異世界魔女の配信生活   作:龍翠

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函館の海鮮カレーえとせとら

 エレベーターに乗って、展望台へ。その間も周りからちらちら見られたり写真を撮られたりしてるけど、気にしないようにする。いつものこと、いつものこと。

 そうしてたどり着いた展望台は、窓に囲まれた部屋だった。

 

「おー」

 

 なんだか不思議な窓だ。窓が斜めに傾いてる、ちょっと特徴的なもの。でもだからこそ、地上の景色も見やすくなってる。これはとてもいいね。

 

「リタちゃん。五稜郭もよく見えるよ」

「ん……」

 

 五稜郭。綺麗な星形。あの中にも入れるらしいから、あとで行ってみよう。

 窓からの景色もいいけど、中は資料がいっぱいだ。五稜郭の歴史を学べるらしい。歴史好きの人にはぴったりの場所だね。

 

「私はそこまで歴史に興味はないけど」

 

『ですよねー』

『五稜郭は土方歳三がうんぬん、も興味ないよね』

『日本人でも興味ない人はマジで興味ないからね、仕方ないね』

 

 またもしも興味がわいたら、その時に見に来ればいいと思う。いつでも来れるから。

 資料の中には、五稜郭の模型もあった。竣工当時の模型、だって。今と違ってたくさん緑があったわけじゃないのかな。窓から見える五稜郭と見比べると、ちょっと時間の流れを感じる。

 他には、男の人の銅像もあった。誰だろう。

 

「誰これ」

 

『それが土方歳三だよ!』

『かっこいいでしょ!』

 

「かっこいい……と思う」

 

『あかん、リタちゃんの不思議感性には響かなかった……!』

『マジでリタちゃんの感性が謎すぎる』

 

 そこまで言われるほどじゃないと思う。だって。

 

「師匠の方がかっこいいよ」

「そこで流れ弾が来るだと……!?」

 

『確かにシッショもわりとイケメンだけどさあ!』

『このお父さん大好きっ子め!』

『シッショ大好きか!』

 

「ん。大好き」

 

 私がそう言うと、師匠が少し照れたように頬をかいていた。ちょっと恥ずかしいらしい。恥ずかしがる部分がよく分からないけど。

 

『羨ましいのでシッショ有罪で』

『ぶちのめす』

 

「なんでだよ」

 

 あまり過激なことはしちゃだめだよ?

 ぐるっと一周して、階段を下りる。展望台は二階になってるみたいで、一階も同じように周りが窓になっていた。ただ窓が斜めになっている影響か、二階よりもちょっと狭いような気がする。

 

「リタちゃん。シースルーの床があるよ」

「おー」

 

 真美が教えてくれた場所の床は透明になっていた。強化ガラスというものらしい。地上が見える。斜めになってる特徴的な建物だからか、地上がわりとしっかりと見えるね。

 

「空を飛んだ方が見やすい」

「リタちゃん。怒るよ」

「なんで……?」

 

『観光で楽しんでる人も周りにいるからね』

『それができるのはリタちゃんだけなんや』

 

 ん……。そう、だね。楽しんでる人に失礼だった。気をつける。

 売店とかも気になったけど、真美が言うには二階に行くべきらしい。軽食も売ってあったから何か食べたかったけど、真美が言うことは絶対に正しいから真美についていく。

 

「シッショさん。なんかリタちゃんからの怖い信頼を感じます」

「シッショ言うな。がんばれ」

「ひえぇ……」

 

『もはやリタちゃんが日本で一番信頼していると言っても過言ではない』

『マジで過言じゃないからなw』

『真美ちゃん>超えられない壁>内閣総理大臣』

『冷静に考えるとやばいw』

 

 んー……。気にしすぎだと思うよ……?

 エレベーターに乗って、二階へ。そこにもいくつか飲食店が入ってるみたいで……。あ。

 

「カレー!」

「そう! カレー屋さんがあるのだ!」

 

 カレーだ! これは食べないと! 函館のカレー、どんなのがあるのか楽しみ!

 店内はそこまで広くはないけど、ちゃんとゆとりのあるお店だった。人気のお店らしくて、ほとんどの席が埋まってる。でも不思議とテーブル席が空いていた。

 

『絶対に来るだろって空けてただろw』

『写真を撮る準備はばっちりだぜ!』

 

 ん……。空けてくれてた、らしい。ありがたいね。だから写真は好きにすればいいよ。

 早速カレーだ。注文は……。

 

「全部」

「はい。準備してます」

「はい……」

 

『草』

『リタちゃんが来なかったらどうするつもりだったんだw』

 

 店員さんがすぐにカレーを持ってきてくれた。いろいろある。カツカレー、エビフライカレー、ハンバーグカレー……。いっぱい。どれも美味しそう。

 特に気になったのが、ホタテカレー。お値段も一番高いけど、とても大きなホタテがたくさん入ってるカレーだった。

 

「いただきます」

 

 ホタテをぱくりと食べる。おー……。ホタテの食感と味がカレーに良く合ってる。不思議。ホタテしかないシーフードカレーのイメージだけど、ホタテをしっかりと味わえるのはいいと思う。

 ホタテ、すごく大きいしね。これはとってもいいものだ。

 

「んふー」

「やっぱりカレーを食べてる時が一番笑顔ですよね」

「だなあ。カレー好きになっちゃって……」

 

『うっすらとした笑顔なのに、一番笑顔とかどうして分かるんだこの人たち』

『こわいよぉ!』

『あかん、過去動画と見比べてもわからんぞ!』

 

 変なことは調べなくていいよ。

 他のカレーもどれも美味しかった。エビフライもしっかりと詰まってる。たまにある中身が細いエビフライじゃない。とても美味しい。満足。

 海鮮が大きいのは北海道だからかな? とてもいいお店だと思う。ここには是非また来たい。ホタテカレーもまた食べたい。

 

「明日も来よう」

「ええ……。いいけどね……?」

 

 どうせ転移で一瞬だからね。帰りに寄れるし、気が向いたら食べに来るのもいいと思う。

 最後にいつもの写真を撮ってから、五稜郭タワーを出た。次は、実際に五稜郭に入るみたい。何があるのかな?

 




壁|w・)何杯のカレーライスを食べたのか……。ご想像にお任せします。もぐもぐ。
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