皇太子はツラいよ!   作:ミスター仙人

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 此の話しから、本当の意味で本編の開始です。

 序章と0話は前章と云うべきで、此処から主人公であるアポロの学園編の始まりです。
 まあ、小等部の間はそれ程大事件は起こりませんが、中等部と高等部からは殆ど大人でも対処が難しい事態が起こり始め、アポロにとっての家臣団が徐々に構成されて行きます。
 最初はライバルだったり、敵だったり、場合によっては恋の好敵手だったり、と非常にユニークな仲間達が現れて来ます。

 此の家臣団と共に、親の世代では惑星上が舞台でしか無かった物語は、星系すら飛び越えて銀河のレベルに向かって行きます。

 お楽しみに。


第一章 第1話

 昨日は、入学式で僕はとうとう『学校』に入学した。

 クラスは、1年1組で出席番号は前から3番目で、横に順番に席が決まっているから、最前列の中央で教壇の真ん前だ。

 

 今迄の皇子宮での幼児教室と違い、僕の親友達や王族や貴族の子弟も、完全にクラスが分かれているので、此のクラスでの友人を作ろうと思う。

 

 入学式には僕が願い出て、皇族関係者つまり父様と母様達そして親族のアマド公と奥様にも、出席を断っていた。

 

 もし、皇族とその関係者が一人でも出席してしまうと、警備とやって来る来賓が凄まじい事になるからだ。

 

 幸い此の日は、僕の弟『ルーファス・ルドヴィーク・コリント公爵』と、妹達『セラス・コンラート・コリント侯爵』そして『シェリス・コンラート・コリント侯爵』の叙爵式をアスガルド城でやっているから、かなり入学式に来る帝国と世界のVIPの数は少なかった。

 予め此の対応を考え父様の書斎で、事前に父様へ進言したら、

 

 「・・・成る程・・・その手も有るが、父としてはお前の区切りとしての晴れの日なのに、出席出来ないのは辛いな・・・」

 

 と効果は認めてくれたけど、心情的に納得し難いらしかった。

 なので、

 

 「そんな事無いですよ、父様!

 正直な処、中等部と高等部の卒業式には、是非、父様と母様達全員に祝って貰いたいと思います。

 その時には僕も、魔法や武道そして学業で成果を挙げて、今の様にただ単に血筋と生まれだけで、特別扱いされる事は無くなりますからね。

 小等部の卒業式では、人に誇れる実績を積めるかわかりませんので」

 

 「・・・判った・・・。

 だが、別に優秀で有る事に専念する必要は無い。

 申し訳ないが、お前には次期皇帝の義務として『人類銀河帝国』を率い、此の宇宙に遍く蔓延っている『バグス』、そしてその親玉で有り此の次元に残っている『古きものども』を殲滅し、帝国の安寧を図らなければならない!

 しかし、お前はお前の幸せを掴みながら、目標に進めば良いのだ。

 お前の親友達以外にも、必ず力強い仲間が此れから始まる学園生活で、現れてくれるだろう。

 きっとお前の歩む道は、私に負けず劣らずの波乱万丈の人生となるだろう。

 だが、必ず力強い親友達や仲間達がお前の歩む道を、共に歩み補強してより帝国を強大にしてくれる。

 お前も、その親友達や仲間達に報い幸福になる事を望むよ」

 

 と僕の申告に、教え諭す様に父様は言われていたのだ。

 その事を思い出しながら、僕は昨日の夜にアスガルド城で行われた、僕達、皇帝一家の子供達と親友達そして同盟国及び友好国の子弟を祝うパーティーを楽しく過ごした。

 

 今朝は始めての『学校』小等部の授業が行われる。

 どんなクラスで、どんなクラスメイト達なんだろうな?

 

 そんな事を何時もより若干早く起きた僕は、ベッドの中で考えながら微睡んでいた。

 すると、僕が起きる何時もの時間になると、音も無く僕の私室のドアが開く。

 気配を探ると2人の小さい人間が匍匐前進して、室内に入って来る。

 入って来た2人の小さい人間が、コソコソと会話している。

 

 「・・・気付いていないよね? シェリちゃん・・・。」

 

 「・・・きっと大丈夫だよ! セラちゃん・・・。」

 

 「・・・それじゃあ、予定通りに私は左ね・・・。」

 

 「・・・判った、あたしは右から行くね・・・。」

 

 と丸聞こえのヒソヒソ話しが聞こえて来る。

 ジリジリと左右に分かれて匍匐前進しながら、2人の小さい人間は僕のベッドに近付き、ギリギリまで接近すると2人の小さい人間は一気に跳躍した!

 

 「兄ちゃん、起っきろーー!」

 

 「兄様、起きてぇーー!」

 

 と2人の小さい人間つまり妹達が、兄の眠るベッドに跳躍した2メートルの高さから、踵落としを仕掛けて来た!

 

 「ドゴッ!」

 

 とかなり重い音を立てて、ベッドに2人の踵落としが叩き込まれたが、

 

 「「エッ?!」」

 

 と、驚きの声を2人は上げて、2人は素早くベッドのシーツを捲くる。

 其処には、寝ている筈の兄の姿は無くて、代わりに大きな枕が置いてあった。

 

 「「何で?!」」

 

 と頭の上にクエスチョンマークを浮かべながら、2人が僕の部屋の色んな場所を捜索しているのを、私室に残っている星猫のアルから中継されて、脳裏のAR通信で描き出される。

 

 その状況を隣室の佐助の部屋で笑いながら見て、佐助と一緒に着替えて皇子宮の広間に向かう。

 途中に有る弟のルー君の部屋に立ち寄り、ちゃんと起きていて身支度を整えた弟と共に朝食の準備がされている広間に着くと、メイド達は何時ものように準備に掛かり其れ其れの朝食を整える。

 

 僕と弟が頂きますと言い朝食を食べ始めていると、凄いスピードで広間に現れた妹達を、はしたないと窘めて席に着かせて朝食を食べる様に言った。

 

 すると、妹達は不満そうに頬を膨らましていたが、メイド達の前で揉める事は其れ其れの母親にバレる事を意味するので、この場では騒ぐ愚を犯さなかった。

 

 なので、昨日の僕の入学式と妹達と弟の叙爵式の話しに花を咲かせ、弟が妹達と一緒に今日から皇子宮で親友のマー君と学び始める事が嬉しいと喜んでいる事に、

 

 「3人共、頑張れよ!」

 

 と激励し、

 

 「「「「ご馳走様でした!」」」」

 

 と朝食を終えると、身だしなみを整えて小等部に向かう為に私室に向かった。

 

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