皇太子はツラいよ!   作:ミスター仙人

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最終章 第19話

 どうやら、突撃部隊の面々は上手く敵の中心核に辿り着けた様だ。

 

 此方は、『ツァトゥグァ』相手では、如何に神機と言えど勝ちきれずに、何とか競り合えているだけである。

 

 突撃部隊の面々だけで何とか敵バグスの中核を滅ぼし、今後は生産的な行動を一切出来なくなれば、此方の作戦は成功なのだが、『ツァトゥグァ』が残ってしまうのは何とも不安が募ってしまい、後顧の憂いとなるだろう。

 

 仕方無いので、神機達と突撃部隊とでの最強攻撃を、複合的に叩き込む事で何とかするしか無いと判断し、離れている突撃部隊の居る中心核まで『ツァトゥグァ』と共にシフト(位相差ジャンプ)して、巻き添えの攻撃を企図した。

 

 全てはタイミングと考え、突撃部隊が最強攻撃を放つ瞬間にタイミングを合わせる。

 

 幸いな事に『ツァトゥグァ』は、積極的に攻撃して来ないので恐らくは此方の目論見は上手く行きそうだ。

 

 只、『ツァトゥグァ』にシフト(位相差ジャンプ)を抵抗されると厄介なので、空間毎くり抜く様に強力なシフト(位相差ジャンプ)をする事にする。

 

 準備が整ったと『軍団長アトラス殿』と『突撃部隊部隊長の劉備玄徳』からのAR通信が有り、早速我々は最強攻撃の準備に入りながら、俺の『神機メタトロン』による『極シフト(位相差ジャンプ)』を行った。

 

 其の瞬間、空間を削る様にくり抜き、我々神機達と共に『ツァトゥグァ』は、中心核の有る場所に転移した。

 

 そして、『ツァトゥグァ』を敵の中心核である半透明な球体に、重なり合う様に転移させたので完全に融合して動きを止めた。

 

 本来なら、物質同士が重なったのだから、対消滅が起こり凄まじい爆発を起こして消滅する筈だが、やはり高次元存在の『ツァトゥグァ』の分体では、此方の次元での物理現象には従わないらしい。

 

 《・・・動けなくなってくれただけでも御の字なのかもしれないな・・・。》

 

 そう考えながら、俺の『神機メタトロン』はそのまま、全力で敵の中心核である半透明な球体に重なり合う、『ツァトゥグァ』を空間に固定する為に、己の権能に全ての力を注ぎ込む!

 

 その為に、亜空間にストックし続けていた、俺の魔力も全て使うつもりで『ツァトゥグァ』を空間に固定し続ける。

 

 そしてタイミングと位置を確認した、突撃部隊と神機達による最強攻撃が始まった!

 

 先ずは、ラウンズの『機動武人(モビルウォリアー)』達が、『オーバードライブ』状態となって己の持つ得物を振りかぶって最高速での突進をすると、魔力を全開にしてそのまま斬り込んだり矢を突き立てた!

 

 すると、今迄掠り傷すら与えられなかった『ツァトゥグァ』の体表に、僅かながら傷を与えた。

 

 「グガガガキシャシャシャズブブブッ!」

 

 と聞き取り難い叫び声を 始めて『ツァトゥグァ』が上げ、

 

 続いて、『薩摩武士団』の『特化型パワードスーツ改』達は横一列に並んで、『蜻蛉の構え』のまま一気に突っ込んで行き、

 

 「「「チェストーーーー!!!」」」

 

 と凄まじい猿叫を上げて限界まで魔法力を注ぎ込んだ一之太刀を、渾身の一撃として『ツァトゥグァ』の頭部に叩き込んだ!

 

 「ズキャキャブドドドドッ!!」

 

 『ツァトゥグァ』が明らかに苦悶の叫びを上げたが、当然身動きが取れず、身を捩っている。

 

 次に『竜機神(ドラグゴッド)』の2頭のドラゴンが、『竜機人(ドラゴノイド)』100頭のドラゴン達から全ての魔力を注ぎ込まれながら、特別な状態に変形を終えていた。

 

 その特別な変形とは、『神の鳥(ゴッドバード)』!

 

 正に鳥の様な変形なのだが、鋭い嘴を持つ金色の鳥である。

 

 此の特別な状態の変形は、『竜機神(ドラグゴッド)』にとっても諸刃の剣であり、その代わりに敵へ大ダメージを与えられる。

 

 何故なら此の『神の鳥(ゴッドバード)』で放つ必殺技名は、『神翼飛翔』!

 

 『神翼飛翔』とは、文字通り鋭い嘴を持つ金色の鳥が翼で飛翔しながら、其の身体ごと敵に突貫する謂わば特攻する攻撃である。

 

 最初はゆっくりと、次第に速度を増しながら周囲の空間を飛び回り、光速を越える程の最高速に達した瞬間!

 

 いきなり『竜機神(ドラグゴッド)』の2頭は、『神の鳥(ゴッドバード)』の状態で敵の中心核である半透明な球体と融合している『ツァトゥグァ』を、通り越した形で急停止している。

 

 其れは、『神翼飛翔』による凄まじい速度とエネルギーを、全て敵に叩き付ける事で敵を真っ二つにする事が出来る必殺技だ!

 

 流石に『ツァトゥグァ』を真っ二つにする事は出来て居なかったが、かなりの大穴を穿つ事に成功していた。

 

 「ブルアアアアアア、グギャギャガyギャーーーーー!!!」

 

 此の攻撃には、流石に辛い様で動けない筈の『ツァトゥグァ』と、融合している中心核は身悶えて苦痛を逃そうとしている。

 

 そして、いよいよ神機達が最終奥義を放つ体勢に移り、白銀の輝きを一掃に煌めかせた。

 

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