本当に申し訳ない。
[side:一夏]
臨海学校の間泊まることになる旅館、『花月荘』の女将さんに山田先生と挨拶を済ませたタイミングで千冬姉に連れられて
俺は千冬姉と同じ部屋。
周りからは残念だと言わんばかりの声が上がった。
確かに学校の泊まりの行事あるある、友人の部屋に行くを実行したら担任の怖い先生も一緒です。と言うのはいささか気まずいものなので彼女らの心中お察しする。
それはさておき。
荷物を部屋に運び終わった生徒は近くのほぼ貸切状態のビーチに繰り出していく。
もちろん、俺達男子生徒2人も例外ではなく、旅館の別館に用意された更衣室で着替えを済ませ、ビーチに向かうところだ。
「んんん?」
不意に旅館の庭園に目を向けるとそこにはレトロゲームで見るような木の看板が立っていた。
「どうしたんだ急に?」
「いや、この看板が気になってな。」
「ん~…“ご自由にお取りください”?
なんだこれ?
ご自由にって…このウサミミのことか?」
看板の側には白いウサミミのカチューシャが突き刺さっていた。
ウサミミ…ウサミミ!?
俺の知り合いの中でも一際クセのある人物の顔がフラッシュバックする。
よくよく考えたらこんなことするのはあの人しかいない!
「ま、待て
「よっこらせー」
俺の忠告が届く前に気の抜ける掛け声でウサミミのカチューシャが引き抜かれた。
止めるのが一瞬遅かった!
「ただのウサミミカチューシャじゃないか。ホントに意図が分からん。」
カチューシャに付いた土を払い落としながらぼやく
まぁあの人は人付き合いが苦手な上に外に出ることもあまりしない人だからどういう人物か知られていないし、しょうがない部分だろう。
「
そのカチューシャはそこに置いておいて!」
「なんだ?これが爆発物みたいな言い方だな。」
嗚呼、彼女のぶっ飛び具合が周知されていないことがうらめしい。
そうこうしていると、東の空から錐型の物体が飛んできた!
「
「ん?
はぁあぁ!?!!?」
飛行体に気づいた
砂煙が晴れたそこにはニンジン型のロケットが地面に突き刺さっていた。
「えー…ニンジンって…おまっ…えぇ…」
うつ伏せに倒れこみながらも顔だけをロケットの方に向けた
俺達2人で茫然自失としていると、ニンジンロケットが中程からパカッと開いた。
「やっほーい!束さん、参上ッ!」
そこから現れたのはやはりというか、案の定というか、束さんだった。
「グエ゛ァア゛ッ!?」
そして勢いよく飛び出した束さんの着地地点は
メキィッと人体から発されたらヤバい音がしたのだが大丈夫だろうか。
▼▼▼
[side:
「お?…チッ、何だお前か。邪魔だからさっさとそこ退いてもらえる?」
気が付いたら踏みつけられた上に頭上からCV田村ゆ○りの低音ヴォイスが降ってきたでゴザル。
後、背骨から鳴っちゃいけない類いの音が聞こえたがまぁ多分ヘーキヘーキ。
首をひねることで頭上に視線を向けるとそこにはピンク色の髪の美人さん…篠ノ之・束その人が見下していた。
いや~しっかし、こんなぶっ飛んだ方法で登場してたのか~すっかり忘れてたぜ~
それにしても顔が良いなぁ~その反面性格がアカンけど。
「お前みたいな凡人が何考えていようが人類有史始まって以来の大天才たる私には関係の無いことだけどね…
お前が私にとって不快なことを考えていることは分かっているんだよッ」
肩甲骨の辺りに強い衝撃、聞いたこと無いような鈍い音が体の内側から聞こえる。
ゴキィッとかグジャァって感じの音。
「アビャァッ!?」
汚い悲鳴が出るのもやむ無しな痛みが背中を駆け巡る。
…よく生きてるな俺。
「束さん!?ストップストップ!」
「んぇ?
おっ!いっくんじゃないか!
久しぶり~背、伸びた?イケメンになったねぇ!」
一夏の声に反応して俺の上に立ってる自称天才科学者*1が背中から降りて一夏に駆け寄っていった。
サンキュー一夏助かったぜ…
「おぉ!?箒ちゃんセンサーに感知あり!
いっくんごめんねぇ~束さん今から箒ちゃんに会ってくるよ。
ちーちゃんには内緒でお願いね♪」
トンでもウサギ*2は一夏に何やらバーッと話すとビューンと走っていってしまった。
嵐は去った。結果的に私の背中は救われたのだ。
サンキュー箒。フォーエバーモッピー。
貴女の犠牲は半月位は忘れない。
あ、
ファーストコンタクト安価実行してない!!
