皇太子はツラいよ!   作:ミスター仙人

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第一章 第31話

 「つまり、此の一つの巨大な岩塊に、2機の『神機』が封印されている訳ですね!」

 

 「そうだね、元は五行山と云う地元の住民達から、昔から何かが存在する霊山とは、言われていたのだが、先日突然崩壊してね、その中心核と思われる岩塊を調査したら、2機の『神機』が封印されている岩塊で有った訳だよ」

 

 と『八仙の藍采和』様は僕に説明してくれた。

 原因は判っていないが、『神機』が自ら現れたとなると、今迄の『神機』の特性から考えると、

 

 「もしかすると、2機の『神機』のメインパイロットが覚醒したのかも知れないですね」

 

 「嗚呼、その可能性も考えているが、どうも最近の研究結果では、『褒姒』皇女様とアポロ皇子様やその友人方が成長したからと考えています。

 何故なら、明らかに貴方方が近付いて来る事で、2機の『神機』の反応が顕著になっています」

 

 と藍采和様は、僕に2機の『神機』の反応データを示しながら説明してくれて、僕も現在の反応が発見当時と100倍の違いが有るのに納得した。

 

 そんな風に2機の『神機』の反応データを眺めながら、雑談を褒姒と八仙の方々としていると、2機の『神機』の反応データがモニター上で跳ね上がった!

 

 大体予測していたのだが、恐らくアーガマが此のドームに着いて親友達がドーム内に入ったのだろう。

 

 「ドドドドドッ」

 

 という音を立てながら、駆け足で飛び込んで来たのは、案の定ロンである。

 走り込んで来たロンは、

 

 「此れが、『神機』が封印されている岩塊! どんな状態なのか見せてくれますか?」

 

 と計器に張り付いていた研究員にせっついていたが、研究員も明らかに彼らが近付いた事で顕著な反応を見せる『神機』が封印されている岩塊に、興奮している様で熱心にロンに説明している。

 

 他の親友達は、ロンの行動は何時もの事なので気にしていないが、やはり『神機』が封印されている岩塊には興味が引かれていて、褒姒との挨拶もそこそこに岩塊を見詰める。

 

 「ビィーッ! ビィーッ!」

 

 とアラーム音がドーム内に鳴り響き、そのタイミングに僕のネックレスの中央に有る『星の涙(スターティア)』が輝き出した!

 その状態は他の親友達も同様の様で、更には褒姒の持つ殺生石を基に製作された、数珠の様に方から掛けた『五色の宝珠』も同じ様に明滅し始めた。

 

 「此れは思った以上の反応だな、直ちにアポロ皇子達は此処に集結してくれ!」

 

 と藍采和様は、2機の『神機』が封印されている岩塊の前に設置されている壇上に僕達を誘導すると、厳かな様子で儀式を行い始めた。

 

 「我等『八仙』! 畏み畏み申す! 神々(調整者)の残せし遺産たる『神機』を前にして、我等はその復活をお助けしたく行動致しております!

 今此処に、神々(調整者)から選ばれし、『神機』のメインパイロット6名が集結致しました!

 彼等の同僚たる、新たに発見した2機の『神機』のメインパイロットは見出しておりませんが、そのお手伝いを致したく思います!

 どうか、神々(調整者)よ! 情報の開示をお願い致します!」

 

 他の『八仙』の方々も藍采和様と一緒に唱和し、2機の『神機』が封印されている岩塊に向かって跪いて祈られた。

 

 するとその呼びかけに答えたのか、岩塊に取り付けられたセンサーから、或る情報データが機器に送られてきた。

 

 【其は、悠久の彼方からの遺産、『神機』の中でも異端の存在で在りし異星からの稀人。

 『古きものども』に滅ぼされし異星より、『古きものども』への復仇を願い眠りについた二人の夫婦。

 その名は、『伏犠』と『女媧』。

 二人にして1機の存在。

 汝らこそは、星の海を越えた『復讐者(リベンジャー)』】

 

 モニターに映し出された文字列は、従来の『神機』と違う内容とは明らかに異質な存在である事が判った。

 

 次の瞬間、僕達の『星の涙(スターティア)』と褒姒の『五色の宝珠』が輝き出す。

 

 その輝きを浴びた2機の『神機』が封印されている岩塊は、轟音を上げて崩壊し始めた。

 そして、岩塊から出てきたクリスタル状の透明な箱の中には、上半身が人間、下半身が蛇身という半人半蛇の姿の生物とも機械とも判断し辛い存在が眠っていた。

 然も両者は、複雑に絡み合っていて、2つに分かち難い様子だった。

 

 その異様な状態の『神機』に、此の場に居る全員は言葉も無く、立ち尽くすしか無かった。

 

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