皇太子はツラいよ!   作:ミスター仙人

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最終章 最終回①

 そして、人類銀河帝国 コリント朝180年・・・。

 

 先日、父上『大祖アラン・コリント創建帝』が崩御されて、昨日は母上達(クレリア・セリーナ・シャロン)も薨去された。

 

 両親達は、神々(調整者)の方々から提供された方法『アーカーシャー解脱』を行う事で、所謂死亡とは違う形で亡くなった。

 

 『アーカーシャー解脱』とは、元始からのすべての事象、想念、感情が記録されているという世界記憶の総体で有る『アカシックレコード』に、存在する星幽界に現世の肉体から入滅する事で解脱する方法である。

 

 此の『アーカーシャー解脱』を行う事で、両親達が若い頃に酷使し続けて限界の来た身体から、精神体のみの存在へと昇華される。

 

 但し此れはある意味等価交換の様なもので、其の肉体に宿していた『神性』を神々(調整者)の方々が現在居られる7次元に、肉体と共に送ることで精神体での永遠を手に入れ、涅槃に至ると云うシステムである。

 

 『アーカーシャー解脱』を最初に試みた被験者は、『賢聖モーガン様』である。

 

 『賢聖モーガン様』は惑星アレスで星の守り人の一人としての役目が有り、無理矢理身体を若返らせたり転生を試みたりしていたが、其れも精神的にキツくなってきたので、神々(調整者)の方々から敵バグスを追い詰めた事で、褒美として提供された方法『アーカーシャー解脱』を行う最初の被験者となった。

 

 色々な賢聖としての引き継ぎを賢王様に対して行い、大勢の方々とのお別れをした上で『アーカーシャー解脱』を行った。

 

 惑星アレスに有る月の奥深くに有った『アーカーシャー解脱』を行う装置に、『賢聖モーガン様』は寝かされて装置は稼働した。

 

 すると、ゆっくりと身体の端の方から光の粒子と化し始め、そのまま装置の中に吸い込まれて行った。

 

 周囲に居た全員が、『賢聖モーガン様』と二度と会えなくなってしまったと、嘆き悲しんでいると。

 

 『アーカーシャー解脱』を行う装置に有るモニター部分に、今光の粒子と化して吸い込まれて行った『賢聖モーガン様』が現れた。

 

 いや、少し違い『賢聖モーガン様』は何時もの40代の年齢と思える姿では無くて、恐らくは20歳前後の姿でモニター画面に現れた。

 

 そして其の更に若返った姿の『賢聖モーガン様』から、幾つもの『アーカーシャー解脱』をする事で、どの様な状況になる事が判明した。

 

 其の場所が、死んだ後ルミナス教では赴くと言われている天国なのかは正直判らないが、崑崙皇国に過去存在していた宗教で信じられていた、涅槃と言われている状態に近いそうだ。

 

 だが、涅槃とも若干違い様々な知識を、願えば与えられるらしいので、やはり『アカシックレコード』に直接繋がった場所である様だ。

 

 そして、其の場所だと神々(調整者)との会話も可能らしく、色々と教えて貰えたので、我々にも教授してくれた。

 

 1.精神体となる事で、ある種の永遠性は保てるが現世には影響を与える事は出来ない。

 

 2.精神体となる事が出来る様になるには、『神性』と呼ばれる『古きものども』に通用する性質を持つ肉体である事。

 

 3.或いは、神々(調整者)にとっても有益な程の知識を溜め込んでいれば、其の有用性故に精神体となれる。

 

 等々の条件を教えて貰えた。

 

 此の条件に合致した人物達は、各々の希望により『アーカーシャー解脱』を果たして行き、両親達が『アーカーシャー解脱』をする頃には、優に1万人の人々が星幽界と思われる涅槃に訪れていた。

 

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