からくりサーカスパロ・クラウディア序章   作:ネコシマれーな

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仕組まれて居た罠
仕掛け人は・・・・


クラウディア からくりパロ #6 クラウディア6 からくりパロ ◆ギィの罠

==========撮影現場===========================

 

お互いを邪魔にしつつ忙しく動き回る数人。

朝の早い時間帯に昼間のような喧騒を見せるのは倉庫街。

 

フェイスレス:「ほらぁ、遅いよ!さっさとしないとタイミングが悪くなるじゃぁないか」

 

その言葉に一層忙しくなる現場の動き。

満足そうにそれを見やると、控え室変わりにしていた倉庫の一室へと。

 

    ギィ:「監督」

フェイスレス:「ああ、今日はまた頼むよ。ジョージ君は?」

    ギィ:「それが来てないんですが…携帯電話もつながらないようなんです」

フェイスレス:「んじゃ、ギィ君、君頼むよ」

    ギィ:「は、はぁ…最近僕ばっかりですね」

フェイスレス:「まぁそう言うな、君を個人として雇ったのではなく

        君のトコロの事務所と契約をしているんだからねこっちは。」

    ギィ:「分かっていますよ。しかしねェ…」

フェイスレス:「ギィ君クラウディアは今どこか知ってる?」

    ギィ:「いいえ、まだ控え室でしょう?」

フェイスレス:「いないんだよ。他のトコロに置いたのかな?

        ここに置くように言っておいたんだが

        とうとう大道具扱いされてしまったかね。おい、誰かクラウディアを探してくれ」

 

単なる、それだけのことだと思っていた。

その後どれくらい探してもクラウディアは見つからず…

 

フェイスレス:「阿紫花くんとは連絡は?!」

 

監督の声も高くなり

昼を過ぎ…

夜になってもクラウディアは見つからなかった。

皆が噂した。自分で歩いて出ていったのではないか、とか。

 

フェイスレス:「そんな…コレでは映画が取れない…阿紫花君は?!」

    ギィ:「連絡が取れました!いまこちらに向かっています」

フェイスレス:「困るんだ、困るんだよ…アレでなければいけないんだ。代用出来るモノなどあるはずがない…」

    ギィ:「…監督。」

フェイスレス:「……なんだね」

    ギィ:「言い難いんですが…」

フェイスレス:「はやく言いたまえよ。イライラしてくる」

    ギィ:「盗まれたのではないでしょうか…」

フェイスレス:「誰に!」

    ギィ:「…ジョージに…」

   阿紫花:「そんな訳ねぇでしょう!だってジョージさんは昨日…」

 

振り向くと息を切らした阿紫花の姿。

現場全てが焦っていた。

クラウディアはかかせない存在であり、

代用になるものなどありはしないのだから。

ジョージの代用は僕が出来ようとも。

 

フェイスレス:「阿紫花くん!クラウディアは君のトコロに…」

   阿紫花:「残念ながら…ウチにはありません。」

フェイスレス:「…ジョージ君と会ったのか」

   阿紫花:「昨日の夜はアタシと一緒でしたよ…」

    ギィ:「どこで?」

   阿紫花:「DHR。飲み屋です」

    ギィ:「……ジョージは今どこに?」

   阿紫花:「アタシも其処までは…家にいねぇんですか」

    ギィ:「君達がね、どんな関係だろうと構わないけれどね」

フェイスレス:「ギィ君!やめたまえ」

    ギィ:「いいえ、やめませんよ。疑われるような行動をとっているヤツが悪いんですから」

   阿紫花:「ジョージさんを疑うんで?」

    ギィ:「相応だろう?そして君はジョージと仲が良い様だ」

   

阿紫花が煙草の煙をゆっくりと吐く。

その顔をきつく睨みつけたが表情一つ変えなかった。

自分の作った人形が消えたと言うのに、随分と落ちついているじゃないか、この男。

 

   阿紫花:「どう言う意味ですか」

    ギィ:「…アレの友達なら同じ性癖かと思ってね」

 

僕は知っている。

ジョージの過去も。

アレがどんなことをしてきたかも。

車を手にいれては自殺まがいのことをする。

バイパーのボンネットの中身も僕は知っている。

でも知らないフリをしていた。仲間だからね。

僕は逃げおおせた。

だけどアイツは裏切った。

自分だけ英雄になって。

僕たちの仲間は皆捕まって僕だけが残った。

ジョージは僕がその時の逃げきった一人だなんて知らないんだろう。

知らないはずさ。だっていつも当たり前の様に会っているし普通に笑っているし。

僕の笑顔の裏なんて、知りもしないんだろうさ。

君がスタントを失敗することが多い理由も、知らないんだろうね。

仕掛けたのは。

 

僕さ。

 

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