この旅行が終わったら食べたいけど。また会いたいし。
「そういえば、北海道にも唐揚げがあるらしいよ。ザンギ、だったっけ」
「ざんぎ」
「一般的な唐揚げより味付けが濃いらしいよ。食べようね」
「ん」
味付けの濃い唐揚げ。どんな唐揚げだろう。それも楽しみ。
函館は海鮮も美味しいらしいし、食べ物がいっぱいだね。今からご飯がとても楽しみだ。
「さてと……。それじゃあ、そろそろお出かけする? リタちゃんは部屋にずっといても退屈でしょ?」
「んー……。真美に任せる」
私も師匠も、多分疲れることはないだろうから。むしろ付き合ってくれる真美の体力次第だと思う。だから真美が疲れてないなら、お出かけもいいかもしれない。
真美は小さく笑うと、それじゃあとスマホを取り出した。
「まずは近場に行ってみよっか。ホテルのすぐ目の前に、赤レンガ倉庫っていう場所があるよ」
「おー」
「というか、ここから見えるけど」
「おー?」
真美と一緒に窓から外を見る。視線を下に向ければ、たくさんの特徴的な建物が並んでる。赤茶色の建物がいっぱいだ。
「函館でも有名な場所かな。いろんなお店が中に入ってるよ」
「ほうほう」
「行く?」
「行く」
いろんなお店。何があるのかな。ちょっと楽しみ。
「師匠は行く?」
「一応、保護者枠だからなあ……。後ろからついていくから、俺のことはあまり気にせずに観光するといい。ついでにお金もたくさん使ってこい」
「ん」
『なんか不思議な会話だよな』
『普通なら、あまり使い過ぎるな、とか、節約しろよ、とかなのにw』
『お金持ちだからね!』
日本のお金だからね。私の世界では使えないお金なんだし、こういう時にいっぱい使っておこうと思う。
「あとね。ホテルの目の前に市場もあるから、そこも行こっか。美味しいお魚もあるかも」
「市場!」
そこも是非とも行かないといけない。お魚!
というわけで。ホテルの向かい側にある市場に来てみた。
「おー……。賑わってる」
「ね」
大きな建物に入ると、買ったものを食べられるスペースがあった。テーブルに椅子がいくつか並んでる。観光客の人たちが利用してるみたいだね。みんなわいわいとしてるけど、私を見てちょっと静かになってる。気にしないでほしい。
お店には海鮮以外にも、たくさんの商品が並んでる。大きなお魚が半身で売ってたり。値段も相応だけど、おもしろいね。
「お寿司もある」
スーパーみたいにパックのものだけど、お寿司だ。函館でとれたお魚を使ってるのかな。海鮮丼もあるね。美味しそう。
ただ、種類はあまり多くないけど……。時間の問題かな? もうお昼ご飯の時間も過ぎちゃってるから。朝から来たら、いろんなものが置いてあったのかも。
せっかくだから、イカのお寿司と海鮮丼を買ってみる。函館で初めての海鮮だね。楽しみ。
レジでお会計をしてもらうと、やっぱりちょっと驚かれた。
「早くお会計して」
「は、はい!」
『こらwww』
『圧をかけるな圧をw』
私は早くお魚を食べたい。
食べるスペースに行って、早速開封。それじゃあ、いただきます。まずはイカのお寿司から。
「んー……。イカのもにゅもにゅ食感。美味しい」
「あはは」
「真美も食べる? あーん」
「え!? あ、えっと……。あ、あーん……」
真美にも食べてもらう。何故か顔が赤くなってるけど、暑いのかな。結構涼しいけど。
「美味しいね……。でも、ちょっとご飯が固い、かな?」
「冷たいからだと思う。朝ならきっと美味しい」
普通のスーパーのお寿司みたいになってるけど……。きっと朝とかお昼前に来たらもっと美味しいと思う。
もぐもぐと食べて、海鮮丼も食べて、完食。最後に市場の前で写真。ぱしゃりと。
次は赤レンガ倉庫、だね。どんなお店があるのか、楽しみだ。
壁|w・)架空の市場です!