嗚呼、残酷なシャケ生よ。   作:ノリと勢い

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シャケってこんな感じで過ごしてんのかなーという妄想。公式の資料とか見る限り、一応社会構成はしっかりしてそうなんですよね。

やっぱスプラ考えた人マジ天才。








匠の仕事をするならば、準備が不可欠。

 

 

 

 

 

 

 テッキュウの朝は早い。

 

 早朝に起床したら鉄球の発射台の整備をする。道具が(なまく)らでは大した仕事もできない。

 今日も時間に余裕があるので、他のザコシャケやバクダン共の武器も軽く見ておく。

 

 整備・点検を終えたらザコシャケ達も起きてくる時間だ。一斉に飛び起きたシャケの波達に、それぞれの名が刻まれたフライパンを配る。

 とはいっても俺自身は誰が誰だとか見分けられないので、これに関しては部下のドスコイに丸投げだが。

 

 

 「今日も一人だけで整備を…!?ありがとうございます、クズシさん!!)」

 

「………時間が余っただけだ、礼は要らん。」

 

 

「流石だぜクズシさん…!!」

「やっぱあの人はすげえなぁ…」

 

 

 シャケに転生してからというもの、落ち着いて寝られた試しが無い。台風により屋根が剥がれかけたり等といった、前世では経験しないような危険と隣合わせの日常がどれだけ俺の心を乱すのか…

 

 お陰で寝不足だ。ふざけているのか神。

 

 そんなこともあって、尊敬はされど目付きが悪く、近寄りがたいが優しい軍曹というキャラが定着した。"敵陣(クズ)シ"とかいう謎の肩書も貰った。

 面倒だからやめてくれ。

 あと俺の古傷がイタいからやめてくれ。

 

 

 起床のラッシュが終われば食事だ。

仮にもここは軍部なので広い食堂があるが、大量のシャケが居るのであまり広く感じない。

 俺達の様な特殊部隊はある程度の自分用スペースを作ったりするのは許されているが、不便していないのでこの特権を使う気は今のところ無い。

 

 

「おうクズシィ!!隣良いか!」

 

「…………座りながら言うな。」

 

「まぁ、いいだろ?クズシ。」

 

「……ガンモ。」

 

 

 うるさくギャッギャ騒いでいるのはガトル。

 バクダンのエリート。

 気取った様に話しているのはガンモ。

 タワーのエリート。

 

 それぞれ友人…というか同僚だ。こいつらは何というか、個性的だからなんとか覚えられている。

 …まぁ間違えるの怖いから自分からは話しかけないが。そのせいで嫌われたりしてないかは少しばかり心配だ。

 

 

 朝食を終えて元気100倍となったシャケの波を超え、次に行くのは稽古室。

 相撲の土俵の様な所で押し合い、自らを鍛え上げるという筋トレみたいなものだ。

 休みや昼食を間に挟みながら約半日をここで過ごす事となる。正直やりたくはない。

 

 ………が。

 前に話した通り俺は体格に恵まれているため、負けたことはほぼ無い。仮にも転生者なのでプライドが無い訳ではないのもあって負けたくもない。

 

 よって。

 

 

 

「さぁ最初からトばして行きましょう!」

 

「西ィ!!!"剛力豪鬼" ガセンッ!!」

 

 

「グゥォォォォオォォア"ァ"ァ"ッ!!」

 

 

『『『うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!』』』

 

 

 

 勝つ事。それだけを目指す。

 

 

 

「東ィッ!!!"敵陣崩シ"………クズシッ!!」

 

 

 【くずし】の字が二つ並んでいるの頭悪くないか?と思うが、表には出さず静かに右手を天へと衝き上げる。

 

 

『『『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!!』』』

 

 

「では!見合って見合って…」

 

 

「残ったァッ!!!」

 

 

 

 ルールは人間界の相撲と大体同じルールに、プロレスの様な試合形式が混ざった感じだ。

 気を失わせる、骨を折るなどで行動不能にしても土俵外に追い出さなければ勝ちでは無い、ほぼルール無用の喧嘩。死者もたまに出る。賭けもできる。

 全体的に荒っぽすぎるんだわお前ら。

 イカタコの進化見習ってこい。

 

 

 

 ……さて、稽古だ。西やら東やら言われていたが、俺がチャンピオン側、相手が挑戦者側だ。

 観客も居るしエンターテイメント性も求められる。よって、俺はまず相手の拳や蹴り、突進の癖を見切ることから始める。

 瞬殺したら面白みが無くて観客からの罵声が飛ぶ。やらかしたやつはグループから外されたりも多々起きるらしい。怖い。

 

