「此れより、俺達の神機達は『リミットブレイク(限界突破)3』を発動させる!
恐らく此れを発動させてしまえば、其の後神機達は暫くの間、まともに稼働出来なくなるだろう・・・。
しかし、あの巨大物体(仮称『巣(ネスト)』)が、想像通りの代物ならば、此の時点で倒して置かないと自動的に『人類に連なる者』の負けとなる。
其れを甘受する訳にはいかないし、人類の未来の為に此処で死力を尽くすべきだ!
皆、覚悟を決めてくれ!」
俺の半ば恫喝にも似た、必死の覚悟を聞いて仲間達は、
「・・・嗚呼、判ったぜアポロ! 俺達の神機ならば至近距離での探査が出来れば、全て判明するだろ!」
「そうね、多分障壁が何であれ、『リミットブレイク(限界突破)3』を発動させれば、神機なら障壁を突破出来るでしょう」
「だけど、問題は突破してからだね。 きっと其の突破後の穴を維持するので、神機達は手一杯だろうから別の攻撃部隊が必要だよ」
「なら、ラウンズの『機動武人(モビルウォリアー)』と『薩摩武士団』の『特化型パワードスーツ改』、そしてドラゴン達の『竜機神(ドラグゴッド)』と『竜機人(ドラゴノイド)』を連れて行きましょうよ」
「だけど、『殴り込み艦隊』の護衛部隊も必要だから、『竜機人(ドラゴノイド)』の9割は残して行った方が良いわ。
そして例の『疑似ブラック・ホール爆弾』を、出来る限り補給させて搭載できる全ての部隊に持たせましょう」
仲間達の意見と提案を飲み、全ての準備を整えて我々神機部隊は、『殴り込み艦隊』の前面に集結する。
そして『リミットブレイク(限界突破)3』を発動させる為に、神機に設定している出力のリミッターを解除し、100倍に限界を再設定しフルドライブ状態の出力に固定する。
続けて、突入用に製作して置いた突貫仕様の揚陸艦に、ラウンズの『機動武人(モビルウォリアー)』と『薩摩武士団』の『特化型パワードスーツ改』、そしてドラゴン達の『竜機神(ドラグゴッド)』と『竜機人(ドラゴノイド)』100頭が乗り込み、準備を終えた。
「行くぞ! 『リミットブレイク(限界突破)3』発動!」
「「「オオッ!!」」」
殆ど雄叫びの様な応答を受けて、俺は己の限界たる『鏡花水月』状態に身体を引き上げた!
神機達に搭載されている、ブラックボックスにして至高のエンジン『ゴッド・ハート(神の心臓)』が、唸りを上げてフルドライブ状態となった。
すると、神機達は金色に包まれた状態が5秒程続き、やがて更に神々しい白銀色に全身を煌めかせた!
此れこそが『リミットブレイク(限界突破)3』状態になった証であり、此の状態の神機は限り無く神々(調整者)に比肩し得る存在へと昇華される。
次の瞬間、殆ど事前動作無しで仮称『巣(ネスト)』の付近まで直進し、当然の様に俺達の神機は障壁に阻まれた。
其の障壁に接触する事で、仮称『巣(ネスト)』の障壁の詳細なデータが把握出来た。
信じられない事に、何と此の障壁は『P.K.(念動力)』で出来ている超能力の産物であった。
どうやら『P.K.(念動力)』の強度が尋常でなさ過ぎて、隠蔽出来る程に『虚無(ヴォイド)』空間が歪んで居たらしい。
そんな『P.K.(念動力)』も、崩壊した敵バグスの艦隊や魔神機を吸収する為に、かなり弱くなりその所為で姿が現れたと云うのがどうやら真実の様だ。
だが、詳細なデータが出揃ったからといって、問題が解決する訳では無い。
如何に『リミットブレイク(限界突破)3』を発動しているとは云え、恒星とほぼ同等の大きさを余裕で覆う『P.K.(念動力)』の障壁は、例え神機でも簡単に侵入出来る程甘い代物では無かった。
だが、神機単体で駄目ならば全員で力を合わせれば良い。
そして当然其の様に力を収束するのは、俺の役目だ!
『鏡花水月』の状態に有る俺は、仲間達の力の流れも簡単に掴めるので、適切な量のエネルギーを割り当てて『P.K.(念動力)』の障壁に、穴を開ける作業に取り掛かった。
推測していた通りに、仮称『巣(ネスト)』は其のあまりの大きさ故に、我々が小さすぎて認識出来ていない様で『P.K.(念動力)』を部分的に集中させて、追い払ったり障壁を厚くする様な動きが見えない。
なので、『P.K.(念動力)』で障壁を張っている存在が、違和感を抱かない様に気を付けながら障壁に穴を開けて、突貫仕様の揚陸艦を潜らせる事に成功した。
そのまま穴を保持しながら神機も穴を潜らせて、予定通り仮称『巣(ネスト)』に有る大穴に到着する事が出来た。
そして我々は、仮称『巣(ネスト)』と云う敵バグスの拠点に上陸したのだった。