[side:
唐突に花月荘の客室に詰め込まれて約30分。シャワーを浴びてから携帯端末を
宴会場にはノートPCやら何やらが並べられ、物々しい空気が支配していた。宴会場に居た先生達やIS委員会の方々も修羅場じみた雰囲気を漂わせている。
宴会場の奥、ステージのところにはホログラムで表示されたレーダーの前で織斑先生が海上に浮かぶ赤い点を睨みつけていた。
俺から少し遅れてきた一夏らが宴会場に入ったタイミングで先生はこちらに気づいたようで近くまで来るように呼んだ。
「…まずは現状を説明する。」
先生は手元のデバイスを操作し、レーダーの上に無骨なデザインのISの姿が映し出された。
織斑先生は眉間に深いしわを刻みながら切り出した。
「ハワイ沖で試験運用中であったアメリカとイスラエルの共同開発した軍事用第三世代IS、『
監視空域を離脱し真っ直ぐこちらを目指して飛行中。
ここから2㎞先の空域を50分後に通過、1時間後には日本本土に到達すると予測される。」
うんうん。アニメで見たところってやつだな。
しっかし、そんな機密の塊をみすみす見逃すとは、アメリカとイスラエルの管理状況はどんなものだったのやら
…ん~…なんか違和感…あ、『
無人機って記憶していたが、思い違いだったの、か?
とにかく中の搭乗者については気を付けないとな。
思考を回しながらちらりと隣に視線を向けると俺以外の何も知らない専用機持ちたちの間に動揺が駆け巡っていた。
彼女らを他所に先生は淡々と続ける。
「日本IS委員会から国家代表や自衛隊に要請こそ送ったものの国家代表は…事情により後1時間は出撃できず、自衛隊も
そこで一瞬だけ目を伏せ言葉を区切った後、先生は本題を切り出した。
「…そこで我々にお鉢が回ってきたというわけだ。
運用できるのは訓練機の『打鉄』3機と『ラファール・リヴァイヴ』2機、そしてお前たちの専用機8機。
機体スペックと習熟度合の観点から凰、オルコット、ボーデヴィッヒ、山田先生が日本代表…
残りの5人と訓練機を使用した教員で周辺空域の警戒及び封鎖、状況次第では後詰めだ。
作戦開始は20分後の11:00。
各々、出撃の準備を「チョーーーっと待ったーーー!!!」…チッ」
織斑先生の言葉を遮ったのはいつの間にか姿を消していた篠ノ之束、その人であった。
突然の天災の来訪に騒然とする周囲を他所に織斑先生に詰め寄るエボルラビット。
「その作戦待ったぁー!」
うるさっ、もういい年なんだかTPOを弁えろよ。
「ここは関係者以外立ち入り禁止だ。お引き取り願おう。」
「えぇーッ!?束さんISの生みの親なんですけどー!部外者じゃないんですけどー!」
「IS学園かIS委員会日本支部の許可がないならお前も部外者だ。」
「今更そんなもん必要ないでしょ、それよりも!
それよりもだよ!
足止めなんて消極的な作戦じゃ止められるものも止められないよ!
あと!瞬間火力がぶっちぎりのいっくんの『白式』と圧倒的スペックな箒ちゃんの『紅椿』を『
それにちーちゃんらしくない!」
「だが…」
Prrrr…
Prrrr…
世界最高峰の2人の会話を遮ったのは織斑先生のスーツのポケットから聞こえる電話の着信音だった。
「…少し待っていろ。
おい、お前達はISの最終チェックを済ませておけ。」
「「はいっ」」
織斑先生が宴会場を離れ、俺たちはISのチェックを始めた。
…とは言ったものの、さっきの運用テストの準備で一通り済ませていたので簡単な確認作業だったが。
俺が装備の確認を済ませて待機状態の『重装型・打鉄』を机の上に置いたままホログラムのレーダーに視線を注いでいると、同じく確認を済ませた一夏が話しかけていた。
「千冬姉に掛かってきた電話ってなんなんかな…」
「さぁ?大方お偉いさんからさっさと足止めに向かえって感じの催促なんじゃないか。」
「うーん、すごく嫌そうな顔してたからそうかもしれないな」
「…大人って大変だな…」
「だなぁ…」
「そういえば、篠ノ之博士の姿も見えないが…何か悪だくみでもしているのか?」
「…なぁ
「奇遇だな、俺もだ」
まぁ、今更どうこうできないんだがな、ガハハ!
