皇太子はツラいよ!   作:ミスター仙人

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第三章 第15話

 【オルガ視点2】

 

 「えっ! 本当にあの4機だけで『宇宙大怪獣』を倒したんですか?」

 

 「はい、その通りです! 我等が帝国の誇る『神機』であるあの4機は、神々からの大いなる遺産ですので、如何にバグスの最強戦力であろうとも、本気の『神機』達の攻撃には対抗しようも無いですよ!」

 

 とても信じられないけど、その戦闘シーンを避難民全員に公開してくれたので、疑い様も無くその映像をみんなで確認させて貰ったの。

 

 両親や他の大人が教えてくれたけど、『人類銀河帝国』の強大な航宙軍の艦隊が何百万隻も、帝国の首都星決戦で『宇宙大怪獣』達に集中攻撃をしたのに、1体の『宇宙大怪獣』の防御壁も抜く事が出来ず、逆に反撃をされてアッサリと滅ぼされたそうなの。

 

 そんな『宇宙大怪獣』を僅か4機だけで、完膚なきまでに叩きのめしこの世から消滅させてしまった『神機』とは?

 

 避難民全員が、輸送艦の職員に此の帝国航宙軍とは従来の帝国航宙軍なのか? 我々が避難する事になっている惑星アレスとは? 2連星のシレノスとシリウスを惑星フォーミングしてくれるそうだけど、どれだけの年数掛けて行われるのか? 等の質問を行った。

 

 先ず答えてくれたのは、2連星のシレノスとシリウスを惑星フォーミングする期間で、凡そ5周期(大体5年間)で完了する予定らしい。

 

 他の質問は、全て同一の根源的な話しとなるので、概略的な動画とナノム・ネットワークのデータバンクで詳細な資料を開示して貰ったわ。

 

 そして、我々避難民は大いなる『人類に連なる者』の真実と、神々(調整者)の存在を知る事になったの。

 

 悠久の過去、『調整者』と呼ばれる我々が想像する神々を遥かに凌ぐ存在が、始祖種族として此の次元に居られたんだって。

 『調整者』は、当時の他の惑星での現住生物が未だ発展する気配が無いので、自らの因子を埋め込んだ『シードプロジェクト(種子計画)』を遂行して、色々な宇宙や銀河系にバラ撒いたらしいの。

 その『シードプロジェクト(種子計画)』によって、発展して行ったのが『人類に連なる者』になったんだって。

 つまり、私達『人類に連なる者』にとって『調整者』とは祖先であるという事だ。

 

 そして、此れから向かう惑星アレスとは、『調整者』が特別に『シードプロジェクト(種子計画)』を更に進めたある種の実験場だったそうで、我々の星と違い『龍脈』と呼ばれる星のエネルギーを循環させて、人がそれを利用できる環境が存在するんだって。

 

 信じられなくて、

 

 「どういうものなんですか?」

 

 と聞いてみたら、

 

 「こんなものですよ」

 

 と言って、目の前で何も無い空間から水を出したり、炎を指先に灯したりして見せてくれた!

 

 見ていた避難民全員が驚愕していると、驚いて躓いて足に青痣を作った老人に歩み寄ると、手を翳して柔らかな光りを手から出して老人の青痣を消して見せたの!

 

 明らかに、『ナノム』とは別種の治り具合なので、みんなが目を見張って青痣の治った老人の足を確認したら、まるで年齢にそぐわない感じで皮膚がツルツルになっている。

 

 現実とは思えなくて、職員に詰め寄って話しを促したら、

 

 「此れこそが、『龍脈』が司る『マナ・エネルギー』を魔力に変換して、『魔法』として行使する神々(調整者)が我々に遺してくれた遺産なのです!」

 

 と敬虔な信者の様に調整者に祈りを捧げて、私達に教えてくれたの。

 

 私は、あまりにも凄い出来事に当初呆然としてたんだけど、ハッと気がついて尋ねたの。

 

 「もしかすると、惑星アレスに行けば私達も同じ『人類に連なる者』として、魔法が使える様に成るの?」

 

 と期待を込めて聞いたら、職員は大きく頷かれて、

 

 「その通りです! 我々と同じ『人類に連なる者』たる貴方方は、同じ因子を遺伝情報に細胞レベルでお持ちですし、偉大なる我等がアラン皇帝陛下がナノム・ネットワークを通じた、魔法習得システムとあらゆる魔法種類の開発を確立されて居ります。

 惑星アレスに到着次第、魔法習得が出来るでしょう!」

 

 と力強く言ってくれたの。

 

 ただ、此の旅路で度々出てくるアラン皇帝陛下と云う方を、この職員を始めとした軍人の方々が、殆ど神様を崇める様な取り扱いをしているので、この際聞いてみようと思い失礼の無いように質問してみた。

 

 「アラン皇帝陛下と云う帝国の代表者らしいお方が度々、貴方方との会話で出てくるのですが、本来の『人類銀河帝国』には皇帝という存在は居なかった筈なのですが、何時から皇帝制度が出来たのでしょう?」

 

 「嗚呼、其れは混乱されたでしょうね。 そもそも本来の『人類銀河帝国』と惑星アレスで成立した『人類銀河帝国』とは、殆ど関わりが無いのですよ!

 ただ、全く関わりが無い訳では無くて、アラン様含め3人の人物は元々本来の『人類銀河帝国』に所属していた軍人でした。

 此の御三方が中心となって、或る国家を復興させて新しい国家を成立させました。

 その国家こそが『人類銀河帝国』! 現在の惑星アレスに於ける事実上の盟主であり、惑星アレスが中心の星系を統括する帝国航宙軍を主導している御方こそが、アラン皇帝陛下その人なのです!」

 

 と誇らしそうに語ってくれた。

 

 何だか、とても凄い人物らしいので、きっと天上人の様な人なんだろうなあ。

 

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