あの『世界武道大会』で明かされた新たな『武技』。
『気剣(オーラソード)』と『気拳(オーラナックル)』!
此の2つの技術を完全に会得した上で、更に上の段階で有る『魔法気剣(マジックオーラソード)』と『魔法気拳(マジックオーラナックル)』に昇華した上で、『バグス』が完全装備状態や、何らかの乗り物に乗っていようとも問題無く倒せる様に、『三聖』(賢聖・剣聖・拳聖を総称した呼び名)様方と『六王』(賢王・剣王・拳王を総称した呼び名)は、僕や褒姒の様な将来有望である若者を集め、学校が終わると3時間の修行を集中して行う日々が続いている。
先ず父様が3日程で完成させて、次に『三聖』様方と『六王』様方が一ヶ月程で習得した。
それに続き自分と褒姒が三ヶ月程で習得し、『ナイト・オブ・ラウンズ』と『七虎大将』は半年程で出来る様になり、他の面々はまだ出来ずにいる中、特別に後から学び始めたセラスとシェリスの妹達は、4ヶ月程で習得して見せて、ほぼ同時期に習得出来た親友達を驚かせていた。
此の頃には、『オービタルリング』の基礎は完成して、惑星アレスを一周する形を整えて、地上と『オービタルリング』を繋ぐ『軌道エレベーター』も、崑崙皇国を始め世界の3箇所で工事が始められ、何れは計4箇所から『オービタルリング』と繋がる事になる。
なので既に、『オービタルリング』に住む人々は300万人に達し、それ以上の数の様々なボットと共に、『オービタルリング』の拡張工事に日々従事している。
「テヤーー!」
僕の気合を乗せた『魔法気剣(マジックオーラソード)』は、専用パワードスーツに持たせた剣から20メートル程伸びて、新たに宇宙ステーションが遠距離トラクタービームを使用し引き寄せた、資源衛星の端の部分を斬った。
「ヤーー!」
そんな掛け声で、褒姒は『魔法気拳(マジックオーラナックル)』を発動し、専用パワードスーツの両手が朱く赤熱した状態で、僕が斬った資源衛星を回収出来る様に細かく砕いて、『資源回収船』に回収させる。
「うん、かなりの役に立つ鉱物が含まれて居るみたいだから、『オービタルリング』の連結構造材として利用出来るし、不要な部分も濾過する事で土壌に変えられるから、全て使えそうだよ!」
「みたいね、これでかなり我等『百八家』とアポロ達『キャメロット』の専用ブロックは、もっと拡充出来るわ!」
そんな何だか帝国から提供されているスペースコロニーを僕達の物であるかの様な言い方に、思わず苦笑してしまったが、そろそろエアーの残量が少なくなったので、『資源回収船』のハッチに専用パワードスーツを2人共に戻し、コックピットから出て『資源回収船』の艦橋に移った。
「お疲れさま、アポロに褒姒! 後は、ロンとマリアの専用パワードスーツを回収して戻ろうぜ!」
此の『資源回収船』を操縦しているケントは、器用に資源衛星の細かく砕かれた岩塊を回収し、ロンとマリアの担当場所に向かった。
スペースデブリに成らない様に、全ての岩塊の破片を吸引しながら全長50メートルの『資源回収船』は、僕達と反対の資源衛星の外殻を削っていたロンとマリアの専用パワードスーツは、魔法での遠隔攻撃で岩塊を崩していた。
ロンとマリアの専用パワードスーツは、2体とも魔法特化していて『ソード・ビット』と呼ばれる子機を使い、本体は殆ど動かずに『ソード・ビット』に備わっている機能で、振動魔法を極限化させた『高周波ソード』で次々と資源衛星を貫いて行き、岩塊を細かく斬っていった。
「あの『ソード・ビット』って奴は、本当に便利だよな! 各種の魔法を纏ってぶつけられるし、場合によってはその魔法を飛ばす事も出来る。
ただ、欠点としては無重力の宇宙空間しか使用出来ないと云う点があったが、まあこの便利さは宇宙空間だけとは云え、凄いよな!」
「まあな、其れに宇宙戦艦の類は、パワードスーツ搭載の代物より、大型の物を搭載して様々な用途に使える様になるらしいから、其れを操作出来る専属要員が確保される予定になってるそうだよ!」
とケントと僕が、『ソード・ビット』を評価していると、僕達が乗っている『資源回収船』に戻ってきたロンとマリアは、専用パワードスーツを船に固定させてから、僕達の所に帰って来た。
「お疲れ様、ロンにマリア! さあ、俺達の拠点に戻ろうぜ!」
「ああ、正式採用になった『ソード・ビット』は、師匠の賢王『マリオン』様が最終調整した物だけに、素晴らしい仕上がりだよ!
この分だと、帝国軍でも重宝されるだろうな!」
とのケントの言葉にロンが返答して、かなり『ソード・ビット』の仕上がりに満足している様だ。
同じく『ソード・ビット』を操作していたサクラちゃんも、
「この『ソード・ビット』って、念力マシーンみたいで自分の思った通りに動くから、凄く快感なの!
これはきっとみんなに好評を博すわよ!」
と絶賛した。
まだ僕は『ソード・ビット』を、操作した事が無いから、今度試してみようと思った。