親友達と褒姒達崑崙皇国組を、剣王『カイエン』様と拳王『ダルマ』様の一週間集中の猛特訓に無理矢理参加させ、僕とテオさん達護衛騎士そして従来のアーガマのクルー(乗組員)は、従来の目的地で有る、『日の本諸島』へ向かった。
此の『日の本諸島』が取り敢えずの最終目的地で、一旦『世界一周旅行』は終わる事になった。。
そして来年中等部に進学し、その夏休みに『南北アメリア大陸』に続きの旅行に行く事に予定を変更した。
此れは、帝国の中枢部が現在『南北アメリア大陸』に都市部のドームを建設中なのだが、大陸の中央部にかなりの規模の魔獣群の巣が発見され、僕達が向かうと邪魔になる可能性が有るそうだ。
まあ、そう云う事情で『世界一周旅行』は途中で切り上げる事になったので、『日の本諸島』では僕の用事だけが有るだけになったのだ。
なので僕は、即日『日の本諸島』へ向かい、一週間で崑崙皇国に戻り龍脈門(レイライン・ゲート)を通ってそのまま帝国に帰還する予定だ。
アーガマは、順調に海を渡り『日の本諸島』の九州と云う所の博多に有る大型ドームに夕方に到達した。
此処には、帝国の直轄地としての地方政庁が有り、アーガマは崑崙皇国から輸送した最新のレアメタルを搬出して、博多に有る大型ドームの重要資材を入れる倉庫に運び込む。
そして、此の直轄地に赴任している帝国出身者を家族共々、夜の晩餐会を開催して労った。
長い人は8年間も赴任していたので、家族と共に移住している人も多く居たので、その全員に帝国産の名産品や最新の情報端末、そして最新の移動手段で有る魔力駆動の『魔導サイクリング』をプレゼントした。
全員が喜んでくれて、僕の様な子供にも感謝してくれた。
正直、帝国に中々帰れずに、然も文化と文明の様相がかなり違う『日の本諸島』で、帝国のシステムや金融機関の設立やインフラ整備等を整えて来た彼等の努力は、褒賞してしかるべきだ。
此の労いと褒賞する事は、父様とクレリア母様に僕が依頼してきた使命でもある。
まあ、父様とクレリア母様に言われるまでも無く、僕はこの飛び地と言って良い『日の本諸島』で働く非常に有能な能吏の方々を労いたいと願っていたので、渡りに船だったから僕の資産からもプレゼント代を出せて満足だ。
翌日早朝に、アーガマで『日の本諸島』の中心都市である『平安京』という超巨大ドームに向かい、色々と用事を熟す事になっている。
瀬戸内海と云う凪いだ内海を進み、温暖な気候の『日の本諸島』の島々の美しさを愛でながら、ゆっくりとアーガマは『平安京』の入り口と言って良い、『山崎』という名の空港ドームに入場した。
此処でアーガマは駐留する事になるので、入国手続きを済ませると『平安京』に向かうリムジンに乗せられて連れて行ってもらう。
『日の本諸島』は海が都市近くに有る所為か、何となく海の香りが漂っていて、帝国領と言っても異国情緒に富んでいる。
やがて、『平安京』の中央に有る『日の本諸島』を統括する中央官庁が見えて来た。
その中央官庁の中心に有る大きなビルの玄関口に僕を出迎えに来たのは、以前、帝都コリントで出会った、『源頼光』様と云う武者で侍所別当と云う役職の御方だ。
「お久しぶりです、『源頼光』様! 壮健そうで何よりです!」
「ようこそ、アポロ皇子! 『日の本諸島』の民は貴方様のご来訪を歓迎致します!」
と挨拶しあい、僕とテオさん達護衛騎士はビルの中に招き入れられた。
そのまま『源頼光』様に案内されて、式典が行われる会場の横に有る部屋に入り、『日の本諸島』の公式な正装である衣装に着替えた。
着替えたのは、束帯という和服でも男性が着る衣装で、かなり動き難い服装だ。
まあ、帝国のフォーマルな礼服も動き難いから、仕方無いのかも知れない。
歓迎式典が始まり、僕は儀典神祇官の指示に従い式典が行われる会場に入り、並ばれている『日の本諸島』の重要人物で有る天武執政長・藤原鎌足行政長官・倭姫神祇長・源頼光侍所別当・賀茂忠行陰陽寮頭等の前をゆっくりと練り歩いた。
僕は、予め準備されていた席に座らされ、次々に『日の本諸島』の方々が各々の席に座られた処で、儀典神祇官に促されて、僕は席から立ち上がり今回の歓迎式典に対して感謝を伝えると、天武執政長が皆を代表されて言葉を発した。
「この度は、『人類銀河帝国』アポロニウス皇太子殿下の正式な来訪を受けて、『日の本諸島』にとって大変光栄です!
『人類銀河帝国』の直轄領となり、かれこれ10年余経ちました。 その間の『日の本諸島』の発展具合は、それまでの魔物に支配されていた長い期間とは、比べようも無いものでした!
『日の本諸島』は、『人類銀河帝国』アラン皇帝陛下による救済と献身に対して、『日の本諸島』の全ての民は永遠の忠誠を尽くす所存です!」
その言葉を受けて僕は、
「アラン皇帝陛下の代理としてお答えします! 我等此の惑星アレスに共に住む者として、助け合うのは当然であり、此の10年余の年月を帝国民としての貢献具合は、全国民の模範となる程です。
今後も共に協力しあって、平和を享受して参りましょう!」
その僕の言葉に、『日の本諸島』の参加者全てが拍手してくれた。
拙い言葉な筈なのに、大人の対応をしてくれて僕も感謝しました。