【ヒナちゃん、ちょっといい?】
「うん、いいよ~!」
収録の空き時間になっちゃんに呼ばれて衣装部屋へと向かう。
【もうすぐ何の日か覚えてる?】
振り返りつつ訪ねてくるなっちゃんの質問に答える。
「え~っと…あ!ハロウィン!!!」
【正解!この前お願いしてたコスチュームが届いたの!ヒナちゃん、着てみてくれない?】
「やった!!どんなの?!」
なっちゃんがハロウィン用の衣装を準備していることは知っていたけど、こんなに早く完成するとは思っていなかったからウキウキしながらドアを開く。そこにはハンガーにかけられた、天使の衣装と悪魔の衣装があった。
「すごくかわいい~!!!ヒナはどっち?!」
【ヒナちゃんはね~…こっちの悪魔の衣装!】
そういって差し出された衣装は、背中に羽が付いているうえに可愛い尻尾付きの衣装だった。
「え?可愛すぎる~!!!!着てみてい~い?」
はやる気持ちを抑えることが出来ずにそう尋ねた。
【もっちろんOK!】
「やった~!」
「どう…かな?似合ってる…?」
ぴょこっと更衣室から顔を出して聞いてみると、
【…か、かわいい~!!!!】
「そう?///」
普段はにこにこしてるなっちゃんが興奮したように大きな声を出してほめてくれたから、若干の恥ずかしさと嬉しさの混じった声でそう返す。
【よし!ヒメちゃんにも見せに行こう!】
「今から?」
【そうだよ!善は急げ。早くいこ~!!】
「うん!」
ヒメはどんな反応をしてくれるのかな~なんて考えながらスタジオへ向かう。
「あ、そうだ!!せっかくだし、真っ暗にして行ってみる?」
【ハロウィンだしいいんじゃない?そうしよ!!中島に照明を落としてもらえるようお願いしてくるね~!】
「お願い!」
スタジオが暗転したら突入する…!ヒメの反応を楽しみにしてると中から、
『きゃぁぁ!!!なんで?!ヒナ?!停電だよぉ…』
とヒメの叫び声が聞こえてきた。
なっちゃんと中島がコクッと合図をくれたのでこっそりとスタジオに入る。
『中島ァ!!電気消えちゃったよ?!なんで?!』
必死にスタジオとオペレーション室との連絡用マイクに叫ぶヒメがいた。…誘導灯はついているから出ようと思えば出れるはずなのに、出ないのがヒメらしいな~なんて思いつつヒメの背後に到着。
「ヒ~メ!」
『ぎゃぁぁ!!!!ごめんなさい!!…ヒナ…?驚かさないでy…』
振り向きながら言葉を発していたヒメが固まる。
「がお~!吸血鬼ヒナだぞ~!」
『にゃぁぁぁ!!!!!ヒナが悪魔になっちゃった~!!!!』
「ふふふ、ヒメ落ち着いて?ハロウィン用の衣装ができたからってなっちゃんに試着させてもらったんだ~。どう?」
『そうだったんだ…。もうすっごく可愛いよ!!!!!これじゃ天使だよ!』
「ヒメ正解!!!!」
『へ?』
「ヒメの衣装もあってね~…これです!!天使の衣装!」
なっちゃんが持ってきてくれた衣装にスポットライトを当ててもらう。
『可愛い!!これヒメの?』
「そうだよ~!ヒメが着るの!」
『ちょっと着てきていい??』
「いいよ~!ヒナも見てみたいから待ってるね!」
『どう…?似合うかな…?』
「か~わ~い~い!!!!天使ヒメ可愛い!絶対ジョジのみんなも可愛いって言ってくれるよ~!」
『えへへ…そうかな?』
「そうだよ~!ほら!中島ァたちにも見せてこよ!!」
『うん!!』
ヒメと一緒にオペレーション室やオフィスに行って、
「『Trick or Treat!お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞ?』」
って言って回ったらみんな可愛い!ってほめてくれた上にお菓子もいっぱいくれた。
「ヒメ~、いっぱいもらったね!」
『そうだね…でもヒメたちだけじゃ食べられないよ?』
「たしかにね…」
あまりのお菓子の多さに二人で頭を悩ませていたら、ヒメが閃いたようだった。
『ヒナ!これみんなで食べようよ~!その方が絶対美味しいよ!』
「そうだね!!みんなにもおすそわけ!」
…やっぱりヒメは優しいな~なんて思いつつオフィスに戻る。
「『みんな~!一緒にお菓子食べよ!!』」
そのあとはStudio LaRaのみんなと一緒にお菓子を食べた。時折ふざけながら楽しい時間を過ごすことができた。ララメンのみんなも嬉しそうにしてたのが印象的だったなぁ…。
「『みんなも~! Happy Halloween!!』」
…誰があそこにジャックオランタンを置いたんだろう…。さっきまではなかったのに…ま、いっか!
中島か誰かが置いたのだろうと思い再びお菓子を食べ始める。それが振り向いたとも知らずに―