皇太子はツラいよ!   作:ミスター仙人

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第三章 第23話

 (ケント視点)

 

 俺の家は、『ラウンズ』の一員としてそして『キャメロット』の中核メンバーとして、巨大スペースコロニー内に結構大き目の邸宅を親父の名義で与えられているので、パーティーをする会場としてかなりの頻度で『キャメロット』と『百八家』のメンバーが遊びに来る。

 

 時にはアポロや年配の軍人である艦長達、帝国航宙軍にて歴戦の勇士達が俺の親父やお袋と共にやって来るのだ。

 

 そんな結構大き目の邸宅なので、アポロの弟が此の拠点に来訪した際に、俺の弟と親父の妹さん(カレン女官長と旦那さんのマリオン賢王、そして2人の姉弟)家族が離れの一棟に滞在する事になった。

 

 カレン女官長と旦那さんのマリオン賢王には、アスガルド城内に一区画の邸宅が有ると云う、大貴族でも叶わない特別待遇が与えられていて、帝国民どころか全世界の民衆にとって羨望の的だが、お二人の間の子供の2人の姉弟が素晴らしい容姿と、誰であろうと別け隔て無い態度で臨む育ちの良さが非常に皇室の方々に受けが良く、半ば準皇室の様な扱いを受けている。

 

 そんな叔母さん家族だが、地上とは違い宇宙には邸宅の類が無いと云うのが、俺の離れに滞在する形になった理由である。

 

 ある日、『神機』と『機動武人(モビルウォリアー)』部隊の連携訓練を終えてから、アポロとアポロの弟である『ルーファス』皇子と俺の弟とその友達と連れ立って、俺の家に帰宅してから此のスペースコロニーに幾つか存在する繁華街に繰り出す事になった。

 

 繁華街と言っても、此のスペースコロニーは非常に人口分布図が若年層に偏っているので、特別区画以外の店舗では酒類等の大人用の嗜好品は置いていないので、子供が繰り出して来ても補導される事は無い(当然夜間までいると補導されるが)。

 

 「兄上! 何だか凄い熱気を帯びたスタジアムが有りますね!」

 

 「嗚呼、殆ど毎日の様に此のスタジアムでは、腕試しと余興更には稼ぐ為に格闘技のトーナメントが行われているんだよ!」

 

 「格闘技のトーナメント?! 然も稼ぐ為ってどういう事ですか?」

 

 「簡単だよ、トーナメントを勝ち進むと賞金が与えられて行き、当然勝ち進めば進む程賞金額が跳ね上がり、1日のトーナメントでの優勝者には最低でも1千万ポイントが与えられるし、累積した優勝回数が10回を超えるとグランドオープンのトーナメントの出場権が貰える上に、優先的に『キャメロット』での『ナンバーズ』になれるんだよ!」

 

 「『ナンバーズ』ってもしかして、二桁ナンバーに成れるの!」

 

 「そうだ、メンバーはあくまでも三桁以上の番号の『キャメロット』構成員だけど、『ナンバーズ』に成れれば『ラウンズ』程では無いけど、ある程度の格と尊敬を集められる上に、帝国軍でも扱いが違うからね!」

 

 「それじゃあ、僕達もトーナメントで優勝すれば『ナンバーズ』に成る事が出来るんですよね!」

 

 「いや、それよりもお前達は師匠の剣聖様と拳聖様からの、神剣流と神拳流の免許皆伝を得てから俺やアポロに挑戦して来いよ!

 大体、まだ段位でも3段に留まっていて、辛うじて『黒帯』を貰っているだけなんだろう?」

 

 「無理だよ! 兄様達は異常に強過ぎるんだよ! 大体高等部の学生時代に免許皆伝を貰えてる人達は、全て『ラウンズ』の人達になっているじゃないか!

 惑星アレスの中でも、事実上トップクラスの人材だよ!

 流石に、其処まで行けるか自信が無いよ!」

 

 「そんな事は無いぜ! 『ルーファス』皇子とお前も素質は十分有ると、師匠達は俺達に言ってくれてるぜ、努力する事だな」

 

 「うう、判ったよ・・・、だけど免許皆伝を貰えたら、『ナンバーズ』に入れてくれよ!」

 

 「ああ、アポロも俺も免許皆伝をお前達が得たなら、『ナンバーズ』に成れると認めてやるよ!」

 

 そう弟達に答えてやると、『ルーファス』皇子と弟以外の取り巻き連中も目を輝かせてやがる。

 

 まあ、『ルーファス』皇子と弟以外にはかなり難しい課題だが、決して不可能では無いし努力は無駄にはならないだろう。

 

 そんな事を思いながら、俺達は今日も行われている格闘技トーナメントを見学する為に、スタジアムへ向かった。

 

 入場券をポイントで支払い、売店で各々がジュースやお茶そしてポップコーンやホットドッグ類を買うと、全員立ち見席で見始める。

 

 スタジアムでは、丁度3回戦が終わったらしくて、次からは準々決勝なので人数が絞られている。

 

 ただ、何だかスタジアムの様子が何時もと違い、妙な緊張感に満ちていた。

 

 変に思いながら、巨大モニターに映る選手の対戦表を見ていたら、思わず固まってしまった。

 

 何と、其処には俺達の良く知る2人の名前が載っていたのだ、そう、サクラとマリアの名が!

 

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