ヤベーイ!ヤベーイ!
このままじゃ掲示板に張り付いてるグズ共に掲示板ごと燃やされちゃう!
んごごごご…一体全体どうしたら…
「
おーい。」
このタイミングでは遭遇しなかったと誤魔化すべきか…
今からでも追いかけて聞いてくるべきか…
「まさか、さっきのでケガしたのか!?
担架…いや、応急手当?…あぁどうしよう!」
なんか一夏が勘違いの末に暴走しそうになっているので一旦大人しく立ち上がる。
「おぁ!?
無事だったか!
良かったぁー」
あーあ、せっかく簪さんに選んでもらったラッシュガードが埃まみれだ。
あの畜生ウサギ*3は後で絶対泣かしてやる。
その為にはあのエボルラビット*4の弱点を探らねばならない。
ファーストコンタクト安価は…明日やればエエやろ。
四捨五入すれば俺とアレ*5は遭遇してないことになるからな。
「一夏、さっきの篠ノ之・束について何か知ってるか?ほんの些細なことでもいい。教えてくれ。」
一夏なら弱みの一つや二つ、知っているだろう。
んあ?
何でそんなかわいそうなものを見るような視線をするんだ?
「
「は?」
は?
いや、は?
「確かに束さんは顔もスタイルも良い。俺が知っている異性の中でもトップクラスだ。魅かれるのも無理はない。
ただ彼女は少し…いやかなり難のある性格なんだ。
あの人は他人に対しては基本的にああいう接し方をしてしまうんだ。それに生活力も皆無だし。俺が知る限りだと…」
「ちょっと待て、何故俺が下心から篠ノ之・束の情報を聞き出していることになっているんだ?」
「違うのか?」
「違うに決まっているだろう阿呆め。
第一、初対面あれで好意的に見れる方がおかしいだろう。」
「そ、そうだよな!
それに
「え?
…いや何でそこでラウラさんの名前が出るんだ?」
「何でってそりゃあ、日ごろからあんなにイチャイチャしてるんだからもう付き合ってるもんだとばかり…
もしかしてあれで付き合ってないのか!?」
「なんだ…その…特に返事もしてないから保留扱いだと思ってたから、な?」
「な?じゃないだろうよ…
断るにしても受けるにしてもちゃんと答えるべきだ。」
「それを言ったら一夏もだろう。」
「ん?何で急に俺についての話になるんだよ?」
「はぁ?」
「……………」
「……………」
「ビーチに行こうか。鈴さん達も待っていることだろうし。」
「そうだな、うん。」
このクソボケがぁ…
たとえ俺がラウラさんに好意を向けられたとしてもそれは一時の気の迷いでしかないだろうに。
ビーチに着くと既にほとんどの生徒が来ており、ビーチバレーやら遊泳やらを楽しんでいた。
まぁ一夏が来たのを見るや否やそこに殺到したのだが。
なんと言うか、ミーハーだなぁと思いました、まる。
一夏に巻き込まれる形で女子に囲まれるイケメンの気分を味わっていると遠くの方から一夏を呼ぶ声がしたので大人しくそれに従い人並みを掻き分けて脱出する。
「一夏ー!
こっちこっちー!」
声のする方に行くとそこには鈴とセシリアさんがビーチパラソルとブルーシートを広げて待っていた。
「よーし一夏!荷物を置いて泳ぎに行くわよ!」
「ちょっと待ってくださいまし鈴さん。一夏さんはこれから私にサンオイルを塗ることになっているのです。
泳ぎに行くのはその後ですわ。」
そう言えばそんなイベントが原作にもあったような無かったような。
「はぁ!?一夏、いつの間にそんな約束してたの!?」
「えっ?いや、言うことを聞くとは言ったけど内容は今知ったところだ。」
修羅場?が来たな。ノルマ達成や。
修羅場は少し離れた場所から見るのが良いから安価達成も兼ねて砂遊びに行くか。
「一夏、俺はそこの辺りで適当に時間潰してるから荷物番が必要になったら呼んでくれ。
こんな腕じゃあ泳げないからな。」
「お、おう。分かった。」
一夏は何故か陰のある表情になってたぜ。
「あっ…ゴホン!それじゃあ行ってくる。」
「あぁ。気を付けろよ。」
「…俺はガキかよ…」
危なかった、一夏の地雷を思い切り踏み抜いてたわ。
一ノ瀬・
さて、一夏達の会話がギリギリ聞こえる位の場所に陣取る事に成功したので姫路城の石垣を作りながら向こうの会話に一定の意識を割く。
「ふん!一夏がやらしいことしないようにアタシが監視してあげるわ!」
「むぅ…背は腹に変えられません。それで結構ですわ。」
おろ?修羅場が終わっちゃった。
まぁ仲良しが1番だから良いか、ヨシ!(現場猫)
「では一夏さん、背中にお願いしますわ。」
「おっ、おう!…えっとどう塗るのが正解だっけか…」
「確か…一度掌に出して、ある程度温めてから…」
「この暑さなんだから背中に直接出しちゃえば?その方が楽でしょ。ほら、貸してみなさい。」
「ひゃわァッ!?!」
「ぷっ…ひゃわァッ!って…ふふ…」
「りぃんさぁん~」
「セッセシリア、前、前!」
「前…?私は既に目の前に鈴さんを捉えていm…
キャアアァァァァァ!!!
