皇太子はツラいよ!   作:ミスター仙人

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第一章 第33話

 昨日、崑崙皇国の皇宮で内輪の晩餐会を行われた。

 名目は、軍務尚書の『岳飛』様の双子の赤ちゃんの誕生祝いで、奥様と赤ちゃんは病院で静養中なので、少しの間『岳飛』様が報告がてら皇帝一家に申告して来て、サッサと病院に戻って行った。

 

 かなり和やかな晩餐会だったが、食事の内容は豪華だった。

 『満漢全席』と云う料理で、ありとあらゆる崑崙皇国の豪勢な料理がテーブルを埋め尽くしている。

 メニュー内容は、

 

 ・ご挨拶の一皿 鳳凰彩菜

 ・冷菜6種類 取り合わせ

  金目鯛の山椒ソース / クラゲの松前漬け風味

  牛タンローストの葱油ソース / 沙茶醤風味ハチノス

  珍味豚耳のピリ辛和え / 小蕪と人参のカレー風味ピクルス

 ・伊勢海老と卵白の芙蓉炒め 燕の巣、銀杏、百合根添え

 ・国産牛肉と季節野菜のXO醤炒め 生わさびソース 松茸添え

 ・酸辣湯 アキレス腱と薄皮玉子入り

 ・子豚の姿焼 甜面醤風味の餅皮包み

 ・楊貴妃が好んだ獅子頭の醤油煮込み

 ・上海蟹の蟹味噌入り 海の幸の煮込み

 ・陳麻婆豆腐 鱈の白子炙り添え

 ・金華ハム、干し貝柱、ナマコ、山伏筍など薬膳入りスープ

 ・甘味3種(濾沽湖の白鳥) ・中国茶

 ・他多数

 

 と此の場にいる、百人程の人数でも食べきれるかどうか判らない種類と量の豪勢な料理を前に、食欲旺盛な僕達は珍しい食材を目でも楽しみながら、大いに食欲を満たさせて貰った。

 

 そして、李世民皇帝陛下と妲己皇妃殿下のお誘いで、男性陣と女性陣に別れて、離宮近くに有る其れ其れの大浴場に行く事になった。

 

 「今から向かう大浴場は、帝国の様々な温泉旅館や銭湯、そしてアスガルド城の豪華な大浴場を体験して、最近のトレンドでも有る『日の本諸島』の秘湯温泉も参考にして、新しく作り上げた『スパ・リゾート』で、ありとあらゆる風呂を楽しめる自慢の浴場だ、どうか皆楽しんでくれ給え!」

 

 「「「有難うございます!!」」」

 

 と李世民皇帝陛下の言葉に僕達は喜んで返事して、晩餐会に参加していた崑崙皇国の将帥の方々やその子弟、大臣クラスの方々と子弟達が、李世民皇帝陛下と妲己皇妃殿下が予め呼んでいたらしく、晩餐会の会場出口にずらりと並んでいて、僕達と共に歩いて行く事になり、僕達と色んな会話をする事になった。

 

 此処、崑崙皇国の首都『南京』は、龍脈門(レイライン・ゲート)のお陰で、若干の手続きは有るけど殆どタイムロス無しで、帝都コリントと行き来出来るので、帝都コリントで面会している面々ばかりなので、気安く話しが出来るのでワイワイと大盛りあがりで大浴場に向かった。

 

 やがて、離宮群の中に有る一際豪勢な造りの建物に到着した。

 

 「どうだい、中々雰囲気が有るだろう?」

 

 と李世民皇帝陛下は、珍しく自慢気に僕達に話し掛けて来て、僕もその大浴場の東方(オリエント)風の豪華さに度肝を抜かれてしまった。

 

 何と、此の大浴場は8階建ての建物な上に、広大な敷地面積を持っていて、上層は宿泊施設も兼ねているようだ。

 

 「総工費は、皇帝である私の個人資産だった『洛陽』の郊外の土地を、物流センターの倉庫群に賃貸ししていて、そのポケットマネーで建てたんだよ!

 私の趣味や、妻と娘の要望も盛り込んだ自慢の大浴場なのさ!」

 

 と、とても皇帝と云う立場の御人に見えないくらい、鼻を膨らませて喜んでいる。

 僕も感心仕切りに、建物の外観を見ていて、やがて建物の基礎礎石を見つけて、其処に彫られている設計技師欄を見て驚いた!

 

 「ま、まさか?! 『ルシウス・モデストゥス』設計技師!

 あの幻のテルマエ設計技師の?!

 父様も是非、アスガルド城の新しい浴場設計を依頼しようとしたのに、突然消息不明になってしまったので、計画を断念したと聞かされていました!

 どうやって、設計して貰えたのですか?」

 

 その問いに、やや苦笑しながら李世民皇帝陛下は答えてくれた。

 

 「いや、実は信じられないかも知れないが、ルシウス設計技師は突然、皇宮に有る浴場に現れたんだよ!

 何でも、元々、帝都コリントに有る温泉旅館を製作中に、浴場のタイルで滑って湯の張っていた浴槽に落ちると、其処は『日の本諸島』の秘湯温泉だったらしい。

 其処で色々な温泉利用方法や、様々な知識を学んでいたらしいのだが、又も浴槽に落ちてしまったのだが、今度は皇宮に有る浴場に現れたと云うのが経緯らしい。

 あまりにも信じ難い話しなのだが、彼の『ナノム』の履歴を遡ると、彼の言っている通りに瞬間移動をしていたのだよ。

 何とも不思議な話しだが、『ナノム』の履歴を改竄出来る筈は無いし、彼が嘘をつく必然性は無いので信じて、そのまま仕事を依頼してみたと云うのが事の経緯だよ。

 まあ、そんな事より、『ルシウス・モデストゥス』設計技師の渾身の作品で有る、大浴場『極楽湯』を楽しんでくれ給え!」

 

 その言葉を聞きながら、僕達は大浴場『極楽湯』の玄関に向かった。

 

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