…何をしでかすか分らんからシンプルに怖いなぁ
先生の退出から時間にして約3分、先程より数段草臥れた表情の彼女が戻ってきた。
「専用機持ちは集まってくれ。」
指示に従い集合すると鬱屈とした雰囲気を纏う彼女は口を開いた。
「…すまないが作戦を変更する。織斑、篠ノ之、一ノ瀬が福音の撃破に当たってもらう。」
「なッ?何故ですか織斑先生!」
「織斑先生、
「落ち着け、ボーデヴィッヒ、オルコット。
下手に代表候補生を前線に出して万が一があったら外交問題になりかねん。これは仕方のないことだ。」
「しかし!
「…そんなこと知らないわけがないだろう。
一ノ瀬、判断はお前に委ねる。行けるか?」
「…行けます。」
というか、これに参加しとかないと一夏が瀕死の重傷になるのを避けられないので降りる理由がない。
「
「あの…織斑先生、私が代わりに出撃することは、出来ないんですか?」
「あぁ、代表候補生を使い潰す可能性は排除しろとのお達しだ。」
酷い話だな。男性適合者とIS開発の第一人者の実妹はどうでもいいとでも言いたげだ。
「男性適合者と篠ノ之はIS学園が自ら抱え込んだのだから自己責任だろう、と言うのがIS委員会の言い分だ。」
うわぁ…大人の闇を垣間見たわー
てか、さり気なく心読まれるの怖すぎる
いや、あの織斑千冬なのだからある意味当然なの…か?
「2人とも、俺は大丈夫さ、一夏と箒さんが居るからな。
それにISには絶対防御もある。心配はいらないさ。」
「うむ!一夏が一緒である上に、私もいるんだ。
万に一つも無いと言える。」
なお食い下がろうとしているるラウラさんと簪さんを箒さんと宥めて俺はモスグリーンのチョーカーを首に着けた。
さてここが正念場だ。
▼▼▼
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103:名無しの転生者 ID:6cy7I1HAr
時間的にはもう福音戦は始まってると見ていいのか?
104:名無しの転生者 ID:37s7bNIwJ
時間的にはそうじゃね?
105:二人目のイッチ ID:EHw0PG0VQ
出撃じゃオラァン!
106:名無しの転生者 ID:Q0MuGrff5
デッデッデデデデ!
107:名無しの転生者 ID:FMzLNcfAN
カーン
108:名無しの転生者 ID:2Qgd/k8QU
デデデデ!
109:名無しの転生者 ID:2+SxNOTO2
テテッテッテテッテ
110:名無しの転生者 ID:KkwHYwcCy
テーン
111:名無しの転生者 ID:gAdFOj0By
テッテッテン
112:二人目のイッチ ID:EHw0PG0VQ
>>109
>>110
>>111
マリオだこれー!!
113:名無しの転生者 ID:aIGC/aUeM
うーんこの絶妙にかみ合わない感じ…
まさにインターネッツって感じやね!
114:名無しの転生者 ID:mSroJEk9E
あの頃はなぁ…原曲3ループくらいできたのになぁ…
115:名無しの転生者 ID:v0w2Y21Yk
>>114
おじいちゃん、通しで1回も出来なかったでしょう、捏造は止めて下さい。
116:二人目のイッチ ID:EHw0PG0VQ
『紅椿』速い、速くない?
同時に出発したのにもうだいぶ離されてるんだけど
117:名無しの転生者 ID:K0DdCxDF9
>>116
お前、『紅椿』をなんやと思ってんのか?