みっ、見ないでくださいまし!!!」
「あべしッ!?」
スゲーラブコメしてる。ベッタベタなラブコメしてる。マジで。
今すぐに振り向いてその様子をつぶさに観察したいところだが俺の評判に傷が付くので我慢する。
陰キャは周りの評価が露骨に下がると死に至るのだ。
一先ず砂の姫路城に全神経を集中させて聞き耳を立てていたのを誤魔化すか。
砂の姫路城建築計画も佳境に差し掛かったところで後ろから声を掛けられた。
「へ~いイッチ、調子どう?」
「本音さんか。今のところ絶好調だな。
…それは水着なのか?」
振り向いた先にいた本音さんは着ぐるみのようなものを着ていた。
ちなみにデザインは某電気ネズミ。
「そうだよ~」
水着なのか。そうそう見ないデザインだなぁ。
「似合ってるな。」
「えへへ~」
クッソカワイイイイイ!!
もじもじと動く本音さん、最高か?
最高じゃねーか。
やはり
「ん?後ろに隠れてるのは…簪さんか?」
本音さんの水着の裾を握りしめる簪さんも可愛いなぁ。
ラッシュガードで隠そうとして隠れてない太ももが眩しい。
「そうだよ~
ほらかんちゃんイッチに水着見てもらうんでしょ?」
「…うん…でもこれ、だ、大丈夫、だよね?変じゃないよね?」
「大丈夫だから、ほらイッチが待ってるよ~」
あぁすごく良い。エモエモ~って感じだ。これだけで白米3杯いける。
「ふぅ…
簪さんがラッシュガードのチャックを全開にしてラッシュガードを少し着崩して水着を見せながら聞いてきた。
そのしぐさエロい。エロくない?
上は淡い水色のタンクトップ。
簪さんの髪色と同じ色。白い肩と鎖骨のラインがとても良い。
そこから視線をゆっくり下に下げる。
ほっそりとくびれたお腹と縦に細長いへそを通り過ぎてボトムスに焦点を合わせる。
ラッシュガードの裾の奥からちらちらと見える水色のホットパンツと健康的な白さの太もものコントラストが美しい。
総評。健康的なエロスが感じられてとても良いです。
恥ずかしさが抜けきれない感じもグッド。
「とてもよく似合っているよ。」
「ホント?」
「あぁ。本当だ。良いところを今から10個挙げられるくらいに綺麗だ。」
「そう?
良かった~」
はぁ^~可愛い。
視線の端でウロウロしている白いモリゾーが気にならないくらいには可愛い。
やっぱ簪さんは…最高やな!
ん?あの白いモリゾー、こっちを見ているのか?
こわぁ…
・イッチ
現役JKの水着をたくさん見れて嬉しい。
それはそうと束さんは許さない。
・ワンサマー
ラッキースケベをキメた奴。
3日間はセシリアのTKBが脳裏に焼き付くことになりそう。
・天災ウサギ
そんなこともあろうかと…を素でやる科学者。
イッチのことは研究対象として興味がある。
それはそれとして一夏の近くにいるのが気に入らないので踏みつける。
・簪
原作では専用機の開発を優先して臨海学校に参加しなかった。
イッチに水着を褒められて嬉しい。
・白いモリゾー
ドイツ軍特殊部隊『シュヴァルツェ・ハーゼ』の隊長。
イッチに中身を見せるタイミングをうかがっている。
Ifルート(ほぼバットエンド)
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いる
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いらない