皇太子はツラいよ!   作:ミスター仙人

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第三章 第14話

 「良くぞ、『人類に連なる者』としての同胞たるシレノス星系の住民を、無事此の惑星アレスに連れて来てくれた!

 遠征軍の軍人各位には、此のアラン感謝してもし足り無い!

 是非、地上に降りて1週間の休日を過ごして、英気を養ってくれ給え!」

 

 と、父様は『楊大眼』上級大将始め帝国航宙軍のみんなを称揚してくれて、『オービタルリングⅠ』の『天空城ウラノス』で祝勝会の形で帝国の重鎮達が祝ってくれた。

 

 1時間程、パーティーに参加してから父様とクレリア母様を筆頭に、帝国の中心人物達とロンとマリア以外の僕達『神機』部隊の全員で、シレノス星系の避難民約2千万人を見舞うべく『オービタルリングⅠ』に有る彼等の為に用意していた宿泊所に出向く。

 

 シレノス星系の避難民約2千万人は、帝国が事前に割り振った其れ其れの宿泊所に、到着した段階で荷物等を運び込んで貰い、落ち着いて貰う事を最優先したので、落ち着いてから5時間後くらいに帝国は避難民達を歓待するべく、希望者全てにフリーパーティー形式で歓迎パーティーを、24時間出来る様に宿泊施設に隣接している大部屋を幾つも用意している事を、父様とクレリア母様他の帝国の中心人物達が巡回して、代表者に伝えた上でモニターを通して公に放送した。

 

 そんな中、僕達は仲良くなったシレノス星系の避難民の内若年層の人々を歓迎するべく、宿泊所を巡回しながら僕達の組織が居住している巨大スペースコロニーに来ないか? と勧誘して行った。

 

 すると、先日仲良くなった17歳のオルガさんと5歳のヌイちゃんが、ご家族や友達を誘い合わせて何十人か来てくれる事になったので、『メタトロン』に命じてシフト(位相差ジャンプ)で僕達と一緒にジャンプして貰った。

 

 いきなり目の前の風景が変わって驚いていたみたいだけど、僕達のスペースコロニーで用意してもらっていた広場でのパーティー会場から漂う数々の料理の芳香に、子供たちが歓声を上げて料理が盛られているテーブルに殺到して行く。

 其れを見て親御さんが慌てて止めようとしたが、僕は手でそれを押し留めて子供たちの好きな様にさせた。

 

 此のスペースコロニーにも当然、何百人もの子供たちが一緒に暮らしていて、今日は他の星からのお友達がやって来るから、歓迎してくれと予め教えて置いた。

 

 なので、子供たちは自分達の日頃食べている料理やお菓子をプレゼントするべく、料理の盛りつけやパーティー会場の飾りつけを率先して頑張ってくれていたらしい。

 

 なので、是非子供たち同士の社交の場として、此の機会を作りたいと考えていたのだ。

 

 其れとは別にご家族の親御さんたちにも席に着いて貰い、早速パーティーを始めた。

 

 「どうか、ゆったりとした気分でパーティーを楽しんで下さい!

 色々と故郷のシレノス星系の事を想って、不安になって居られるでしょうが、我々の仲間達がシレノス星系までの『スターロード』の建造と、荒廃してしまった2連星のシレノスとシリウスの惑星フォーミングを、今後5年間に渡って行い、それまでの生活は惑星アレスの地上世界と、此処の様なスペースコロニーで行える様に帝国は生活基盤を用意して居ります。

 どうぞ、ご懸念しないでこのパーティーを存分にお楽しみ下さい!」

 

 と僕は説明し、避難民の方々に惑星アレスのお酒やジュースを、年齢層に合わせて配り乾杯をさせて貰った。

 

 当初は、避難民の方々はぎこちない形で中々楽しめなかった様だが、徐々に美味しいお酒やジュース、そして料理やお菓子に舌鼓を打って行ってからは、段々とぎこちなさも解けて寛げてくれた様だ。

 

 彼等とは、今後も同胞として仲良くやって行きたいし、出来れば本来の『人類銀河帝国』の復興を共に目指して貰いたい。

 

 そう思いながら、今は此の歓迎会を愉しむ事にした。

 

 

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 【オルガ視点】

 

 

 私はオルガと云う星間国家シレノス星系4番惑星シリウスで、僅か2ヶ月前まで必死にバグスの魔の手から逃れながら生活していたの。

 

 そしてとうとうバグスに捕まってしまい、捕虜収容所に連れて行かされそうになって居た処、救助にやって来てくれた此の帝国航宙軍を称する人々に救って貰ったわ。

 

 然も、此の人達の軍隊はとんでも無く強くて、殆ど被害を受けずに次々と捕虜収容所の解放と、食肉工場とバグスの基地を殲滅して行ったわ。

 

 私の家族も捕まって居た捕虜収容所から、無事に救出されて宇宙に待機して居た輸送艦で合流することが出来たの。

 

 ヌイちゃんも、あれ程会いたかったお母さんと合流出来て、ワンワンと号泣してたわ。

 

 そんな風に、地上で救出された避難民達を全て、宇宙空間にまで救い出してくれた帝国航宙軍を称する方々は、今まで聞いたことの無い惑星アレスに一旦避難して、何時か惑星フォーミングで2連星のシレノスとシリウスを住みやすい様に直してから、戻って来れると教えてくれたの。

 

 そんな説明を受けている間も、私達の故郷を占領していたバグスの艦隊と、此の軍隊の戦闘が開始されたのだけど、正に鎧袖一触といった感じで、蹴散らしてしまったわ!

 

 その原因は、明らかに戦闘艦艇よりも小さいのに、圧倒的に強い4機の機体のお陰だと直ぐに判ったわ!

 

 ただ、勝利に沸き立っていた私達にとって、悪夢の出来事が起こったの!

 

 何と、散々噂で聞いていた『宇宙大怪獣』が、私達の前にとうとう姿を現したの!

 

 折角、家族とも合流出来て私達は救われたと安堵してたのに、そのあまりの惑星並の存在感による絶望感で避難民全員が涙を流し始めたの。

 

 そんな私達と比べて、この軍人達は確かに緊張しては居るけど、別に絶望感に塗れてはいなかったの。

 

 何で、絶望しないの? と疑問を浮かべてたら私達は艦隊の前で、『宇宙大怪獣』と対峙する4機の機体が見えて来た。

 

 そのあまりの大きさの差に、呆然としてたんだけど、『宇宙大怪獣』が凄まじい威圧感を4機に叩きつけて来たのに、4機は堂々と迎え撃つ構えを見せてたわ。

 

 其処で私達の乗った輸送艦は超長距離ワープに入ったの。

 

 そして私たちは席に着いたまま、超長距離ワープの副作用で眠りに着いたの。

 

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