クソウサギ謹製の第四世代ISやぞ
第二世代機で追いつけるわけないやろ
118:名無しの転生者 ID:6cy7I1HAr
>>116
いくら高機動仕様と言っても全体的なスペックは圧倒的格下なんだ
諦めてくれ
119:二人目のイッチ ID:EHw0PG0VQ
後なんか箒さん俺が遅いのに不満たらたらなんやけど…
こんな嫌味な性格しとったっけ
120:名無しの転生者 ID:1HW0E7N+V
>>119
箒ちゃんは調子に乗りやすいんだ
そこからワンサマーに逆転されてヒィヒィ言わされるのがウス=異本定番の流れなんだ
薄いのが厚くなるんだ
マイサンも熱くなるんだ
121:名無しの転生者 ID:EkUsZv+/c
>>119
それは愛しのお姉ちゃんから新しいエアガン貰って嬉しさの余りハト撃ちだすメスガキムーブだぞ
122:名無しの転生者 ID:6cy7I1HAr
>>120
後半誰ウマ
123:二人目のイッチ ID:EHw0PG0VQ
>>121
それはメスガキと言うより幼児ですよね?
124:名無しの転生者 ID:D8068Z04s
>>123
うむ…
125:名無しの転生者 ID:IPlnGGruJ
>>123
天災が甘やかしたせいで精神的な成長が遅れてるんだ許してやってくれ
126:二人目のイッチ ID:EHw0PG0VQ
ボチボチ福音の索敵圏内に入るそうだから落ちるで
127:名無しの転生者 ID:27NRmxyB2
>>126
健闘を祈る
128:名無しの転生者 ID:CrJxnJwwi
>>126
惨敗を祈る
129:名無しの転生者 ID:dKuoD/FP4
>>126
一夏の覚醒フラグ残さないと後々ヤバいから気を付けな
130:二人目のイッチ ID:EHw0PG0VQ
>>129
マジで?
まぁ何とかなるやろ
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[side:千冬]
ボーデヴィッヒらを宴会場の隅で待機させ、通信機器を一夏らのISに繋ぎながらレーダーを確認すると福音の座標を示す赤い点が3人の青い点のある方角に進行方向を変えていた。
「各機に告ぐ、福音がこちらを感知したようだ、警戒を怠るなよ。」
『了解』
『分かりました』
『了解です』
返事を聞き、一度マイクを机の上に戻した瞬間、左斜め後ろから気配。
「やっほ~束さんだぞ~…んがっ!」
やかましくなる前にノールックのアイアンクローでこめかみを掴みながらマイクから離す。
「何するのさ~ち~ちゃ~ん箒ちゃんを応援しようとしただけだよ~」
「うるさい、タダでさえ今は緊急事態なんだ、さっきみたくそこらをほっつき歩かれてはたまらん。
大人しくしていろ」
「むー…しょーがないなー」
束を無理矢理レーダーの目の前の席に着かせる。
「…やけに大人しいが、今度は何を企んでいるんだ?」
不意に浮かんだ疑問にコレは不敵な笑みを浮かべながら答えた。
「ん~企みってほどじゃないけど、ちーちゃんの為にもなることの仕込みはしてあるよ~」
どうも嫌な予感がする。
そんな私の胸中を見抜いているであろう天災は封切されたばかりのアクション映画を見る子供のような表情でモニターを眺めていた。
・イッチ
モルモット候補生。
胃袋の中身を予め空にしてから参戦。
一夏を庇って大怪我すれば一夏の覚醒と自分のフェードアウトが一気に出来るかもしれないからやってみようかなと思ってる。
ラウラと簪が構ってくれるのは嬉しい反面、自分より一夏の方に行ったほうが絵的にも実益的にも得なのになぁと考えている。
・ちっふー
男性適合者を2人も抱え込んだ影響でIS委員会からの圧力が増し増し。
・モッピー
ちょっと調子に乗ってる一夏の幼馴染1号。
一夏にいいとこ見せてアピールしたい。
今回の作戦では回避タンクをやる予定。
・ワンサマー
苦労人の気がある我らが主人公。
箒が調子乗って失敗しないか内心ヒヤヒヤしている。
次回、福音戦第一ラウンド開始です。
Ifルート(ほぼバットエンド)
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いる
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いらない