 

「今日こそ勝たせて貰いたいなァ"敵陣崩シ"さァ…んッ!!オラァッ!オラァッ!!……避けんなァ"ァ"ァ"ァ"!!!」

 

「拳を突かれて避けん奴がどこに居る。戦場ではこの瞬間に死んでいるぞ?」

 

「黙れッ!!当たれッ!!」

 

 

 俺は体がでかいが、その分動きが鈍いとかでは無い。鍛錬した上での筋肉が太って見えるだけだ。むしろそこらのゴリマッチョより動ける。

 とはいえ相手は焦っているようだ。今日こそ、とか言ってるあたり俺と既に対戦した事があるらしいが、俺は覚えてないので実質初対面。

 マジで誰だお前。いや、対戦相手の名前覚えてること自体ほぼ無いから分からないんだろうけど。

 

 

 ………ん。やはりみんな我流だな。

 決まった格闘方法を使っているのが今まで戦った中で数名しか居ない。

 俺が実際にイカと戦った限りだと、俺よりも小さい体で大きく動きながらシャケを翻弄する動きが多く見れた。勝てないのも当然…と言えよう。

 まぁ眼の前で俺の砲台を壊そうとした奴のウキワは巣の方にブン投げておいたが。

もちろん石をロープで括り付けてからだ。

 

 

……人の心とか無いんか、だと?

 

 

 

 

 我、シャケぞ。(天下無双)

 

 あとこの世界で暮らしてるとンな事言ってる余裕など無い。人の心なんぞ捨てた。

 人間目線で見たらゴミにしか見えない様な食事食ってる時点で捨て去ってんだわ。理解しろ。

 

 …なんだかんだで自分の愛機だしな、砲台。

 親父達に買ってもらったやつ。

 

 壊されてたらウキワ巣に投げる程度じゃ済まさんかったぞ。感謝しとけ名も知らぬイカ。

 

 …………………まぁ、

 そんなイカに壊せるほどヤワな代物でも無いが…

 

 

 

 …そろそろいいか。

 

 

 

 

「やっ…と!当たったぞッ!!!」

 

 

 すまんな、ワザとで。

 

 

 

 

 相手は右手を突き出し、俺に当たった、と言ったが……俺の二の腕の筋肉で挟んだことにより衝撃は完全に吸収されたためほぼノーダメージ。

 その突き出された手を左手で下から掴み上げ、俺の後ろ側へ引きずり込む。案の定体勢を崩した相手の腹に全力の生膝を食らわせる。

 

 相手の唾が飛び散るのが汚いが、許容範囲だ。…というか他の奴ら含めて、本来の意味での稽古を付けてやりたいな。格闘技を教え込みたい。

 筋肉は完成されてると言っても過言では無いし、肉体の使い方を学べばプロバイター達ともやり合える様になると思う。ソースは俺。

 

 

 

「ぐっ………お"ぉ"……………!!……やはりまだ到底及ばんか、"敵陣崩シ"。だが、やっと光明が見えてきたところだ。対戦、有り難かっ………」

 

 

 あ、気ぃ失った。もうお前が主人公になれよ。

 俺みたいなひねくれた屑が転生してきたとかやっぱおかしいって。まぁこの生渡す気無ぇけど。

 

 

 

 

 

 ……あとはー………

 他の稽古場にも移動して試合して、その後普通に筋トレして……夕飯食べて歯磨いて寝るくらいか。本当に淡白な毎日だ。せめて本が読みたい。

 

 ……本高いんだよなぁ…

 

 

 ほぼ常に海水の中に居るため風呂に入る必要が無いのは、楽なような、何か物足りないような…

 

 

 

 

 

 ………さて。

 

 明日もきっと良い日になるよな?(脅迫)

 神太郎。

 

 









オイシー!ヤミー!(神の暇潰し提供)


ガンジャ!ガンジャ!(幻聴)


大丈夫!みんなにも振る舞ったさ!
(転生)(尚生き残れるかは別)


デリシャ!シャ!シャ!シャ!シャ!シャ!


ハッピースマイル!!(白目)





正直、このシャケに転生してみたいと思う?

  • イグザクトリー(その通りでございます)
  • ンンンンンヌォッッット(ねっとり)
  • どっちでもええやんかぁ!!!!(迫真)
  • ふふ……その…下品なんですが…ぼっ喜(殴
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