皇太子はツラいよ!   作:ミスター仙人

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第三章 第11話

 「さて、各自4方向に分かれて攻撃を開始して、奴の弱点や思いついた事が有ったら連絡してくれ!」

 

 「「「了解!!!」」」

 

 そう返事を返してくれた親友達は、各々の担当場所に移動し各自の攻撃に移る。

 

 既に防御を一切せずに攻撃を加えて来る敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』に対して、僕は『メタトロン』の『ルシファー』モードでの基本兵装である『中性子砲』で、極小の中性子弾をばらまく様に奴の顔に向けて連射する。

 

 かなりの質量を持つ中性子弾は、ブラックホール程では無いが凄まじい引力を持つので、物理的に弾き返すのは無理な筈なのに、敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』はその体表で普通に弾き返している。

 

 《ならば、物理では無く魔法で攻撃させて貰う!》

 

 僕は『メタトロン』のパイロット空間で、首に掛けているネックレスに有る『スターティア(星の涙)』から、輝き渡る紅蓮の炎を纏う剣が顕現し、両手に握る。

 

 『スターソード・エクスカリバー』!

 

 此の剣は自分の中から顕れた光の剣で、実体を伴っていないがそれ故に、『メタトロン』が魔法で外界に顕現出来る。

 

 『メタトロン』の『ルシファー』モードは、最大魔法出力が他のモードと桁違いなので、外界に顕現した『スターソード・エクスカリバー』は刃渡り500キロメートルに及んだ。

 

 準備が終わった僕と『メタトロン』は、一気に敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』の正面から、真一文字に突っ込む!

 

 瞬間、敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』は大きく口を開いて、『メタトロン』を噛み砕かんとして顎を素早く閉じてきたが、ワザとタイミングをズラして先に顎を閉じさせてから、その巨大な牙をエクスカリバーで砕きながら敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』の口内に飛び込み、エクスカリバーに魔法の炎を纏わせた魔法剣として、敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』の体内に飛び込みながら、縦横無尽に敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』の口頭から喉元を抜けて胃と思われる場所まで斬りまくる!

 

 エクスカリバーによる魔法剣で、様々な魔法を乗せた斬撃を敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』の体内に飛ばし捲くると、大凡の事が判って来た。

 

 生物として当然とも言える宿痾か、体表と異なり明らかに敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』の体内は、攻撃に対して脆かった。

 

 そして、物理攻撃に比べてかなり魔法攻撃に対して弱く、再生等の動きも見られない。

 

 つまり、此の敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』は、魔法攻撃を今までに受けた事が無く、更には恐らく魔法に対して免疫機能も存在しない様だ。

 

 此の推論は中々興味深い上に、確かめても良さそうに思ったので、敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』の体外で戦っている、他の『神機』部隊の面々に魔法攻撃のみで敵に攻撃してみてくれと依頼した。

 

 体外で戦っている、他の『神機』部隊の面々も、鱗を射出しているにも関わらず、物理攻撃に対して凄まじい防御力を持つ敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』に閉口してたらしく、僕の魔法攻撃の提案に乗って来た。

 

 宇宙空間でも魔法が飛ぶ様にしてある魔導弾を主体に、他の『神機』部隊の面々は僕の提案通り魔法攻撃をひたすら敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』に加えた。

 

 暫くの間、幾つかの魔法攻撃を体内と体外から反復する様に繰り返していると、やがて魔法の種類によって攻撃の効きに差が有る事に気が付いた。

 

 「アル、聖属性の魔法の効きが、他の魔法の効きに比べて効果が高そうだな!」

 

 「そうだね、アポロ! 特に再生機能が失われている顕著なデータが取れたよ!

 此れは明らかな弱点だと思うから、みんなで聖属性の魔法を叩き込もう!」

 

 と僕は星猫のアルと確認しあい、『神機』部隊全員で聖魔法を叩き込む事に決めた。

 

 「みんな! 先程と同じく僕の提案を聞いてくれ。

 どうやら此の『宇宙大怪獣』は、根源的な組織構造が限りなくゾンビの様な、不死者(ノスフェラトゥ)細胞で成り立っているようだ!

 其れが、生来の生体なのか人工物の果ての物かは判らないが、明らかな弱点と言えるので、此の点を突いて攻撃を集中する事にした。

 みんな僕の指示するポイントに聖魔法を叩き込んでくれ、頼んだぞ!」

 

 「「「了解!!!」」」

 

 その返事を受けて、僕は崩壊している敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』の下腹部の一点をみんなに指示し、聖魔法を叩き込み続けた。

 

 みんなも僕と同じく、体外から僕の指示した一点に向けて聖魔法を集中させて攻撃したので、敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』の下腹部は完全に崩壊してしまい、最早敵の下半身は切り離れて行った。

 

 そのまま僕は聖魔法を叩き込み続け、切り離れた敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』の下半身から体外に出て、みんなと合流した。

 

 だが、下半身が切り離されたにも関わらず、敵甲冑魚型『宇宙大怪獣』はそれ程不便に感じていないらしく、方向を転換して僕達に向き合うと、突進を開始した。

 

 《・・・まあ、最後の足掻きだな・・・。》

 

 僕と仲間は、充分に余裕の有る態度で正対する事が出来た。

 

 敵の『宇宙大怪獣』群の弱点が、もしかすると判明したのかも知れないのだから、僕達の間には心理的な余裕を持つ事が出来る様になったのだ。

 

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